超ベタな怪人像で魔狼さんベースの改造人間を作ってみました。 人肌を残す腹部と無表情かつ無機質なLEDの目が光る頭部の人道感無しの融合美をご堪能ください・・・ ---------------------------------------- 日はすでに暮れ、インフラが破壊されつつあるこの戦場では月明かりが頼りになるくらいの闇がすべてを覆う。 この姿にされてからは一番心が休まる時間は漆黒の闇に覆われた戦場が彼女の安息の場になっていた。 「戦況を打破する画期的な兵器が実用化される。 その兵器は人間の女性を触媒にした兵器であるため、志願した国民の家族には生涯生活に困窮しないよう手厚い恩賞が国から与えられる。志を持つものはぜひ政府広報にご連絡を」 そのような広報が入るようになったのは戦渦が激しくなりつつある時期だった。 私は1人で働けない両親を養う身であったため、その言葉の誘惑に何も疑問を抱くことなく志願をしてみた。 学歴もない、生活水準も低い。・・・こんな私なんかどうせ採用されるはずがないだろう。と。 ふたを開けてみれば私はスピード採用されていた。 後日向かった政府の機関で事務的な処理を行い、本採用になり・・・なぜか私の記憶はそこで止まっていた。 そして、次に気がついたときには既にこの姿にされて戦場へと駆り出されていた。 狼を直立させたような獣人型の兵器。そのほとんどが金属や配線むき出しのパーツで形成され、人間だったときの面影は腹部と乳房の地肌の部分だけになっていた。 夜の世界はこの異形の兵器になった私自身の姿が見えなくなるので、いくぶん気が楽になる・・・。 今まで戦場で対峙した敵国の兵士たちは数え切れないほど存在していた。 そのほとんどが私の化け物じみた、人と機械を融合された倫理観の欠片もないおぞましい姿を見て一瞬躊躇する。 その隙をついて私は的確に急所に一撃を放ち、相手の命の炎を消し去る。 なかには私の姿を見て素敵だ、とか話をさせてほしい、抱きたい、とか言ってくる者達もいたが、私はそのような敵兵も同じように葬っていった。 一度だけ、本当に一度だけ親身になってくれた敵兵がいて、私は人と接する経験に飢えていたこともあって相手を抱こうとした。でも・・・その瞬間に身体の装甲に埋め込まれた小型の生体爆薬が炸裂して、あとに残されたのは抱いた相手とおぼしき木っ端微塵の肉塊だった、という苦い経験を体験してしまったから。 戦地では1人でも、常に行動が管理下に置かれているということを痛感した私は、それ以来相手を抱くことも、手が触れる距離まで近づこうとすることも拒むようになった。それでも距離を詰める人は・・・私の手で直接命を奪うほかなかった。 現状ではこの戦禍の地においては私の敵は存在しない。それこそ、核兵器などのオーバーキルを伴う大量破壊兵器であれば私も安らぎを得ることができるのだろうけれども。 明日も、明後日も私はこの戦場で敵兵の命を奪い続けることになるんだろう。 私が望んだ道とはいえ、あの時少しでも疑問符を抱いていればと思うと後悔してもしきれなかった。 命の奪い合いを行う戦地でもこういう葛藤ができるくらい本来の自我が残されていることが本当にもどかしい。 いっそのこと、思考さえも操作されてしまえれば楽になれるのに・・・この国の軍部の人間たちは残酷極まりないといつも、いつも思っている。 でも、私がこの兵器の姿になることで家族が不自由なく暮らせていければ・・・ 願うことならば、また両親に会いたい。 でも両親は私のこの姿を見て娘と認識してくれるのだろうか。 ・・・私の後悔の日々はまだ当分続きそうだ。 はやく・・・自由に・・・なりたい・・・・・・・・
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2024-11-24 11:12:45 +0000 UTCKen
2024-11-16 12:20:18 +0000 UTC