※良平が増えてます ※別攻めに抱かれる良平を良平が見るみたいなセルフ寝取られシチュがあります ・やや特殊シチュ総受けになるのでなんでも許せる方向けです 仕事帰り、営業部を出たところで「おい」と声をかけられる。聞き慣れた声に振り返れば先程まで何もなかった壁の傍、そこにはよく見知った黒尽くめの仮面の青年が立っていた。 「ナハトさん! お疲れ様です」 「……ん。帰るよ」 「はいっ!」 普段俺の警護をしてくれるナハトだが、ここ最近はこうしてよく俺の目の前に現れてくれる。 前は姿を消していたりしてたのに、こうして一緒に帰れるなんて夢みたいだ。 なんて思いながらちらりと隣のナハトを盗み見る。そのときだ、トレードマークでもあるその仮面になんとなく違和感を覚えたのだ。 「そういえばナハトさん、なんだか少し雰囲気変わりましたか?」 何気なく尋ねてみれは、仮面越しにナハトの視線を感じた。 「へえ、良平のくせに少しは周りが見えるようになったんだ」 「く、くせに……?!」 「当たり。……この前の任務で支障出たからスーツ一式新調させたんだよ」 「新調ですか……」 少し誇らしげなナハトであるが、仮面以外の部分は正直どこが変わったかは不明である。 「試してみる?」 「た、試すというのは……?」 「別にお前をこの場で八つ裂きにしたりはしない。……例えば、ほら」 そうふと立ち止まったナハト。その足元の陰がうごうごと動き出すのを見て「ひっ」と俺は慌てて飛び退いた。 「な、ナハトさん?! こ、これは……」 「まあいいから見てろ」 「は、はい……」 と瞬きをした次の瞬間、にゅるんという感じに風船のように陰が膨らんだと思いきやそのまま人の形に変形する。そこから生まれたのは……。 「な、ナハトさん……?!」 「そ、俺の分身」 「これでお前がチョロチョロしててもすぐに捕まえれるからな」 仮面まで完璧に複製された偽ナハトと本物ナハトは俺に笑いかけてくる。左右からナハトさんの声がするというのはなかなか不思議な体験だ。 「すごいですナハトさん、これって別々に動かしてるんですか?」 「まあね、どちらも俺の手足のようなものだし」 「わ……」 本物にそっくりだ、と思いながら偽ナハトさんの顔をまじまじと覗き込んでいると「近い」と背後から本物ナハトさんに引き剥がされる。 そしてすぐに偽ナハトさんは影へと引っ込んでいった。 「……っていっても、一定時間しか使えないけど。あと使用制限かかるし」 「でも、もう一人自分がいたら便利そうですよね。いいな、俺も頼んだらスーツ作ってもらえるかな……」 「……変なこと企んでないだろうな」 「い、いえ、そんなまさか!」 「ふうん? ま、いいけど……お前が二人に増えたら余計手間がかかりそうだね」 「て、手間……」 俺が二人か……。 でも俺が二人になったところで別に能力は変わらないと思ったら確かに微妙なところかもしれない。 けど、左右をナハトさんに挟まれるという体験はなかなか……ドキドキはしたが、怒ったときも二倍になるのだと思えば難しいところではあるのかも知れない。 そんなことを考えながら俺はナハトさんと一緒に社員寮へと帰った。 ◆ ◆ ◆ 翌朝。 「ああ、ナハトの新しいスーツのことだねえ」 ナハトさんと入れ違いでやってきたモルグさんに早速ナハトさんの新しいスーツのことを尋ねてみれば、モルグさんはうんうんと頷いた。 「試験的に色々試してみたんだ。案外ナハト、ああいうの好きなんだよねえ。男の子っぽいところあるよねえ」 「俺もああいうのすごく良いと思います。ロマンありますよね……!」 「善家君もしっかり男の子だねえ」 そうこちらを見守るモルグの眼差しはどことなく優しい。少しはしゃぎ過ぎてしまっただろうか、と慌てて咳払いをして誤魔化せばモルグはくすりと笑う。 「僕も好きだよ。もう少し長い時間分身を出せればいいんだけど、やっぱ能力持ちと比べると難しいんだよねえ。色々試してみたんだけど」 「長い時間、ですか……」 「元々分身出来る子だったら二体以上、僕の知ってる子だと十体以上をそれぞれ別の個体として操って仕事してる子も居たんだよねえ」 「じゅ、十体以上?!」 「そうそう、しかもそれで当たり前のように生活できるんだよぉ? 便利じゃない? 残念ながら戦闘の方はからっきしだったけど、ナハトが十体以上ずっと動けたら仕事効率も格段に上がるし無敵なんだよねえ」 「な、ナハトさんが十人以上……」 想像してみたが、どうしても十人のナハトさんに詰められる図しか浮かばない。 「少なくとも、一人以上は常に一緒にいてくれるかもねえ」 「そ、それは……嬉しい、ですけど……」 「けど?」 「モルグさんたちとこうしてお話する機会が減るのは、少し寂しいかもしれません」 言ってから大分自分が失礼なことを言ってしまってることに気付く。ナハトさんに怒られてしまう、と慌てて口を塞げば、モルグは「ははっ」と声をあげて笑った。 「君って本当欲張りな子だねえ。いいね、自分の欲に忠実な子は大好きだよ、僕」 「あ、あの、今のはナハトさんに内緒に……」 と言いかけたところ、すぐ側にまでやってきたモルグは「どうしよっかなあ」と俺の肩を抱いて笑った。 「も、モルグさん……っ!」 「冗談冗談、わかってるよ〜。僕だってナハトに殺されたくないしねえ。……けど、良いこと思いついちゃった」 「良いことですか?」 顔を上げれば、モルグは「うん、良いこと〜」と上機嫌に笑いながら俺のつむじに軽くキスする。そのまま抱き締められそうになり、「モルグさん、朝ですよ」とぺしぺしと腕を叩くがちっとも拘束は緩まない。 「気になる? 良いこと」 「き、気になりはしますけど……」 「じゃ、ちょーっと君にも協力してもらってもいいかなぁ?」 協力。そう口にするモルグの顔がなんだか裏があるように見えて仕方ないが、相手は曲がりなりにも博士だ。ここで協力することにより何かこの会社に貢献出来るかも知れない、と思うと心が揺れた。あと、普通に好奇心に負けた。 「い、一応内容をお伺いしても……?」 「説明するよりも見たほうが早いかなぁ。んじゃ、僕のラボに行こっか」 「え?! い、今からですか……?」 「当たり前でしょ〜? こういうのはスピード勝負なんだよ、善家君」 「た、確かに……って、モルグさん……?!」 言いながら早速人の部屋の壁に向かって勝手に簡易転移装置を起動させるモルグ。そこに浮かび上がる扉に向かって俺はモルグに引きずられ強制連行させられることになった。 そして、モルグの研究室にて。 「も、モルグさん……ほ、本当にこれが研究室に関係あるんですかっ?!」 「勿論〜。さ、ほら、身体検査するね〜。あ、ついでに体液採取もするから」 「た、体液……?! あの、これなんの実験か説明を……ぁっ、や、も、モルグさん……っ! ぁ……っ!」 ……。 …………。 数時間後、身体検査という名のお触りと色々な体液を採取された俺はモルグの研究室にあるソファーの上で膝を抱えていた。 「も、モルグさん……そ、そろそろ説明を……」 「あ、待って〜。もうすぐ完成するから」 そう、やけにスッキリした顔で研究室の奥へと引っ込んだモルグさん。 また放置されるのかと思ってたら、暫くもしない内にモルグさんは再び俺の目の前に現れた。 ――その傍らに俺と瓜二つの全裸の男を抱きながら。 「――え」 「――え」 俺と同じ顔をしたそれも、俺の顔を見て驚愕していた。ついでに同じように指差してきた。リアクション、声、なにもかも鏡に写したようなもう一人の俺を前に、俺達はほぼ同時に「モルグさん?!」と白衣の男を振り返る。 「これはどういうことですか、モルグさん」 「な、なんで俺がもう一人……?」 「え、だって善家君言ってたじゃん。分身実験に協力してくれるって」 「い、言いましたっけ……?」 「分身というか、これはクローンでは……?」 「あ、それ今俺が言おうとしたのに……」 「え、でも俺が先に言ったんだよ……!」 「あは、面白〜。善家君、二人揃うと揉め出すんだ。興味深いなぁ」 言いながら何かデバイスに入力しているモルグだったが、それを終えると全裸のもう一人の俺を抱き寄せる。 「ぁ、あの、モルグさん……」 「因みに君たち、感覚と思考と記憶は同期してるから」 「それって、どういう……」 意味ですか、と尋ねようとしたとき。そのままもう一人の俺の胸へと手を這わせたモルグは隠すものもなく晒されていた乳首を柔らかく引っ張る。 瞬間、脳の奥にビリビリとした感覚が走り、俺は慌てて口を押さえた。油断すると喘ぎそうになっていた中、目の前で乳首を捏ねられ「ぁ、あ、モルグさん」と鼻がかった声を漏らすもう一人の俺。 な、なんだこれ。自分で自分の喘ぎ声を聞くのって相当キツイぞ……! なのに、ムズムズしてくる。 「こういうこと。……ね? 口で説明するより分かりやすいでしょ?」 「わ、わかり、ました……っ、わかったので一旦手を止めてくださ……ん……っ!」 「ん〜、でもこのままじゃ気持ち悪いだろうし取り敢えず一回イカせとくねえ」 「ひ、そ、そんな気遣いいらな、ぁ……っ、あ……っ!」 そのままモルグさんに背後から抱き締められ、両胸の乳首の先っぽを指先で擦られるもう一人の俺。その都度に下半身に熱が集まり、触れられてないはずの俺の胸の先っぽにまで熱が集まってくる。 「ぁ、あ、んん……っ、も、るぐさ……っ」 「……っ、あ〜〜これ、すごいいいね。善家君二人分の声聞いてると、脳蕩けちゃいそ……っ」 「ぅ、んん……っ!」 耳元で囁かれ、ついでに舐められてるもう一人の俺を見てるとこっちまでその舌先の感覚が流れてくる。それなのに実際には触れられてないことになんだかもの寂しさというか、本物の俺はこっちなのにという気持ちが込み上げてくるのだ。 「も、モルグさん……っ、俺も、……っん、」 我慢できなくなってモルグに恐る恐る身を寄せれば、頬を緩めたモルグは「仕方ないなあ」と笑いながら俺にキスしてくれた。 俺二人分の快感が頭の中で混ざり合う感覚はなんとも奇妙だったが、それ以上にどっちの俺も平等に可愛がってくれてるモルグが嬉しくもありなんだかヤキモチのようなものも込み上げつつ、俺はモルグに抱きついた。 「君たちは……、ふ、本当に可愛いね」 「ん、モルグさん……っ、ほ、本物は俺ですから」 「でも、俺だって良平です、モルグさん……っ!」 「わかったから、取り敢えずこのままベッド連れて行っていい?」 ちゅ、ちゅ、と両方の俺の唇にキスをし、モルグに胸を撫でられる。 既に下半身は熱くなっていて、今にも出したくて仕方なかった。それはもう一人の俺も同じなのだろう。同じくらい勃起したそこからカウパーをとろとろ滲ませながら、あろうことか俺の「はい」に被せてくるのだ。 俺達はまた顔を見合わせ、それからむっとしたところで「はいはい、仲良くねえ」と間に入ったモルグに二人まとめて両脇に抱かれた。 「同族嫌悪って、やっぱりあるんだねえ」 そんな言葉を残しつつ、俺たちは二人まとめてモルグにたくさん可愛がられることになったのだ。 【続く】