特注ファールカップ 前編
Added 2024-02-22 15:08:27 +0000 UTC「トウマさん、日本代表決定おめでとうございます」 大きな市営体育館の中に人だかりが出来ていた。 中心にいるのは若く、背の高いがっちりとした空手着の男。 「空手世界選手権に向けて意気込みなどを――――」 トウマと呼ばれる男は押し寄せる記者たちの質問にも 丁寧に対応を見せている。そして。 「――――ありがとうございました」 ようやくはけた記者たちを見送ってから「ふぅ」と息を吐いた。 「さーて… 練習するか」 道着の襟を正してから柔軟体操を始めようと後ろを向くと、 まだ誰かが残っているのが見えた。 「あの、まだ何か質問が?」 トウマが言うと残っていた〝女〟が手で否定する。 「いえいえ、記者ではなくてですね。 私はこういう者です」 差し出された名刺に書かれていたのは〝ナツカワ〟という名と、 耳にした事があるスポーツメーカーだった。 「本日はトウマさんに我が社のファールカップを持ってきたのです」 「え? ファ、ファールカップ!」 空手をする男であればファールカップは馴染みの防具だが、 〝守るべき部分〟は、言ってしまえば男性器であり、 美しい女性が〝アナタの男性器を守る物をお持ちしました〟と 言っているようなものだったので驚いたのだ。 「男性にとって必需品ですし、 〝万が一〟があっては取り返しのつかない部分なので、 少しでも上質な物の方が安心ですよね?」 「ま、まぁ…」 返答に詰まっているのは断るかどうか迷っているから。 日本代表クラスともなればスポーツメーカーと契約しているのが普通で、 他のメーカー品を使うなどまず無いのだが、ファールカップならば 契約違反とならないので迷っているのだ。 たとえば選手がメーカーの名が貼られた道着を着れば宣伝になるが、 ファールカップ姿を見せることなどありえないため、 〝そこ〟については他メーカーを使ってもOKとされていた。 加えて、ナツカワの言う通りファールカップで守られている睾丸は 万が一潰れてしまったら再生不可能な臓器であり、 男が〝男〟でいるために絶対失いたくない命の次に大切なタマだ。 だからナツカワの持ってきた上質なファールカップも 見ておきたいと思っていた。 「ちなみに今はどのようなファールカップを愛用されてますか?」 ナツカワの視線がトウマの股間に刺さる。 「あ、あぁ… ちょっと待ってください」 相手のペースに飲まれながら愛用品とやらをバッグから取り出した。 「……ほぉ」 ナツカワが少し感心するような声を出したのは、 ファールカップの〝サイズ〟をひと目で読み取ったから。 流石に一流の空手家なだけあったトウマの愛用品も上等なモノであり、 動きの邪魔にならないよう男性器に密着させるタイプだった。 つまり、ナツカワのようなメーカーの者にとっては ファールカップを通じて〝アレのサイズ〟が分かってしまうのだ。 もちろん〝平常時〟のサイズであるが、それでも中々立派だったので ナツカワは「ほぉ」っと無意識に声が出たのだ。 「ん?」 そうとは知らずファールカップをぶらぶらと揺らすトウマ。 「このカップも結構高いヤツですし… 正直これ以上のものは無いと思ってましたが」 ナツカワがにやりと笑う。 自社の製品の方が優れている、と言わんばかりに。 「ソレは陰部に直接付けるタイプですね?」 「はい」 まず、安価なファールカップには道着の上から付けるタイプがあり、 その場合は足の動きの邪魔になるばかりか、激しい動きによってズレる 可能性もあるなど、問題点を多く抱えている。 そこでパンツの中に直接付けるタイプが出てきた。 衝撃分散に優れた素材を使っているため安価なタイプと比べて 〝厚み〟が無く、動きの邪魔になったりズレる心配は無くなった。 股間に急所を持つ男にとって夢のようなアイテムだが、 強(し)いて問題点を上げるなら高価な事と、男性器に直接付けるため、 大量に汗をかく稽古の後はしっっかり丁寧に掃除しなけれなならない 事だろう。少しでもサボればとんでもなく臭ってしまうから。 そして、ナツカワが持ってきたものは―――― 「我が社のファールカップは〝超密着タイプ〟です」 「え」 「〝持ってきた〟と言っておきながら申し訳ありませんが、 その商品はオーダーメイドなのでまだ実物は無いのです」 「オーダーメイド! ファールカップの?」 「はい。現在ファールカップの種類は数多くありますが、 そのすべてが既製品です。対して〝守るべき男性のアレ〟は 1000人いたら1000人とも違うものでしょう? 〝棒状のモノ〟は言うに及ばす〝袋状のモノ〟だって 大きさ、垂れ具合、左右のバランスなどなど人それぞれ個性があり――」 「!?」 ナツカワの年齢は分からないが、トウマにとっては綺麗なお姉さん といった感じであり、そんな女性がこんな事を言うのだ。 トウマが絶句するのも無理はなかった。 それでも、突っ込まざる得ない言葉も飛び出てくる。 「――すべての〝男性〟と相性抜群のファールカップなどまず不可能です。 その点、我が社の商品は最高のフィット感をお約束します。 なにせ〝私が直(じか)にモノを見て、触って、計測して〟 トウマさんだけの特注品を作りますので」 「まッ 待ってください! 触るって… その、アレをですか?」 「はい、ファールカップで守るアレです」 さらりと答えが返ってきた。 しかも念を押すようにこんなことも。 「私ナツカワが責任をもってトウマさんの男性器をすみずみまで 見て、触って、計測するということです」 「ッッ」 若い男が、いや、年老いた男であろうとも〝こんなこと〟を聞かされて 〝変な想像〟をしない男はいない。 それに自分の生殖器に合わせるというオーダーメイドの話も、 よく聞けばなるほどと思える部分があるし、それでより違和感が 減るというのなら世界大会に向けて是非とも欲しい防具でもある。 トウマは。 「どうでしょうか? トウマさん。 絶対〝まんぞく〟頂けるという自信があります。 どうか、我が社のファールカップに守らせてください」 〝ファールカップの性能向上〟 〝ナツカワの手による計測〟 二つの期待を込めて、首を縦に振った。 ~1週間後~ ナツカワの勤めるスポーツメーカー本社にて計測が行われた。 「では準備をお願いします」 わざわざ売り込むだけあってこの商品に力を入れているらしく、 部屋の扉には〝ファールカップ測定室〟という表記まである。 内装も測定室としては十分すぎるほど豪華で 文句のつけようもないのだが、どうしても気になる点があった。 「あの… そちらの方は?」 部屋の中にナツカワとは別の女性がひとり居たのだ。 「あ、私は助手みたいなもんです」 背が高めなナツカワとは対照的に小柄な女性であり、 こちらも中々に可愛らしい顔立ちをしている。 「は、はぁ」 女性が二人になった事で恥ずかしさも二倍。 ではあるが、トウマも下心があってここへ来たので 〝変な期待〟も倍増していた。 「―――こ、これでいいですか?」 全裸となり、鍛え抜かれた肉体が惜しげもなく披露された。 「はい、ありがとうございます」 ナツカワも助手も、その練り上げられた筋肉美に目が惹かれたが、 すぐに視線は〝ファールカップを付ける場所〟に向けれる。 「………」「………」 岩のような筋肉を纏っていても〝そこ〟だけはだらりと垂れ下がり、 〝玉袋の方〟に至っては、その〝脆さ〟が見ているだけで伝わってくる。 何故あんなにも狙われやすい部分にあんな急所があるのか――― 鍛えるほど人体は頑強になるのに何故あの袋は鍛えられないのか――― 囲む骨も無い、守る筋肉も無い、包む皮すらあんなにも薄い―――― 玉そのものも柔らかく、更に痛覚神経だけが密集している―――― 〝弱点〟としてあまりにも出来過ぎではないか――――? ファールカップ制作に携わる者として、 ナツカワにもそんな事ばかり考えていた時期があったし、 今でも思っているのだが、表情には出さず、 プロらしく淡々と計測に取り掛かった。 ※ 「――――壁に背を預けて少し足を開き気味に立ってください。 窮屈な姿勢で申し訳ありませんがしばらくそのままで」 「分かりました」 指示に従ってトウマは壁際に立つ。 言われた通りに足幅を広く取り、股間に垂れ下がる生殖器が 良く見えるように、そして触りやすいように。 「……」 (しばらくってどのくらいだ…? 測る部分っていったらチンポの長さと玉袋の形くらいか… だがナツカワさんみたいな人に触られて 我慢し通せる自信はない… っていうかあんな〝思わせぶりな売り込み〟をしてきたんだから 〝反応〟してもいいんだよな……… もし、違かったら… 世界大会を檻の中で観戦するなんてことに…) ここにきてトウマの思考が悪い方へと舵をきる。 超一流の空手家である彼は〝相手を見て先を予測する〟 感覚が人一倍磨かれている。 今攻め込んだら打たれる―――― この打撃は捌けない―――― 次の瞬間に勝機が来る―――― その研ぎ澄まされた感覚が言っている。 こんな綺麗な女性に触られたら確実に勃起する、と。 「ッッ」 〝それ〟を期待していたのは確かだが、 そのせいで失敗した時の事を考えていなかったのだ。 もし勃起が許容されていなかったら全てを失うことに… 「最初はペニスから計測しますね」 膝をついたナツカワが見上げながら言ってくる。 スーツスカートからハミ出た太ももと上目遣いが合わさり、 なんとも情欲をそそる光景ではあるが、もっと注目すべき点もあった。 「あの、素手で計測するんですか?」 こういう場合、使い捨ての手袋を付けるのが普通だが、 ナツカワの美しい指は剥き出しのまま。 これがどういう事か、トウマは頭のみならず 〝下半身〟でも察してしまい、先端部分をわずかにピクつかせた。 「より正確に測るためにそのつもりでしたが… もし抵抗があるのでしたら手袋を付けることも可能です。 どうされますか?」 申し訳なさそうな顔をされるとトウマも心が痛む。 ナツカワほどの女性に素手でさわって貰えるなど願ってもないコト。 しかし、しかしである… 〝生理現象〟が起きたら… アウトなのか… セーフなのか… それが分からなければ… (どうする? 正直、手袋をしていてもそのうち勃起しそうだが… 〝素手でお願いします〟なんて言った直後に勃起したら それこそ問題になってしまうのでは……) 迷いに迷っていると、一歩離れてい見ていた助手が トウマの内心を汲み取ってくれた。 「あ、ナツカワ先輩、私からちょっと説明いいっスか?」 「え? えぇ、どうぞ」 許可された助手がトウマに近づき、こう言った。 「あのですね、この計測って男性器を触るという特性上 どうしても…… ペニスを充血させてしまう人が多いんスよ。 てゆうかほぼ全員大きくなってしまうんです。 だからトウマさんも… 〝そうなってしまっても〟仕方ないんで、 無理に我慢しないで下さいね」 「!」 これを聞いたトウマの顔から力みが抜けた。 悩みの種が取り除かれたのだ。 〝勃起OK〟 そう言われたも当然であり、最悪の心配が無くなった事で トウマは分かり易く安堵の表情を見せる。 「あぁすみません。その辺の説明を忘れておりました。 えー 今お聞きした通りいわゆる〝勃起〟は自然な反応として こちらも認識しておりますので、どうかお気になさらず」 「先輩。勃起って… せっかく言葉を選んだってのに…」 「ご、ごめんなさい」 そんな会話もあってトウマの緊張した心はほぐされ、 自分の下心を素直に吐き出せた。 「あ… やっぱり〝素手〟での計測をお願いします」 「はい、お任せください」 ※ ナツカワがメジャーを取り出し、その後ろでは 助手がバインダーとペンを持っている。 「始めますね」 柔らかい材質のメジャーがペニスに引っ付くと ヒヤッとした感触がするが、声は出なかった。 というより、トウマは少しだけガッカリする。 〝これまで計測した全員が勃起した〟なんて聞いて 変に期待値が高まっていたのもあるだろうが、 ペニスが指で摘ままれることすらなく、ただメジャーを 押し当てられるだけだったのだから。 ただし。 ここは性風俗店ではなくスポーツメーカーの本社であり、 この手順にもしっかりとした意味があるのだ、 ファールカップの計測だというのに肝心の〝玉の方〟ではなく 〝竿の方〟からサイズを測ったのは、助手が言っていた 〝この測定を受けた男は100%勃起する〟が理由だった。 勃起すればペニスの形状が変化して 平常時のサイズが分からなくなってしまうため、 何より最初にペニスの計測に取り掛かったのだ。 メジャーを押し当てたのも、下半身に指で触れれば 少なからずペニスの充血を促してしまうと考えてのこと。 「長さは―― 直径は―― 亀頭部の幅は――」 トウマの〝個人情報〟が次々に読み上げられ、 後ろの助手も淡々と数値を記入していく。 男であれば自分のペニスサイズを一度は測ってみるものだが、 大抵は〝戦闘時の最大サイズ〟であり平常時の直径など トウマ本人が聞いても太いのか細いのかすら分からなかった。 とはいえ、超密着タイプのファールカップを作るのだから 必用な情報には違いなく、ナツカワも助手も真剣な顔をしていた。 「――――ふぅ」 竿部分が終わると同時にナツカワが息を吐いたのは、 ひとまず安心、といった心境によるもの。 今まで計測した男全員が勃起したという事は、 その中に〝計測困難〟なほど早く充血させた者もいる筈。 勃起した若い男が密室で美女二人に囲まれたまま しぼませる事がどれほど難しいか…… 言うまでもない。 「次は陰嚢部分ッスね」 「えぇ」 と、ここで初めてナツカワの指がペニスを撫でた。 「〝こちら〟の計測は終わりましたので気を楽にしてください」 「は、はい」 〝気を楽に〟とは〝もう勃起しても構いませんよ〟ということ。 ここからはいくらフル勃起しても計測に影響は出ないとはいえ、 許可が出た直後に膨らませる訳にもいかないので、 トウマも腰に力を入れたままだったのだが… (あ、まずい) 腰に力を入れようと入れまいと男の股間は自分勝手なもの。 (勃起… してき…た…) 雄のシンボルがムクムクと少しずつ体積を増やし始める。 ナツカワと助手の視線も〝それ〟に向いているため、 余計にトウマの情欲が掻き立てられてしまうのだが、 女性二人が目を離さないのは〝問題点〟が見つかったから。 「先輩、トウマさんの〝これ〟だと… 少しオーバーじゃないっすか?」 「…そうかも」 意味の分からない会話にトウマが「オーバー?」と聞くと、 更に意図の読めない質問が返ってきた。 「トウマさん、〝勃起の膨張率〟がどれくらいか知ってますか?」 「!?」 知るわけがない、と顔に書いてあったので、 ナツカワも答えを聞かずに説明を始めた。 「男性は勃起すると生殖器の長さが1.4倍 太さは1.2倍になると言われています」 「あ、はい」 「それはあくまで平均値ですので、その中にはとうぜん 〝平常時が大きいのに膨張率が低いモノ〟や 〝平常時が小さいのに膨張率が高いモノ〟もあり、 トウマさんの膨張率はかなり高いほうです」 「へぇ…」 (喜んでいいんだよな?) 気の抜けた相槌を打っていると、今度は助手が言葉を継いだ。 「男としては膨張率が高いのに越した事は無いんスけど、 我が社のファールカップの特性を考えると ちょっと問題が出て来ちゃんスよ」 話を区切り、部屋の棚から取り出したのは、 トウマの愛用品よりコンパクトなファールカップ。 これがオーダーメイドのファールカップなのは 説明されるまでも無く分かった。 「ここ、ここを見てください」 助手が〝ペニスの納まる部分〟を摘んで引っ張る。 ゴムのように伸縮性のある素材のようだ。 「私よりトウマさんの方が良くご存じの事かと思いますが、 男性器の大きさは常に一定ではなく、緊張、温度、興奮など 様々な条件によって左右されます。 特に陰茎(ペニス)は性的興奮によって1.4倍も肥大化してしまうため、 我が社の商品では――――」 助手の指が今度は内側からファールカップを押し上げた。 どうやら〝勃起したペニス〟に見立てているようだ。 「――このように膨らむ陰茎に合わせて形を変え、 〝勃起によってカップがズレる〟という事故を 防ぐことに成功しました」 「そ、そうですか。 ところで〝問題点〟というのは?」 少し焦れたトウマが質すと、大きな声が返ってきた。 「それでも膨張率には限度があったのです」 「え」 「伸縮性と衝撃分散性能の両立は難しく、トウマさんのように膨張率が 平均を大きく上回ると、ソレに合わせてぴったりくっ付いている ファールカップも想定以上に大きく引っ張られてしまうので、 最悪、ファールカップから〝袋が少しハミ出る〟可能性も…」 真剣な顔でリスクを語られるが、トウマはいたって冷静だった。 「いや、大丈夫でしょう。 試合中に勃起とかしませんし」 拍子抜けしたようにそう言った。 「え! しかし… 試合直前の男性選手は自慰行為をひかえるのが普通。 そうなると睾丸に蓄積した精液によって生殖器が敏感に――――」 「大丈夫ですから、本当に」 「……分かりました」 実際トウマが試合中に勃起したことなど一度も無いため 彼の言う事ももっともなのだが、 〝この問題点にちゃんと向き合うべきだった〟と、 後で悔やむ事になる。 ※ 竿の部分が終わり、本来ならすぐに玉袋に取り掛かるのだが、 マニュアル通りにではなく、しっかりと〝計測物〟の様子を 見て柔軟に対応してこそプロなのだ。 「あの…」 すでにフル勃起状態のトウマが声を出したのは、 ナツカワがペニスを見ながら手を止めていたから。 「……」 少し黙考したナツカワが後ろへ視線を転じる。 「あ、やっぱり一度〝処理〟しときます?」 視線を向けられた助手が言うとナツカワも「お願い」とうなづいた。 「処理?」 どこかで期待するトウマが聞くと、 〝期待通り〟の答えがナツカワから返ってくる。 「ファールカップを付ける〝理由〟でもある陰嚢部分は より精密な計測が必要となり、ペニス部分以上に時間が掛かります。 なので、その間ずっと勃起されているのもお辛いでしょうから、 一度〝吐精処理〟をさせて頂きます」 「!?」 キタ! トウマはついそう思ってしまった。 「といっても相手をするのは助手の私ッスけど… トウマさんはよろしいですかね?」 助手が自分に指を差しながら言ってくると、 トウマはほとんど間を置かず、こう返した。 「もちろんです!」 助手もナツカワに劣らぬ可憐な女性。 実は勃起したペニスを女性に見られること自体 初めてだったため、必要以上に元気よく答えると、 助手も頬を染めて「では一度こちらへ」と彼の手を引いた。 ※ 吐精処理 という硬い表現から分かるようにラブラブでエロエロな 雰囲気ではなく、実に機械的にコトは進んでいった。 「きつくないスか?」 「はい」 ベットに寝かされ、コンドームを付けられ、 横にはビニール手袋を付けた助手が真面目な顔で 手に潤滑液(ローション)をからめている。 「コンドームしてますので、 いつでも遠慮なく射精(だ)してOKッス」 「は、はい」 ムードも何もない、ただ溜まっている性欲を 発散させるだけの行為。 だが… トウマは〝これはこれで…〟とかなり興奮していた。 そもそも肉体を酷使する格闘家やスポーツ選手は 大なり小なり〝М(マゾ)の気質〟を持っており、 この〝機械的に淡々とヌかれる〟も性癖に刺さるシチュなのだ。 クチ…♡ クニ…♡ クリ…♡ 「お… ぉお……♡」 ヌルヌルの潤滑液をビニール手袋にまとわせて、 コンドーム付きのフル勃起ペニスを手コキする。 クチュ…♡ ヌリュ…♡ 「あぁああぁぁ……♡」 摩擦感はほとんど無く、ただただヌルヌルの十指が ペニスの弱点を心地よい加減で責め立てる。 亀頭をスリスリ♡と… カリ首まわりをヌリヌリ♡と… 陰茎をヌポヌポ♡と… 「はあぁぁっっ♡」 玉袋の方に一切触れないのはまだ計測していないからだろう。 それでも助手のテクニックは慣れているだけあって凄まじく、 童貞ペニスにとっては十分すぎてもう我慢の限界に達していた。 「う……ッッッ」 吐精処理が始まってからまだ二十秒。 反射的に男の意地が働き、どうにか秒殺を堪えようとすると、 そんなトウマを見た助手は小さい子供をしかるように注意した。 「も~ 我慢しちゃダメッスよ♡」 機械的で洗練された手の動きとは裏腹に温かみのある声と笑顔。 さらに我慢する〝ムスコ〟を叱るように やや乱暴にシゴき上げる。 ぬりゅ♡ ぬちゅ♡ 「っっっ!!」 童貞(トウマ)の興奮メーターが振り切れ、 コンドームの中へと一流格闘家の遺伝子が流出した。 どぷっ どぷん どく… どく… 「お♪」 握る肉棒が脈動し、ゴムの先端がどんどん膨らんでいく様子を見て 助手からも嬉しそうな声が漏れた。 「はぁッ はぁッ はぁッ」 トウマは世界を狙う一流選手なのでトレーニングの効果を 最大にするため〝ある程度溜めてから〟射精するようにしており、 今日まですでに〝五日分〟溜めている。 であればコンドームの先端がタップタプになるのも当然だった。 「うっわぁ♡ すっごいズッシリ♪ 溜まってたんスねぇ、やっぱ〝その辺〟も管理とかしてんスか?」 「はぁ… はぁ… え、えぇ、過度な射精は… 筋肉をしぼませると… 習いましたので…」 「さっすが♪」 処理後の会話を楽しんだ後、ペニスのローションを拭きとってから トウマは定位置へと戻っていく。 いよいよ〝肝心な急所の計測〟が始まるのだ。
Comments
ありがとうございます。 私自身、昔ファールカップを付けて 格闘技をしていた経験があり、「動きづらくて 邪魔だなぁ」と感じてましたので、 こんなファールカップがあったらいいな、 という感じで書きました。
ド聖じん
2024-02-23 15:23:01 +0000 UTC小説のアップいつも楽しみにしています。 今回の作品もいいですね!好きです。 女性が男性器に注目したり考察したりする描写や 邪な気持ちに抗えない第二人格の股間と それを期待する男性描写が毎回すごく好きです。 次回のアップも楽しみにしています!
風祭
2024-02-23 06:38:29 +0000 UTC