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藤原俊一
藤原俊一

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漫画の作画のための3D (1回目)

漫画の作画のための3Dについて、書こうと思ったのですが長くなりそうなので複数回に分けて書くことにします。おそらく3回くらいになると思います。


1回目として、どういったものが3Dを使うのに向いているか?、逆にどういったものは向いていないか?といったことについて記述していきます



向くもの

繰り返しの多いものはとりわけ向いていると言えます。簡単な操作で数が増えるからです。階段、高層ビル、マンション、柵、鎖などです。また、複雑で正確な作画が大変な工業製品、自転車やバイク、楽器などは恩恵が大きいです。スポーツ用品ではテニスラケットとかキャッチャーマスクなどが該当するでしょう


+ 繰り返しのパーツ(階段、柵、ビルディング)

+ 工業製品(自動車、自転車、キーボード、楽器)

+ アクセサリ(指輪)

+ スポーツ用品(ラケット、ネット、キャッチャーのマスク)




向かないもの

植生や衣類、液体はお勧めできません。植生は形状が複雑すぎているため全てにメッシュを与えて作ると計算量が爆発的に増えてしまうからです。テクスチャを与えて表現しようにも固い感じが払拭するのに苦労します。この苦労とレンダリング時間を消耗するくらいなら葉っぱブラシを作成して表現した方が時間も短縮できますしムードも表現しやすいでしょう。液体や布類は物理シミュレーションで表現できなくはないのですが、物理シミュレーションにも非常に大きな計算量が必要で時間もかかります。殆どの場合、手で描いた方が早いでしょう

+ 植生(花、植物、木)

+ 衣類(布、衣服)

+ 液体

+ 粉


また、ボールなどは工業製品でもあるので3Dでやった方が楽に思えるかもしれません。仮にそれがスポーツ漫画といったものであれば、そこには表現上のニュアンスが強く出るモチーフでもあります。3Dのものはパースやプロポーションこそ正確ですが、反面、表現者の「意図」を反映するには様々なハードルを超えなくてはなりません。

ラブコメ漫画の背景にちらっと出てくる自動車なら3Dモデルで十分でしょう。しかしもしそれがレース漫画でレースの熱意や疾走感といったものを車に与えたいのなら、手で表現をつけることは避けられないでしょう

この課題については次回に詳しく書くようにしようと思います


合理的な理由で判断する場合

1回しか出てこない背景や小物なら3Dに起こさない方が大抵はリーズナブルな選択になります

ただし、これはクライアントからのリテイクの頻度も考慮する必要があります

なんどもカメラの位置を変更してほしいといった要請があるのなら1カットのみでも3Dでやる価値は出てきます

(下のものは写真トレースです)



部分的に3Dを使う

作業上は可能でも、モデリングが工数や時間的な問題から省略することも多々あります

そういったものは部分的に作成してレンダリングし、足りない部分を「作画」してしまうといったやり方の方が合理的であることがあります

必ずしも全てをモデリングする必要はないのです


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