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髪を二年切っていない

 タイトル通りのひどい記事となります。

 またひどい記事ということでお察しかもしれませんが、前年カスベントカレンダーを主催されたパクチさんの今年のカス部門アドベントカレンダー、クソベントカレンダーへの寄稿記事となります。去年も参加しましたが、去年の記事もひどかったのでリンクしません。自分で遡ってくれ。

 今年の記事は去年よりマシにしますが、結果的に人としてはダメな話だと思いますし、人としてありえねえなこいつと言われたら、いやまったくもって仰るとおりです……(コラ顔)みたいな記事なので、潔癖な方はやはり読まない方が良いです。

 ところでこのカレンダーはパクチさんと相互フォロー関係にある方のみが参加できるレギュレーションのカレンダーなんですけど、フォロワーから瞬時に24人の「よりすぐりのクソ共」を調達できるタイムラインの治安、無事なんです?

コロナ禍のはじまりと私の髪

 時は遡り2020年。未だに世間を騒がせている新型コロナウイルスが、とうとう日本にもやってきた年です。私はずっと横浜市在住の身で、当時ずっと話題となっていた豪華客船のニュースも、見知った場所のニュースとして日々注視しながら、結局は水際対策を完遂することはできず、感染が市中へと広がっていく様子を眺めていました。

 誰にとっても未曾有の事態でしたので、この件については当初より、誰かを責めるようなことは思っていないです。

 客船での治療に当たって頂いた医療関係者の皆様には、自分自身への感染リスクある中、よく奮闘して下さったと感謝しております。そして今もなお、その戦いは続いているはずですので、重ね重ねありがとうございます……。早く落ち着くといいね……。

 さて、市中感染が始まってすぐの頃は、今ほど日本国民の危機感も麻痺しておらず、みんな家に引きこもってあつ森をやっていました。ファッション業界の方がマイデザインを利用して新作PRをしたり、あつ森のオンライン機能で会社説明会を行った企業があったというニュースも記憶に新しいです。

 それと同じ頃、人と人との距離が近いサービスなどに注意するような話もよく耳にしました。よく挙げられていたものとして、どうしても飛沫の飛散が避けられない歯科医や、理髪店がありました。私もこの話の影響を受け、2020年から髪を切っていません。最後に散髪をしたのは2019年のどこかだったと思います。

 影響を受けたと言っても、「新型コロナに感染しちゃうかも! 怖いから行くのやめた!」という要素はあまり強くなく、むしろ、家に引きこもる口実にしやすくなった……という方が近いと思います。コロナ禍を理由に、家に引きこもるまっとうな事情が出来て喜んでいる引きこもり、割といるんじゃなかろうか。私もだ。


 私の超絶格好悪いステータスを説明すると、まだ働いている親の扶養と障害年金で、「で、親が働けなくなったときはどうするの?」という問題を先送りしている引きこもり在宅ニートです。完全に自力での収入がないワケではないので、ニートというのも厳密にはちょっと違うのかも知れませんが、かといってクリエイターとして独立する自信も知識もなく、扶養から外れないように毎年ひやひや調整しながら過ごしています。

 身体を壊してしばらく休養してたのもまるきり事実ですが、今まで経験した二度の就職ではいずれも精神か肉体か(あるいはその両方)を壊して退職しており、頭では「その2社がたまたまひどかっただけだ」「年金が出ているにしても少額すぎるし、どこかできちんとまた働かないと生活はいずれ立ちゆかなくなる」と理解しているものの、もう半ば人間社会への参画そのものに恐怖心を抱いている状態です。できるだけ仕事をまだ探さない言い訳を探しながら、できればこの年齢で年寄りのように扱われ、布団で寝たきりになることを許されながら、寿命のように静かに果てたいということを常に、本当に常に考えています。

 そんな状態ですので、まずリアルで他者に会おうとしません。

 物心ついた頃から自身の外見にコンプレックスがあり、自分を常に美しく保ちたいという欲求もほとんど死んでいる為(何故なら美しかったことがない為。煙草の味を知らない人はヘビースモーカーになりようがない)、人に会う予定がないと、人に会える程度の状態に身繕いをしておこうという意欲もなくなっていくんですよね。元々、散髪されるという行為自体は好きなんですが、髪が伸びるたびに外に出かける準備をして、お金を払って切りに行くという過程自体は面倒に思っていました。

 また話は変わりますが、新型コロナが流行り始める少し前に、ヘアドネーションについての記事を見かけました。ヘアドネーションという行為については元から知っていたのですが、「ある程度毛質が悪くても長さがあれば結構どうにかなる」ということをこの時期知りました。そして新型コロナが流行り始めた頃、どこかの国……確かアメリカだった気がする……が立てた終息の予測時期が、二年後の2022年だったのです。

 人に会う予定もなくて、コロナ禍を口実に就活は延期ということになり、人との至近距離接触もNGとされている世界で、「じゃあもうお金もかかるし、コロナが落ち着くまで髪は切らなくてもいいんじゃないか? コロナ禍いっぱいの期間ずっと伸ばしていればヘアドネーションできる長さにも届くだろうし、その髪で助かる人が出るならさらにお得じゃないか?」と判断した私は、床屋に行くことをやめました。

一年目は半端な時期が大変

 一年目は普通だったと思います。

 普通というのは、普通に髪を伸ばしていく上で大変と予測される部分がちゃんと大変で、対策もする必要が出てくるものの、私が「こうなるだろう」と予測できた大変さからははみ出さなかったということです。順当とも言います。クソベント部分は少ない年だったので読み飛ばしてもらってもOKです。

 一番大変だったのは、やっぱり髪の長さが半端な時期でしょうか。前髪が目にかかるけど、カチューシャをするには短いとか、後ろ髪が肩にぶつかってハネるのが気になるけど、結ぶにはまだ短いとか、そういう時期です。ちなみに前髪は、ヘアドネーションにはおそらく使いませんし、切っても良かった気はするんですが、「このまま長く伸ばす方が、耳にかけられるようになるし、頻繁に切らなくていいから長期的には楽になるのではないか?」と予測して、こっちも伸ばすことにしました。

 肩について髪がハネて困る時期というのは、今までであれば「じゃあ散髪に行くか」というタイミングでした。そして中学の頃からだいたい、「うーん、じゃあ顎くらいの長さで」と答え、適当に短く切りそろえてもらい、それがまた伸びてはねてくるようになったら切る。というのがループでした。

 今回はそれを超過するわけなので、普段買わないものも買いました。ヘアゴムはさすがに何度か買ったことがあるのですが、適当なものを選ぶのではなく、レビューを比較検討して耐久性があるものを選ぶようにしたり、カチューシャも見た目を重視したものと性能を重視したものをそれぞれ買ったりもしました。


 そんなこんなで2020年の私の髪は、最後のショートカットの状態から一年で、「肩ハネの一番ひどい時期は過ぎ去ったけど、肩下まであるとは言いがたいセミロング」くらいの長さになりました。

 この時点でも、人生で一番髪が長かったんじゃなかろうか。

 そしてこの時点でも、「ロングヘアのキャラって伸ばすのに何年かけてるんだろ、すげえな」と思い始めるようになっていました。

二年目夏は暑さが地獄

 2021年はじめは、この調子で伸ばしていこう! とルンルン過ごしていたんですが、問題は夏に生じ始めました。

 去年の段階では、夏に暑いといっても結んでしまえばむしろ快適だったのですが、二年目からそれが通用しなくなります。ロングヘアを目指しているといっても、普通の人であれば定期的に理髪店に行き、毛量や毛先などをメンテナンスしてもらいますが、私の場合、マジで床屋に一回も行っていません。

 一年以上をかけて増えに増えた毛量のお陰で、髪を結んだ際に頭皮全体を覆う髪の層みたいなものが厚くなってしまい、「髪を結んだとしても頭が暑い」という未経験ゾーンに突入して、だいぶ苦労しました。

 一年目は夏場の暑いときには普通に一つ結びをしていたんですが、二年目から結び方を変えました。頭の上半分の髪を後頭部で結び、下半分はそのままにしておくやつです。髪型の名前に詳しくないんですけど、あれはハーフアップって言うのかな……? こうすることで、下側の毛量を減らしつつ、上側に通気穴みたいなものを穿てるようになるので、まとめて全部結んでしまうよりむしろ涼しくなりました。

 またこの時点で、見た目が完全に山姥になっています。とりあえず髪の毛伸ばせばおしゃれなロングヘアになると思うじゃん? ならないんだな~これが。

 毛先の手入れもなく、量と長さだけ増した野生の毛髪は常にボワボワしており、美とはほど遠いです。ロングヘアは人が手間暇かけて手入れをしながら作るものです。

現在はすべてが地獄

 そして2021年冬、つまり今です。問題を挙げるとなるとそう……”すべて”かな……。

 まず、定期的なメンテを行わなかったことによる毛先のダメージがさすがに限界を迎えています。適当に毛束をとって毛先を見ると、8~9割枝毛です。ものにより、枝分かれしすぎて線香花火みたいになっていますし、それも珍しいヤツじゃなくて結構います。すべての毛先が瀕死なので、毛束の先端だけがちょっと白いんですよね。毎回マジか……? って思いながら見てる。

 またそんなバッドコンディションな毛しかいない状態なので、非常に毛と毛が絡まりやすくなっており、余計に毛が痛むループに入っています。

 実家では長毛種の猫を飼育していたので、「毛が絡まって毛玉になってもう切るしかなくなる」という現象にはよく遭遇していましたが、それが人間でも生じることが分かりました。あれは猫のように毛が細く、コシがない毛質だから生じる現象だと思っていたのですが、決して毛質が猫毛ではない私でも生じます。ちなみに一番発生するのが背中側中央に分布する髪で、ようは顔の角度を変えたとき、頭と背中に挟まれやすいうなじ部分から直線位置にある髪です。長い髪は関節に巻き込まれる。

 それに加えて、これは私だから起きている問題だと思うのですが、伸ばすために放置していた髪が伸びづらくなっています。

 発達障害とメンタルの症状、どっちの影響が大きいのかは分かりませんが、私には子どもの頃から抜毛症と食毛症の症状があります。ちなみに食毛は口に含むともうそうらしいので、実際に食べてはいません。何かあると口でしゃぶってしまう方です。

 毛先が気になるため、常に髪を触ってしまい、髪に関する症状が反射的に発生しやすくなっており、そのまま髪を抜いたりしゃぶったり毛先を噛み切ったりしてしまい、伸ばした髪を減らしたり、削ったりしています。もともと自室に燃えるゴミ用のゴミ箱を設置していたのですが、今やほとんど髪の毛専用のゴミ箱になっており、中身は半ばホラーです。

 ちなみに髪のダメージについては、コンディショナーをダメージケア系から変更してしまったことも大きいと思うのですが、これは意図的に変更したというより、「既にコンディショナーがあるのを忘れて買い足す行為を重ねてしまった上、それがさらにたまたま普段使わないを試してやろ! って買ったやつばっかりだった」のを順々に消費している為で、こっちは完全にADHDしぐさのせいですね。合わなければ合うやつを買い直せばいいじゃないって話なんですが、前述の通り美観維持のモチベーションが死んでる無職なので、あるものから使ってお金をかけない方の天秤が勝ってしまってね……。


 そんなこんなで、毎日ブラッシングのたびに毛をブチブチ切らし、その上で効果がなくすぐに絡まり始め、これ本当にこのままで伸ばしきれるんやろか? と言いながらの二年目がまもなく終わります。

 長さですが、肩下ロングと言える長さには一応なったと思います。一番下の部分はデコルテには確実に届いてるかな? これはこれで着替えの時に髪が乳に挟まったりするので、面倒な部分がさらに増えていますが。あと冬は結ばないとコートのファスナーにも巻き込まれるよ。

 この二年の経験で私が言えることは、「ロングヘアのキャラは多分どんなアウトローな感じの男とか野生児っぽい女の子でもすごい手入れしてるから崇めろ」「髪をきれいに伸ばしたいならちゃんと手入れしろ」の二点だけですね。人間性は完全に失われています。私は引きこもるために髪を伸ばし始めた人間ですので、予定の長さを過ぎても散髪をおっくうがって伸ばし続ける気もしますし、髪を切るときは社会に向き合う必要が出てきたときかもしれません。

 今回の話を裏返して見た場合、誰に会う予定がなくても誰かに会えるコンディションを保っておくことは、実際にそういう話が舞い込んできたときに実行する心理的負担を減らしてくれると思います。こんな姿の自分が人前に出るのは恥ずかしいし、みじめだからイヤだ……という要素を一つ減らしてくれるからです。

 引きこもっているけど、人や社会との繋がりをちゃんと求めている人の場合は、今たった一人きりだったとしても、人と会える状態をいつでも保つことが大事になってくるかもしれません。オシャレ、化粧、身だしなみの根源にあるものは人とのコミュニケーションだと言ってる方もいましたが、多分そうなんだろうなと痛感する二年でした。


カバー画像:https://pixabay.com/images/id-1575003/

髪を二年切っていない

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