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生物災害⑤

人類を一歩先へ進めるために開発された新人類ウイルス

学生寮で散布したウイルスには、感染した者を“サナギ”に変異させる力があった。

サナギの中では細胞の再構築が行われ、人間を全く新しい生物へ生まれ変わらせることが出来る。

これがサナギの中から羽化した新しい人間の姿である。サナギから生まれなおすことから、《リボーナー》と名付ける。例によって、変異の段階で自我と理性は失われており、本能の赴くままに動いている。

甲羅のようになっている上半身は、分厚い皮膚であり、銃弾程度であれば弾くことが可能。

知能は《ダブルキャスター》と同等かそれ以上に高く、《リボーナー》同士での連携で獲物を追い詰める様子もたまに見られる。また、壁や天井などに張り付くことができ、息を殺して獲物を待つこともある。視力は格段に増しており、暗い場所でも昼間のように明るく見えている。そのため、基本的には壁や天井があり、なおかつ暗い場所を好む傾向にあるらしい。

《ダブルキャスター》同様、旧人類のころの顔が残っているが、《ダブルキャスター》と違って、言葉を発したりはできないようだ。発することができるのは、アゴの下あたりに新たに生成された大きな口から放たれる、独特の鳴き声である。

右が変異前の被検体の姿。この写真を撮った3時間後に新しい人生を始められるとは思ってもいなかっただろう。

サナギはダイヤモンドのように硬化しており、並の衝撃で壊れることはないが、“中身”が完成すると脆くなり、中から《リボーナー》が這い出てくる。

《リボーナー》になった女性は男性化が進み、ペニスが生えている。捕食対象を探すついでに、手頃なメスを見つけると襲い掛かり、種付けを行う。

このペニスから発射される精子には、変異株のウイルスが濃縮されており、種付けされた旧人類のメスは「子を産むだけのクリーチャー」へと変異する。

口の中には鋭利な牙を収納している。嚙む力はワニの比ではなく、一度牙が食い込んだら助からないと思ったほうがいいだろう。


以上が《リボーナー》の説明である。次回は、「子を産むだけのクリーチャー」について記述する。

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生物災害④

人類を一歩先へ進めるために開発された新人類ウイルス

女子高での実験が終了したので、次は女子大生をターゲットにして新しく開発したウイルスを散布。

夜の間に学生寮にウイルスを充満させ、出入り口を締め切る。その後の被検体の変異する過程を観察した。

程なくして全員が変異した。




新たに開発したウイルスは、変異の過程でサナギへと生まれ変わる。

サナギの中では細胞の再構築が行われており、女子高で変異したクリーチャーよりも、より生物として完成されたデザインとなる。

サナギが羽化した後どうなるかは、次の資料で解説する。

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生物災害③

人類を一つ先に進めるために、国で管理している地区にある女子高にてウイルスを散布。

女子高に散布した理由は、XX染色体を持つ人間でないと上手く変異しないからである。

XY染色体を持つ男性が感染すると、体がいびつに変異して身体不全になりただ死ぬだけだが、女性だと綺麗に新しい生物へと生まれ変われる。

ここでは、散布してからの研究結果を掲載する。

図1 ケース1完全変異体

今まで「ケース1」と呼んでいた変異体である。しっぽから無限に生成される棘を射出できることから、《スティンガー》と名付ける。

しっぽは尾てい骨から生えているわけではないので、厳密には触手のようなものであると思われる。その棘には、高濃度のウイルスが含まれており、刺された者は後述する《アンリッシャー》へと生まれ変わる。

大きな体躯へと成長し、人間の頃にまとっていた肌はほとんど剥がれ落ちてしまう。

図2 変異の過程

感染してから10分程度で体の内側から変異が始まり、吻(ふん)が外皮を突き破って露出する。その頃には理性は消滅しており、無差別に捕食活動を始める。

ある程度栄養を補給し終えたら、ごくゆっくりと完全体の《スティンガー》へと成長していく。図1で成長は打ち止めのようである。

図3 ケース2完全変異体

今まで「ケース2」と呼んでいた変異体である。人間の頃の顔面が残っていることや、前後に口が付いていることから《ダブルキャスター》と名付ける。

おもな感染者はほとんど《スティンガー》へと生まれ変わるが、ごくまれにこの《ダブルキャスター》が誕生する。理由は不明だが、特別な遺伝子を持った女性のみこのように変異すると考えられる。

《スティンガー》よりも大きなしっぽは、鞭のように叩きつけて攻撃する手段になる。体は《スティンガー》よりも小さいので、人間の肌が落ちきらない。

図4 初めて《ダブルキャスター》を観測した瞬間

《スティンガー》よりも俊敏に動くことが可能。

また、《スティンガー》より若干知能が高く、ドアの開閉などは可能なようだ。人間の頃の顔が取れないのは、心理的に攻撃しにくくするためだろう。かつての口だった場所から、人間の言葉を喋るが、鳴き声のようなもので、脈絡も意味もない。

後ろの巨大な口からも捕食をすることが可能。

図5 ケース3

《スティンガー》の攻撃を受けた人間が変異したもの。内側から解き放たれるように変異しているため、《アンリッシャー》と名付ける。

上記の二匹と異なり、人型はかろうじてとどめている。変異はここでストップするらしい。

また、この例は頭と右腕が変異しているが、変異の仕方はこの限りでなく、別の場所が変異する場合もある。


いずれの変異体も、窮屈な肉体から解き放たれて、とても生き生きとしているのがわかる。


女子高で観測された変異体は以上の3匹である。当施設では、この成果を踏まえたうえで新たなウイルスの開発に尽力する。

次回は年齢層を引き上げ、女子大への散布を検討している。


「痛いのは最初だけ、あとは気持ちいい」


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生物災害②

人類を一歩先へ進めるために開発された新人類ウイルス

試験的に女子高への散布が行われた


ケース3


変異体(ケース1)のしっぽから射出された、高濃度のウイルスを含むトゲを腕にかすめたことにより感染した模様。





ケース1からの二次感染により、人間の原型を多少とどめた姿に変異する模様。

感染者はその後、完全に自我を失う。


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生物災害

人類を一歩先へ進めるために開発された新人類ウイルス

試験的に女子高への散布が行われた


ケース1


尾が生える。先端の棘からは高濃度のウイルスが注入できる。刺されたものは感染し変異が始まる。

https://twitter.com/IRONURI20/status/1365947846172635136?s=20

この状態で変異が収まったため完全体と思われる。

(麩香さんにファンアートを描いていただきました。ありがとうございます)


ケース2

どういう条件でこの姿になるのかは現在不明。

しっぽから牙が生えており、そちらから捕食することも可能。

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ウマ娘裁判 プロットpart4(Last)

※プロットの見方※

プロットをそのまま貼り付けるため、非常に見づらいことをまずご了承ください。

どのキャラクターがしゃべっているか、明記はしていません。私だけがわかればいいように書いたものだったので。ですが、キャラクターとキャラクターのセリフの間には


‥‥こんな感じで一行空白をあけています。

なので、だいたい誰が話しているか想像はつくとおもいます。

登場人物のヒントとしては

スペちゃん:○○さん、など敬称をつけるのが特徴。ですます口調。()を使うモノローグがあればスペちゃん。

スズカ:よく「スペちゃん」と言っている。

ハヤヒデ:御剣怜侍をイメージすればわかりやすいかも。

リジチョ:語尾によく「ッ!」をつける。熟語を連発する。場をまとめる発言が多いのが特徴。

テイオー:一人称がボク

チケット:よく泣く

エアグルーヴ:2人称はキサマが多い。ハヤヒデとしゃべり方が近いが、こちらは法廷控え室のシーンでしか登場しない。

ルドルフ:四字熟語を多用する。敬語ではないが、ハヤヒデよりは柔らかいしゃべり方。


という感じになります。

また、場面転換などを記号で表現しています。


~:場面の切り替え

*:回想シーン

ー:証言のシーン


これだけ見て「なんのこっちゃ」という人もいるかもしれませんが、読み進めたらたぶんわかると思います。


また、非常に長いです。

プロットpart4の最後に、簡潔に事件解決までのあらすじまとめたので「長ったらしくて読む気しねーよ!」という方は下までスクロールして頂ければ幸いです。


part4


――――――“信 念”――――――

(ルドルフ尋問 アレグロ)


“善き指導者と成れ”‥‥幼き頃より

両親に、そう教育されてきた。

すべてのウマ娘の幸福を願うことこそ

私の生きる意味。生きる希望だ。

そのためにはなんでもした。生徒会に

籍を置き、重賞をいくつもとった。

たったひとりのウマ娘をおとしいれる

ために、こんな騒動を起こすなど‥‥

言語道断。その努力を無に帰す行為。

湛然不動として、断固抗議する。


―――――――――――――――――


証言はここまでか。


この“信念”にイツワりがなければ。

今回の事件の“動機”が、

一瞬にしてなくなってしまう。

すなわち、会長が犯人であるとは

考えにくい、ということになる。


逆に考えれば、私たちが

指摘しなきゃいけないみたいね。

会長の“信念”にひそむ

《ウソ》を‥‥。


(“信念”にひそむ《ウソ》を

 さがす‥‥)

(ということは、つまり私は

 証明しなきゃいけないんだ)

(会長さんが、“ウマ娘の幸福を

 願っていない”って‥‥)

(そんなこと、本当に

 できるのかな‥‥)


ゆさぶる

「“善き指導者と成れ”~」


待った!

会長さんの、その信念は‥‥

お母ちゃんから来てたんですね。


“お母ちゃん”というより、

“両親”だけれどね‥‥。

常に大局的な視点を持ち、

万事万端を己が糧とする。

幼少期より、厳しくしつけられた

思考様式だからね‥‥。

もはや、治らぬクセのようなものだ。

‥‥ああ、カン違いしてくれるなよ。

私は両親をとても尊敬しているし、

こう育ててくれて感謝もしている。


感心ッ! さすがは生徒会長!

見上げた心がけだな!


(イナカでのんびり育った私とは

 住む世界が違うなあ‥‥)


ゆさぶる

「すべてのウマ娘の幸福を願う~」


待った!

すべてのウマ娘の幸福‥‥そんなの、実現できるワケありません!


デリカシーのかけらもないな、

‥‥キミは。


スペちゃん。さすがにそれは

ひどいと思うわ。


イタいところをついてくるな。

‥‥スペシャルウィーク。


うう‥‥ごめんなさい。


かまわないよ。ジッサイ、私も

アタマを抱えたことがあってね。

“どうすれば皆の模範になれるか”

考え出すとキリがなかった。

しかし、あるとき。私はひとつの

コタエにたどり着いた。


コタエ‥‥ですか?


ああ‥‥“皆の模範となる”

それを実現するには。

すなわち、絶対的な“権威”を

わがものにする必要があった。


ゆさぶる

「そのためにはなんでもした。~」


待った!

なんでも‥‥ですか?


ああ。なんでもだな。

生徒会長になったのもそのためだ。

“権威”を誇示するためには、まず

わかりやすい印が必要だった。

つまり‥‥“冠”だ。


かんむり‥‥!

(GⅠレース優勝のアカシ‥‥)


目標は馬氏五常。8冠をかかげた。

そのための努力を惜しんだ日はない。

まあ‥‥その結果。私の“夢”は

ついに、かなわなかったわけだが。


‥‥お気持ち、お察しします。


スズカさん。“かなわなかった”

って。‥‥どういうことですか?


えっ‥‥スペちゃん、知らないの?

会長さん、最後の最後で、

8冠には届かなかったの。


あっ‥‥! もしかして、

あの“事件”のことですか?


ええ‥‥。


(‥‥今年の、3月)

(アメリカは、サンタアニタパークで

 おこなわれたG1レース‥‥)

(サンルイレイハンデキャップ‥‥

 それに、会長さんは出走した)

(日本から来た《皇帝》が、ついに

 海外のレースに殴り込み‥‥)

(圧倒的な大差で1着をとるって、

 みんなが期待した)

(日本だけじゃない。全世界の

 メディアが殺到した)

(‥‥でも、結果は6着)

(無理がたたったのか、会長さんは

 レース直後に入院‥‥)

(失意のまま、生徒会長の座を

 一時的に、降りた‥‥)


‥‥あれ?


どうしたの? スペちゃん。


会長さんが、生徒会長に復帰したの

って、いつでしたっけ?


え。ええと‥‥。

サンルイレイハンデキャップが、

今年の3月で‥‥

それから、7か月ちょっと入院

していたから‥‥

あ! そうだわ。

つい、この間よ。

会長さんが復帰したのは、

たった1週間前よ。


(会長さんが復帰した、1週間後に

 この事件がおきた‥‥)

(なにか、関係あるのかな‥‥)


ゆさぶる

「たったひとりのウマ娘を~」


待った!

実は、スズカさんに、

個人的な恨みがあったとか‥‥!


‥‥ない。


スズカさんに、退学してほしい

理由があったとか‥‥!


‥‥ない。


‥‥。


‥‥。


‥‥‥‥あ、あの。それだけですか?


ああ。なぜなら、ないからな。

スズカの活躍は目覚ましい‥‥

最近は、学園のカオとなったほどだ。

私は、この学園からそういうウマ娘が

排出されたことを、嬉しく思うよ。

そんなスズカにヌレギヌを着せて、

いったい何の意味がある。

スズカの活躍を阻止するためか?

個人的な恨みを晴らすためか?

そんなことをして、いったいダレが

得をするというのか。

もし、私がスズカの退学を

心の底から願っているなら‥‥

直接、スズカに伝えるよ。

こんな陰湿なことなど、しない。


お、おっしゃるとおりです‥‥

(こわいよお)


仮に‥‥仮に、だ。

私が、スズカの部屋に

侵入したとしよう。

なぜ、屋根裏に“秘伝の書”を

隠す必要がある?


え‥‥! ど、どういうことですか!


スズカに、“秘伝の書”を

見つけてもらうだけなら‥‥

机のうえにでも、置けばいい。

私がハンニンなら、そうする。

わざわざ、見つけにくい屋根裏に

隠すイミなど、まったくない。


あ‥‥!

(た、たしかに‥‥)


そうよね‥‥。

私がぐうぜん、屋根裏をのぞく

気分になったからよかったものの‥‥

普通なら、フタを閉じられて

オシマイ‥‥よね‥‥

私が見つけなかったら、会長さん、

どうするつもりだったんだろう‥‥


(ううう‥‥ただでさえアタマが

 いっぱいなのに‥‥)

(これ以上、ムズカしいモンダイ

 ふやさないでくださあい‥‥)


ゆさぶる

「言語道断。その努力を~」


待った!

私たちの部屋に、“秘伝の書”を

かくしたのが会長さんでないのなら。

会長さんは、犯人がスズカさんだ‥‥と、そう本気で思ってるんですか?


‥‥‥‥。

私は‥‥スズカが犯人だとは

信じたくはない‥‥が。

思慮分別のすえ、彼女にしか

犯行が不可能ということになれば‥‥

‥‥認めるのも、

やぶさかではない‥‥。


(なんだろう。会長さん、急に

 歯切れが悪くなったような?)

(やっぱり‥‥ツミの意識が

 ある‥‥からなのかな)


‥‥‥‥。


そこまでッ!

この証言を聞く限り、やはり証人には

“動機”は存在しないように思う。

そして‥‥“信念にひそむウソ”を

弁護人は証明できないようだ。


‥‥!

(も、もしかして‥‥

 時間切れですか!?)

ま、まってください! 

私たちは証明しました!

スズカさんに犯行が

不可能だったことを!


異議あり!

待ってくれ。被告人の無実を

証明しただと‥‥?

いったい、いつ。そんなことを

証明したというのだ。


え‥‥! そ、それは!

モチロン! 会長さんが、こわれた

引き出しに気づかなかったときです!

気づかなかった理由‥‥それは、

引き出しがこわれていなかったから!

つまり! スズカさんに

犯行は不可能です!


そう。逆に言えば、それしか

コンキョはないのだ。

もし、会長が‥‥引き出しの異変に

本当に気づかなかったとしたら?


異議あり!

でも! これだけこわれてて、

気づかないなんてことは‥‥


異議あり!

引き出しは、窓側に向いている。

部屋に入っただけでは、気づけまい。


異議あり!

でもでも! 会長さんはそのあと、

事務作業をしたそうじゃないですか!

仕事はふつう、席に着いてから

するものです!


異議あり!

そうとは限らない。

‥‥スズカが座っていたソファ。

作業だけなら、そこでもできる。

いかがだろうか、会長。

あなたは、あのとき。引き出しに

気づかなかったのではないですか?


‥‥‥‥。

そう、だな‥‥。

あまり、覚えていないが‥‥

当時の私が気づかなかったのなら‥‥

机には、近づかなかったのだろう‥‥


だ、そうだよ。弁護人。


(うう‥‥! そんなの

 ヘリクツだよお‥‥!)


ふむう。やはり、“鉄壁の動機”が

ある以上‥‥

シンボリルドルフに、有利な

考えをしてしまうな‥‥


スズカさん! なんだか

風向きがあやしいです!

せっかく、スズカさんの無実を

証明できたと思ったのに‥‥

このままじゃ、逆転されちゃいます!


‥‥‥‥‥

“逆転”ね‥‥。


‥‥? す、スズカさん?


“逆転”するのは、なにも

検察側だけじゃないわ。

私たちも、してみましょう。

‥‥逆転を。


‥‥‥‥。

‥‥で、でも。逆転なんて

そうカンタンには‥‥。


ちがうわ、スペちゃん。私たちが

逆転するのは、この状況じゃない。

‥‥発想よ。

‥‥発想を、逆転させるの。


‥‥発想を‥‥逆転させる‥‥?


いまの証言で、アキラカになった

ことがあったわ。

“会長さんが、私をキズつける

 理由は存在しない”こと。


そうです! だから、なんとなく

会長さんが無実って流れに‥‥


その発想を逆転させるの。

“会長さんが、私をキズつける

 理由は存在しない”‥‥。

それならば。

“会長さんが事件を起こしたのは、

 私をキズつけるためじゃなかった”

‥‥こうは考えられないかしら?


‥‥で、でも。

今。スズカさんは“窃盗犯”の

汚名を着せられてるんですよ!

‥‥こんなこと、スズカさんのためを

思ってるなら、やりませんよ!


その前提が間違っているとしたら?

‥‥スペちゃんも、発想を

逆転させてみるの。

そうしたら、おのずと“真実”が

見えてくるはずよ。


(発想を、逆転させる‥‥)

(会長さんが、なぜスズカさんに

 ヌレギヌを着せようとしたか)

(‥‥そう考えるんじゃなくて)

(部屋に侵入したのには、なにか

 ほかの理由があった‥‥?)


‥‥弁護人。どうした?

さっきから、黙り込んでいるが。


‥‥! は、はい!


長考ッ! なにか、考え込んでいた

ようだが‥‥

検察側の主張に、まだなにか

反論があるのか?

シンボリルドルフの“信念”‥‥

これがウソだとでもいうのか?


・会長さんの信念はウソ

〇会長さんの信念はホンモノ


‥‥私は。

スペシャルウィークは‥‥。

検察側の主張を、

認めようと思います。


‥‥! な。なんだと?

なんのつもりだ、弁護人。


会長さんの証言を聞いた結果。

‥‥よくわかりました。

会長さんは、ダレかをキズつける

ような行動は、ぜったいしない。

弁護側は、その“主張”を

認めようかと思います!


‥‥!


ほ、ホンキか、弁護人。

‥‥キミは、サイレンススズカを

助けるのを、諦めるというのかッ!


異議あり!

違います! 私は、スズカさんの

ツミを認めたわけじゃありません!

私が認めるのは、次の証言です。

つまり‥‥。

『会長さんが、スズカさんの部屋に

 “秘伝の書”を隠す理由はない。』

‥‥たしかに、会長さんは

私たちの部屋に侵入しました。

でも、それは‥‥

本を隠すためではなかった!


‥‥ッ!


(ざわざわ)


異議あり!

‥‥し、しかし! だとしたら‥‥

いったい、なぜ!

“秘伝の書”は、被告人の部屋から

見つかったのだぞ!

本を隠すためでないのなら‥‥

部屋に侵入した理由は、なんだッ!


まさか‥‥わかるはずがない。


(いよいよです。‥‥この事件にも

 終わりが見えてきました)

(会長の、いっけん不可解な行動‥‥

 それを、すべて証明するんだ!)


それでは、弁護人に問うとしよう。

皇帝・シンボリルドルフが‥‥

被告人の部屋に侵入した理由‥‥

それを証明する証拠品とは?


つきつける

「テイオーさんの証言書」


さっき、休憩室で。私、

テイオーさんに、聞いたんです。


*****************

あ! あれ? コレ、

まだ話してなかったっけ。

‥‥あのとき。ボク、スズカの部屋の

まえをとおりかかったんだ。

そうしたら、出てきたんだ。

カイチョーが、スズカの部屋から。

*****************

カイチョー、スズカの部屋から

秘伝の書を持って出てきたんだ。

そして、ボクと目が合ったんだ。

そのときのカイチョー‥‥

すごいコワい“目”をしてた‥‥

カイチョーは、ボクに気づくと、

スズカの部屋にもどったんだ。

*****************


‥‥おかしいと思いませんか?

“秘伝の書”を部屋にかくすのが

目的だったなら‥‥

テイオーさんが目撃するべきなのは、

“部屋に入るところ”です。

でも、ジッサイは逆でした!


会長は、スズカの部屋から、

“秘伝の書”を持って出てきた‥‥

‥‥いったい、それによって

なにが変わるというのか!


発想を、逆転させるんです!

“かくすつもりなら、部屋に侵入する

 シーンを目撃するはず”

それならば‥‥

“本を持って、部屋から出てきた”

このシーンは‥‥

“かくす”のと、逆の行為を

示している‥‥

そうは考えられませんか?


異議あり!

ま、まて。弁護人。

“部屋に本をかくす‥‥”

その《逆》の行為といえば‥‥!


‥‥はい。

“部屋から、本を持ち出す”です。


‥‥ッ!


会長さんは、あの日。スズカさんに

ヌレギヌを着せるつもりはなかった!

‥‥ただ、盗み出すことが

目的だったんです。

‥‥そう。

この、“秘伝の書”をね!


な‥‥

なんだってェ!


(ざわざわ‥‥)


せ、静粛ッ! 静粛ッ!

静粛にィィィ!


あの日起きたのは、会長さんが

ヌレギヌを着せる事件ではなかった。

れっきとした、

盗難事件だったんです!


異議あり!

そ‥‥

そんなバカなハナシがあるか!

‥‥そもそも、秘伝の書は

生徒会室に保管されていたハズだッ!


異議あり!

‥‥みんなそう思っていました。

でも、そうじゃなかった!

前提が間違っていたんです!

“秘伝の書”は、最初から

私たちの部屋の中にあった!


バカな! 

そ、それを証明できるのか!

最初から、生徒会室に“秘伝の書”は

存在しなかった、と!


はい! “証明”できるかは

わかりませんが‥‥

少なくとも、その“可能性”は

じゅうぶんに示されてました!


あ、唖然ッ! 予想外の事態だが‥‥

弁護人! 立証できるというなら、

してもらうぞ!

最初から、“秘伝の書”は生徒会室に

存在しなかった、そのコンキョは!


つきつける「秘伝の書」


最初に、気づくべきだったんです。

この“秘伝の書”は、

理事長さんはおろか‥‥

いつも近くにいた、エアグルーヴさん

ですら、存在を知りませんでした。

机の引き出しに入っていたのに。

そんなことがありえるでしょうか?

学園の、どんな教本よりも

すぐれた“秘伝の書”‥‥

そんな本を、今までダレにも教えない

理由が、存在するでしょうか?


‥‥!


コタエは、たったひとつです!

そんなことは、ありえません!

最初から、生徒会室にこんなもの、

存在しなかったんです!


な、なんだとおおおッ!


(ざわざわ‥‥)


異議あり!

スペシャルウィーク! 被告人とは、

キミも同室のハズだ!

“秘伝の書”の存在に、今まで

気づかなかったというのか!


異議あり!

‥‥はい! 気づかなかったんです!

‥‥スズカさんの証言を

思い出してくださいッ!


*****************

ほう‥‥? ならば、どこでこの本を

手に入れたというのだ?


それは、その‥‥

自分の部屋‥‥です。

私、スペちゃんと同じ部屋を

借りているのだけれど‥‥

おとといの放課後、屋根裏の

フタがずれてることに気づいて‥‥

なんとなく、屋根裏に上ってみたら

そこに、この本が‥‥

*****************


や、屋根裏‥‥か!


会長さんの言ったとおりです。

ヌレギヌを着せたいだけなら、

目につくところにおけばいい‥‥

なら、屋根裏にかくされていた

理由は、いったい何か!

そう! “秘伝の書”は‥‥最初から

そこに眠っていたんです!

だから、ダレも、その存在に

気づけなかった!


異議あり!

し、しかし! それならば!

なぜ! 会長はその存在を

知っていたのか!

“秘伝の書”とともに暮らしてきた

キミたちですら気づかないのに‥‥

会長が、知っていたわけがない!


異議あり!

それは、逆なんです!

会長さんしか、知る機会はなかった!

‥‥思い出してください!

この“秘伝の書”を書いたのは、

いったい、ダレでしたか?


それは‥‥あああああああッ!


*****************

なんでも、その伝説のウマ娘とやらは初代の生徒会長だったようで。

代々、生徒会長だけに受け継がれて

きた‥‥と、現会長はおっしゃった。

*****************


そう! この本の書いた人は

初代の生徒会長さんです!

その“存在”が、歴代の生徒会長に

伝わっても、フシギじゃありません!


異議あり!

ま、まて‥‥! まだ、

ギモンは残っている!

この本が、最初からスズカの

部屋に眠っていたとして‥‥

それを盗むと言う事は、

リッパな犯罪だ!

会長の信念については、

キミも認めていただろうッ!


異議あり!

そう‥‥すべては、会長さんの

“信念”から始まったんです。

会長さんの“信念”‥‥

一番重要なのは、なんでしたか?


それは‥‥

“すべてのウマ娘が幸福になる

 世界を創ること”‥‥だ。

‥‥ま。まさかッ!


“秘伝の書”の内容について、

ハヤヒデさんはこう言いました!


*****************

秘伝の書‥‥これはかつて、

伝説のウマ娘が書いたとされる本だ。

ウマ娘が必要とする情報がすべて

詰まっている、夢の書物だ。

現在。トレセン学園で行われる、

どのカリキュラムよりも優れている。

*****************


もし、その“チカラ”を‥‥

会長さんが手に入れたとしたら?

その“権威”は、よりゼッタイ的な

ものになったハズです!

会長さんの目的は、スズカさんの

失脚ではなかった!

そう! まさに、すべてのウマ娘の

幸福を実現するためだったんです!


(ざわざわ‥‥)


し、しかし‥‥!

この本は、ジッサイ。

スズカの部屋から見つかっている!

会長が、これを盗むことが

目的だったのなら‥‥

きちんと目的を遂行して、いまごろ

生徒会室に保管されているハズだ!


異議あり!

それに関しては‥‥不幸だった

としかいいようがありません。


不幸‥‥だと!


‥‥あの日。

会長さんは、スズカさんを

生徒会室に呼び出しました。

‥‥モチロン。スズカさんの部屋に

侵入して、これを盗むためです。

そのために、フジキセキさんの

部屋に立ち寄り、アリバイも作った!

そうして、空白の20分間を

利用して、部屋に侵入しました。

目的のモノを見つけ出し、いざ

部屋を出ようとした瞬間‥‥

‥‥まったく、想定外のできごとが

起こってしまったんです!


‥‥トウカイテイオー、か!


まさに、盗みの決定的瞬間を見られた

会長さんは、あせりました!

そして、“秘伝の書”をあきらめる

しかなかったんです。

‥‥でも、想定外のできごとは、

これだけで終わりませんでした。

‥‥その、たった翌日のことです。

こんどは、スズカさんにその本を

見つけられてしまった!


それを見つけたとき。屋根裏のフタが

すこしズレていたんです。

会長さん。本を戻すとき、あせって

しめわすれたのではありませんか?


会長さんは、そのとき‥‥本を

手に入れたい一心だったんでしょう。

小さな‥‥でも、決してとりかえしの

つかない、ウソをついてしまった!


*****************

今、キミが手にしているその本。

それは、本来。生徒会室で厳重に

保管されているハズなんだが‥‥

いったい、なぜスズカが

その本を持っている?

*****************


どうでしょうか、会長さん。

何か、間違った部分があったら、

教えてください。


‥‥‥‥。

そう、だな‥‥。


異議あり!

待ってもらおうか。

スペシャルウィーク。


‥‥! ハヤヒデさん?

(そ、そんな! まだ、

 なにかあるの‥‥?)


キミの“論理”‥‥

スバラシイものだった。

しかし、長いながい

“物語”を語るうちに‥‥

あらたなムジュンがカオを

だしてしまったようだ。


え。む、ムジュン‥‥!

い、いったい、なんのことですか!


‥‥この裁判だ。


え‥‥!


弁護人は、会長の“信念”‥‥

すなわち、“ウマ娘をキズつける

ことはありえない”‥‥

この点については、認めていたな。

そして、会長が

やったことと言えば‥‥

本を手に入れるために、小さな

“ウソ”をついてしまったことだけ。

ただ、スズカに、その本を

渡してもらいたかっただけだろう。


‥‥そのとおりです!

何か、おかしいですか!


‥‥いいや、なにもおかしくない。

非常にスジが通っている。

モンダイは、その“あと”だ。


あ、あと‥‥?


弁護人の主張では、会長は

本さえ手に入ればじゅうぶんだった。

スズカを、キズつけるつもりなど

まったくなかった。

‥‥それならば。

なぜ、こんな裁判が開かれている?


‥‥あっ!


裁判とは、和解が成立していたら

本来、起こり得ないものだ。

つまり‥‥会長が、スズカを

本気で訴えたことになる。

しかし。弁護人も

認めたではないか。

“会長は、スズカをキズつけようと

 したわけではない”‥‥と。


あああああああッ!


(ざわざわ)


‥‥収束! ながい裁判だったが、

どうやら、最後に残ったナゾは‥‥

この裁判、そのものにまで

関わってくるらしい。


(大丈夫。いままでの情報を

 整理すれば‥‥)

(おのずと、見えてくるのは

 たったひとつの“真実”だ!)


答えてもらおう、弁護人。

“なぜ、会長は、こんな裁判を

 起こしたのか?”


・被告人が許せなかった

・賠償金が目当てだった

〇裁判は想定外だった


会長さんが、ダレかをキズつける

ことは、ありえません。

‥‥つまり、この裁判は。

会長さんの、想定外だったんです。


想定外‥‥だと?

バカな! いったい、どんな

外的要因があればこんな事態になる!


それには‥‥登場人物が

足りませんでした。

この事件には、もうひとり‥‥

事態をウラで動かした、

立役者が居たんです。


会長のかわりに、裁判を引き起こした

もうひとりの人物‥‥?

つ、つまり‥‥

“黒幕”というワケか!


(ざわざわ‥‥)


黒幕ッ! まさか、そんな言葉を

聞くことになろうとは思わなんだ。

弁護人は、その者の名前を

述べることができるのか?


‥‥はいッ!


了解ッ! それでは、本法廷

最後の質問にうつろう!

今回の事件の“黒幕”‥‥

いったい、ダレだ!


つきつける

「エアグルーヴ」


“黒幕”という言いかたは、

少し違いますけど‥‥

‥‥きのう。食堂で、スズカさんが

問い詰められたとき‥‥

そこには、会長さん以外に

もうひとり。重要人物がいたんです。

そう‥‥。

エアグルーヴ先輩‥‥です。


え、エアグルーヴ‥‥だと!


エアグルーヴさんと、会長さん。

この2人の、決定的に

違う部分とは、なんでしょうか?


違う部分‥‥だと?

そ、それは‥‥


それは、“真犯人を知っているか

否か”‥‥だな。

そうだろう? 

‥‥スペシャルウィーク。


‥‥!

(か、会長さん‥‥!)

そ、そうです!

あのとき。たしかに、会長さんは‥‥

スズカさんから、本を取り返したい

一心で、ウソをついちゃいました。

でも、その“ウソ”を‥‥

真に受けたヒトがいたんです。


それが、その場に出くわした‥‥

エアグルーヴ、というワケか!


ウラで、どんなやりとりが

あったのかは、わかりません。

でも、いちどついた“ウソ”は‥‥

どんどんふくらんでしまいました。


エアグルーヴは、とても正義感が

強い子よ‥‥。

被害者が会長ともあれば

なおさら‥‥ね。

この裁判も‥‥エアグルーヴの

提言、なのでしょう? 会長さん。


‥‥‥‥。


会長さんは、ひとりでに大きく

なっていく“事件”を見て‥‥

いつしか、ウソをひっこめることが、

出来なくなってしまったんです。

そして‥‥“ウソ”を“ホント”に

する必要が出てきました‥‥。


だから‥‥

だから会長は‥‥

引き出しのカギを、こわさざるを

得なかったのか‥‥


そういうことです。


な、なんということだ‥‥


‥‥会長さん。もう、こんな裁判

終わりにしましょう。

小さな“ウソ”が引き起こした

悲しい《事故》の連鎖‥‥

いま。会長さんが、それを

断ち切るべきときじゃありませんか?


‥‥‥‥‥‥。

その、とおりだな。


(会長が罪を認める 自白のシーン)


“伝説のウマ娘が書いた

 秘伝の書が存在するらしい‥‥”

前の生徒会長から聞いた、その言葉が

‥‥私を狂わせた。

あの因縁の“アメリカの舞台”で‥‥

私は8冠を、みじめにも逃した。

さらに‥‥そのあと。ムリがたたって

私は、入院するハメになった。

ながい、とてもながい時間だった‥‥

いまでも、ユメに出る‥‥

このままでは。生徒の模範たる

“王の器”たりえない‥‥

失意の中にいた私は‥‥ふと、

秘伝の書の存在を思い出したんだ。

***************

“秘伝の書は、伝説のウマ娘が

 引退するときに‥‥”

“自分の住んでいた寮の部屋の

 どこかに、かくしたらしい‥‥”

***************

私は、それを知っていた。

1週間前。退院して、

生徒会長の座に復帰してから‥‥

秘伝の書を見つけるために、

過去のデータを徹底的に調べた。

そして。ついに、その部屋の

居場所をつきとめた。

‥‥まさに、現在。スズカが

住んでいる部屋だったよ。


‥‥!


それを知った私は、いてもたっても

いられなくなった。

その“ウワサ”が本当かどうか、

確かめようと思ったのだ。

しかし。時はすでに、遅すぎた。

スズカは天皇賞でケガをし、

トレーニングにも出られない。

私は、スズカを部屋から追い出す

必要があったんだ。


だから‥‥スズカさんを

生徒会室に呼び出したんですね。


信じてもらわなくても

かまわないが‥‥

私は、“秘伝の書”を盗むつもり

など、まったくなかった。

‥‥ただ、あのウワサが本当なのか

確認したかっただけ‥‥

それだけの、ハズだったのに‥‥


“秘伝の書”を目の当たりにした

あなたは、その完成度に驚いた。


ああ‥‥。

結論から言うと、“秘伝の書”は

あった。ウワサは本当だったんだ。

しかし、ページをめくる手を

進めているうちに‥‥

‥‥私の中に、悪魔が宿ったんだ。

****************

“秘伝の書さえあれば、私は

 ふたたび王の座に輝ける‥‥”

“存在を知ってるのは私だけ‥‥

 今なら、盗んでもバレない‥‥”

****************

‥‥しかし、悪いことは

できないものだな‥‥。

“秘伝の書”を手に入れ、部屋を

あとにしようとしたとき‥‥

よりにもよって、いちばん

見られたくない人物に目撃された。


トウカイテイオーさん‥‥ですね。


彼女と目が合ったとき、

私は血の気が引いた。

私に憧れ、私を追いかけるために

入学を決意してくれたテイオー‥‥

彼女の目に反射する私は、

とてもミニクいカオをしていたよ。

私は自分が恥ずかしくなった。

‥‥私の中の悪魔は去ったんだ。

そして、秘伝の書をもとに戻した。

すべてをなかったことにするために。

‥‥もう二度と、こんなアヤマチは

おかさないように‥‥


でも‥‥結果的に、それは‥‥

私が、“秘伝の書”を見つける

キッカケになってしまった‥‥


‥‥次の日。私は肝を冷やしたよ。

見つかってはいけないはずの本が‥‥

見つかってはいけないはずの人物の

手に、握られていたのだから。


そして、それを見た瞬間。‥‥私の

ココロに、ふたたび悪魔がやどった。

そして、次の瞬間。

‥‥私は。私自身、信じられない

ようなことを口に出していた。


*****************

今、キミが手にしているその本。

それは、本来。生徒会室で厳重に

保管されているハズなんだが‥‥

いったい、なぜスズカが

その本を持っている?

*****************


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


‥‥ただ、“秘伝の書”を

手に入れたいがためについたウソ。

すべてを言い終えたあと。

私を、激しい後悔がおそった。


エアグルーヴ先輩が、それを

聞いていたんですね‥‥。


先に断言しておこう。

‥‥エアグルーヴは、悪くない。

彼女は、彼女の思う“正義”を

実行したまでだ。

その日の放課後‥‥私は

エアグルーヴに問い詰められたよ。


*****************

“‥‥会長。その本は、本当に

 スズカが盗んだものなのですか”


“‥‥‥‥‥。”


“なんとか言ったらどうなのです。

 ‥‥会長”


“スズカは‥‥きのう。生徒会室に

 ひとりでいる時間があった‥‥”

“考えられるとしたら‥‥

 ‥‥そのとき、だ”


“な‥‥”

“なんという、ことだ‥‥”

*****************


私が、すべて悪いんだ。

‥‥私が、彼女を

たぶらかしたから‥‥。

以前、エアグルーヴは、スズカを

いちばんの親友だと謳っていた。

だから‥‥ことさらに、

許せなかったのだろう‥‥。


そういえば‥‥。

学級裁判の申し出をしたメンバーも、

エアグルーヴが率いていた‥‥

彼女の目は、怒りの他に、どこか

悲しみも含んでいたよ‥‥。


ひとつよろしいでしょうか。会長。


‥‥ああ、なんだろうか。


“権威を絶対的なものにするため、

 秘伝の書が欲しかった”‥‥

お気持ちはよくわかります。

しかし、それなら‥‥

部屋にいるスズカに、捜索の

協力を仰ぐべきでした。


‥‥‥‥ああ。

返す言葉もない。

私は‥‥おそらく。ウマ娘の

幸福を願っていたワケじゃないんだ。

ただ、ちっぽけな、自分の欲望を

満たしたかっただけ‥‥。

そのせいで、スズカが、私の

踏み台になってしまった。

‥‥今にして、おもえば‥‥

私は、そのときからすでに‥‥

悪魔に、魅入られていたのかも

しれないな‥‥


‥‥‥‥‥‥。


いま、ふたたび。ここに宣言する。

エアグルーヴは、悪くない。

全ては、私の責任だ。

私は、こわかったんだ‥‥。

“指導者”の立場が、陥落するのが。

“全てのウマ娘を幸福にする”ために

獲得しようとした《権威》が‥‥

それ自身が目標になってしまい、

“幸福”など、考えなくなっていた。

いつのまにか。自分自身の

“エゴ”と化していたんだ‥‥。


‥‥‥‥。


今、この裁判を傍聴している

生徒諸君。ならびに、教師陣。

みなさまの貴重な時間を、私の

“わがまま”で無駄にしたこと‥‥。

そして、なにより。

‥‥サイレンススズカ。

キミのココロに、何にも代えがたい

深い“キズ”を負わせたこと‥‥。

重ねて、ここにお詫び申し上げる。

‥‥本当に、申し訳なかった。


‥‥‥‥。

(会長さん‥‥)


私は、どんな処罰も受けるつもりだ。

生徒会長の座は、もう降りる。

‥‥必要ならば、退学もする。

だから、私の“わがまま”に

振り回された、わが友‥‥

エアグルーヴの処遇には、どうか

便宜をはかってやってはくれまいか。

‥‥‥‥‥。


カオをあげてください。

‥‥会長。


‥‥!

す‥‥スズカ‥‥。


私、気にしていません。

やめるなんて、言わないでください。

会長さんが犯した、明確な“ツミ”は

‥‥私の部屋の、不法侵入だけです。

それなら、私‥‥許します。

だから、会長さん‥‥


しかし!

私は、自分の身を守るために、

キミを見捨ててしまった。

スズカの犯行に見せるために、

偽装工作もおこなった。


それなのに‥‥


そうだよ! カイチョー!


と、トウカイテイオー!

いったい、どこから!


カイチョー、さっき言ったよね。

“幸福を考えなくなった”って。

そんなワケない! カイチョーは

いつだってみんなの事を考えてる!

自分ひとりで責任を負うために、

ウソをついたんだよね!


テイオー‥‥


‥‥私も同じ気持ちです。

会長さんに呼び出されたとき‥‥

会長さんにとっては、《計画の一部》

だったのかもしれませんけど‥‥

あのときの“目”は‥‥

本気で心配してくれていました。

私、そのおかげで。気分が

ラクになったんです。

会長さんには、それだけの

“チカラ”があるんです。


(ざわざわ)

そうだ! 会長さん!

やめるなんて言わないでください!

みんな、会長さんのこと

尊敬してるんですから!


み、みんな‥‥


私には、わかっていました。

もし、会長さんが。この事件の

犯人だったとしても‥‥

ゼッタイ、何か深い事情が

あったハズだって!

やっぱり、合ってました! 

会長さんは、私たちのために

この事件を起こしたんです!

そして、なにより‥‥

あんなすごい走りをするウマ娘に、

ワルいヒトはいません!


‥‥‥‥。


会長。これは、いっときの

悪いユメ‥‥そう思うべきです。

ユメは、すべからく覚めるもの。

また明日から、普段通り。

私たちを導いてはくれませんか。


‥‥‥‥。

キミたちの言葉‥‥

この胸に、刻んでおくとしよう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そろそろ、この裁判も

終わりが近づいてきたようだ!

弁護人! スペシャルウィークよ。

こたびの“証明”‥‥

ミゴトなものであったぞ!


‥‥ありがとうございますッ!


今回、真犯人はシンボリルドルフ‥‥

罪状は、不法侵入ということだが‥‥

皆の厚意で。その件については

不問とするッ!


裁判長。おそれながら‥‥

シンボリルドルフの犯したツミは

不法侵入だけではありません。

この通り。備品のハカイも‥‥


引き出しのひとつくらい、問題ない!

私が何とかしよう!


(裁判長さん‥‥

 ちょっと、カッコイイかも)


それでは、被告人‥‥

サイレンススズカよ!


‥‥はい。


今回のことを、気に病む

必要はない!

次のレースのために、ゆっくりと

ケガを治していってくれ!


‥‥はい。わかりました。


終結ッ! ‥‥いい時間だな!

それでは、被告人、

サイレンススズカに判決を言い渡す!


無 罪


では本日は、これにて閉廷!


~~~~~~~~~~~~~~~~~


(終わったんだ。最初で‥‥

 そして、最後の学級裁判が)


スペちゃん。


スズカさん‥‥!


ありがとう、スペちゃん。

カッコよかったわ。

あなたは、私のことだけじゃない‥‥

会長さんの、ココロも

救ってくれたの。


す、スズカさん‥‥

すずかさあああああああああん‥‥


え、ちょっと‥‥! な、

泣かないで、スペちゃん。

‥‥ふふ。緊張の糸が

切れちゃったのかしら。


わだじい‥‥よがっだでずう‥‥

ズズガざんが犯人じゃなぐでえ‥‥


スペちゃん。落ち着いて。

この法廷、ヒトが泣きすぎだから。


‥‥邪魔するぞ。


‥‥! え、エアグルーヴ先輩。


このたびの‥‥って! 

なんだ、キサマ‥‥その鼻水は!


あっ! す、すみません!

すぐにふきます!


‥‥やれやれ。なにを話そうとしたか

忘れたではないか‥‥


‥‥ふふ。エアグルーヴ。

素直じゃないのね。

‥‥本当は忘れてないくせに。


‥‥! う、うるさい!

‥‥ああ。その、なんだ。

‥‥すまなかった。


‥‥!


このたびの、私の不手際。

いくら謝罪しても、しきれない。

本当にすまなかった。

‥‥サイレンススズカ。


いいのよ。あなたには、あなたの

“信念”があった。

それは、会長さんと同じでしょ?


‥‥信念、か。

どうだろうな。

‥‥。

“裏切られた”‥‥スズカの犯行だと

聞かされたとき、そう思ったよ。

いくどとなく、私と切磋琢磨した

かけがえのない親友‥‥

そのスズカが、どうして‥‥

私を、深い絶望がおそった。

そして、しだいにそれは‥‥

“怒り”へと変わってしまったんだ。

その“怒り”は‥‥私の、

《真実》を見る目を曇らせた。


エアグルーヴ‥‥


会長がついた“ウソ”を‥‥

私は、見抜くことができなかった。

お前を信じきってやることが

できなかったんだよ。

“かけがえのない親友”が

聞いてあきれる‥‥そう思うだろう。

それで‥‥その。

‥‥‥‥うう。


言いたいことがあるなら、

サッサと言っちゃえばいいのにー。


ガマンは健康によくないよ!


うわっ! キサマら、

どこから湧いて出た!

‥‥ごほん。

スズカ。こんな私だが‥‥

今から、また“親友”に戻ることは

できるだろうか‥‥


なに言ってるの、エアグルーヴ。

私たち、ずっと親友じゃない。


‥‥!

‥‥ああ、ああ。

‥‥そうだな。

‥‥ありがとう‥‥。




これで、このお話はおしまいです。

小さな“ウソ”から始まった

大きな“事件”だったけど‥‥

スズカさんを取り巻いていた

イツワりはスガタを消して‥‥

今では、みんな。

笑顔に戻りました!

そして。また‥‥明日から。

みんな、それぞれ。トレーナーさんと

過ごす、いつもの日常に戻ります。

私も、日本一のウマ娘になるため‥‥

これから、けっぱるべー!


‥‥ああ、スペシャルウィーク。

けっぱる前に、ひとついいか。


‥‥え! な、なんですか!


実はな‥‥今回。キサマの活躍を

見ていた、複数の傍聴人から‥‥

生徒会あてに、弁護の依頼が

殺到しているのだ。

『ぜひ、私もスペシャルウィークに

 弁護してほしい』‥‥と。


え。


それで。今、学園内で起こっている

さまざまな《事件》を‥‥

“調書”にまとめてきたので、

すべてに目を通してくれないか。

‥‥ざっと、100通ほど。

半分くらいゴールドシップだが。


え。え。


あら! スペちゃん‥‥

なんだか、人気者みたい‥‥


いいじゃん、スペちゃん! 

もうそのままなっちゃいなよ!

日本一の弁護ウマ娘に!


わあ! それいいアイデアかも!

じゃあ‥‥アタシ、そのときもまた

刑事役、やろうかな!


え。え。え。

‥‥エアグルーヴ先輩。その。

ヒトコト、言ってもいいですか?


あ! アタシ聞きたい!

スペちゃんの“あのコトバ”!


ボクもボクもー!


スペちゃん。最後だし、思いっきり

叫んじゃえば?


‥‥わかりました。

じゃあ、思いっきり、いきます!


あげません!!



END



事件のあらすじ


今年の3月、アメリカのG1に参戦したシンボリルドルフは、惨敗を喫し、さらには入院することになってしまった。そして、生徒会長の座を、一時的に下りた。「すべてのウマ娘を幸せにする」「最高の指導者になる」のが目標だったルドルフは、このままでは生徒会長の座から転落するかもしれないと怖くなった。そこで、前の生徒会長から聞いた《あるウワサ》を思い出した。『初代の生徒会長が残した秘伝の書が存在するらしい』『その秘伝の書は、前の生徒会長が住んでいた寮の部屋のどこかに隠してあるらしい』ルドルフは、それがもし実在すれば、自分がまた理想の指導者になれるのではないかと考えた。退院し、生徒会長に復帰したのは、天皇賞秋の少し前。ルドルフは、必死になって初代生徒会長の情報を調べ、ついにその部屋をつきとめた。そしてそれは、スズカが現在使っている部屋だった。ルドルフは、スズカの部屋に侵入しようとしたが、スズカは天皇賞秋でケガをしてしまい、部屋から出られない。しかたなく、スズカを生徒会室に呼び出し、ダレもいないスキに部屋に隠された秘伝の書を捜索。屋根裏に隠されていたそれを見つけた。擁護しておくが、彼女は秘伝の書を盗むつもりなどなかった。ウワサを確認したいだけだった。だが、その秘伝の書の内容があまりにすごかった。ルドルフは、それをこっそり持ち去ろうと考えた。部屋から出ようとしたとき、トウカイテイオーに出くわす。自分を追いかけてきてくれたテイオーを見てルドルフは目が覚めた。そして秘伝の書を屋根裏に戻し、スズカに会いに行った。いっぽうスズカは、会長と面談した後自分の部屋に戻り、屋根裏の異変に気付く。焦っていたルドルフが、ふたをきちんと閉めていなかったのだ。スズカは偶然、秘伝の書を見つけてしまい、翌日、食堂に持って行った。そこをルドルフに見つかる。自分が手に入れるはずだった本をスズカが手にしており、気が動転したルドルフは、小さな、でも取り返しのつかないウソをついてしまう。「それはもともと、生徒会室に保管されていたものだが」…ルドルフは、秘伝の書を渡してもらえればよかった。スズカにヌレギヌを着せるつもりなどなかった。しかし、そのウソを、近くにいたエアグルーヴが真に受けてしまった。たちまち生徒会内で問題となり、事件がどんどんふくれあがってしまった。ついには、学級裁判が開かれるまでに発展した。ルドルフは、ウソをひっこめることができなくなり、辛酸をなめる思いで引き出しを破壊した。カギがかかっていれば、スズカが犯人だとつじつまがあわなくなるからである。こうして、小さなウソは“秘伝の書窃盗事件”となってしまい、裁判が開かれた。スペシャルウィークによってすべてがアキラカになったあと、ルドルフはスズカに謝罪する。しかし、今回の事件でルドルフがやった明確なツミは、部屋に不法侵入することだけだった。スズカは、それだけなら許すから、ルドルフを罪に問う必要はないと説得した。そうして、誰かがキズつくことはない学級裁判が閉廷した。







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ウマ娘裁判 プロットpart3

※プロットの見方※

プロットをそのまま貼り付けるため、非常に見づらいことをまずご了承ください。

どのキャラクターがしゃべっているか、明記はしていません。私だけがわかればいいように書いたものだったので。ですが、キャラクターとキャラクターのセリフの間には


‥‥こんな感じで一行空白をあけています。

なので、だいたい誰が話しているか想像はつくとおもいます。

登場人物のヒントとしては

スペちゃん:○○さん、など敬称をつけるのが特徴。ですます口調。()を使うモノローグがあればスペちゃん。

スズカ:よく「スペちゃん」と言っている。

ハヤヒデ:御剣怜侍をイメージすればわかりやすいかも。

リジチョ:語尾によく「ッ!」をつける。熟語を連発する。場をまとめる発言が多いのが特徴。

テイオー:一人称がボク

チケット:よく泣く

エアグルーヴ:2人称はキサマが多い。ハヤヒデとしゃべり方が近いが、こちらは法廷控え室のシーンでしか登場しない。

ルドルフ:四字熟語を多用する。敬語ではないが、ハヤヒデよりは柔らかいしゃべり方。


という感じになります。

また、場面転換などを記号で表現しています。


~:場面の切り替え

*:回想シーン

ー:証言のシーン


これだけ見て「なんのこっちゃ」という人もいるかもしれませんが、読み進めたらたぶんわかると思います。


また、非常に長いです。

プロットpart4の最後に、簡潔に事件解決までのあらすじまとめたので「長ったらしくて読む気しねーよ!」という方はブラウザバックして、part4のほうを開いてくだされば幸いです。


part3


スズカさん!

私‥‥やったんですよね!

スズカさんがやってないって‥‥

みんなに、認めてもらいましたよね!


‥‥そう、だといいけど‥‥。


え‥‥?


たしかに、テイオーの証言を

追求した結果‥‥

会長さんが、いちばんアヤシイ

ということになったわ。

でも‥‥逆に言えば。

それだけ、なの。


それだけ‥‥ですか?


テイオーの証言でしか、

裏付けがないの‥‥

私は、生徒会室にひとりでいたから

うたがわれたんだけど‥‥

会長さんは、ちがう。‥‥あのとき

どこにいて、何をしていたか。

まだ、そのへんのことは、

なにもわかってないわ。


たしかに‥‥


それに‥‥いちばんフシギなのは、

動機‥‥ね。

理事長さんも言ってたけど‥‥


*****************

し、しかし! シンボリルドルフは、

いったい、ナゼそんなマネを!

全てのウマ娘の幸せを願う彼女が‥‥

たったひとりのウマ娘を

不幸にしようとした理由はなんだ!

*****************


フツウに考えて、会長さんが

そんなことをするメリットがないわ。

私、会長さんに、うらまれるような

ことをしたおぼえはないし。

たとえ、会長さんが私のことを

嫌っていたとしても‥‥

会長さんは、私怨でダレかを

キズつけるようなヒトじゃない。


(そう。それは、私も

 フシギに思っていた‥‥)

(学園のみんなのあこがれ、

 シンボリルドルフ会長さん‥‥)

(仮に、スズカさんが

 きらわれてたとして‥‥)

(こんな、陰湿なことをするような

 ヒトには、とても思えない‥‥)


スペちゃん‥‥。

スズカ‥‥。


‥‥!

テイオー‥‥さん。


‥‥‥‥。

‥‥ごめんなさいッ!

ボク、ボク‥‥スズカに、

いっぱい、ひどいコトを‥‥!


ううん。いいのよ、テイオー。

あなたは‥‥会長さんを

まもろうとしただけなのよね。

本当のことを話してくれただけで、

私、うれしいわ。


す、スズカ‥‥


テイオーさん。もういちど、

くわしく聞かせてもらえますか?

あの日‥‥。テイオーさんは、

会長さんを見たんですよね?


う、うん‥‥。ショージキ、

思い出すのもツラいけど‥‥

見た、よ‥‥。カイチョー。

秘伝の書を持って、スズカの部屋に。

バッチリ、目も合ったから。

人違いってこともないと思う。


目が合ったんですか?


うん。だから、カイチョーも

ボクに見られたことに気づいたハズ。

それでね、スズカの部屋に

もどっていったんだ。


‥‥‥‥そう、ですか。


ちょっとまって、テイオー。

今の話、どういうこと?

私の部屋に‥‥“もどった”って。


あ! あれ? コレ、

まだ話してなかったっけ。

‥‥あのとき。ボク、スズカの部屋の

まえをとおりかかったんだ。

そうしたら、出てきたんだ。

カイチョーが、スズカの部屋から。


え。ど、どういうことですか?

テイオーさんが見たのは‥‥

会長さんが、スズカさんの部屋に

“入るところ”‥‥ですよね?


うん! そっちも本当だよ!

カイチョー、スズカの部屋から

秘伝の書を持って出てきたんだ。

そして、ボクと目が合ったんだ。

そのときのカイチョー‥‥

すごいコワい“目”をしてた‥‥

カイチョーは、ボクに気づくと、

スズカの部屋にもどったんだ。


(そうだったんだ‥‥)


これ、テイオーが見たのは、

侵入するシーンというより‥‥

侵入してたのがバレて、あわてて

逃げるシーンみたい‥‥?


うう‥‥。カイチョーは、そんな

ウツワのちーさい人間じゃないのに。


たしかに。会長さんのイメージから

かけはなれていきます‥‥


あの‥‥スペシャルウィークさん。


‥‥! は、はいっ!

なんでしょう!


その‥‥できたみたいです。

会長さんの、証言のジュンビが。

休憩も終わりますので、

そろそろ、入廷のほうを‥‥


は、はい! わかりました!


‥‥いよいよ来たみたいね。

この事件の真実が

アキラカになるときが。

‥‥スペちゃん。

私をまもろうとするあのスガタ‥‥

カッコよかったわ。

その調子で、この事件の謎も

解き明かしてちょうだい。


‥‥まかせてください!

(この事件の“謎”‥‥)

(会長さんが、こんなことをした

 理由はナニか、だね‥‥)

(大丈夫です! きっと会長さんにも

 ふかーい事情があったはず!)

(スズカさんだけじゃありません)

(私、この事件にかかわった人‥‥

 みーんな助けてみせちゃいます!)


 証拠品追加:テイオーさんの証言書

 カイチョーは、スズカの部屋から

 秘伝の書を持って出てきたあと

 隠れるように部屋にもどった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~


それでは法廷を再開ッ! する。

さきほどの法廷にて‥‥

ワレワレは、目撃者、

トウカイテイオーの証言を聞いた。

彼女は、最初こそ被告人の犯行を

目撃したと主張していたものの‥‥

弁護人の追求により、翻意ッ!

ウソをついていたことを認めた。


その“ウソ”とは‥‥

自分が尊敬するシンボリルドルフを

かばうためのものだった。

テイオーが目撃した“真犯人”は

シンボリルドルフ会長だったのだ。


まことに不本意ながら‥‥

当法廷は、シンボリルドルフの

証言を聞かなければならない。

‥‥この騒ぎを引き起こした

“容疑者”として。

‥‥ビワハヤヒデ検事。

シンボリルドルフの、入廷の

ジュンビはできているか。


‥‥すぐにでも。


円滑ッ! それでは、

入廷していただくとしよう!

トレセン学園・生徒会長‥‥

シンボリルドルフよ!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


‥‥まことにザンネンです、会長。

まさか、このようなカタチで

対面することになろうとは。


破邪顕正。不正を打破し、正義を

実現しようとする心意気は御膳上等。

しかし、この判断はいただけないな。


‥‥恐れ入ります。

しかし、こうなった以上、ワレワレは

あなたに話を聞かざるを得ません。

‥‥証人、名前を。


進取果敢なその姿勢は、

私も見習うべきところだな。

‥‥いいだろう。

私は皇帝・シンボリルドルフだ。

現在は、トレセン学園の生徒会長に

籍を置かせてもらっているよ。


よろしいッ!

‥‥シンボリルドルフよ。

現在、キミがその証人席に

立っている理由は知っているか?


‥‥ああ。テイオーによる、

熟慮断行な“告発”だろう。

なんでも、私が“秘伝の書”を

隠すのを、見たそうじゃないか。


証人は、トウカイテイオーによる

“告発”を、認めるか?


まさか。確固不抜として

否定させてもらうよ。

理事長も、時期尚早で片言折獄する

唯々諾々なお人ではあるまいに。


‥‥む! モチロンだ!


‥‥スズカさん。


なあに?


会長さん、何を言ってるのか、

ゼンゼンわかりません。


偶然ね、スペちゃん‥‥。私も、

半分くらい読めなかったわ。


(うう‥‥みんな、よく

 会話についていけるなあ‥‥)


レースばかりでなく、勉学にも

はげむことだな‥‥弁護人。

会長は、テイオーの証言を

否定するとおっしゃってるのだ。


異議あり!

テイオーさんは、勇気をもって

見たことを話してくれたんです!

会長さんは、それを“ウソ”で

カタづけるつもりですかっ!


‥‥まってくれ。

私は、ナニも、テイオーがウソを

ついたとは言っていないよ。

‥‥テイオーは、見間違えを

したんだ。驚天動地な‥‥ね。


“見間違え”‥‥それは、

通りません!

さっき、休憩室で、私

聞いたんです!

会長さん、テイオーさんと、

目が合ったそうじゃないですか。


ああ‥‥。たしかに、私はあのとき

テイオーと出くわした。

しかしそれは‥‥私の

犯行の瞬間ではなかったんだ。


(“犯行の瞬間ではなかった”

 ‥‥いったい、どういうこと?)


どうやらこの先は、直接、

本人に聞いた方がよさそうだ!

証人、シンボリルドルフよ。

トウカイテイオーの“告発”について

そなたの弁明を述べよッ!


おおせのままに。



―――――告発への反論――――――

(ルドルフ尋問 モデラート)


スズカが生徒会室にいたとき、私は

寮長のフジキセキの部屋にいたんだ。

帰ろうかとドアを開けたとき、私は

部屋の中から呼び止められた。

テイオーが見たのはこの部分だろう。

彼女はそれをカン違いしたんだ。

すっかり話し込んでしまってね。

結果的にスズカを待たせてしまった。

(変更)

10分ほど追加で話したら、

すぐに、生徒会室に向かったよ。

ゆえに、私が秘伝の書を“隠す”

時間的余裕は、ないのではないかな?


―――――――――――――――――


テイオーさんが‥‥

部屋を間違えた、ですって!?


そうとしか考えられないだろう。私は

不法侵入など、していないのだから。

たしか、フジキセキとスズカの

部屋は‥‥

たったの、2つとなり‥‥

だったと、キオクしているが。


うう、たしかに。

そうですけど‥‥

いくらなんでも、部屋を間違える

なんて、考えにくいです!

それに、“秘伝の書”の

モンダイもあります!

あのとき、会長さんは、

“秘伝の書”を持ってたハズです!


あ‥‥! た、たしかに、

そうだった!


ああ‥‥赤い表紙に、黒い文字。

ヒモでとじてある本‥‥か。

それなら、この生徒会日誌の

ことかな?


ええええええええええええええッ!?

(そんな、まさか‥‥)


あのとき、フジキセキと話すために

持参したんだ。

なにも、フシギなことは

ないと思うがね。


ここで、状況を整理しよう。

会長は、あの日。サイレンススズカを

生徒会室に呼び出した。

しかし。ご自身は、雑務のため、

フジキセキの部屋をおとずれていた。

スズカの元へ向かおうとした瞬間、

トウカイテイオーに目撃される。

手には生徒会日誌を持っていた。

これがカン違いの原因だった。

直後、フジキセキに呼び止められ、

ふたたび話し込んでしまう。

結果として、スズカは生徒会室に

ひとり、残るハメになった。

‥‥この証言が本当なら、こんどは

テイオーの証言があやしくなる。

テイオーが見たのは、事件には

何のカンケイもない光景だったのだ。

そうなると、やはり。秘伝の書を

盗めたのは、たったひとり。

そう、そのとき生徒会室にいた、

サイレンススズカだ!


(ざわざわ‥‥)


カクニンは、すでにすんでいる。

会長は、あのとき、間違いなく

寮長室にいたのだ。

そして、そのとき持っていたのは

“生徒会日誌”だった。

信頼できる寮長の証言で、

それは証明されているのだ。


疑うなら、フジキセキ本人に

聞いてもらってもかまわないよ。


う‥‥

きゃああああああッ!


スペちゃん。取り乱さないで。

‥‥たぶん、スペちゃんは

正しい道を走っているわ。


正しい道、ですか‥‥?


あなたは、会長さんの、よくできた

ウソに、まどわされてるだけ。

私と‥‥テイオーの証言を信じて。

あのヒトはおととい、私たちの

部屋に侵入したの。

じゃなきゃ、私の部屋から

“秘伝の書”は見つからないわ。


‥‥!

で、でも‥‥

生徒会日誌は!


それは‥‥

グーゼン、似たような本があった‥‥

そう考えるしかないわね‥‥


‥‥そう、ですね。

会長さんがウソをつく、なんて‥‥

信じられませんけど‥‥


そうね‥‥。でも、それは

テイオーも同じだったでしょ?

きっと、会長さんも‥‥

ウソをつきたくて、

ついてるわけじゃないのよ。


(会長さん。きっと、今とても

 ツラいんですよね‥‥)

(私が、会長さんのココロに眠った

 “闇”‥‥照らしてみせます!)


ゆさぶる

「すっかり話し込んでしまってね~」


待った!

スズカさんを呼び出したのに、

ほったらかしにしちゃったんですか?


ああ、スズカの元へ向かおうとは

したのだが‥‥呼び止められてね。

‥‥いや、イイワケはよくないな。

ただ単に、私の不注意だ。

モウシワケなかったと思っているよ。

それに関しては、弁明の余地はない。

‥‥気になるなら、フジキセキにも

カクニンをとってみるといい。

迅速果断な返答が帰ってくることは

私が保証しよう。


(気になるなら、カクニンを‥‥か。

 そっちは自信、あるみたい‥‥)

(なら、ちょっと違うことを

 聞いてみようかな‥‥?)


・何を話していたか

〇どれくらい話していたか


フジ先輩とは‥‥どれくらい

話し込んでいたんですか?


‥‥そうだな。ちゃんと時計を

見ていたワケではなかったが‥‥

フジキセキに呼び止められてから、

彼女と別れるまで‥‥

せいぜい、10分程度だったと

キオクしているよ。


10分程度‥‥ですか。

(何かの参考になるかな?)


‥‥弁護人!

シンボリルドルフが、どれくらい

フジキセキと話していたか‥‥

この情報は、そんなに重要か?


〇とっても重要

・ゼンゼン重要じゃない


はいッ! とっても重要です!

くわしい証言を聞きたいです!


了解ッ! シンボリルドルフよ。

ただいまの発言、証言に

くわえるように!


なんなりと。


つきつける

「10分ほど話したら、すぐに、~」

に、「スズカさんの証言書」


異議あり!

会長さんの主張は、こうです!

“フジ先輩と話したから

 遅れたのであって‥‥”

“その間に、秘伝の書を隠してた

 ワケではない”‥‥そうですね?


まあ‥‥平たく言えば、そうなる。


会長さん‥‥。それは、

ウソ、ですね!


なんだって?


これは、スズカさんの証言書です!

ここに、ハッキリ書かれています!

『生徒会室で待たされたのは、

 30分ほどのことだった』‥‥と!


さ、30分‥‥?


そうです! そして、これは

アキラカに証明しているんです!

20分間の空白の時間をッ!


(ざわざわ‥‥)


静粛に! 静粛に!


20分あれば、スズカさんの部屋に

本を隠すにはじゅうぶんです!

これで、会長さんのアリバイは

なくなった‥‥そう思います!


ふむ! いかがだろうか?

‥‥シンボリルドルフよ。


‥‥‥‥。

スペシャルウィーク。これを言うのは

非常に心苦しいのだが‥‥

それを“ムジュン”と言い張るのは、

いささかムリがあるよ。


え‥‥! どーしてですか!


カンタンなハナシだ。

30分‥‥。この“数字”は、

被告人の感性にすぎないからだ。


スズカさんの‥‥感性‥‥?


本人は、30分待たされたと

言ってはいるが‥‥

ジッサイに、どれくらい待ったのか?

それを証明する手段は存在しない。

被告人のウソかもしれないし、

時間が長く感じたのかもしれない。

‥‥待たされてたとあらば

なおさら‥‥な。不確定なのだ。


くわえて、私も奇々怪々に時計を

見つめていたワケでもない。

本当に、話していた時間がピタリ

10分なのか? 断言はできない。

それは、おそらく‥‥

フジキセキも同じだろう。


ぐっ‥‥!

(うう‥‥これじゃ弱いの‥‥?)


スズカさーん! ビシッと

言ってください!


‥‥正直、どれくらい待たされたか。

私にも、自信がないの‥‥。

ここで声をあげても、裁判長さんが

認めてくれないとおもう‥‥。

どうやら、この方向から攻めるのは

ムズカしそうね‥‥。


そんなあ‥‥。


注目ッ! 

どうやら、証人のアリバイを

くずすことはできないようだ!

アリバイがある以上‥‥

シンボリルドルフは、容疑者の

コウホからハズれるが‥‥?


わかってもらえて、何よりだよ。

そのカオは‥‥さしずめ、ナットク

していないといったところか。

‥‥スペシャルウィーク。


‥‥! は、はい。


無論。私も、隋風倒舵する

つもりはない。

聞きたいことがあるのなら‥‥

遠慮なく質問してくれていい。

率先励行の“皇帝”として、あらぬ

ウタガいは、晴らしておかねば。


‥‥あ、ありがとうございます!

(‥‥と、言われても)

(聞くべきこと、ナニも

 おもいつかないな‥‥)


それでしたら、会長。

私を生徒会室に呼び出した

“真意”を聞かせてくださいますか。

私たちは、それも《計画の一部》

だったと、推理しています。

その理由を詳しく証言することは‥‥

ご自分のケッパクを証明するのに、

おあつらえむきだと思いますが‥‥。


なるほど。‥‥いい提案だ。


快諾ッ! ‥‥それでは、

続けて証言してもらおう!

サイレンススズカを生徒会室に

呼び出した“理由”について!



――――スズカと話したこと――――

(ルドルフ尋問 モデラート)


最初に言っておくが、とりたてて

くわしく話すこともない。

天皇賞・秋でケガをしたスズカが

心配だった。本当にそれだけだよ。

まさかそのとき、スズカが秘伝の書を

盗んでいたとは、想像もしなかった。

スズカと別れたあとは、生徒会室に

残り、事務作業を行っていたよ。

その、翌日のことだった。スズカが、

あの本を持っているのを見かけてね。

私は、そのとき初めて“秘伝の書”が

盗まれたことに気が付いたんだ。


―――――――――――――――――


ふむう。本当に

他意はないのだな?


会長は、生徒ひとりひとりの体調にも

気をくばっておられる。

サイレンススズカを呼び出したのも、

純粋な善意に違いない。


“会長”が“体調”にな‥‥

フフッ、その通りだ。

私としては、ただ本を返して

もらえればよかったのだが‥‥

食堂には、エアグルーヴや、

他のメンバーもいた。

いつの間にか、ここまでの

騒ぎになってしまったというわけだ。


‥‥どうしたの? スペちゃん。


‥‥え! あ、いいえ‥‥

さっきの法廷で‥‥

ハヤヒデさん、私たちのミカタに

なってくれたのになあ‥‥って。


そう、ね‥‥

たぶん、ハヤヒデ先輩も、真実が

知りたいだけなんだとおもう‥‥

ゼンリョクで、会長さんの

ミカタをすれば‥‥

それに、スペちゃんも

ゼンリョクで反撃する。

そうすれば‥‥最後に残るのは、

たったひとつの“真実”だから‥‥


しんじつ‥‥ですか。


それでは、弁護人!

尋問ッ! ‥‥をおこなってくれ!


(ハヤヒデさんは‥‥きっと。

 私を信じてくれているんだ)

(それなら‥‥私も。ゼンリョクで

 それにこたえます!)


つきつける

「私は、そのとき初めて~」に

「壊れた引き出し」


この、証言‥‥

ご自身のケッパクを証明するために、

会長みずから引き受けてくれました。

でも‥‥それは、

逆効果だったかもしれません。


‥‥シツレイ。スペシャルウィーク。

それは、いったいどういう‥‥?


この写真を見てください。

“秘伝の書”が入っていた引き出し

です。ハデに壊されています。


ふむ。ドロボーの凶暴性を、見事ッ!

立証しているように思うが‥‥


じゃあ、この引き出しが壊されたのは

“いつ”のことでしょうか。


それは、モチロン‥‥

シンボリルドルフが、フジキセキと

話しているあいだ‥‥

スズカが、生徒会室にひとりでいた

時間ではないのか?


はい。もし、スズカさんが

犯人だとしたら‥‥

これが壊されたのは、その

タイミングになります。

でも、会長さんは。スズカさんと

別れた“あと”‥‥

生徒会室に残って、

事務作業をしたそうですね?


ああッ!

そう、か‥‥


そうなんです!

会長さん。盗まれたことに気づいた

のは、翌日だったそうですね。

でも。そんなことは、ありえません!

いちどでも、この席につけば‥‥

この壊された引き出しに、

“気づかない”ことはできませんッ!


‥‥‥ッ!


(ざわざわ‥‥)


静粛ッ! 静粛ッ!

たしかにその通りだッ!

この光景は、まさに

“異常事態”ッ!

何かが盗まれたことは、すぐに

察しがつくはずだ!


でも、会長さんは、次の日まで

ダマっていた。なぜでしょう?


異議あり!

その理由がわかるというのか。

‥‥弁護人!

ならば、答えてもらおう!

なぜ、会長は引き出しが壊れたことに

気づかなかったのか!


・前からこわれていた

・席にはつかなかった

〇まだこわれていなかった


これだけの損傷で、気づかなかった

なんてことは、ありえません!

なら、コタエはカンタンです!

このとき、引き出しはまだ

壊れていなかったんです!


‥‥な、なんだって!

し、しかし! そうなると!

カギのかかった引き出しから、

“秘伝の書”を盗むことは不可能だ!


そのとおりです!


‥‥!


ケツロンは、たったひとつ!

あの日、“秘伝の書”を盗んだ

犯人は、スズカさんじゃなかったッ!


ぐうううッ!


(ざわざわ‥‥)


静粛に! 静粛に!


ま、待て! 弁護人!

気づかなかったからといって、

こわれていなかったとは限らない!


‥‥どういうことですか!


た‥‥たとえば。前からこわれて

いた、とも考えられる!

そう! この引き出しをこわしたのは

会長自身だったのだ!

会長は、力加減をまちがえて、

引き出しをこわしてしまった!

そして、それが。スズカと会うより

“前”だったとしたら!


だとしたら‥‥どうなるのだッ!


会長自身は、引き出しがこわれている

のを、知っていたことになる!

だから、部屋にもどった会長は、

引き出しの異変に気づかなかった。

なぜなら。コワしたのは

会長自身だったからだ!


ふむう、一理ある。

弁護人。検察側の主張に

モンダイがあるかな?


(ハヤヒデさんの主張。なにか

 モンダイはないかな?)

(引き出しは、事件が起こる“前”

 会長さんがこわした‥‥!)

・ありえます!

〇ありえません!


とっても、考えにくいことです!

まず。この壊れ方は

フツウじゃありません。

アキラカに、ダレかが故意に

“ハカイ”しています!


ぐ‥‥ッ!


仮に、それが会長さん自身の

“うっかり”だったとして。

どうして、チケゾー先輩に、

そのことを話さなかったんですか?


ぐぐ‥‥ッ!


なにより。会長さん自身に

聞けばいいことです。

会長さん! この引き出しは、

あなたが間違ってこわしたんですか?

もし、ハヤヒデさんの言うとおり、

自分でこわしていたのなら‥‥

チケゾー先輩に、ウソをついた‥‥

ってことになっちゃいますけど。


わ、わたしは‥‥。引き出しを

こわしたおぼえなど、ない。

ハンニンが壊した‥‥

そう、考えるのが、自然‥‥だな。


はい! ありがとうございます!


異議あり!

だ、だが‥‥! それならば!

いったい、この引き出しは

“いつ”こわされたと言うのだッ!


正確な時間は‥‥まだわかりません。

でも、この引き出しは

少なくとも‥‥

スズカさんが生徒会室をでた“あと”

にこわされたことになりますッ!

それによって‥‥浮かび上がって

くるんです!

この引き出しをこわしたのは、

いったい“ダレ”なのか‥‥?

そして、それこそが‥‥間違いなく

真犯人を指し示しています!


‥‥!


弁護人には、なにか考えが

あるようだ!

余勢ッ! それならば、

こちらからうかがおう!

弁護側の考える“真犯人”‥‥

それは、いったいダレか?


つきつける

「シンボリルドルフ」


私は、テイオーさんの証言を

信じます!

あのとき、やっぱり。会長さんは

スズカさんの部屋に侵入したんです!


異議あり!

し、しかし。会長はそのとき

フジキセキの部屋にいたはず!

テイオーの証言は、もはや

本当かどうかアヤしいのだぞ!


いいえ。ハンニンは会長さんです。


‥‥!


スズカさんが生徒会室にいたとき。

引き出しには、まだカギが

かかっていました。つまり‥‥

真犯人は、引き出しのカギをあける

ことができた人物なんです。

そんなことができたのは、

たったひとり‥‥

“秘伝の書”の管理者。

‥‥会長さん。あなたです。


‥‥ッ!


スズカさんが来るよりも前! 

会長さんは、あらかじめ“秘伝の書”

を持ち出していた!

そして、スズカさんの部屋に、

こっそり、隠したんです!


(ざわざわ‥‥)


静粛にッ! 静粛にッ!


異議あり!

弁護人! き、キミは

なんということを!

‥‥カギを持っていたのは、なにも

会長だけではない!

ほかの生徒会メンバーだとは、

考えられないのかッ!


異議あり!

はいッ! 考えられません!

そもそも‥‥“秘伝の書”の存在は

会長さんしか、知らなかったハズ!

こんな計画、最初から

会長さんしかたてられないんです!


ぐぐうううううッ! 


(ざわざわ‥‥)


し、しかしッ! まだだッ!

まだ、ギモンは残っている!

“会長は、カギを持っていた”

‥‥それならば!

わざわざ、引き出しをこわす

理由など、存在しない!


異議あり!

それは、違います!

‥‥逆なんです!


逆、だと‥‥!


もし、カギのかかった引き出しから、

なにかが盗まれたとき‥‥

まっさきにうたがわれるのは、

いったいダレでしょうか?


そ、それは‥‥モチロン‥‥


それは、“カギを持っている人物”

です。‥‥だよね、スペちゃん!


そうです! 会長さんが、

まっさきにうたがわれちゃいます!

だから、会長さんは‥‥

スズカさんが犯人でもいいように、

つじつまをあわせたんです!


(ざわざわ)


そう。すべては、スズカさんに‥‥

ヌレギヌを着せるための

計画だったんです!!

いかがですか! 会長さん!


‥‥‥‥‥‥‥‥。

(ここでダメージモーション)


(ざわざわ暗転)


異議あり!

スペシャルウィーク‥‥

正直なトコロ、おどろいたよ。

まさか、この私が、キミに

リクツで負かされるとはな‥‥


え‥‥! 

あ、ありがとうございます?


スズカが生徒会室にいたとき、まだ

引き出しがこわれてなかったこと。

会長には、スズカの部屋にしのびこむ

チャンスがあったこと。

たしかに、キミはいままで

いろんなことを証明した。

しかし。いまの主張はいただけない。

キミの発言は、決定的なムジュンを、

アキラカにはらんでいる。


どういうことですか?


弁護人の主張は、こうだ。

“会長は、サイレンススズカに

 ヌレギヌをきせるため‥‥”

“わざわざ生徒会室に呼び出し、

 アリバイをつくり、本を持ち出し”

“屋根裏に隠し、それを問い詰め‥‥ ついには、裁判まで開いた”

‥‥しかし、いったいナゼ?


‥‥!


ここまでの“計画”をねるには‥‥

相当な《動機》が必要になる。

しかし。会長の“信念”を

知らないわけでもあるまい?


あらゆるウマ娘が幸福に過ごせる、

理想の世界を創る。

そのために、私は常に頂点‥‥

“王の座”を目指し続けてきた。

その“名声”が、ようやく

ともなってきたんだ。

わざわざ、みずからの経歴に

汚点をつくるほど、愚かではない。

ゆえに。“私が犯人のハズがない”

‥‥そうではないかな?


‥‥!

(そう、なんだ‥‥)

(スズカさんとテイオーさんを

 信じるならば‥‥)

(ハンニンは

 会長さんしかいない‥‥)

(でも、そうじゃない‥‥)

(ココロで、会長さんがそんなこと

 するわけないって、思ってる)


私は、サイレンススズカを

尊敬しているし、思慮もしている。

‥‥仮に、スズカのなにがしかを

私が気に入らなかったとして‥‥

わざわざ、裁判を開いて

公開処刑をするようなマネ‥‥

私なら、いくら積まれても、

おことわりさせていただくよ。


うむ‥‥たしかに。

動機の観点から言うと‥‥

シンボリルドルフがハンニンだとは、やはり考えにくい‥‥

弁護人。これについては、

どのように考えるか?


やっぱり‥‥このモンダイに

つきあたるのね‥‥

最後の‥‥そして、最大の“ナゾ”。

《会長さんは、どうしてこんな

 事件をおこしたのか‥‥?》

スペちゃん。どうしましょう?


(ここまできたら‥‥考えるまでも

 ありません!)

(私は、最後までスズカさんの

 無実を信じて、戦います!)

(それなら‥‥)


裁判長さん!

会長さんは、こう言いました。

“スズカさんに、

 ツミを着せる理由はない”‥‥と!

なら! 弁護側は、それに対して

反論するケンリがあります!

私は、証言を求めます!

会長さんの“動機”について!

なぜ、自分がこの騒ぎを

起こすはずないと言い切れるのか!


(ざわざわ)


‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥同意ッ! それについては、

私も気になるところだ。

‥‥シンボリルドルフよ。

それでもいいだろうか。


‥‥かまわない。


それでは、本法廷、最後の

証言を要求する!

シンボリルドルフの“信念”‥‥

追い求める“理想”について!


(いよいよ、この事件に

 決着がつくときだ!)

(会長さんだって、きっと本当の

 ことを言えない事情があるはず!)

(スズカさんだけじゃありません。

 私、この事件で‥‥)

(みんなのココロを

 救ってあげるんです!)


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ウマ娘裁判 プロットpart2

※プロットの見方※

プロットをそのまま貼り付けるため、非常に見づらいことをまずご了承ください。

どのキャラクターがしゃべっているか、明記はしていません。私だけがわかればいいように書いたものだったので。ですが、キャラクターとキャラクターのセリフの間には


‥‥こんな感じで一行空白をあけています。

なので、だいたい誰が話しているか想像はつくとおもいます。

登場人物のヒントとしては

スペちゃん:○○さん、など敬称をつけるのが特徴。ですます口調。()を使うモノローグがあればスペちゃん。

スズカ:よく「スペちゃん」と言っている。

ハヤヒデ:御剣怜侍をイメージすればわかりやすいかも。

リジチョ:語尾によく「ッ!」をつける。熟語を連発する。場をまとめる発言が多いのが特徴。

テイオー:一人称がボク

チケット:よく泣く

エアグルーヴ:2人称はキサマが多い。ハヤヒデとしゃべり方が近いが、こちらは法廷控え室のシーンでしか登場しない。

ルドルフ:四字熟語を多用する。敬語ではないが、ハヤヒデよりは柔らかいしゃべり方。


という感じになります。

また、場面転換などを記号で表現しています。


~:場面の切り替え

*:回想シーン

ー:証言のシーン


これだけ見て「なんのこっちゃ」という人もいるかもしれませんが、読み進めたらたぶんわかると思います。


また、非常に長いです。

プロットpart4の最後に、簡潔に事件解決までのあらすじまとめたので「長ったらしくて読む気しねーよ!」という方はブラウザバックして、part4のほうを開いてくだされば幸いです。


part2



(テイオーがフェードイン)


要求ッ! 証人は、名前を

述べるがよいッ!


サイキョーフクツのウマ娘!

ムテキのテイオー様だぞー!

レースでもサイバンでも、ワガハイに

どーんとまかせてくれたまえよ!


トウカイテイオー。たしか、被害者の

シンボリルドルフと親交があったな。


うん! カイチョーはすっごいんだ!

速くて強くてカッコよくて最強で‥‥

ボクのいっちばんの憧れなんだ!

ユメはカイチョーみたいになって、

カイチョーに褒めてもらうコト!

みんな、今日のカイチョーは見た!?

いつにもまして凛々しかったよねえ!

あ! そういえばね、こないだなんか

カイチョー、おヒルにボクのお弁当


異議あり!

証人のおしゃべりに

異議を申し立てる。


う‥‥うむ。異議をみとめる。

証人はおしゃべりをつつしむように!


えー。これからがオモシロい

トコだったのにい。


テイオー。‥‥キミはおととい、

秘伝の書を盗んだスズカを目撃した。

間違いないだろうか?


‥‥‥‥うん。

間違いないよ。

ボク、見ちゃったんだ。スズカが

秘伝の書を盗んだところ‥‥


テイオー‥‥

‥‥どうして。


あんなコトされたのに、カイチョー、

ゼンゼン落ち込んでなかったんだ!

‥‥やっぱり、カイチョーは

すごいよねえ!


では、目撃者・トウカイテイオー。

キミが、おととい見たコトを

証言するようにッ!


オッケー! まかせてよ!


(テイオーさんは、スズカさんに

 罪を着せるようなヒトじゃない)

(きっと、なにかを見間違えた‥‥

 そうだよね、テイオーさん‥‥!)


―――――おととい見たコト――――

(テイオー尋問 モデラート)


授業が終わって、栗東寮の自分の

部屋にもどって、カバンを置いて‥‥

トレーナー室に行く途中に、スズカの

部屋の前をとおりかかったんだ!

そこに、スズカがいたんだよ!

自分の部屋に入るところだった。

そのとき、ハッキリ見えたんだ。

左手に、何かの本をかかえてた。

赤い表紙に、黒い文字のタイトルで、

ヒモでとじてある本だったよ!

その時は、そんな大事なモノだって

知らないから、通り過ぎたけど‥‥

あの時、スズカは、秘伝の書を

盗んだ直後だったんだよ!


―――――――――――――――――


成程ッ! 証人がスズカを見たとき、

その手には秘伝の書があった!

しかし。『盗む瞬間を目撃した』と

聞いていたものだから‥‥

てっきり。生徒会室を外から

のぞいていたのかと思ったが‥‥


テイオーが目撃したのは、スズカが

部屋にもどるシーンだった。

生徒会室から、帰ってきた場面だと

考えるのが、いちばん自然だろう。

そのスズカが、秘伝の書を

持っていたのだ。

“盗んだ瞬間”だととらえても

なにも変わりはない。


テイオーさん!

‥‥ちょっといいですか?

赤い表紙に、黒い文字のタイトルで、

ヒモでとじてある本‥‥

“秘伝の書”とは、

断言できないワケですね?


異議あり!

赤い表紙で、黒い文字のタイトルで

ヒモでとじてある本だぞ。

ほぼ断言しているではないかッ!


うぐ。


‥‥では、証人。ここで、キミに

いまいちど問うことにしよう。

キミがおととい目撃した“本”とは。

‥‥これのことか?


‥‥あ! それそれ! 間違いない!

ボクが見た本といっしょだ!

あの時、スズカがその手に

持っていた本だよー!


(ざわざわ)


静粛ッ! 静粛ッ!


スズカさん! これって

どういうことですか!?


わ、私にもわからないけど‥‥

たしかに、あの本をスペちゃんに

見せるため、持ち歩いたわ‥‥


で、でも。それは昨日のことです!


ええ。おとといは、私が本を

見つけた日‥‥

部屋にもどる前に、持っているハズは

ないのだけれど‥‥


じ、じゃあ‥‥テイオーさんの

証言は‥‥?


考えたくないけど‥‥たぶん。

テイオーは、ウソをついてる。


テイオーさんが、ウソを‥‥


平気よ、スペちゃん。

まだ、思い違いってことも

あるから‥‥


そ、そうですよね!

きっと、思い違いですよね!


スズカは昨日、秘伝の書を

持ち歩いたことは認めている。

テイオー。あらためて確認するが、

それは本当におとといだったのか?


いくらなんでも、昨日とおとといを

間違えないよー!

それに、ボクが見たのは放課後。

時間がゼンゼン違うじゃん!


だ、そうだ。では弁護人。

‥‥尋問をたのむ。


(きっと、この証言。何か、

 “ヒミツ”があるはず)

(テイオーさんが見た光景‥‥

 私があばいてみせます!)


つきつける

「その時、ちらっと見えたんだ。~」

に、「スクールバッグ」


異議あり!

テイオーさんは、おととい。

秘伝の書を持ったスズカさんを見た。

そして、それは。ちょうど、生徒会室

から戻るシーンだった‥‥

本当にマチガイないですか!


‥‥う、うん! 間違いない!

ボク、ウソなんてついてないやい!


ザンネンですけど‥‥それは、

おかしいと思います!

あのときスズカさんは、授業を終えた

その足で、生徒会室に行ったんです。

もし、スズカさんが犯人なら。

隠したハズですよね。

‥‥この、スクールバッグに。


‥‥!


ハヤヒデさんの主張はこうでした!


*****************

‥‥そう! あの時、スズカは

秘伝の書を隠すことができた!

‥‥自分のカバンにな!

*****************


スクールバッグに隠さなければ、

すぐに盗んだことがバレちゃいます!

テイオーさん! 

セツメイしてください!

いちど隠した本を、わざわざ

とりだして‥‥

わざと、見せつけるように

持ち歩く理由はなんですかッ!


ぴやあああああああああああッ!


(ざわざわ‥‥)


静粛ッ! 静粛にッ!


そもそも、カバンにかくしていたら、

目撃なんかできないハズです!

テイオーさんのこの《証言》‥‥

不自然だと思いませんか!


スペちゃん、

そんなに怒らなくても‥‥


異議あり!

フッ‥‥“不自然”か。

不自然を語る前に、大自然と

たわむれることをオススメしよう。


ど、どういうことですか?


《証言に出てきた登場人物が、

不自然な動きをした》‥‥

《だから、この証言は信用できない》

弁護人はそう言いたいのだろうが‥‥

ザンネンだが、この証言は

《真実》と言わざるをえない。


ど、どうしてですかッ!


お忘れかな。

‥‥答えは、この“秘伝の書”だ。

この本は、この学園でたったひとり

しか、存在をしらなかったハズだ。

そう、すなわち。

シンボリルドルフ会長だ。

しかし、証人はさきほどハッキリ

こう証言した。


*****************

赤い表紙に、黒い文字のタイトルで、

ヒモでとじてある本だったよ!

あの時は、そんな大事なモノだって

知らないから、通り過ぎたけど‥‥

*****************


この情報は、本当に“秘伝の書”を

目撃していなければ、話せまい。


‥‥あっ!


つまり、テイオーが秘伝の書を

目撃した、という証言は《真実》だ。

スズカは、秘伝の書をカバンから

出して持ち歩いていたのだよ。

それが、どんなに不自然な

状況だったとしても‥‥な。


(ざわざわ)


納得! その通りだ!

たしかに、ジッサイに秘伝の書の

存在を知っていた以上‥‥

このムジュンは、致命的なモノ

とまでは言えない!

弁護人ッ! 検察側の主張に

もう問題はないかな?

(どうかな。ハヤヒデさんの

 《主張》に、モンダイは‥‥)


・もうない

〇まだある


テイオーさんが“秘伝の書”を

目撃したのは、本当かもしれません。

でも、それはスズカさんを見た

わけではありません!

テイオーさんが見たという、秘伝の書

を持っていた《ドロボー》‥‥

それは本当にスズカさんだったのか?

そこをハッキリさせるべきです!


(ざわざわ‥‥)


フッ‥‥!


な、ななななんですか!

私、またヘンなこと言いましたか!


シツレイした‥‥

その、逆だよ。

弁護士が、だんだんイタに

ついてきた、と思ってね。


ハヤヒデさん‥‥


トウカイテイオーよ。どうなのだ!

キミは、本当に‥‥

サイレンススズカを目撃したのか!


う‥‥うん! そうだよ!

ぼ‥‥ボク。見たんだ。

ひ。秘伝の書を持っていたのは‥‥

間違いなくスズかだったよ!


ならば。証言するがいい。

トウカイテイオー。‥‥キミが見た

“ドロボー”について。


お、オッケー‥‥!

ま、まかせてよ‥‥!


―――“ドロボー”について――――

(テイオー尋問 アレグロ)


ボク‥‥あの日。スズカの

部屋の前、とおりがかって‥‥

“秘伝の書”を持っている

人影をみつけたんだ。

それは‥‥その。スズカだった。

目の前だから、すぐわかったよ!

それに、あの栗毛の髪としっぽ。

見間違えようがないよ!

(追加)

カバン以外に、とくに

目立つところはなかったな。


―――――――――――――――――


ふむう。ハッキリと

目撃していた‥‥か。

この証言が本当なら、スズカは

限りなくアヤしいが‥‥?


被告人は、それは美しくととのった

栗毛をたくわえている。

それを見間違えることなど

ありえないだろう。

ケツロンはひとつ。

やはりスズカは、あのとき。

秘伝の書をぬすんだ直後だった。


スペちゃん‥‥どうしたの?


す、スズカさあん。

テイオーさん、どうしてこんな

証言をするんでしょうか‥‥


考えられるとしたら‥‥

ふたつ、かしら‥‥。

テイオーは、“私を見た”と、

すっかり思い込んでいるか。

もしくは‥‥テイオー自信が

ハンニンで、私にツミを


こっ、このハナシはここまでに

しましょう! ねっ、スズカさん!


ご、ごめんなさい‥‥


(理由はなんにせよ‥‥

 私がやることは、ひとつ!)

(テイオーさんは、スズカさんを

 目撃していない‥‥)

(それを、証明するだけです!)


ゆさぶる

「だって、あの栗毛の髪としっぽ~」


待った!

栗毛の髪と、しっぽ‥‥

そんなウマ娘はいっぱいいます!

もっと《スズカさん》! っていう

特徴はなかったんですか?


ぴい! スペちゃん。こわいよお!

スズカっぽい、特徴‥‥

えーっと、えーっと‥‥

‥‥そ、そうだ! カバン!

カバンを持ってたよ!


カバン‥‥ですか?


うん! 持ってたんでしょ?

‥‥カバン。

授業が終わって、そのまま

来たんだもんね!


質問ッ! スズカよ。

そのとき、カバンを持っていたのは

間違いないか?


ええ‥‥持っていましたけど‥‥

会長さんとお話しして、自分の部屋に

戻るまでのことでしたら‥‥


それなら、やっぱり。秘伝の書を

持ち歩いていたのは不自然です!


異議あり!

そのギモンについてはさきほど

コタエが出たように思うが。

いくら“不自然”を語ろうが、

それはムジュンにはなりえない。

テイオーはジッサイ、秘伝の書を

目撃しているのだから。


とくにムジュンはしていないようだ。

‥‥弁護人。証人への質問は以上か?


(どうだろう。テイオーさんの

 いまの《証言》‥‥)


〇さらにゆさぶる

・やめておく


テイオーさんッ!

もういちど、ききます!

カバン以外に、スズカさんに

目だったところはありましたか?


うううううう‥‥。

そういわれても‥‥。

ボクがみたスズカは、秘伝の書と

カバンを持ってた!

‥‥それ以外に、トクチョウは

なかったけど‥‥


疑問! 弁護人。この証言が、

そんなに重要か?

重要だというなら、証言に

くわえさせることもできるが‥‥


テイオーさんの、いまの《証言》‥‥

それは‥‥


〇とっても重要

・ゼンゼン重要じゃない


たぶん、とっても重要です!

証言にくわえた方がいいと思います!



“たぶん”‥‥?


“と思う”‥‥?


語尾がしぼんでいるのが

若干、気になるが‥‥

承諾ッ! 証人は、今のハナシを

証言につけくわえるように!


うううう‥‥わかったよ。

ナニも、かわらないと思うケド‥‥


つきつける

「カバン以外に、とくに~」に

「ケガの診断書」


異議あり!

いまの証言で、確信しました。

テイオーさんは、スズカさんを

目撃なんかしていません。


え‥‥!


テイオーさんがスズカさんを『見た』

のは、おとといのことでした。

その、ちょっと前。スズカさんに

とって、大事なレースがありました。

《天皇賞・秋》‥‥スズカさんは、

見事。1着を取りました。


異議あり!

身内の自慢話なら、

よそでやってもらいたい。


異議あり!

‥‥ちがうんです。ハヤヒデさん。


何‥‥?


ここで重要なのは‥‥

スズカさんは、そのレースで

ケガをしてしまったということです。


ケガ‥‥!


ケガじたいは、ささいなモノでした。

‥‥でも、スズカさんは、その日の

うちに、ケガの治療をしたんです。

ギプスで、足を

ぐるぐる巻きにして!


‥‥‥‥‥‥‥‥

そういうこと、か‥‥


セツメイするまでもありません!

事件のあった、あの日から、

いままでずっと‥‥

スズカさんの足は、

こうなっていたんです!


あ‥‥!


‥‥そう。もし、本当にスズカさんを

目撃していたのなら。

このギプスの存在は、まっさきに

証言されなければオカシイ!


く‥‥ッ!


私は、何回も聞きました!

“変わったところはなかったか?”

でも、そういう返事は

かえってきませんでした!

つまり、テイオーさん!

スズカさんを目撃したという証言、

まったくのデタラメです!


う。う‥‥

うわあああああああああああああああ

あああああァァァァァァァァァァッ!


(ざわざわ‥‥)


テイオーさん! 教えてください!

ただの見間違いだったんですか!

‥‥それとも。

スズカさんに、罪をきせるための‥‥

ウソだったんですか?


す。スペちゃん‥‥


ど、どうなのだ! 

トウカイテイオー!

キミは、スズカを見た、と‥‥

ウソをついたのか‥‥?


‥‥うううう‥‥


本当のことを話すがいい。

トウカイテイオー。

キミの証言によって、無実のウマ娘が

学園を出ていくかもしれないのだぞ。


‥‥!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

ゴメンナサイ。


‥‥!


ボク、ほんとうは‥‥スズカを

見てなんかいなかったんだ‥‥

今までのハナシ、全部ウソ。

作り話だったんだよ。


な、なんということだ‥‥。


し、しかし! なぜ!

トウカイテイオーは、こんなウソを!

まるで‥‥まるで。

サイレンススズカに、ツミを

着せようとするみたいに‥‥


‥‥‥‥‥‥‥‥さ。

サイバンで、目立ちたかったから

‥‥かな。


なんだと‥‥?

そんな理由で、スズカに

ツミを着せたというのかッ!


‥‥‥‥‥‥


スペちゃん。どうおもう?

たしかに、テイオーさんはすこし

目立ちたがり屋さんだけど‥‥

それだけの理由で、私をおとしいれ

ようとするのかしら‥‥


え‥‥! つ、つまり‥‥

それもまた、ウソってことですか!?


テイオーは言ったわ。

証言がすべて作り話だったと。

でも、それだと、セツメイのつかない

部分があるような気がする‥‥


(セツメイのつかない部分‥‥?)

(どうしよう‥‥異議をとなえる

 べきかな‥‥)

(テイオーさんがウソをついたのには

 なにかほかの理由がある!)


〇異議をとなえる

・やめておく


待ってください!

弁護側は、いまのテイオーさんの

自供に“異議あり”です!


‥‥!


何‥‥ッ! テイオーが、まだ何か

ウソをついているとでも言うのか!


テイオーさんは、証言がすべて

作り話だと言いました。

でも、それだと、決定的なムジュンが

生まれてしまうんです。


決定的な‥‥ムジュン‥‥

では、弁護側には、

立証できるというのか!

テイオーの証言は、すべてが

作り話ではなかったと‥‥!


‥‥‥‥

はい! 大丈夫です!


では、弁護人に提示してもらおうッ!

《すべて作り話》という自供と

ムジュンする証拠品とは!


つきつける「秘伝の書」


それは‥‥ “秘伝の書” 。


‥‥さっきも、ちょっと

モンダイになりました。


*****************

赤い表紙に、黒い文字のタイトルで

ヒモでとじてある本だったよ!

そのときは、そんな大事なモノだって

知らないから、通り過ぎたけど‥‥


この情報は、本当に “秘伝の書” を

目撃していなければ、話せまい。

*****************


“すべて作り話” だったハズの

証言で‥‥たったひとつ。

この、“秘伝の書”の情報だけが

まぎれもなく《真実》でした。

つまり、テイオーさんはどこかで、

秘伝の書を目撃しているんです!


ああッ!


静粛ッ! 静粛ッ!

し、しかし。トウカイテイオーは

シンボリルドルフと親しかったハズ!

以前、見せてもらったことがある‥‥

とは、考えられないのか?


‥‥あっ。‥‥た、たしかに

そう考えることも‥‥


‥‥‥‥‥‥。

その可能性は低いだろう。


‥‥!

(ハヤヒデさん‥‥?)


先刻、私が言ったことを

覚えているだろうか。


*****************

‥‥弁護人の言う通りだ。

たしかに、会長は、秘伝の書の存在を

ダレにも話していないと言っていた。

会長以外に、この本の存在を

知っていたものはいないだろう。

*****************


‥‥あ! そ、そうか‥‥


そう。つまり‥‥

テイオーは、秘伝の書が盗まれた

事件当日、これを目撃したのだ。


うううう‥‥


(‥‥そう。だから、怖いんだ)

(もしかしたら‥‥)

(もしかしたら、テイオーさんが

 “秘伝の書”を‥‥!)


異議あり!

どうやら、弁護人は、推理を

先走りすぎているようだ。


‥‥!


おおかた、真犯人がトウカイテイオー

だと推理し、焦ってるのだろう。

‥‥だが、安心してほしい。

トウカイテイオーは

犯人ではありえない。


‥‥ど、どうしてですか?


カンタンだ。トウカイテイオーには

カンペキなアリバイがある。

事件が発生したのは、

おとといのことだ。

その日は、朝から放課後まで‥‥

同室の、マヤノトップガンと

一緒だったという証言がある。


‥‥!

(マヤさんと‥‥)


栗東寮の、自分の部屋にもどるまで、

テイオーはマヤといっしょだった。

テイオーがひとりでいたのは、

それからトレーナー室にいくまで。

‥‥そう、まさに。事件に遭遇した

あのタイミングだ。

その短時間に、寮から生徒会室まで

往復することは不可能だ。

‥‥ダレにも目撃されずに、となれば

なおさら‥‥な。


聡明ッ! さすがは

ビワハヤヒデだッ!


テイオーが真犯人で、スズカに

ツミをきせようとしている‥‥

その可能性は、私もまっさきに

考えた。

‥‥だからこそ、テッテイ的に

アリバイを調べたよ。

断言してもいい。トウカイテイオーは

犯人ではありえない。


うむッ! これは大きな収穫だ!、

アタマがさがるぞッ!


‥‥シツレイ。今、ナニが

大きいと‥‥?


じゃあ‥‥どういうこと

なのかしら‥‥

テイオーがハンニンじゃないなら、

いったいどこであの本を‥‥?

そして、どうして私に

ツミを‥‥?


(これは、きっとダイジな

 モンダイだ!)

(テイオーさんは、秘伝の書の

 見た目を知っていた)

(じゃあ、いったい。どうして

 見た目を知っていたのかな?)


・テイオーが真犯人だから

・会長さんに教えてもらった

〇ドロボーを目撃した


裁判長さん!

テイオーさんは、本を盗んだわけでも

前に見たわけでもありませんでした!

それならば、テイオーさんが

見た目を知っていた理由はひとつ!

秘伝の書を盗んだドロボーを

目撃していたから‥‥です。


‥‥!


しかし。テイオーがスズカを目撃

していたことは、キミが証明した。

と、いうことは‥‥?


たぶん、テイオーさんは本当に

あの日、廊下を歩いてて‥‥

本当に、秘伝の書を持っている

“ドロボー”を見かけたんです!

でも、その “ドロボー” は‥‥ 

スズカさんじゃなかった!


(ざわざわ)


静粛ッ!

つまり‥‥テイオーは真犯人を

目撃したということかッ!


はいッ! そういうことですッ!

テイオーさんの目撃証言は、真犯人を

スズカさんに置き換えただけでした。

だから、テイオーさんの目撃した

ドロボーは‥‥

カバンに“秘伝の書”をいれずに

持ち歩いていたんです!


しかしッ! それならば、正直に

そのことを証言すればいい!

わざわざスズカにツミを着せた

理由は、いったいなんなのだ!


それは‥‥

(テイオーさんは、ダレかを

 キズつけるようなヒトじゃない)

(それなのに、テイオーさんは、

 スズカさんを見たとウソをついた)

(その理由は‥‥         

 たったひとつしかありえない!)


弁護人ッ! 指摘してもらうぞ!

トウカイテイオーがウソをついた

理由は、いったいなんだ!


・スズカがキライだった

・裁判で目立ちたかった

〇真犯人をかばっている


テイオーさんがウソをついたのは‥‥

スズカさんにツミをきせるコト自体が

目的じゃなかったんです!


‥‥!


テイオーさんは、真犯人を

しっかり目撃しました。

でも。テイオーさんは、そのヒトを

まもろうとした。

だから、結果的にスズカさんにツミを

きせるコトになったんです!


す、スペちゃん!?


‥‥では、テイオーは。

その人物をかばうために‥‥

『スズカが盗んだところを見た』と、

ウソをついたというのかッ!


はいッ! その通りです!


ね、ねえ! もうやめよう!

ウソついたのは謝るからさ!

ねえ、スペちゃん! ‥‥おねがい。

‥‥もう、やめて‥‥


テイオーさん‥‥


‥‥トウカイテイオー。

ザンネンだが、ワレワレは

ここで立ち止まってはいけないのだ。

事態が、ここまでおおきくなった

以上‥‥

ワレワレは、その“原因”を

追求しなければいけない。


う、ううううううう‥‥


(テイオーさんが目撃した

 “真犯人”は‥‥)

(あの日。生徒会室から秘伝の書を

 自由に持ち出せた人物)

(そして、事件が起こったころ、

 アリバイがなかった人物)

(そして‥‥慣れないウソを

 ついてまで‥‥)

(テイオーさんが、かばおうとした

 人物だ‥‥!)


それでは、弁護人には、

提示してもらうとしよう!

あの日。生徒会室から“秘伝の書”を

盗み出した《真犯人》とは!


つきつける

「シンボリルドルフ」


スズカさんは、犯人ではありません。

でも、どうしてでしょうか。

秘伝の書は、私たちの部屋から

見つかりました。

これからわかることは‥‥

ドロボーは、スズカさんが部屋に

いない時間を知っていたのです。

そして、そのタイミングをねらって、

部屋に“秘伝の書”をかくした!


‥‥!


スズカさんが部屋をあけて、

生徒会室で待っていたとき‥‥

たったひとり。アリバイのない

人物がいました。


‥‥そう。

シンボリルドルフ会長さん‥‥です。


ナ、ナ、ナ、ナニ言ってるんだ!

か‥‥カイチョーは最強なんだ!

やましいところなんてないんだッ!

カイチョーが、ワルいコトなんて

するもんかァッ!


裁判長‥‥。

いまのテイオーさんのコトバが

すべてを物語っています!

他人をキズつけるようなことは

しないハズのテイオーさんが‥‥

“スズカさん”を見たとウソをつく

たったひとつの理由‥‥

テイオーさんにとって、会長さんは

ゼッタイ的な存在でした。

でも、テイオーさんは、とんでもない

シーンを目撃してしまったんです!

そう! 会長さんが、私たちの部屋に

不法侵入するシーンを!

テイオーさんは、それを認める

ワケにはいかなかった!

だから、“スズカさんが盗んだ

ところを見た”と‥‥

ウソをついてしまったんです!


(ざわざわ‥‥)


静粛ッ! 静粛にッ!

ど、どうなのか。

トウカイテイオー!

キミはいったい‥‥

何を目撃したんだ!


う‥‥。

‥‥‥‥‥

うわあああああああああああああああ

あああああああああああああああん!


テイオーさん。

おととい見たのは、会長さんが

不法侵入するところだった。

‥‥そうなんですよね?


うわあああああああああああああん!

そうだよ!

そうなんだよ!

見たことない本を持ってる

カイチョーとばったり会って‥‥

そ、そしたら。スズカの部屋に

勝手にはいっていって‥‥

ボ、ボク‥‥ナニか、いけないものを

見ちゃったような気がして‥‥

うわあああああああああああああん!


(ざわざわ‥‥)


静粛ッ! 静粛ッ!

‥‥静粛にッ!


弁護人! い、いったいこれは

なんのさわぎだッ!

シンボリルドルフは

“被害者”なのだぞ!


でも証言によれば、会長さんは

私たちの部屋に不法侵入しています!


(ざわざわ‥‥)


弁護人! いったいこれは

どういうことかッ!


私たちは、大きなカン違いを

していたことになります‥‥!


カン違いだと‥‥?

それはいったい、

どういうことかッ!

 

〇被害者はスズカさんだった

・被害者は会長さんだった

・真犯人はスズカさんだった


わかってみれば

カンタンなことです。

会長さんは、

私たちの部屋に侵入して‥‥

その結果、生徒会室にあるはずの

秘伝の書が見つかりました。

つまり、スズカさんは本を盗んだ

“真犯人”ではなかった‥‥

会長さんにヌレギヌを着せられた、

“被害者”だったのです!


(ざわざわ‥‥)


静粛に! 静粛に!

で、では‥‥あの日。被告人が

シンボリルドルフに呼ばれたのは‥‥

自分の部屋から、追い出すため

だった‥‥というのか!


そういうことになります!

私は、放課後にトレーナーさんと

練習のために部屋をあけますが‥‥

スズカさんは、この前の天皇賞で

ケガをおってしまった!

だから当然、理由がなければ、

部屋から出ることはありません!

その“理由”を‥‥会長さんは

ムリヤリ作ったんです!

みずから、生徒会室に呼び出すという

きょうこう手段で!


(ざわざわ‥‥)


し、しかし! シンボリルドルフは、

いったい、ナゼそんなマネを!

全てのウマ娘の幸せを願う彼女が‥‥

たったひとりのウマ娘を

不幸にしようとした理由はなんだ!


‥‥そ、それは‥‥

わかりませんけど‥‥

(うう‥‥自分で言っておいて、

 アレなんだけど‥‥)

(あの会長さんが、そんなことを

 する理由は、まったくない‥‥)


‥‥‥‥。

そう、だよね‥‥。

ボク、ボク‥‥。カイチョーが

大好きだけど‥‥。

いけないこと、

しちゃったんだよね‥‥。

‥‥ねえ、スペちゃん!

‥‥マチガイは、ちゃんと

ただされなきゃいけないよね?


テイオーさん‥‥。


‥‥認めるよ。

ボク。カイチョーが

スズカの部屋に入るのを見たんだ。

あのときのカイチョーの“目”。

すごくこわかった‥‥

だから。『何してるの』って

聞けなかったんだ‥‥

そしたら、スズカが“あの本”を

盗んだってウワサになって‥‥

ぼ、ボク。カイチョーを

まもらなきゃ、って‥‥

‥‥ごめんなさい!


(‥‥‥‥)


テイオーさん。話してくれて、

ありがとうございます。

会長さんが、どうして

そんなコトをしたのか‥‥

それは、これから私たちが

アキラカにしていきます!


‥‥裁判長。

こうなった以上、やはり

さけては通れまい。

検察側は、至急。生徒会長・

シンボリルドルフの召喚を要求する。


カイチョー‥‥


やむをえまい!

当法廷は、これより15分間の

休憩をとるものとする!

検察側はその間に、シンボリルドルフ

を連れてくるように!


‥‥心得た。


(‥‥信じられないけど。

 ハンニンは、会長さんだ)

(モンダイは‥‥)

(いったい、どうして会長さんが

 そんなことをしたのか)

(会長さんは、ダレかをキズつける

 ようなヒトじゃ、ゼッタイない!)


それでは、一旦閉廷!








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ウマ娘裁判 プロットpart1

この度はお騒がせしました。小磯臼です。

今回、「ウマ娘裁判」の動画が削除されてしまったため、つづきを作ることもできず、事件の真相は永遠にわからないままになってしまいました。

私としても、頑張って考えたシナリオをフイにしてしまうのはもったいないので、ここにプロット全文をのっけようと思います。

というのも、ウマ娘裁判を作るにあたって、まず私はプロットの全文書き起こしを行いました。なので、あとはそれをコピペして貼り付けるだけなのです。


※プロットの見方※

プロットをそのまま貼り付けるため、非常に見づらいことをまずご了承ください。

どのキャラクターがしゃべっているか、明記はしていません。私だけがわかればいいように書いたものだったので。ですが、キャラクターとキャラクターのセリフの間には


‥‥こんな感じで一行空白をあけています。

なので、だいたい誰が話しているか想像はつくとおもいます。

登場人物のヒントとしては

スペちゃん:○○さん、など敬称をつけるのが特徴。ですます口調。()を使うモノローグがあればスペちゃん。

スズカ:よく「スペちゃん」と言っている。

ハヤヒデ:御剣怜侍をイメージすればわかりやすいかも。

リジチョ:語尾によく「ッ!」をつける。熟語を連発する。場をまとめる発言が多い のが特徴。

テイオー:一人称がボク

チケット:よく泣く

エアグルーヴ:2人称はキサマが多い。ハヤヒデとしゃべり方が近いが、こちらは法廷控え室のシーンでしか登場しない。

ルドルフ:四字熟語を多用する。敬語ではないが、ハヤヒデよりは柔らかいしゃべり方。


という感じになります。

また、場面転換などを記号で表現しています。


~:場面の切り替え

*:回想シーン

ー:証言のシーン


これだけ見て「なんのこっちゃ」という人もいるかもしれませんが、読み進めたらたぶんわかると思います。


また、非常に長いです。

プロットpart4の最後に、簡潔に事件解決までのあらすじまとめたので「長ったらしくて読む気しねーよ!」という方はブラウザバックして、part4のほうを開いてくだされば幸いです。


part1


プロローグ

(みんなの期待を背負ったルドルフがアメリカのG1に挑むが、7頭立ての6着に沈む。その後、入院するルドルフ)

プロローグおわり


11月4日 トレセン学園仮設裁判所 控え室


(ううう‥‥もうダメ。

 キンチョーで死んじゃいそう)


スペちゃん‥‥?


あっ。す、スズカさん!

大丈夫ですか!? おなかとか

痛くなったりしてないですか!?

今日は、私にどーんと

身を任せてくださいね!

スズカさんはやってないって

みんなにわかってもらいますから!


スペちゃん。私は大丈夫よ。

それより、スペちゃんのほうは

大丈夫なの?

見た感じ、アブラ汗がすごいけど。

‥‥おなか、痛いんじゃない?


(イタタ‥‥)


‥‥スペちゃん。

本当に、信じてくれるのね?

《秘伝の書》を盗んだのは

私じゃないって‥‥


もちろんです!

こんなの、きっと。

何かのマチガイに決まってます!


‥‥そう。よかったわ。


私の名前は、

スペシャルウィークです!

夢は、日本一のウマ娘に

なることです!

こちらは、サイレンススズカさん。

逃げウマ娘において、

右に出るものはいません。

通称・異次元の逃亡者。‥‥私が

一番尊敬するウマ娘です!

ですが、今‥‥スズカさんは

ある疑いをかけられています

それは‥‥


邪魔するぞ。


‥‥!


お、おはようございます!

‥‥エアグルーヴ先輩!


ああ。おはよう。


‥‥‥‥。


‥‥‥‥。


‥‥‥‥。

(うう。気まずい)


エアグルーヴ‥‥?

来てくれたのね。


‥‥フン。

なれ合いにきたわけではない。

キサマには失望した。

‥‥サイレンススズカ。


‥‥‥‥。


かつて、キサマは私の友人だった。

一時は、トレセン学園の顔だった。

それが‥‥ミニクい犯罪者に

なりさがるとはな‥‥


‥‥エアグルーヴ。あなたに

信じてもらわなくてもいいけど‥‥

私、やってないわ。


たわけ! 会長が、盗んだのは

お前しかいないと言ってるんだ。

会長が、ウソをついているとでも?


‥‥このヒトはエアグルーヴ先輩。

生徒会の副会長で、女帝と呼ばれ、

恐れられているウマ娘です。

先輩が、こんなに怒っているのは‥‥

今回、スズカさんが盗んだと

されているものに関係しています。


‥‥あのっ。エアグルーヴ先輩。

“秘伝の書”についてですけど‥‥

こんなに、オオゴトになるくらい

大事なものだったんですか?


‥‥さあ、な。

じつのところ、私もよくわからん。

あれは会長の個人的な所有物だ。

私は、存在さえ知らなかった。

‥‥しかし。あの会長の慌てぶりは

タダゴトではなかった。

成績が優秀なら、何をしても

許されると思わないコトだな。


わたしは‥‥。


今回の事件は、

いたってシンプルです。

生徒会室から、会長さんの私物、

“秘伝の書”が盗まれました。

不運にも、疑われたのはスズカさん。

学園を代表する生徒が、犯罪を

おかしたと騒ぎになり、ついに‥‥

前代未聞の《学級裁判》が

開かれることになったのでした。

スズカさんは、ものを盗むような

ヒトじゃないって、私、信じてます!

だから‥‥

私が、助けてあげるんです!


~法廷編~


静粛ッ! ‥‥これより

サイレンススズカの法廷を始める!

検察側・弁護側ともに

立証の用意はできているかッ!


検察側、もとより。


べ、弁護側も‥‥り。立証する

ジュンビがあらりまる。

(まずい‥‥キンチョーして

 ベロ、かんじゃった‥‥)


フッ‥‥。弁護側は、よほど

ヨユウが無いと見える。

サイレンススズカの無実を信じて

いるのなら、堂々としていたまえ。


スペちゃん。言われてるわよ。


(ううう‥‥ハヤヒデさん、

 落ち着いていてすごいなあ)


不安ッ! 弁護側がそのような

タイドでは、先行き不安だ!

では、ここでひとつ。

弁護側に、質問するものとする!


ええっ! し、ししし、質問ですか!


安心ッ! キンチョーを

ほぐすための軽いものだ!

そうだな‥‥では、今回の事件。

被告人の罪状を答えよ!


ひ、ひこくにんの、ざいじょう‥‥


スペちゃん。落ち着いて。

そんなに難しい質問じゃないわ。


す、スズカさん‥‥

ひ、被告人ってなんでしたっけ?


スペ‥‥

被告人は、裁判にかけられる人。

つまり、私のことよ。

私が、どうして捕まったか。

思い出してみて。わかるでしょう?


(す、スズカさんの罪状‥‥)

(スズカさんが、今。疑われてる

 “理由”は‥‥)


・詐欺

〇窃盗

・強盗殺人


そっ、それはモチロン‥‥

窃盗、です!

この‥‥秘伝の書を、スズカさんが

盗んだ、ってことになってます!

でもでも、スズカさんはやってま


正解ッ! その通りだ!

‥‥では、もう一つ質問をする!

今回の事件。“秘伝の書”を

盗まれた、いわば、被害者はダレか!


(うええ、まだ質問あるの‥‥?

 発言、さえぎられちゃったし‥‥)

(えーと、今回。“秘伝の書”を

 盗まれた被害者といえば‥‥)


つきつける

「シンボリルドルフ」


それはっ!

シンボリルドルフ会長さん‥‥です。

この“秘伝の書”は、もともと

生徒会室にあったものです。

その所有権があるのは、

シンボリルドルフ会長さんです!


見事ッ! 弁護側はしっかり

事件について調べているようだ!

それでは質問はこれくらいにしよう!

キンチョーも解けたようだしな!


‥‥はいっ!

(そうでもないけど)


それでは、法廷を開始する前に‥‥

この“学級裁判”が始まるに至った

経緯を、傍聴人にセツメイしよう。

ことの発端は、サイレンススズカに

かけられたある“嫌疑”だ。


(秘伝の書を盗んだ‥‥って

 ウタガい、だよね‥‥)


サイレンススズカは、現在。

窃盗の容疑がかかっている。

犯行は悪質であり、一時は

警察沙汰になるところだった。

しかし。学園は騒ぎを嫌った。

そこで提案されたのがこの学級裁判。

事件を内々に解決することが目的だ。


重要ッ! 今回、学級裁判を開くに

あたって我々は、人員を募集した。

それぞれ、検察役と、弁護士役の

立候補を募ったのだ。

結果として、検察側には

ビワハヤヒデ‥‥

弁護側には、スペシャルウィークが

立候補してくれた。感謝ッ!


(スズカさんの“疑い”を聞いた時

 そんなわけないって思った)

(ゼッタイに、助けるんだ‥‥!

 お母ちゃん、見ててね!)


では、さっそく。ハヤヒデ検事。

冒頭弁論をお願いする!


心得た。

事件が発覚したのは、まさに

昨日のことだった。

昼食のため、ウマ娘がひしめきあう

食堂‥‥そこにスズカはいた。

そのとき、スズカは本来、生徒会室に

保管されているはずのシロモノ‥‥

そう。すなわち“秘伝の書”を

手にしていたのだ。


(ざわざわ‥‥)


静粛ッ!

ハヤヒデ検事。順を追って

セツメイしてほしい。

まず、その“秘伝の書”とは

いったいなんなのか?


秘伝の書‥‥これはかつて、

伝説のウマ娘が書いたとされる本だ。

内容は、彼女がこなした

トレーニング方法から‥‥

食事制限、ストレス解消法、

トレーナーとの接し方まで‥‥

ウマ娘が必要とする情報がすべて

詰まっている、夢の書物だ。

イチ生徒である私が、こんなことを

言うのは非常におこがましいが‥‥

現在。トレセン学園で行われる、

どのカリキュラムよりも優れている。


うむ! あまりにも自然に

ブジョクされた!

しかし、そんな立派な書物。理事長の

私ですら、存在を知らなかったが?


なんでも、その伝説のウマ娘とやらは

初代の生徒会長だったようで。

代々、生徒会長だけに受け継がれて

きた‥‥と、現会長はおっしゃった。

そして、その書物が、昨日。

スズカの手に渡っていたわけだ。


(エアグルーヴ先輩も言ってたっけ)

(『会長の所有物だから、私も

  存在を知らなかった‥‥』って)


 証拠品追加:秘伝の書

 伝説のウマ娘の練習法が

 載っている。会長以外に

 存在を知られていない。


確認ッ! ‥‥被告人よ!

今の検察側の主張、相違ないか?


‥‥“秘伝の書”を

持っていたのは認めます。

でも、私。その本を

盗んだ覚えなんてありません。


ほう‥‥? ならば、どこでこの本を

手に入れたというのだ?


それは、その‥‥

自分の部屋‥‥です。

私、スペちゃんと同じ部屋を

借りているのだけれど‥‥

おとといの放課後、屋根裏の

フタがずれてることに気づいて‥‥

なんとなく、屋根裏に上ってみたら

そこに、この本が‥‥


そんなツゴウのいい主張が認められる

と思うか。サイレンススズカ。

‥‥話を戻そう。

スズカは、食堂でこの本を手にし、

スペシャルウィークと話していた。

そこを、ルドルフ会長をはじめとした

生徒会に見つかり、事件が発覚した。


(そう‥‥あの時のことは

 よく覚えてる)


*****************


サイレンススズカ。


はい‥‥あっ、会長さん。

何か、ご用ですか?


今、キミが手にしているその本。

それは、本来。生徒会室で厳重に

保管されているハズなんだが‥‥

いったい、なぜスズカが

その本を持っている?


会長。今の話‥‥本当ですか?

スズカが‥‥盗みを働いた‥‥?


*****************


(あの時、エアグルーヴ先輩にも

 見つかって‥‥)

(いつの間にか、

 こんなことに、なっちゃったんだ)


理解ッ! スズカが疑わしい理由は

よくわかった!

だが! それだけでスズカが犯人と

決めつけるのは、早計ではないか?


裁判長。

スズカが疑われる理由は、

これだけではありません。

事件が発覚した日の、さらに前日。

つまり、おとといのことだ。

スズカは、誰もいない生徒会室に

一人でいる時間があったのだ。

そのタイミングなら、誰の目も

気にせず、自由に盗みができた。


(えっ‥‥! そんな‥‥

 私、そんなの聞いてないよ‥‥)


スズカさん。本当なんですか?

生徒会室に一人でいたんですか?


‥‥‥‥。


裁判長。検察側は、ここで

証人の召喚を要請したい。


ほう、証人。それは‥‥一体?


今回、私が検察役を演じるにあたって

独自に、事件の調査を行った。

その時、刑事役として立候補して

くれたウマ娘がいたのです。

彼女に、調べさせたことを

証言させたいのですが、よろしいか。


承諾ッ! それでは、

入廷を許可しよう!

今回、事件の調査を行った、

刑事役のウマ娘を!


~~~~~~~~~~~~~~~~~


要求ッ! 証人は、名前を

述べるがよい!

唖然ッ! ‥‥ななな、なぜ泣く!

そんなヒドいことを言っただろうか?


‥‥裁判長。

この証人は、少々‥‥その。

感情表現が豊かなのだ。

ときおり、涙ぐんで言葉に詰まる

ことがあるが、大目に見て頂きたい。


う、うむ。了承ッ!

‥‥証人ッ! 気を取り直して

名前を述べよ!


うわあああああああああああああああ

ああああああああああああああああ!

ウ、ウイ、ウイニ、ウイニングヂゲッ

ダアアアアアアアアアアアアアアア!

こんな、こんな裁判なんて‥‥

おがじいよおおおおおおおおおおお!

ケンカよくないよおおおおおおおん!


‥‥‥‥。

「私の名前はウイニングチケット」

「このような事態になり、遺憾の意を

 示さざるを得ない」‥‥だそうだ。


(最初っから、ハヤヒデさんが

 言えばいいのに‥‥)


チケット。今からキミがすることは、

この裁判を終わらせるためのことだ。

だから、その。落ち着いて、

証言してほしい。


ほんとッ? ほんとにッ!?


ああ、本当。本当だ。


ずびっ‥‥! うん、わかった!

アタシ、がんばるよッ!


それでは、証人‥‥

ウイニングチケットよ!

キミが調べたことについて

証言を始めるがよい!


――――――調べたこと――――――

(チケゾー尋問 モデラート)


スズカはおととい、会長さんに

呼ばれて生徒会室に行ったんだって。

でも、会長さんは部屋にいなくて、

ひとりで待ってたらしいんだ。

会長さんによれば、前の日まで、

秘伝の書はあったらしいんだ。

だったら、盗まれたのは

そのタイミングしかないよね!

秘伝の書が保管されていた引き出しは

カギが壊されていたんだ。

スズカは最初っから、引き出しに眠る

秘伝の書を盗むつもりだったんだよ!


―――――――――――――――――


ここで、事件をいちど整理しよう。

おととい被告人は、ルドルフ会長に

呼ばれ、生徒会室を訪れた。

しかし、会長は多忙なおカタだ。

少し、待ち合わせに遅れたのだろう。

スズカは一人、中で待っていた。

事件はその時、起こったのだ。


ふむう‥‥サイレンススズカよ。

今の検察側の話は本当か?


スズカさん‥‥?


‥‥私が本を盗んだ、という主張

以外は、合っています。

おとといの放課後のことでした。

会長さんから呼び出しを頂いて‥‥

私、部屋の中で待っていました。

本当にただ待っていただけです。

本を盗んだなんて、ありえません。

30分くらいたった頃でしょうか。

やがて、会長もお見えになりました。


成程ッ! ちなみに、どんな用件で

呼ばれたのか?


私、今‥‥ケガをしているんです。

大したことはないんですが‥‥

会長さんは、そのことで色々

気遣ってくれたんです。

見えないかもしれませんけど‥‥

足にギプスも、ちゃんと

つけてるんですよ。


(スズカさんは、この間の天皇賞で

 1着と引き換えに、ケガをした)

(大したケガじゃなかったんだけど、

 念のため、練習は休んでたんだ)


 証拠品追加:スズカさんの証言書

 会長さんに呼ばれたが

 部屋におらず、30分

 ほど待たされた。


 証拠品追加:ケガの診断書

 スズカさんの足のケガ

 について書かれている。

 Lボタンで詳細。


―――――――――――――――――

(ケガの診断書の詳細)

・患者名 サイレンススズカ

・外傷名 左距骨骨軟骨損傷


天皇賞・秋を走り終えた直後に発覚。

その日のうちにギプスを着用。

日常生活に支障はないが、練習を続けると

悪化し、走れなくなる可能性があるため、

左足のギプスは約1か月の間は取らずに

安静にすること。


―――――――――――――――――



そうか、ケガ‥‥か。

お気の毒だった。


異議あり!

同情するのはまだ早いでしょう。

むしろ、そのケガこそが、

今回の事件の引き金だったのです。


なんと! それは、どういうことか?


スズカには“動機”がある

ということです。

さきほど話した、秘伝の書の内容は、

覚えているでしょうか?

‥‥そう。かつて伝説のウマ娘が

残したトレーニングが載っています。


‥‥!


ケガでのブランクを乗り越えるために

被告人は禁忌に手を染めたのだ。

‥‥そう! その書物を盗むという

真に恐ろしい方法をつかって!


(ざわざわ‥‥)


裁判長。今回の事件は、かなり

悪質なものです。

‥‥これをご覧になってほしい。


驚愕ッ! これは‥‥くだんの書物が

しまってあった、という引き出しか?


ええ。中には、秘伝の書が

しまってあったようです。

凶悪な犯人によって、無惨な姿に

変わり果ててしまったようですが‥‥


証拠品追加:壊れた引き出し

会長さんの机の引き出し

の写真。秘伝の書が

しまってあったようだ。


このような、真に恐ろしい犯行‥‥

とても、許される行為ではない!

もし、これでサイレンススズカが

犯人と言うことになれば‥‥

警察の出番が必要になってくる

可能性もでてくる!


ど、どどど、どうしましょう

スズカさん!


校則違反ではすみそうもないわね‥‥


そ、そんなこと言ってる場合じゃ

ないですよお!


落ち着いて、スペちゃん。

まだ、反撃のチャンスはあるわ。

この後、スペちゃん‥‥弁護側は

尋問を行う義務があるの。


じ、尋問‥‥ですか?

そ、そんなこと言われても、

私、何をすればいいのか‥‥


検察側の証人たちはみんな、

何かを隠していたり‥‥

ときにはウソをついていたり

することがあるの。


ウソ‥‥ですか?

あの、チケゾー先輩が‥‥?


本人にウソをつく気がなくても、

思い違いってこともあるわ。

チケゾー先輩なら、してそうじゃ

ないかしら? ‥‥思い違い。


(うう‥‥ごめんなさい、

 チケゾー先輩‥‥

(ちょっと、“やりそうかも”って

 思っちゃいました‥‥)


ウソでも思い違いでも、こっちには

同じことよ、スペちゃん。

とにかく尋問では、

証人のウソを暴くの。


弁護側、スペシャルウィークよ。

それでは、尋問を行っていただこう!


(ううう‥‥こうなったらもう

 やるっきゃないよ!)

(とにかく、ウソを暴け‥‥

 がキーワードだね!)


つきつける

「スズカは最初っから、引き出しに眠る~」に、「秘伝の書」


異議あり!

チケゾー先輩ッ!

‥‥‥‥‥‥‥。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥。


無言ッ! なんだこの

いたたまれないキンチョー感は!


す、すみません! アタマの中、

マッシロになっちゃって‥‥

他のウマ娘にユビをつきつけるの、

はじめてでしたから‥‥


まったく‥‥ちゃんと練習

しておくように!


すみません‥‥それでは。

気を取り直して。

‥‥チケゾー先輩!


えっ!? な、何!?


『スズカさんは、最初から本を盗む

 つもりだった』そう言いましたね?

でも‥‥それって。私‥‥

おかしいと思います!

“秘伝の書”についての情報を、

もういちど、思い出してください!


*****************

うむ! あまりにも自然に

ブジョクされた!

しかし、そんな立派な書物。理事長の

私ですら、存在を知らなかったが?


‥‥さあ、な。

じつのところ、私もよくわからん。

あれは会長の個人的な所有物だ。

私は、存在さえ知らなかった

*****************


秘伝の書の存在は、学園の理事長も、

生徒会副会長も知りませんでした!

そんな本を、スズカさんが知っている

ハズはありません!


‥‥ああッ! たしかにィ!


秘伝の書がどこにしまってあるか‥‥

いいえ、そもそも!

存在を知らないなら、まず

盗もうなんて思えません!


異議あり!

‥‥弁護人の言う通りだ。

たしかに、会長は、秘伝の書の存在を

誰にも話してないと言っていた。

会長以外に、この本の存在を

知っていたものはいないだろう。

しかし! だからといって、被告人が

犯人ではないとは限らない。

部屋を物色しているときに、

たまたま見つけたとも考えられる。


そ、それはっ!


別に、計画犯罪である

必要はないのだ。

とくに、くだんの引き出しには

カギがかかっていた。

貴重なモノが隠されているのは

想像にたやすいだろう。

あの日、スズカは生徒会室で

待ちぼうけを食らっているあいだ‥‥

めぼしいものが無いかと、カギの

かかった引き出しを破壊した。

そこに、見つけたのだ‥‥。この、

じつに魅力的な魔法の本を‥‥

‥‥つまり!

被告人は、“秘伝の書”の存在を

知らずとも、犯行は可能だったのだ!


(ざわざわ)


ふむ。‥‥弁護人よ。

検察側の主張はもっともである!

本の存在を知らなかったからといって

ハンニンでない理由にはならない!

‥‥弁護側に、まだ反論の

余地はあるか?


(ど、どうだろう‥‥まだ、

 ナットクできない点は‥‥?)


〇ある

・ない


‥‥あります! この本が盗まれた

“タイミング”です!


タイミング、だと?


スズカさんは、会長が生徒会に戻る

“前”に、秘伝の書を盗んだ‥‥

そして、そのまま会長と面談をした。

‥‥それが、検察側の主張です!

でも! 秘伝の書を持ったまま

会長に会ったら‥‥

すぐバレちゃうじゃないですか!


‥‥‥‥。


弁護人。‥‥そんなもの、

隠せばすむハナシだろう。

よほどお調子者のウマ娘でも

ない限りはな‥‥。


そ、そこでなんでアタシを

指さすんだあああああああああああ!


異議あり!

じ、じゃあ‥‥。

どこに隠したっていうんですか!


‥‥事件が起きたのは放課後だ。

スズカは、授業が終わったその足で

生徒会室におもむいたのだ。

‥‥何が言いたいかわかるか?


えっ。えーと‥‥。


カバン‥‥ですね。


す、スズカさん?


あの時。私は、スクールバッグを

持ったまま生徒会室に行ったんです。


フッ。被告人は、自分を守るために

ウソをつく気はないようだ。

‥‥そう! あの時、スズカは

秘伝の書を持ち去ることができた!!

‥‥自分のカバンに“隠す”

という方法で!!


あああああああっ!


証拠品追加:スクールバッグ

スズカさんのカバン。

あの日、これを持った

まま生徒会室に行った。


むう! 被告人には、秘伝の書を

持ち去る方法があった‥‥

‥‥現時点では、やはり被告人には

うたがわしい点が多いように思う。

弁護人、スペシャルウィークよ。  

何か、反論は‥‥?


ううう‥‥

(スズカさんは、やってない‥‥)

(アタマでは、いくらでも

 わかっているのに‥‥)

(それを“証明”するのが‥‥

 こんなに難しいなんて!)


スペちゃん‥‥


‥‥! す、スズカさん‥‥


くじけてはダメ、スペちゃん。

私、スペちゃんに、最後まで

戦ってほしい‥‥。

なにより、今。スペちゃんが

あきらめてしまったら‥‥

私、きっと‥‥もう

この学園にはいられなくなる‥‥。


‥‥!

(そうだ! 弱気になってる

 場合じゃない!)

(スズカさんを助けるために‥‥)

(最後の最後まであがく、って‥‥

 そう、きめたんだ!)

(だって、私‥‥日本一のウマ娘に

 なるんだから!)

まってください!

ハヤヒデさんが証明したのは、

次の2つです!

ひとつ。スズカさんは、あの日、

生徒会室にいたこと!

ふたつ。スズカさんには、本を

持ち去る手段があったこと!

でも、これは‥‥スズカさんが

犯人である証拠にはなりません!


‥‥うム。


スペちゃん‥‥!


たしかにそうだ! 検察側の証明は、

まだ不十分なように思うぞ!

もっと、被告人が盗んだという

決定的な証拠‥‥

盗みを目撃した人物でもいない限り、

断罪することは許されないッ!


さ、裁判長さん‥‥

(な、なんとか助かった‥‥)

(これは学級裁判だから、

 指紋とかは調べてないハズ!)

(そんなに、ツゴウよく目撃者

 なんか、いるワケないよね!)


フッ‥‥。目撃者か。

ならば、弁護側に問おう。

目撃者さえ存在すれば、被告人の

有罪は決定的‥‥ということだな?


えっ。そ、それってどういう‥‥


裁判長。

目撃者など、おっしゃってくだされば

すぐに召喚できたというのに‥‥


驚愕ッ! ということは、

目撃者がいるのだなッ!


ああ。その人物は、あの日‥‥

スズカが秘伝の書を盗んだ

決定的な瞬間を目撃していた。


えええええええええッ!

(きいてないよ‥‥)


どうしましょう、スズカさん!


ど。どうしよう‥‥スペちゃん‥‥


して、ハヤヒデ検事。その

目撃者とは、いったい誰か?


‥‥トウカイテイオーだ。


えっ!?

て、テイオーさん!?

(‥‥トウカイテイオーさん)

(スズカさんと同じ、

 学園を代表する人気ウマ娘‥‥)

(なにより曲がったことがキライで

 ダレかをキズつけるなんて‥‥)

(まして、ウソなんて、ゼッタイに

 つくはずがない‥‥)

(スズカさんと、テイオーさん

 私、どっちを信じれば‥‥)


では、ハヤヒデ検事!

すぐに目撃者・トウカイテイオーを

召喚ッ! してくれ!


‥‥了解した。


(ううう‥‥この裁判。

 いったい、どうなっちゃうの‥‥)



















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テスト。 前のブログでクリーチャーの限定公開をするといいましたが、こんな感じで差分公開もしていきます。

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性癖の話

 人間の性癖は十人十色。100人の人間が居れば性癖は100通りあると言われますが(今考えた)、そんな私の性癖は「異形化」です。

 異形化と言っても種類があると思います。箱化や石化も広い意味で言えば異形化かもしれません。ですが私が好きなのはそういったものではなく、人間が怪物になったりする、そういう異形化が好きなのです。それも、「自分の意思で」ではなく「他人の意思で」強制的に異形化“させられる”のが好きなのです。さらに重要なのは、異形化させられた人間が、すでに人間としての理性や自我を失っていることが重要です。異形化する人間が女性ならなお良しですが、男性でも、はたまた、犬でもイケます。抜いた実績があります。

 ということは、女性の肉体自体に興奮するのではなく、肉体が変異する過程に興奮しているのだと思います。思いますといっても自分のことなんですけど。それが最悪、女性である必要はないのです。

 これ、なんなんでしょうね。だってオスが興奮してちんちんおっ勃てるのは、女性を妊娠させて子孫を繁栄させたいという本能からくるものですよね。それに対して“異形化”は、女体美もなければ、下手したら異形化した化け物に食われてちんちんもろとも体が食いちぎられて繁栄どころの話でもないのに、何をそんなに興奮する必要があるんでしょうか。

 よく、「男性は死ぬ直前に、子孫を残そうと勃起する」みたいな話を聞きます。実際、私はヤンデレとかも好きで、騎乗位で股がられながら包丁を喉元に突き立てられてるようなシチュエーションは大歓迎です。

 しかし、それでもやっぱり、異形化への興奮度合いは「段違い」なのです。格が1つ、上なのです。だって、犬でも抜けるわけですからね。犬に騎乗位で股がられながら包丁を喉元に突き立てられても、ちんちんは萎えるだけです。

 結局、私が、具体的に「何に」興奮を覚えているかと言われたら、わからずじまいなのでした。これ、もはや生物学の領域でしょ。私にはわかりません。

 でも、普通の性癖もあるにはあります。「催眠」や「アンドロイド」とかがそれです。言うほど普通か?って感じもしますが。これに関しては、私の言いなりになる女性が好きだからという自覚があります。カスですね。でも、女性を妊娠させたいという本能には従ってることになるので、合理的(?)な性癖ではあります。


 では、なんでこんな性癖になってしまったのか考えてみようと思います。と言いつつ、さっそく結論なのですが、私が思うに、子供の頃に経験した出来事が今の性癖に関わってくるのではないでしょうか。

 異常性癖のない子供は、きっと順当に育った子供なのでしょう。しかし、私は小さい頃、重度のテレビっ子でした。そのテレビに私は悪い影響を受けてしまったのだと思います。テレビめ。

 今でも忘れられません。おそらく、私に異常性癖を植え付けたと思い当たるテレビが3つありました。ひとつは、女の子のお腹が口になるというCMです。ふたつめは、海外のマジックを見るバラエティです。このマジックでは、箱に入ったアシスタントの女性が、マジシャンの合図で、ホワイトタイガーとなって出てくるというものでした。今となって考えれば、どこかでスリ代わっただけだとわかるのですが、当時は本当に女の子がトラに生まれ変わったのかと思いました。この2つは、私に“異形化”の性癖を植え付けたものだと思っています。残りの一つは、催眠術をタレントにかけるバラエティで、言うまでもなく催眠・洗脳の性癖の根幹になったと思います(後から知ったのですが、このバラエティ番組は芸人が催眠術にかかったフリをしてふざけるというのがほとんどだったようです)。


 以上のことから、子供の頃に見たもの・得た経験は、大人になってから性癖という名の花を咲かせるのだと私は思います。そして、なんと。この「ひとつめ」のCM。youtubeにありました。


youtube post: RK3gdPRUItk


これです。今見ても若干ちんピクします。ちんちんしゃぶってほしいですね。


 いままでテレビを紹介してきましたが、次はゲームです。私が小学校だか幼稚園だか覚えてないくらい昔の話です。当時PS2が発売されたばかりでした。父親がゲームが好きだったので、子供の私は父がプレイするゲームを横から見ていたのでした。

 その父がプレイしていたゲームのひとつが、「バイオハザード4」です。

 …もう言うまでもありませんよね。

カプコンより発売された、日本にサバイバルホラーというジャンルを確立したアクションゲームの金字塔です。私の性癖もこれによって確立したといっても過言ではないでしょう。4は、シリーズの中では「誰かが強制変身させられる」という描写は少ないでしょうが、アシュリーが寄生生物に洗脳されるシーンや、肉感のあるクリーチャ-を見て、どこか下半身に違和感を覚えていたのは事実でした。

 それから、なんの変哲もない少年時代を過ごしてきました。セックスの仕組みも知らない純情な少年時代。当然、異常性癖なんて概念は私の頭にありませんでしたし、なぜ、ちんちんがかたくなるのか、何を見てそうなるのか、私には見当もつきませんでした。

 私は異形化したクリーチャーに興奮するかもしれない。そう思い始めたのは、高校生になってからでした。きっかけは忘れましたが、バイオハザードシリーズの攻略サイトを見た時の話です。それは、バイオハザード6の攻略でした。

 「モンスターデボラ」という敵クリーチャーの、攻略方法や解説などが書かれている文章のなかにあった、ある一文が目を引きました。


『デボラが、Cウイルスを投与され、サナギを経て生まれ変わった姿』


 サナギ!?……人間が、サナギに!?

 当時、若干異形化の性癖に気づき始めていた私は、この、“自分の驚き”で確信しました。サナギという一文で興奮する自分。この一文を見ただけで、自分の下腹部が熱くなる。間違いねえ、精巣が精子をドクドク作り始めてる!!自分は、人間が否応なしに化け物に生まれ変わらせられるというシチュエーションが、好きだ……私は確信しました。

 試しに、モンスターデボラをyoutubeで見た時の衝撃は、今でも忘れられません。


youtube post: ueVwfbZFNuc

この動画を見た瞬間ちんちんに触れることなく甘イキしました。


 これ以降、私のオカズリストに、バイオハザードのムービーやら、同じく異形化のあるゲームや映画などの映像が加わったのでした。

 生物兵器には、人間にはない新たな体の機能が追加されます。弱肉強食。生きるため、食べるために新しい器官が生まれます。普通は、そんなものが急に生えてきても使いこなせません。でも、生まれ変わった元人間が、理性も自我もないのに、本能に従って、その器官を自在に使いこなすというところに、私はグッと来ます。最初、なぜ興奮するのか自分でもわからないといいましたが、ここまで文章をたしなめてみて、たった今気づきました。私は、その「本能」が抑えられていないという事実に興奮するのではないかと思います。もちろん、強制変身自体も好きなんだとは思います。だからこそ、それも相まって、異形化、もといクリーチャー化は、私の中で最強の性癖なのではないでしょうか。清楚だった女の子がちんぽに負けてメス堕ち、本能のままにちんぽを求める、というのはよくある話です。そういった意味で、「本能」という興奮ワードが、根幹に隠れているのではないでしょうか。


 だいぶ言いたいことは書きつくしました。異形化にかかわらず、マイナー性癖は需要もなければ供給もありません。pixivを漁ってみても、そのタグはあってもどれもちんちんに響かないものばかり。ひとくちに異形化と言っても、ひとそれぞれ興奮するポイントは違うからです。なので、私は自分で生物兵器化のイラストを描くことにしました。それが「小磯 臼」の活動のきっかけのような気がします。


くり

 これは今後完成させる予定のイラストのラフです。ファイル名を雑につけてることがバレて恥ずかしいですね。

 スケブのリクエストやら、私生活やらで、このような趣味のイラストを描く時間が最近ありません。ですが、いずれその時間は作ります。このイラストを完成させたら、いったん表のpixivの方に投稿すると思います。ですが、バイオハザードと同じで、クリーチャーと言っても種類はいろいろあります。これにとどまらず、いろんなクリーチャーを描く予定です。そっちが完成したら、FANBOX限定で公開しようかと考えています。


 長くなりました。今日は性癖の話をしましたが、我々が普段使っている性癖という言葉、誤用らしいですね。本来は、その人の癖、その人のキャラクターを表すものをそう呼ぶらしいですが、いつの間にかその人が何に興奮するかを指すものになってしましました。言葉の変化を嘆きたいのではなく、私が言いたいのは「知ってて使っている」ということです。プラグを踏んだ時に、「コンセントを踏んだ」と言わない人間がいますか。私は、大衆が伝わりやすいほうを選んで使っています。それで言えば、生物兵器も、本来はウイルスのようなものを指し、それによって生み出されたクリーチャーは動物兵器と言います。もちろん、言葉は変化しないに越したことはありません。ですが、それに順応するのもまた、必要なのだと思います。

 最後に、私が抜いた「犬の異形化」の動画を載せて、終わりにしようと思います。(動画時間7:00~あたり)


それではこのへんで。



youtube post: rEbY0QJeIyA


(YouTube)


(YouTube)


(YouTube)


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FANBOXはじめました

こんにちは。


こんにちは!!!!!!!!


ブログを始めるにあたって、“どんな機能があるのか知りたい”、“いろいろ試して、いずれすべての機能を使いこなせるようになりたい”と思うのは、人間として、あるいは生き物としてのサガなんじゃないでしょうか。


試しにまずはあいさつを太字にしてみたら、声がでかくなりました。


え、何も書くことなくない?どうすればいいのこれ。世のブロガーは何をそんなに書くことがあるの?

とりあえずいろんな機能を使いこなすためにリンク機能を使ってみるか。ためしに、私のツイッターを貼り付けますね。


えいっ!


どうですか?クリックできましたでしょうか?クリックできた人の中には、ツイッターじゃなくて私のスケブに飛ばされた人もいるんじゃないでしょうか?それは「リクエストをしなさい」という神の思し召しです。




え、何も書くことなくない?どうすればいいのこれ。世のブロガーは何をそんなに書くことがあるの?

現実でもコミュ障だと、ブログ内でも何もしゃべることがないんですね。これって今世紀最高の“気づき”なんじゃないでしょうか。イグノーベル賞受賞もんだぞオイ。イグノーベル賞ってなんですか?ベーグルみたいですね。おなかすきましたね。


「おなかへった」「はらへった」「おなかすいた」とは言うのに、なんで誰も「はらすいた」って言わないんでしょうか?イジメでしょうか?ひとりだけハブにされてるんでしょうか?ひどいですね。私の小学校時代を思い出すので文部科学省は早急に「はらすいた」を広辞苑に追加しなさい。



オリキャラ子

なんかFANBOXらしいことしないとなと思ったので、どこにも公開してない、そしてこの先公開することはないであろうイラストをひとつ載せます。


これは今から1年ほど前に描いたものだった気がします。名前は決めてませんでしたが、設定は考えていました。県内の高校に通う女子高生。貧乏で、家計を支えるためにあるアルバイトに応募します。そのアルバイトとは、治験です。しかもただの治験ではなく、政府と製薬会社が極秘裏に開発している人間を生物兵器に変えるウイルスを試すための治験でした。何も知らずにウイルスを注入された彼女は自我のないクリーチャーへと姿を変え、研究所に隔離される……といった感じの設定でした。なので本当は、このあとクリーチャーに変異する様も描くつもりだったのですが、なんかめんどくさくなって没になりました。


こうしてみてみると、1年でだいぶ絵柄って変わるもんですね。そして描いてる当時は思わなかったけど、今にして思えば納得のいかない箇所もちょこちょこあります。やっぱイラストが完成しても、しばらく日にちを置いてからもう一回確認することは大事ですね。痛感します。高校生の頃の美術の先生が言っていたのですが、時間をあけて見直すことで自分の絵を客観視できるらしいですね。えらい先生が言ってるんだから間違いありません。


そして、「なんかめんどくさくなって没になった」このイラストですが、このFANBOXでは、こういった設定のイラストを投稿していく予定です。その、「クリーチャーに変異する過程」を。

描きたい気持ちがないわけではありません。むしろ描きたい。

もちろん、クリーチャー以外の限定公開イラストも投稿する予定です。まだ始めたばっかりで勝手がわかっていないので、本当に“予定”ですが。


はらがすいてきました。はらがすくというのは、生きるための摂食行動の一環ですね。自我がなくなったクリーチャーは、生きるための摂食行動が基本になります。理性もないので、かつての友達だろうが彼氏だろうが親だろうが、食べられると判断したものは容赦なく食い散らかします。

そう考えると、女の子が「はらすいた~」って言ってるのを見ると、(ああ、この子はクリーチャーとなんも変わらないんだなあ)って思って、ちょっと興奮せん?

まあ、はらすいたなんて言うのはクリーチャーはおろか人間ですら存在するか怪しいですけど。何の話だよ。


とにかく言いたいのは、おなかがすいてると言う事です。寝る間も惜しんで、メシをかきこむ時間も惜しんで、命をけずりながら私はこのブログをひと文字ひと文字紡いでいるのです。

こんな可哀想な私を見捨てることなどできましょうか。(いや、できまい)


ここらへんで、初回のブログは終わりにします。初回なこともあって全体公開にしましたが、次からは支援者限定になる予定です。

先のイラストのように、未公開イラストやラフ段階で没になったイラストは多くあります。ブログに関してはそういったものをチマチマ公開していければと思います。

もちろん、没イラストだけでなく、FANBOXのために新規で描くイラストや、表に投稿しなかったR-18差分なんかも投稿していきます。

はらがすいた私に同情した方はぜひ支援していただきたく存じます。


終わるときってなんて書けばいいんだろうね。それでは。


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