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海外赴任先の風俗街で昔のナターリアに出会った男のお話(挿絵有)


 僕が彼女に出会ったのは数年前、今の会社に入社してから、二回目の異動の時だった。


 当時販路を開拓しようとしてた会社の方針で、言い渡されたのはブラジルへの赴任。正直、海外勤務なんて想像もしていなかった僕だけど、さりとて異動を拒める立場でもなく、会社を辞める勇気があるわけでもなく、仕方なく国際線の飛行機へと乗った。


 お情けのように許可されたビジネスクラスの席を立ち、空港へ降り立つ。日本とは違う熱い風を感じたことは覚えている。


 勤務地はリオデジャネイロだった。昔のこととはいえ元首都だ。僕の片言の英語でも何とか通じるだろう。

 そんな甘い期待は儚く打ち砕かれた。

 飛び交うのはポルトガル語ばかり。しかも純正ではなく、ブラジル訛りのもの。学生時代にポルトガル語を少しだけかじった経験を、社内の飲み会で話したことを後悔しても全ては後の祭りだった。


 街の人は大体怖い。優しく見える人も、実は怖い。世界有数の犯罪都市というのは嘘ではなく、危ない目にも何度か遭った。


 けれどまあ、そうこうしていると人間慣れるもので、僕は徐々にリオに馴染みつつあった。何だかんだ、現地の友人だって出来たくらいだ。


 ある日、そんな友人から誘われて、だいぶお酒を飲んだ後に、僕はある場所へと連れて行かれた。




 日本では時々見る光景だけど、ブラジルで酩酊して路上で倒れるなんてことは出来ない。けど、向こうのお酒は強いし、現地の友人はもっとお酒に強いしで、僕にとっては彼らについていくので精一杯だった。


 当時、彼らが僕に何を語りかけていたかはおぼろげだ。お前もここに来て長い、俺たちはお前といるのが楽しい、だから今日はいい場所に連れて行ってやる。そんなことを言っていたのだろう。


 彼らについて行くと、道はどんどん狭く、暗くなってくる。

 素面の時なら、何か理由を付けて引き返したような道だった。けれど僕は酔っていたし、妙な度胸もあったので、彼らについて行った。今考えると、本当に命があって良かったと思うし、彼らが真の友人だったということが嬉しい。




 けど、そうしてたどり着いた場所を前にして、流石の僕も後込みしてしまった。

 そこは、売春窟だったのだ。


 窟といっても、本当に洞窟ではない。民家と見分けの付かない建物の中で売春が行われているのだ。当然非合法だろう。


 僕もそこの存在は知っていたし、リオに来てからの時間で性欲を持て余し、足を運ぼうと考えたこともなかったわけではない。


 けど、流石に勇気が足りなかった。結局外出を諦めて、ベットで自分を慰めるのがオチだった。


 だからこそ、僕は思わず逃げようとした。そもそも、現地の人間からこんな場所に連れてこられるなんて、それはもう虎穴だ。

 今すぐ逃げ出さなければ、取って食われる。それだけは間違いないと確信していた。


 けど、酔っぱらった僕のおぼつかない足取りよりも先に、友人のうち一人の太い腕が、僕をある家の中へと押し込んだのだった。




 その家の中にいた人を見て、僕はまた言葉を失ってしまった。


 人と言うより、子供だ。顔立ちとか、肌のつやとか、手足の先の柔らかそうな見た目、それらを見る限り、明らかに子供だ。


 けれど、彼女の発育が僕の目測を狂わせる。先端の柔らかそうな雰囲気に反してすらりと延びた四肢。

 身にまとった白いワンピースの下から存在を主張する乳房は、子供と言うには大きすぎる。


 たぶん、希望的観測を含めて十二歳とかそれくらいの、けれど全く不釣り合いな身体の女の子が、部屋のベッドの上に座っていた。


「コンニチハー」


 僕が日本人だとどうしてわかったのだろう。彼女はカタコトの日本語で挨拶をしてきた。


 リオで見慣れた褐色の肌に、少しだけ色あせたというか、日に照らされて色素が抜けて緑色の香りを帯びた髪の毛。顔立ちはとても整っている。現地にだって日本にだって、こんな子はいないと思った。

 身を包む白いワンピースは、実際には洋服ではなく下着に近かったと思う。彼女の黒い肌が透けていたし、なだらかな膨らみの先端にあるピンク色の突起も、その姿を隠し切れていなかった。


「ナターリアダヨー」


 僕の緊張などよそに、彼女は笑いながら僕に近寄ってくる。僕は咄嗟に後ずさりして、ドアを開けようとして、そのドアが外側から閉じられていることを知った。


 そうしているうちにも、少女は近づいてくる。僕のそばに寄って、首に腕を回しそっと顔が近づく。


 売春窟なんて呼び名に相応しくないような、爽やかなニオイがした。


 次の瞬間、彼女と唇で触れた。柔らかく弾力のある、日本で生きていれば絶対に味わえない、味わうことが出来ないローティーンの唇の感触だった。


 その瞬間、僕の理性とか倫理とか、そういう日本で暮らすために必要な思考が詰まった部分は全て動作を停止した。止まって空いた分のリソースは、全て本能へとつぎ込まれる。


 少女は、何度か啄むようにキスをした後、舌で僕の唇をノックした。開けろと言うことなのだろう。


 僕は抵抗も出来ずに口の中の占有権を明け渡す。優しく、しかし傍若無人に滑り込んできた少女の舌が、僕の舌と絡み合った。


 唾液が甘いと感じたのは、それが最初で最後だ。少女の唾液は、気が狂ってしまうほどに甘かった。


 僕の腕は自然に少女の腰へ回る。骨盤の張っている、細い腰。ワンピースごと抱きしめれば、乳房との高低差が更に鮮明になった。


「タノシイカ、オニイサン?」


 少女は、僕が積極的になったことに喜んだようだった、イタズラっぽく笑いながら、自らの腰をぐっと押しつけてくる。

 そんな彼女の腰とお腹の柔らかさで、僕は自分の勃起に気が付いた。


 女体がご無沙汰とはいえ、定期的に発散はさせてあげてたとはいえ、僕のペニスは驚くほどワガママだった。

 年下の、決してそんなことをしてはいけない相手に対して、劣情を隠そうともしない。そして少女も、僕の劣情を嫌悪したりなどしなかった。


 するすると僕の腕の中を抜けた彼女は、そのままズボンのファスナーを下ろす。慣れた手つきは娼婦のそれだが、嬉しそうに舌を少し出している表情は少女のそれだ。


 そうして現れた僕の欲望の象徴に対して、少女は瞳を閉じながらキスをした。先ほどまでの舌を絡め合う欲望のキスではなく、清らかな、まるでチャペルで捧げるようなキス。


 そうしてそのまま僕のペニスは、少女の口の中へ飲み込まれていくのだ。


 暖かく狭く、そして何よりもうねる舌が刺激的な口。自分の手などはまるで穴の空いた蒟蒻だと自覚させられるような快感の暴力。僕は思わず、情けない呻き声を上げた。


 少女はずっと僕を見上げていた。僕の反応を見て、竿を舐めたり、亀頭を責めたり、睾丸を弄ぶように爪で刺激したり。

 男の喜ぶこと、男の好きなことを知り尽くしている動き。それだけで、彼女が何人の男性に抱かれてきたのか想像してしまう。


 そしてそんな想像をすればするほど、僕の射精欲は高まっていき、今までのどんなフェラチオよりも早く少女の口の中へと精液をぶちまけてしまったのだ。


 いきなり口の中に流れ込んでくる汚物のような粘液に対して、少女はどこまでも優しかった。しっかりと受け止め、口に溜める。その間も、ペニスへの刺激はやめない。


 そうして全ての射精を受け止めると、口をすぼめながら尿道に残った精液までしっかりと搾り取り、口を離した。


 そうして口に溜まった精液を、一度手のひらに出す。肉付きが薄い褐色の手のひらに、僕の黄ばんだ精液がこぼれ落ちて、そしてそのままもう一度少女の口へと飲み込まれていった。


 細い喉が何度か動いて、そして少女は「なくなった」とでも言いたい風に僕に向けて大きく口を開けた。僕は、もう気が狂ってしまいそうだった。




 勃起は収まらなかった。日本で金があるときに行った安風俗なんかとは全く違う。九十分の時間で勃起を回復させる必要なんて、この部屋にはなかった。


 僕の興奮を見つめながら、少女はワンピースを脱ぎ去る。やはり乳房は大きかった。手のひらいっぱいに余るような大きさだ。けれど、これから成長の余地を感じさせるツンと尖った感もある。

 四肢は伸び、くびれはハッキリとしている。その中で無毛の秘所だけがアンバランスだ。処理しているのではなく、恐らく天然の無毛。それが、彼女の年齢を物語っていた。


 避妊具の類は無かった。僕は日本語と、拙いポルトガル語で「大丈夫か?」と訊ねた。少女は大丈夫だと応えたが、恐らく意思は疎通できていなかった。

 彼女の大丈夫はつまり、妊娠しないか否かだったのだろう。


 けれど、正直僕の質問も形式的だった。先ほどから脳は焼き切れている。少女の生を堪能できるのであれば、病気など何も怖くないとすら思った。


 僕を受け入れるようにベッドへ寝ころんだ少女に覆い被さり、そのままペニスを押し込んでいく。勃起したペニスが押し返されるような弾力と狭い穴だった。


 そうして抵抗する少女の膣穴に自分では信じられないような苛立ちまで感じながら、僕は腰を押し込んだ。


 ペニスがとろけそうだった。子供の体温と締まりに、成熟した女性の膣内が合わさっていた。膣は浅く、ペニスの先端はすぐにコリコリとした子宮口へと届く。そうすると少女は、少し大げさに喘いだ。


 そんな演技じみた反応ですら、僕の自尊心を満たすには十分だった。僕の腰の動きに合わせて揺れる少女の乳房を、その動きが不快であるような勢いで揉む。ピンク色の乳首を弾いて、褐色の肌に浮かぶ汗を拭って、僕はその感触を堪能した。


 限界はすぐに訪れた。異国で、決して抱いてはいけない年齢の少女を抱いている。しかも少女は極上の美少女。そう思えば、よく頑張った方だと思った。


 細い腰を掴む。少女が直前になって中出しを後悔して逃げ出そうとしても決して逃がさないと言う意思表示。そして、ミジンコ以下の脳味噌のキャパで種付けのことだけを考えて、僕は少女の中に精を放った。


 少女は中出しの感触を感じながら、腰を浮かせて僕のペニスを刺激してくる。一滴残らず出せとでも言わんばかりに、何度も何度も。

 そんな少女の動きに応えるように、僕は今までの人生で一番長い射精を少女の膣内で遂げたのだった。




 ナターリアという少女は、どうやら日本に行きたいらしい。家は決して貧しくはないが、しかし少女一人を外国へ送り出せるほどでもない。結果として、こうしてお金を稼いでいるのだという。


 最低だが、僕はそこに対して感動や罪悪感を覚えなかった。ただ、こんな少女を抱ける巡り合わせに感謝していた。


 僕は財布の中身全部を渡そうとした。しかし、少女は多すぎると拒絶する。貰ってくれればいいのに、そんなところで真面目な少女だった。


 そして少女がお金をもらってくれるための交換条件として――僕の手元には、彼女の写真がある。一糸まとわない彼女が、様々なポーズを見せている。

 立ってこちらに視線を送ったり、ベッドに寝ころんで微笑んでいたり、秘所を広げて見せていたり……。



 そのデータは、今でも僕の手元に保存されている。もちろん、撮影したスマートフォンにではないけれど。


 彼女にもう一度会いたいと思いながらも一人であそこへ行く勇気の出なかった僕は、結局それから数ヶ月ほどで日本に帰国することになった。

 僕の手元に残ったのは、彼女の写真と、そして半ば無理やり交換させられた連絡先だけ。


 彼女はどうなったのか……なんて物思いに耽っていたら、ある日心臓が止まるほど驚いた。彼女がテレビに出ているのだ。


 本当に日本に来て、アイドルになったらしい。人気は一気に増し、これからトップアイドルになるのだろう。


 だからといって、この写真を誰かに見せたりとか、週刊誌に売ったりとか、そんな発想はなかった。これは、あの国で僕が手に入れた宝物で、誰の目にも触れさせたくなかったからだ。


 ただ願わくば、彼女からもう一度連絡が来れば……そんな、甘ったるい妄想だけを抱いて、今日も僕は眠るのだった。




【お兄さん、元気か?】


【ナターリア、日本にきたぞ!】


~~~~~~~~~

今回、この素敵な挿絵はわにぐちくりっぷ先生(https://x.com/waniguchiclip?s=20)に作製していただきました。

既にできている作品のリクエストということで煩わしい面もあったかと思います。改めてお礼申し上げます。


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