(8)
「じゃあ次は・・・取っ組み合いといきたいところだが、その前に・・・武田!」
「う、ウス!」
「お前、四股踏んでみろ」
「は、はい・・・!!」
武田はどっしりと腰をおろし、織田先生の目の前で四股の構えを取る。
堂々とした風だが、大股を開いた姿勢は、股間のモノがいっそうむき出しになる。見ている俺は恥ずかしくなる。
「上杉! ライバルの動き、よく見てやれ!」
恥ずかしさのあまり、うつむき加減になった俺の背後に織田先生がいつのまにか忍び寄り(巨漢のくせに動きが素早いんだ)、両手で俺の首をぐいっと上げて顔を武田の股間に向けさせた。
「せ、センセ・・・ちょっと当たってるっすよ・・・」
俺の尻たぶに、先生の硬いモノの先っぽが触れている。
「気にすんなって。男同士だろ?」
織田先生は素っ気なく答えるが、俺の場合、男同士だからこそ・・・いや、その、なんだ。
俺の高鳴る心臓をよそに、織田先生は俺の肩を抱きよせ横並びにする。
「ホレ、武田! 四股を続けろ」
・・・恩師に肩を抱かれ、大股広げたライバルの勃起マラを凝視する。何なんだ、このシチュエーションは。発禁スレスレじゃねーか!!
「う、ウッス!」
武田は片足を大きく持ち上げ、土俵にドスン、と落とす動作を始める。片足を上げたポーズが、またなんとも淫猥だ。
「俺がいいというまで続けろ」
この四股ってやつ、見た目にはそう見えないかもしれないが、実は体力を使う。武田の全身から汗が吹き出し、キンタマを覆う毛から汗がしたたり落ちるのが見えた。
なんとか息を乱すまいとしている武田は、真剣そのものだった。いつのの無表情の奥に隠れた闘志が剥き出しになっている(もっとも、マラは皮をかぶっているが)。
武田のまっすぐな表情を見て、俺は邪な思いで四股を見ている自分をちょっと恥じた。そうだ、織田先生の言うように、こいつの動きをしっかり見てやらねえと・・・。でもやっぱりちょっとエロいけど。・・・って、いや、その・・・。
「よし、もういい。上杉、なにか気づいたか?」
「えっ、いや、その・・・ち、チン◯剥けてねえなって・・・」
し、しまった! 突然声をかけられ、思わず俺はつい本音で答えちまった。
「ほう、よく見とるな。そこが問題なんだ」
ドヤされると思ったら、先生は感心したような様子で答える。
「えっ?・・・」
「よし、今度は上杉、お前がやってみろ」
「は、ハイッ!」
・・・拒否権はないことは分かっている。
(ええい、見るなら見やがれッ!)
俺は覚悟を決めて、織田先生の正面に向き直り、大股を開いて腰を落とした。
(続く)