(14)
言っておくが、俺は童貞だ。
もちろん、思春期の男子であるからして、エッチなことに興味はある。センズリだってほぼ毎晩こいてる。着替え中に嫌でも目に入る部員たちのちん◯を夜のオカズにすることだって・・・いや、その、ゲフンゲフン。
でも、男のモノに触ったこともなければ、触られたこともねえ。
しかし、今、否応なく、俺は童貞を卒業する時がやってきた。まさか、キスより先に亀頭の摺り合いになるとは思わなかったがな。
しかもその相手が、ライバルときてる。
…正直に言おう。センズリをかく時、武田のたくましい、毛むくじゃらの巨体が俺の脳裏をチラリとかすめることがなかったわけじゃない。しかし、ライバルを欲望の対象にすることは、俺のプライドが許さなかった。武田の裸体が頭をよぎるたび、俺は頭をぶんぶんと振って、妄念を追い払ったものだ。
ところが…。俺は今、武田の毛に覆われた尻たぶをがっしり掴み、体をピタリと密着させ、おまけに亀頭まで触れ合っている。
亀頭同士がぶつかり合う感触は、俺がはじめて経験するものだった。
武田の亀頭は、弾力がありつつ、その奥には硬さも感じられた。
組み合っているうちに、互いの先走りが混じり合い、亀頭がぬるりと滑りそうになる。だが、俺は武田の亀頭が俺の亀頭から離れることを許さなかった。
かすかにこすれあう亀頭からは、性的な快感が伝わってくる。
「うっ・・・!」
先に悩ましい吐息を漏らしたのは、武田のほうだった。
顔の筋肉が歪み、困ったような表情になった。
(こいつ・・・こんな顔するんだ・・・)
今まで見たことのない武田の表情に、俺の胸は不思議な高まりを覚えた。
その胸の高まりは、しかし、俺の力を奪うのではなく、逆に力を引き出した。こいつを・・・俺はこいつを制服したい。そんな嗜虐的な気持ちが、俺の心に湧き上がった。
武田は、なんとか亀頭を離そうとして体をよじってくる。
(させねえ・・・!)
俺は渾身の力で武田の巨体をぐいぐいと押していく。そのたびに亀頭がぬるっとこすれ合い、武田は小さく喘ぐ。
今や、亀頭だけでなく、竿の裏までピッタリくっついている。
男なら分かると思うが、陰茎の性感帯ってのは、竿の表ではなく裏側に集中している。
それはもしかして、こんなふうに野郎同士が竿をこすり合わせるためにあるのかもしれない・・・。俺は、沸騰する脳みそで、そんな馬鹿げたことを考えるほど興奮していた。
全身から伝わる武田の肉の感触、熱に乗って脇や股間から立ち上るニオイ、せつない表情。そのすべてがたまらなく、いとおしく感じた。
(オレ、もしかして・・・こいつのこと・・・)
俺は今、全身で武田を感じ、そして受け入れていた。
かたくなだった俺の心が、開いたのだ。
(続く)