お疲れ様です。
今回は、以前Youtubeなどで募集したご質問への回答をまとめました。
■質問募集についてはこちら↓
https://www.youtube.com/post/Ugkxvzxe-10zYr582WS7uTnj_jXxm5XTiTOE
動画の文字起こしという体ですが、実際にはまず最初に質問への回答を文章化して、それをベースに読み上げるという形で収録していました。
その為、少し誤字脱字や動画で話していることと差異がある点もありますがご了承ください。
絵の勉強について、どういうものから情報を得たり参考にしたりしたのか
といったご質問をいくつか頂きました。
一応それなりに本を買ったり講座を見たりはしていたのですが
その中でも特に参考になったものを3つご紹介したいと思います。
3つともかなり有名なものなので、多分もう聞いたことあるよという人も多いと思いますがそれはそれとして、めちゃくちゃ良いので改めてオススメしたいです。
●スカルプターの為の美術解剖学
https://amzn.asia/d/dWYWXIT
人体の解剖図をスカルプトという3Dのモデリングを使う人の視点で解説してくれた本です。
人体を
・リアルな状態
・筋肉ごとに分類した状態
・形状の違いごとに分類した状態
・初期のポリゴンのように大まかに面を分解した状態
など様々な形で紹介、解説してくれています。
「身体のパーツの大まかな形は理解できたけど、個別の筋肉や骨の形を理解したい」
「ポーズを取った際に筋肉がどういう形に変化するか知りたい」という方に特にオススメです。
逆に、体のバランスや、パーツごとの形があまり分からないという方には、
やや複雑で不向きかもしれないです。
個人的には、今まで見てきた技法書、解説書の中でもダントツで勉強になりました。
●カラー&ライト
https://amzn.asia/d/il5vC6r
光と色の関係性や原理を分かりやすく解説してくれている一冊です。
色彩を「センス」や「感性」という見方ではなくあくまで「現象」として解説してくれているのでこの本のおかげで、色使いに対する先入観や苦手意識がかなりなくなりました。
特に、今自分がやっているライトや反射光を当てる描き方の元にもなっていて非常に参考にしていますね。
こちらもかなり難しい内容になっていて、正直僕も3分の1くらいしか理解した気分になれていないんですけど
色選びに自信がなかったり、センスをあまり信じられないという方にはオススメしたいです。
●pureref
https://www.pureref.com/
最後はピュアレフという画像ビューアですね。
画像を複数貼り付けて確認することの出来るツールです。
画像を複数選択して配置したり、回転や左右反転もできますし、
画像の縦幅や横幅でサイズを統一させて均等に整列させることもできます。
その他にもテキストでメモを打ち込んだり、PSDをそのまま持ってきて中の画像を確認することもできます。
これの何が良いかというと、「複数の画像を一度に簡単に確認することができる」
という点です。
参考資料を簡単に確認できる環境や状態 というのは絵のクオリティに直結すると思います。
逆に、画像を確認しづらい状態ですと、ちょっとした衣装や小物などの参考資料を見たいと思った時に「どうせ調べても見えづらいからいいや」という風にサボってしまう口実を作ってしまいます。
結果、資料の確認が不十分な状態で絵を進めると、そのイラストのクオリティが下がるだけでなく資料を見て描くという練習の機会も失われるので二重に損をしてしまいます。
画像を見やすい環境を作っておくことで、資料のおかげで絵のクオリティや画力も上がりやすくなりますしそうやって資料の重要性に気付けば、日ごろから参考資料をしっかり集めたりして資料の質と量が上がります。
そうなると、更に良い絵を描くことができる…という良い循環を生みやすくなると思います。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、
個人的にはピュアレフのような「資料を見やすくなるツール」は
日ごろから使っておくだけで絵が上手くなるといっても過言ではないような気がします。
反射光の具体的な位置や持ち上げる感じ についてご質問を頂きました。
こちら、ルーミアを例にお話ししていきたいと思います。
反射光の具体的な位置は2つあって
パーツの中で下向きの面、キャラのアゴや腕の下半分などにいれる場合はやや強め
画面下部や、パーツの下半分などに入れる場合は弱めに入れていきます。
「持ち上げる感じ」というのは、全体に影を落とした時に顔周りなどの見せたい場所が暗くなり過ぎてしまったり、肌の色味が黒ずんで血色が悪く見えたりした時に
そこのトーンを明るくするようなイメージという意味で使っています。
先ほどの例で言うと後者の画面下部やパーツの下半分に入れる時はこちらの持ち上げるイメージで柔らかく色を乗せています。
逆に、前者の下抜きの面 に入れる場合は、色味を明るくするというより
立体感やライティングの表現として反射光を入れたいので、色味を少し明るくするだけでなくパーツの立体感も意識してガッツリ光を入れています。
こちらは、立体や構造を意識していれるので3DCGなどを参考に、反射光があたる場所や、入り方などを勉強することが多いですね。
逆に持ち上げる方は、イラストの平面的な演出になるので反射光がキレイなイラストから参考にしていますね。
まず、自分の描き方は乗算やスクリーンなどのレイヤーを使って色味を作っていくことが多いので、それぞれのレイヤー毎に、どのように配色を当てはめるかをお話していきます。
配色は3つ ベース、メイン、アクセント
一番大きな面積を占めるのがベースカラー
イラストの中心になるメインカラー
差し色がアクセントに当たりますね。
色作りに使うレイヤーは主に 全体の影(乗算) 反射光(スクリーン) 透明感(スクリーン)メインライト(通常)で
基本的には、3つの配色の中のベースとメインをこれらのレイヤーに振り分けて描いていきます。
差し色に関しては、ベースとメインの2色が決まると自ずと、消去法的に決まる場合が多いのでまず他の2色の組合わせから考えていきます。
あまり厳密に法則を決めてはいないんですが、
メインライトと反射光はおおよそ色相的に反対側の色を使い、
メインライトの色と、メインカラーが一致している場合は
全体影と反射光の色がベースカラーになる場合が多いですかね。
理由としては、全体に入れる影と、画面の下部に広く入れる反射光は基本的に面積が広くなりがちで、この2つの色味が共通していると、それだけでベースカラーが決まるので後は反対色をメインライトとして、ピンポイントに乗せるだけでその色が良い感じに目立つメインカラーになってくれるからですね。
そういう意味では、常に広い面積に入れることになる「全体影」に使う色は
ベースカラーになることが多いです。
で、ルーミアのようにメインカラーとメインライトの色が違う場合は、反射光や透明感でメインカラーを使う場合が多いですね。
全体にムラなく均一に入る全体影 と ピンポイントに入るメインライト に対して
反射光も透明感もグラデーションを作って段階的に乗せていくので
ここを同じ色味にすると統一感もあって良いと思います。
キャラの肌色には、ベースかメインのどちらかの色味に寄せることが多いです。
基本的には、その二つの中でより暖色(肌の色味に近い方)のものを肌色として使っています。
魔理沙の場合は黄色が肌に近いような気もするんですが、黄色や緑系の色は
肌に使ってしまうと血色が悪く違和感が強いので、この絵では紫に寄せた肌色にしています。
恐らく、黄色に寄せてしまうと他のパーツの紫と比較した時に相対的に肌色が濁っているように見えてしまうと思います。
逆にルーミアの場合は肌を黄色に寄せても、他のパーツの青と比較した時にあまり濁って見えないと思うので黄色にしていますね。
肌の面積も、基本的に広めなのでベースカラーや全体影に使っている色味に合わせることが多いです。
アクセントカラーに関しては基本的にキャラの配色に元々入っている場合が多いので
霊夢の黄色やルーミアの赤色などそれをそのまんま拾って使ったりしていますね。
もしキャラの配色にない色を使いたい時は
・ベースとメインの色が真反対だったらどちらかに近い色
・ベースとメインの色が60度くらい離れていたら正三角形を作るイメージでもう一つ の頂点になる辺りの色
を差し色として使うと何か良い感じになる気がしますね。
勿論、これに倣う必要はないので、あくまで考え方の一例として聞いて頂ければと思います。
①描き方を決めて再現性を高める
②後の工程に任せない
描き方を決めるというのは分かりやすいですね。
いつもの通りの手順や使うレイヤーなどを決めておくと迷いが減って効率よく進められますし、同じクオリティを再現しやすくなります。
もちろん、色々なやり方を試行錯誤していくのも大事ですね。
二つ目の「後の工程に任せない」は個人的にかなり制作速度に影響すると思います。
例えば自分の場合は
まずエスキースをやって、小さいキャンバスの中でポージングや構図を複数考えて、
その中から良いものを比較して検討していきます。
これを次の工程であるラフでやってしまうと、大きいキャンバスの中で描き直したり、ある程度細い線でパーツを描いたりすることになるので試行錯誤する度に時間をロスしてしまいます。
そもそも描き直すのが面倒で試行回数が減ってしまい、場合によってはあまり構図やポーズに納得していない状態で先の工程に進んでしまうこともあると思います。
そうなると、結局途中でボツにしてしまったり、仕事だったらクライアントからリテイクを出されてしまうことにも繋がりやすくなったりしますね。
ラフである程度線を整えて描くのも、色ラフの段階で線やポーズを描き直そうと思うと、配色や陰影ごと調整する必要があって手間になってしまうからです。
色ラフでライティングや陰影をしっかり描くのも、仕上げで色を試行錯誤すると
・丁寧に仕上げる という作業と ・色の組み合わせを試す という作業を並行してやらなければならず個々の作業の精度が下がったり、時間が掛かったりしてマイナスが大きいからです。
こんな感じで、サクサクと次の工程に進んでいくと、一見効率よくスピーディーに
制作を進められているようで、意外と時間が掛かっているというパターンが
個人的な経験としては多いかなと思います。
一発でキレイな線を引いたり、仕上げで色をガンガン決められるような絵の上手い人もいるとは思うんですけど、それはそれとして自分の技量ではまずそこまで出来ないので、前の工程でしっかり考えて準備をした上で次の工程に進むようにすると、結果的には効率よく進められることもあると思います。
添削企画についても何件かご質問というかご要望を頂いていたのですが
基本的にはあんまりやる予定はないですね。すいません。
添削ってかなり難しくて、まず他の方の描いた絵に色々言ったり書いたりするのがしんどい のと
+α描いた人がどういう目的・コンセプトでこの絵を描いたのか を受け取るコミュニケーション能力のようなものとそのコンセプトに沿った描き方をする技術力や引き出しの多さ みたいなものが必要で
その辺りをすっ飛ばしてしまうと「自分だったらこう描く」というくらいの話しか出来なくなってしまうのであんまり人の為にならない気がして、気が進まないというものもあります。
替わり にはならないかもしれないんですが過去の自分が描いた絵を添削というかリメイクするような動画はやってみたいと思いますので、近々お見せできればと思います。
この前、お正月のイラストで試しにやってみたんですが、ネットプリント自体それが初めてだったのであんまり馴染みがなくて、多分これからもそんなに高頻度ではやらないような気がしますね。
逆に、僕が描いた既存のイラストで「これをネットプリントして欲しい」みたいなご意見がありましたらコメント欄などに描いて頂けるとやりやすいかもしれないです。
馴染みがなくて、どういう絵をネットプリントにすればいいか とか考えるのも
難しいのでその辺りご要望を頂く形の方が有難いですね。
好きなキャラは本居小鈴ですね。可愛いから好きです。
小鈴ちゃんに関しては、個別で解説動画を一本作りたいと思っていて、今資料を集めているので魅力などについてもそちらで詳しくお話できればと思います。
今回は前哨戦として、「鈴奈庵の好きな小鈴ちゃんベスト5」をご紹介します。
画像は使えませんので、鈴奈庵のページ数と何コマ目かだけ言うので
みなさんはお手元の鈴奈庵で確認してみて下さい。
⑤1巻115P2コマ
霊夢と魔理沙に本を雑に扱われて、怒っているシーンですね。
ネコ耳と尻尾が生えているというギャグ表現や、怒ると怖いという描写などまだあまり小鈴ちゃんのキャラが固まっていない時期だからこそ生まれた奇跡のような1コマになっています。
④6巻裏表紙
ドヤってる霊夢の横で満面の笑みを浮かべている小鈴ちゃんです。
ポーズやデフォルメ感と相まってすごくアホっぽくて、根拠のない自信に満ち溢れていそうで可愛らしいです。
特装版だとまた違った表情をしているのでそちらも必見ですね。
③3巻64P4コマ5コマ
恋文を読んでいる時の小鈴ちゃんですね。
即オチ2コマのようなテンションの移り変わりや、饅頭のようにつぶれた顔、
ふんふん という描き文字など一切の無駄がない可愛さになっています。
②3巻79P4コマ
「ないでーす」のコマですね。
1位でもいいくらい可愛いです。
小鈴ちゃんらしいふてぶてしさが前面に出ていて、珍しく髪を下ろしているという所や、耳がハッキリ見えているところも非常に良いですね。
①6巻41p1コマ
流石に可愛いですね。
1位です。
これ以外にも、3巻の小鈴ちゃん四天王、結構有名だと思うんですけど
そういうのもあって個人的には3巻の小鈴ちゃんが一番好きですね。
鈴奈庵って作画を担当されている春河もえ先生の絵柄が、連載を進めていくにしたがって変化していくんですけど全7巻の単行本の中で大よそ5つに分類できると思っています。
1巻は非常に端正で大人びた絵柄
2巻はそこに肉付きされてやわらかさが加わり
3巻はデフォルメの転換点になっていて
4巻は絵柄が安定して
5~7巻で完成
みたいなイメージですね。
で、この絵柄の変化のはざまにいる3巻なんですけど
・初期の絵柄の立体的な表情の変化や顔の凹凸
・後期の絵柄の平面的で可愛らしい顔のパーツ
とが組み合わさって良い意味で、非常にいい意味で顔のデフォルメが崩れていてかなり表情豊かになっているんですね。オススメです。
描いていて楽しいキャラで言うと萃香、諏訪子、依神姉妹ですかね。
全員に共通しているのが、格闘ゲームに出ていてそこのモーションが凄く好き というところです。
キャラクターを描く時に「どうやって動かしたらいいか」を考えるんですが
実際にどういう動きや表情の変化をするか、というイメージが既にあった方が
より頭の中で動かしやすくなるのでそういう意味でこれらのキャラが非常に描いていて楽しいですね。
以上です!
改めてまとめてみるとかなり分量がありますね。
文面で分かりづらい点などは是非動画も合わせてご確認いただければと思います。
それではお疲れ様でした。