今回は物理演算対応服に泣かされたので、少しその話をしようかと思います。
普通の服は関節に合わせて曲がっているだけですが、物理服は物理シミュレートをすると、体や物にフィットするように全体が変形していき、とても自然な仕上がりになってくれます。
とても便利に聞こえるのですが、ちょっとした演算である以上は思う通りにならないことも多いです。変なところが曲がったり、肌を突き抜けたり。うまくいかないときは普通の服よりもやっかいです。
ポーズによっては最悪、服が爆発します。
比喩ではありません。本当に爆発します。
接触してしまってあちこちに曲がってしまうのです。これを抑えるテクニックもあったりしますが手間ですし、それでもうまくいかないこともあります。
今回はうまくいかなかったので何をしたかというと、手作業です。
最初はこうでした。胸、腰、腕、肩、どこもかしこも突き抜けています。
このおかしい箇所ひとつひとつを、ポリゴン頂点をぐにぐに曲げて、完全に手作り感覚です。すっごいしんどい。
ちなみに服の貫通、いわゆるpoke throughですが、普通の服でもよく発生します。例えばこういうやつですね。赤丸の部分で下の肌が服を貫通してしまっています。
対応策としては接触判定のウェイトを塗り直したり、モーフで曲げて肌に合わせるといった手段が取られます。
ただ、これくらいならポストワークで対応してしまったほうが楽です。
私はPhotoshopですが、無料のGIMPなどでも可能です。修復ブラシなどの補修ツールを選んでなぞれば一瞬です。修正跡も目立ちません。
こういう棒線だって消せちゃいます。
と、これを見ると良からぬことに使えそうな気がしてきますが、残念ながら無理です。複雑な形状だったり、線が修復対象でなく絵の一部と思われてしまうと、ぐちゃぐちゃになってしまいます。
せっかくなので、試しにやってみましょうか。黒棒が絵の一部と見られてしまい、なかなか消えませんでした。最終的にはもう原型が残っていません。まあ、丁寧にやればもう少しマシにはなりますが、載せるのでちょっと過剰にしました。
一応、そういうものを補完しつつ修正するAIツールがあったりします。ただあくまで補完ですし、やっぱり綺麗にいかないことも多いです。ままなりませんね。
以上、服の修正の話でした。服を着せるときには、いつもこういうものと戦っています。
これで服の修正の話は終わりなのですが、ここまで見ていただいたので、今回投稿のボツ絵でも紹介しようかと思います。
アングルをぐりぐり試行錯誤していたときの絵ですね。正面は、うーん、面白みがちょっと足りません。
少し左側、そして見下ろしに角度を変えました。これは個人的に気に入っていて、最終的に採用したものよりも絵としてはこっちのほうが好きだったりします。けれどエロ度な意味で没となってしまいました。残念です。