『が・・・ふぅ・・ふっ・・・』 ちくしょう。あの時ドジを踏まなければ、こんな・・・ 危険な任務に従事する以上、失敗は即座に命の危機。 彼女の中にその覚悟はあるハズだったが・・・。 侵入した刹那に拘束され、何かを注射され・・・ そして気づけばこうだ。厳しい拘束を施され、私は山中に放置されている。 何があったかわからないが、私に生かす価値は無かったのだろう。 見渡す限りの銀世界。時折吹雪が私を襲う。 必死で暴れるも、拘束は外れる気配も千切れる気配もない。 『こんなに辛いことになるなら、いっそ・・・!』 自決用の薬物は、奥歯に用意している。だが・・・。口枷が邪魔で、覚悟を実行することもできない。 尊厳を守ることも、必死に抵抗することも許されない状況。 孤独な戦いは、しばらく決着しそうになさそうである。 ―完