「よしよし、よく飲めたじゃねえか」 強引に俺の口を指でこじ開け、口の中が空になったのを確認した阿賀松は笑う。はひ、と舌をもごつかせながら答えれば、阿賀松は満足そうに口元を歪めた。それから、俺の頭を押さえつけるのだ。 「……っ! ぅ、あ」 「んじゃ、もう一本も可愛がってやれよ。随分と楽しみにしてるみてえだしな」 「……っ」 顔を上げれば視界を遮るのは肉色の性器。浮き出た血管からは鼓動が伝わってきそうなほど大きく張り詰めたそれを見て息を呑んだ。 先ほどよりも一層大きくなった裕斗のもの、それを咥えろと言うのだろう。この男は。 「おい、もう一本って」 「ああ? そうだろ」 「違いねーけどさ。……齋藤? 無理しなくていいからな」 なんて、耳障りのいい言葉とは裏腹に俺の頭を撫でる手はどこか促すように顎や頬を滑っていく。辿り着いた唇をぷに、と柔らかく揉まれ、熱っぽい目で見つめられてみろ。どう断れというのだ。 舌を伸ばし、そのままそっも裏筋に舌を這わせる。一番敏感なところを探るように、裕斗のものを恐る恐る握りしめて、唇から離れないように捕まえたまま唇や舌を使って裕斗のものを刺激した。 「……っ、うお、齋藤……まじか」 「うちのユウキ君は素直で可愛いだろ?」 「そうだな。……俺んちにも欲しいかも」 「ユウキ君は家電じゃねえよ」 ちゅぷ、と唾液で性器を濡らしながら、裏筋から先っぽまで裕斗のいいところを探りながら愛撫していく。きっと俺のフェラは拙くて気持ち良くないはずだ。それでも裕斗は「お前のペースでいいんだぞ」と優しく声をかけてくれるのだ。 「ったくお前はよ……言ってやれよ、下手くそだからさっさと喉使えって」 「良いんだよ。これで。齋藤が一生懸命しゃぶってんのが良いんだから」 「変態臭えな」 「伊織に言われたらおしまいだな……っ、は、齋藤……そこ、いいぞ」 亀頭に吸い付き、飴玉のように舌を転がして愛撫する。その度に手の中で裕斗のものが痙攣しては更に先っぽから滲むカウパーを吸い上げ、キスをした。 頭を撫でる裕斗の手が気持ちよくて、下腹部がずんと重たくなってくる。 「ん、んむ……っん、ぅ……っ」 「ったく、チンタラしてんの見てらんねえわ……手伝ってやるよ、裕斗」 「おい、なに……」 突然妙なことを言い出す阿賀松にとんでもなく嫌な予感を覚えるのも束の間、背後へと回った阿賀松に腰を掴まれる。 「っ、ふ、……っ、せ、んぱ……」 「集中しろ、そっち。噛むぞ」 「ん、んん……っ!」 するりと前へと回った手に下半身を掴まれ、揉まれる。潰されるという恐怖よりももどかしい感覚が勝り、堪らず身動いだ。 「ふ……っ、んむ、う……っ」 「……っ、伊織~? 淋しくなったのか?」 「は、まあな」 どの口で言ってるのか、阿賀松に下着ごと脱がされそうになる下半身。慌てて下着を上げることも出来ぬまま丸出しになったケツを撫でられ、腰が震えた。 こんな状況で集中なんて出来るやつがいるのか。 必死に裕斗のものにしがみつくように唇を押し付け、舌先で刺激する。その背後、剥き出しになった臀部に這わされる阿賀松の指はそのまま肛門を柔らかく広げる。 ……集中、集中しろ。 繰り返しながら目の前の性器から溢れる先走りに指を絡め、上下にゆるゆると扱く。大きく広げられた肛門に阿賀松の指先が触れ、そのままねじ込まれる硬い感触に背筋がびくりと大きく跳ね上がった。 「……っ、……ッ! ふ、ぅ、……っ」 「ユウキ君、口止まってんぞ」 「……ん、む、ぅ……っ、ふー……っ!」 硬い指が一本二本と追加され、腹の奥までまさぐるように蠢く。シコリを潰され、柔らかく揉まれる度に眼球の裏側に熱が溜まっていくようだった。 堪らず舌を出したまま動けなくなる俺に、「辛いのか、齋藤」と裕斗はそのまま俺の髪を撫でる。 「伊織が意地悪するからなあ、こいつ。お前のことよっぽど好きらしいな。俺がお前を独り占めすんのが許せねえと」 「まあ違いねえな」 「認めんのかよ、そこ」 「特にお前にはな」 なんだよそれ、と裕斗が笑ったのが腹膜が痙攣するので分かった。 前立腺を捏ねられるだけで何も考えられなくなっていき、逃げようと目の前の裕斗にしがみつこうとすればするほど指の本数は増え、前立腺を責め立てる指の動きが激しくなっていく。 「ん、ん゛、ふ……っ」 「やる気ねえなぁ、ユウキ君。俺以外の男にはやる気出ねえって? ……可愛いじゃねえか」 「お前が邪魔してんだろ、伊織。大人げねえぞ」 「っふ、ぅ、う゛……っ!」 「文句ならユウキ君に言え」 ごりゅ、と阿賀松の長い指に性器の裏側を押し上げられた次の瞬間、弓なりになっていた全身、そして脳味噌にかけて電流が走る。熱が全身を溶かしていく中、張り詰めた下半身を更に指で掻き回される。 「んぁっ、ふ、ぅ、……っ、ぅ、ん、んん……っ!」 「齋藤、嫌なことは嫌って言うんだぞ。ほら」 「っ、ひ、ぁ、へ、いひ、れふ……っ、ぅ゛……っ」 「そうか、お前は本当に健気だな。……伊織の代わりに俺が優しくしてやるからな」 「っん、む、……っふ」 言いながら、鼻先に再びぺちんと押し付けられる裕斗の性器。先程よりも更に濃くなった性臭に脳の奥まで犯されているみたいだ。 「チンポしゃぶらせながらそれ言うの、中々最低だぞ。お前」 「ちげえよ。齋藤が頑張ってしゃぶろうとしてたから咥えさせてやったんだよ」 なあ、齋藤。 前髪をかきあげられ、唇を開かれる。そのまま引っ込めることも忘れていた舌先に擦り付けられる性器に舌を絡める。最早何も考えることも出来なかった。促されるがまま裕斗のものを喉の奥まで招き入れる。ドクドクと熱く、粘膜を溶かしていくほどの熱。阿賀松のものとはまた違う、喉を抉じ開ける程の圧迫感に嘔吐きそうになりながらも今度は離さないようにしっかりと唇を窄めた。 もう阿賀松と裕斗がどんな顔をしてるのか分からない。けど、分からなくていいのかもしれない。 それから呆気なく阿賀松の指により二度目の絶頂を迎えさせられる。 痙攣の収まらず、裕斗の性器を咥えたまま動けなくなる俺を見て阿賀松は指を引き抜きながら喉の奥で笑う。 「言ったろ、ユウキ君はフェラは下手だからイラマやんねえと」 「……っ、確かに、生殺しだな。これ」 「仕方ねえな。……ほら、解してやっといたぞ。好きに使え」 そしてそのまま俺の首根っこを掴んで引き上げた阿賀松は今度はベッドの上、四つん這いになるように頭を下げられた。息苦しさよりも先に、背後にいるであろう裕斗に向かって晒される下半身にただ顔が熱くなる。 けれど、もう抵抗する気力も何もかも失せていた。解されていたそこを横に広げられて、それを裕斗に見られている。 そう意識した瞬間一層全身の皮膚が、感覚が過敏になっていく気がした。 「なんだ、いいのか? お前の大事な齋藤だろ?」 「今回は罰だからなぁ、こいつへの」 「んだよ、人のチンポを罰ゲーム扱いか? ひでぇな」 指が、阿賀松ではない指が肛門に触れている。「挿れた瞬間溶けそうだな、ここ」と背後で布が擦れる音がしたとともに裕斗の笑い声が近くなった。間もなくして熱くずしりと重たい感触がケツの上に伸し掛かる。そのまま谷間に擦り付けられる性器、その亀頭の凹凸が肛門を掠めるだけで呼吸が乱れた。 熱い。焦らすように、先走りを塗り込むように押し付けられる亀頭が熱くて、自然と腰が浮いてしまう。 「は、齋藤……俺、すぐイクかも。いいか?」 そんなこと俺に聞かないでくれ。 まともに回らない頭の中、背後から覆いかぶさってくる裕斗に顔を覗き込まれる。縺れる舌先で「はい」と応えることで精一杯だった。 裕斗はただじっとこちらを見つめる。それから、どちらともなく唇を重ねるのだ。 「っ、ん、む……っ」 「は、齋藤……お前って本当、伊織には勿体ないな」 「聞こえてんぞ」と離れたところからライターを点ける音が聞こえた。一服しつつ野次飛ばしてくる阿賀松のことも気にせず、裕斗はそのまま更に俺を抱き締めるのだ。拍子に一気に挿入される性器に息を飲んだ。 「ん、んん……っ! ふ、ぅ」 密着する体と共に中をゴリゴリと削り取るように捩じ込まれる性器に目を細める。苦しさよりも、痒いところに手が届くという感覚に近い。 みっちりと腰を進めながら、裕斗は俺の唇を貪る。深く、何度か角度を変えながら舌先同士を絡め取られる。 「……っ、気持ちいいな、お前の中。ずっとここにいたいかも」 「っ、せ、んぱ、ん、ぅ……っ、ぁ……」 「なんてな……っ、は、油断したら出そうでやべえんだよな、結構……っ」 笑う声も振動となって粘膜越し、前立腺を甘く揺らす。それだけで脳の奥が気持ちよくなるのに、言いながらも緩く腰を動かし出す裕斗に堪らず俺は目の前のシーツにしがみついた。 「っ、は、ぁ、せ、んぱ……ッ、ぅ、あ……っ、待っ、ぅ……ッ!」 「動いたらやべえのに、止まんねえ……っ、はー……っ、齋藤、お前の中まじで良すぎ、一生ここにいてえわ」 「彼氏の前で口説いてんじゃねえよ」 「だって、こんなの。お前だけ独り占めはずるいだろ。齋藤も分かるだろ? 俺とお前、相性最高だってさ」 「は、ぁ、あ、う……っ!」 理由も分からぬまま天井を突き上げられ、大きく仰け反る体をそのまま裕斗に抱き留められる。シーツにしがみついていた手を握りしめられ、そのまま更に覆いかぶさってくる裕斗に深く穿られる。天井を亀頭で押し上げられ、そのまま更に深くぐっと腰を押し込まれた瞬間「ぁ、う」と声が漏れた。 深い。駄目なやつだ、これ。 経験上の本能的恐怖を覚え咄嗟に逃げようとするが、裕斗の下から抜け出すことは不可能だった。それどころか抱き締められた体はびくともしないまま、項鼻先を埋めた裕斗はそのまま更に腰を進めるのだ。 「っ、は、ぁ、あ……っ、ぅ、う゛ぅう……ッ!」 「……っ、は……っ、齋藤、お前ん中、まじ絡みついてきて、やべえわ」 「ぁ、……ッ、あ、う……っ」 「……っもう少し、このまま……」 「なあ、いいだろ?」なんて強請るような声が頭上から落ちてくる。俺はもうそれに対する返事をする余裕なんてなかった。更に根本までずっぽりと押し込まれた状態のまま、腹の中、内臓ごと圧迫する程主張する裕斗のそれが馴染むまで耐えさせられる。 こんな、下手な拷問よりも苦しいことがあるのか。 文字通りの生殺しのまま、開いたまま閉じることすらできなくなった股の間の性器を裕斗に弄ばれながらも項を滑られ、胸を鷲掴みにされる。 動いてくれ、それかせめて浅いところまで移動してくれ。 溶けそうな程の熱に泣きそうになりながら俺は首を横に振る。 「っ、せ、んぱ、も、……っ、ぉ、お願い、します……っ」 腰が揺れる。裕斗が動かないのなら自分で動くしかない、そう覚えさせられていた体が、腰がへこへこと情けなく動き裕斗のものを使って奥を刺激しようとした瞬間だった。そのまま体を抱き上げられたかと思った次の瞬間、ずるっと引き抜かれそうになる性器に目を見開いた。あ、と息を飲んだその矢先、今度は再び奥を穿る性器に声にならない悲鳴を上げた。 【続く】