(前編 → https://teopi.fanbox.cc/posts/5735028 ) ~*~ 更衣室に入ると確かに数本のシェービングクリームの缶と使い捨てのカミソリがズラリと置いてあった。練習中にコーチがこっそりと設置していたのだ。 「ホント信じらンねぇ……」 「文句言っても仕方ねぇよ、とっととやるぞ」 「チン毛なんて剃ったことある?」 「オレはない」 「なぁ、お前パイパンじゃん、どうやんの?見せてよ」 「……いいけど、そんなムズくもないよ」 「つーか、お前なんで剃ってんの?」 「だぁもう!今はそういうのいいから、早くやるぞ!」 「まずシェービングクリームをチン毛に塗って――」 狭いシャワールームに詰め込み、男子たちは陰毛の処理を始めた。まったくやったことのない者は経験者の見よう見まねで剃り、何人かは前にやったことがあるのか、はたまた他の男子と一緒にやるのが気恥ずかしいのか、少し離れてひっそりと陰毛を剃っている。 「くそっ、なんでこんな剃りにくいんだよ?」 「普段から剃ってないと毛の量が多すぎてカミソリに引っかかるんだよ」 「こまめにカミソリについた毛を拭き取らないと」 「ペーパータオルならたくさんあるぞ!」 そうやって男子たちは共にパイパンになり、飛び散ったシェービングクリームとチン毛をシャワーで流した。無毛になることに慣れていない男子たちはつるつるになった股間を見下ろしてなんとも言えない情けない気分になった。明日から彼らはそのつるピカのイチモツを女子たちに見られながら練習に挑むのだ。 「全員終わったかー?コーチが待ってるから早く戻るぞー!」 「「「へーい」」」 プールに戻るとさっきまで片づけをしていた女子マネージャーの桐島が首から大きなカメラをぶら下げ、コーチの横に立っていた。何人かの男子が反射的に股間を隠してしまう。 「だぁから、隠すなって!どれっ、全員見せてみろ、ちゃんとつんつるてんにできたか?」 コーチは腰を屈めて何人かの陰部をのぞき込んだ。陰毛処理に慣れていない男子は剃り残しが目立ったが、剃る前とは雲泥の差だ。 「うん、上出来だ。にしても、スゲー絵面だな、そろいもそろって子供みたいにつるつるになっちまって」 「あの、コーチ!なんで桐島さんが?」 「ん?あぁ、桐島には撮影を担当してもらう。パスポートの写真並みに規定が色々と厳しくてな。だが、桐島は写真部も兼任してるから、細かいところも任せられる。お前らは裸で立ってりゃいいだけなんだから、楽なモンだろ?」 まさか女子マネに男子の全裸写真を撮らせるなんて、さすがの男子たちもコーチの常識を疑った。だがハードな練習に加え剃毛までさせられた彼らには抵抗する気力が残っていなかった。早く終わらせて帰りたい――どの男子もそんな諦めの境地に達していた。 「じゃあ、そこの壁をバックにどうだ、桐島」 「あぁ……そちらだと逆光になるのであちらの方がいいかもしれませんね」 「おう、それもそうだな。いやぁ、桐島に頼んでよかったよ。誰でもいいから、あそこをバックに立ってみろ。えー、じゃあ牧田、お前から行け。他のやつらは適当に並んどけ」 理由もなく指名された牧田は下を向いたまま位置についた。 「手は真っすぐ横に置いて、背筋を伸ばして顎を引いて、目線は前。そうだ、それでまず全身のショットだ。大丈夫か、桐島?」 「はい……ちょっと待ってくださいね…ピントが……」 海が好きな牧田は肌がこんがりと焼けていたが、普段は水着で隠れている股間の肌だけが真っ白で目立ち、彼のドリチンをより強調した。つつましいチンコは陰毛が無くなったことで余計に子供っぽく見え、ぶら下がっているというよりはピョコンと前に突き出ている印象だ。当の本人も自分のチンコにコンプレックスがあるようで、女子マネにカメラを向けられながら情けない表情を浮かべた。 「…うん、これで大丈夫のはず……では、撮りまーす」 カシャ!……カシャ!…… フラッシュと共にシャッター音が鳴る。桐島は即座にカメラのディスプレイで写真の確認をした。 「まぁ、こんな感じですかね」 「どれどれ……おお、いいんじゃないか。じゃあ次はアップだな」 桐島はずいっと牧田に近づき、屈んだ体勢で股間にカメラを向けた。急に局部に接近され、牧田はうろたえながらも前を隠したい衝動をなんとか抑えた。 「あのっ、コーチ!アップって、なんですか?」 「あぁ、規定では全身と陰部のアップ、両方を提出しないといけないからな。ちゃんと映るように腰突き出せー」 牧田は健気に腰をクイっと前に突き出し、かわいいちんちんがプルンっと上下に揺れた。彼はたまらず涙を浮かべながら手で口をふさいだが、桐島は少しの躊躇もなくシャッターを切った。 「これで規定は満たしているはずです」 「ほうほう、大丈夫そうだな。にしても牧田はかわいいチンチンしてるな、え?S学生みたいだな、へへっ」 コーチと女子マネは本人の前で牧田のチンコ写真を確認した。 「よし牧田、お前はもう帰っていいぞ、ご苦労だったな!次だ次、どんどん撮っていくぞ!」 牧田は逃げるように更衣室に消えていき、次の男子がカメラの前で直立した。桐島がカメラ操作に慣れていることもあり、撮影はわりとスムーズに進んだ。どの男子もカメラを向けられると緊張と恥ずかしさでガチガチになったが、対する桐島は常に平然としていた。男子たちの萎えたチンコが更に縮こまってしまうほどにレンズ越しの桐島の視線はヒヤリと冷たかった。 「こらっ、柴山!見栄剥きなんかしないで、ちゃんと皮を戻せ!チンコに細工をしてると連盟に疑われるぞ!」 見栄剥きをしているのは柴山だけではなかった。自分の番を待っている男子の何人かはそそくさと後ろでチンコの皮を戻している。当の柴山はチームメイトとコーチが見据える中、せっかく剥いてある包皮を亀頭に被せた。柴山の屈強な外見からは皮がドリル状に余っている子供チンコを想像する者はいないだろう。さらに柴山はかなりの剛毛で、しっかりと生えたすね毛に対して陰部だけがつるつるな様は違和感がすごい。 「ほら、次つぎ!チンタラすんな!」 桐島のカメラにはどんどん若い男のヌード写真と陰部のアップ画像が保存されていった。 「おいっ、三船!なにおっ勃ててるんだ?!いくらマネージャーとはいえ、女子の前だぞ!」 「すっ!すいませんっ!あの、俗にいう『疲れマラ』ってやつで……」 「ったく、言い訳はいい!とりあえず下がって静めろ!」 「はいぃっ!」 「こンのエロ猿が、まったく……俺に免じて許してやってくれな、桐島?」 「……いえ、私は別に平気ですから」 桐島は本当に気にしていない様子でなぜか勃起した三舟の写真を確認している。そんな写真を提出するわけもないのに、彼女はその場で画像を削除しなかった。 「なにが『疲れマラ』だ、女の子にチンコ見られて興奮しただけだろ。とんだ変態だな。ほら、次のやつ、早く前に出ろ」 一人一人の撮影を手際よくこなし、全男子選手の「陰部証明写真」の撮影は無事完了した。勃起してしまった三舟はなんとかチンコを萎えさせ、最後の被写体となった。 そうして男子たちの最悪な練習がようやく終わった。だが、これからも全裸練習は続くわけで、結局のところ男子たちが裸を晒すことに慣れない限り羞恥の苦痛は変わらず続く。女子にちんこを見られることに慣れる時がくるなんて、男子たちは到底思えなかったが、それでもそれを続けなければならないことを彼らは理解していた。 根がまじめな男子選手たちは、また明日から裸で頑張らなくては、とおかしな決意を胸に、床についたのだった。 ~ その夜、コーチはパソコンの前で桐島マネから送られた画像とにらめっこしていた。各ファイル名に男子の名前と学年を入力する作業をコツコツと進めていく。 『まったく、タダでなくとも忙しいのに、連盟も仕事を増やしてくれる……にしても――』 集中力が切れてしまい、コーチは何気に一つの写真を拡大した。画面には驚いたような、怯えたような表情の男子が裸で直立している。次の写真に進むと、同じ男子の包茎ちんこが迫力満点の大きさで画面に映し出された。原寸まで画像を拡大すると竿に浮き出た血管の凹凸や余った皮のシワまでもが高画質で確認できる。 『最近のやつらは剥けてないのが多いんだな。ちゃんと剥けてるのはせいぜい二・三人ってとこか……粗チンも結構いるし、俺が学生の頃とは大違いだ』 コーチは中でも一番チンコの小さい男子の写真を見ながら、小学生の甥っ子と大差ないな、と思った。普段はデカい口をたたく奴ほど短小だったりするんだよなぁ、とも。マウスをクリックすると、次は服部の写真が映し出された。 『おー、やっぱウチのイケメンエースはムスコもイケメンだったか。天は二物を与えるよなぁ』 端正な顔立ちの服部のチンコは、その長さのおかげでブラーンと低くぶら下がっている。決して巨根と言うわけではないが、存在感のある肉棒は大人びており、比べると他の男子が幼稚に見えてしまう。他校のライバルたちもこのイチモツを見たら戦意喪失するのではないだろうか――ほとんどの奴らは自分が男として劣っていることを思い知らされるだろう。 『だが、一番立派なのは……』 コーチは次の男子の写真を拡大した。 『……間違いなく室井だな。顔は地味、性格は根暗――最近じゃ陰キャとかいうんだっけか――、そしてなにより泳ぎのタイムがイマイチ。ビリになるほど遅くはないが、大会で決勝に残れるほど早くもない。そんなパッとしない奴がチンコだけは恵まれてるとはな……』 室井のチンコのアップがパソコンの画面を満たす。長さは服部と同じくらいだが、より太くズル剥けの室井のイチモツは服部よりも野性的で、生々しい。それは「性器」という印象が強く、女を孕ませるための凶器に見える。萎えた状態でも亀頭はぷっくりとしており、包皮は高いカリ首でせき止められている。 『もしかしたら、全裸練習のおかげで室井にはモテ期がくるかもしれんな』 だがコーチは突如プッと吹き出してしまう。チン毛を剃られたデカちんはまるでAV男優みたいだ。室井に限ったことではないが、しばらくは銭湯には行けないだろう。立派すぎるイチモツだけでも注目されるだろうに、加えてパイパンとなると悪目立ちするのが目に見えている――ソッチの趣味の男どもには眼福だろうが。 『まったく、いくら不正防止のためとはいえ、連盟のジジィどももイカれてやがる……』 コーチは目頭を押さえため息をついた。若い男たちの裸体ばかりを見るのにはさすがに疲れてきた。女の裸ならまだしも、彼に男の趣味はなかった。休憩にしようとコーチはパソコンの前から立ち上がった。作業はあともう一息――最終確認を行って連盟に写真のデータを送るだけ。 これから力を注ぐべきは大会に向けての練習だ。コーチはそこに関しては心配していなかった。今は全裸練習に戸惑っている男子もきっと一週間もすれば慣れてくるだろう。それほどコーチは男子たちの根性に信頼を置いていた。加えてチンコを見た時の女子たちの好奇に満ちた眼差し――彼女たちがチンコ丸出しの男子と普通に会話できる日も遠くないだろう。 『男子たちが慣れるまであと少しの辛抱……それからは練習に本腰を入れられる。今年も絶対に県大会で優勝者を出してやる……!!』 コーチはすでに大会を見据えて選手たちの練習メニューを練り始めている。裸だろうがなかろうがコーチの熱意と勝利への執着は変わらない。そして、今は戸惑っている当の選手たちも、心の底ではコーチと同じ思いであった。 〆 「【全裸競泳】男子選手の水着禁止令~大会編①室井くんの場合」へ続く……→ https://teopi.fanbox.cc/posts/5965807
ておぴ
2023-05-06 15:06:07 +0000 UTCだいすけ
2023-05-06 07:15:43 +0000 UTC