「う゛っ、!」
左フックが男子の顔を吹き飛ばす。バランスが崩れた。だが、浅い。
追撃を打つ前に体勢を整えられてしまう。
「くそ、、」
長かった試合も終わりが近い。体力も互いに尽き、被弾や酸欠で朦朧とした意識の中、ノーガードでの打ち合いにもつれた。頬や鼻を大振りのパンチがかすめる。十分に力のこもらないパンチだが、満身創痍の今の状態、こんなパンチ一発でも試合が終わってしまうだろう。
男子が突然打ち合いをやめた。短いジャブが顔をはじいた。
「ぶっ!」
パワーはないが、今の自分には効く。鼻血が悪化しそうだ。
ガードに切り替え、下がりながら距離を置く。背中にロープを感じた瞬間、相手の狙いを察す。
「こいつ、、!」
瞬間、ボディに衝撃が走る。やられた。小柄な体を懐に潜らせ、猛攻を始める。
ここで試合を終わらせる気だ。
ガード越しからのパンチが身体に響く。相手のスタミナが尽きるよりも早く、こちらの身体が持たない。
たまらずフックを打ち返し、殴り合いに持ち込んだ。クリーンヒットではないが、苦しい呻きとともに、相手の動きが一瞬止まった。いける。渾身の力で左の追撃を放った。
これでとどめだ!
強い衝撃。
自分の右手の死角から、差し込むようなスマッシュ。カウンターとして合わされたそのパンチが、頬を潰し、首がねじれる。
まずい、と思う間もなく、足の裏から地面がなくなった。頭の上には天井さえない。
重力に引き寄せられるように奈落に落ちていく。
負けちゃうんだ。
解放されたように気持ちがいい。負けるのは悔しいけどこういうのも悪くないかな、、なんて思う。
遠くから少し埃くさい匂いがしてきた。
疲れ切った体は弛緩し、なんだかとても暖かい。
そして意識が切れた。
~~~~~~~~~~~~
「ん、、、」
彼女が小さく声を漏らす。
意識が戻ったらしい。
一安心した。もしこのまま起きなかったら、、、。
焦りで心臓が破裂しそうだった。
「だ、大丈夫、、?」
声をかけてみた。仰向けのまま僕を見る目は寝起きのようにぼんやりとしている、と思う瞬間、彼女の目がカッと見開いた。気付いてしまったようだ。
「最悪、、、!」
身体が濡れないように避難させたが、汗とは違う、濡れた下着の感覚ですぐに気が付いたらしい。赤く腫れた顔がさらに赤味を帯びる。
目をそむけた。こっちまで凄く恥ずかしい。
「ごめん!俺どうすればいいのか分からなくて、、」
「バカ!◯ね!」
俺は正直悪くないと思うんだけど、、。なにも言えない。
女の子が粗相をしてしまったらそりゃ恥ずかしいだろうが、こっちだってとても恥ずかしい。
重い沈黙が流れた。
「、、脱がしてよ。」
「え、、、?」
耳を疑う。
「今疲れて動けないの。分かんないの!?」
彼女の身体は闘い疲れてぐったりしていた。腫れた顔は血まみれといっても過言ではない。上体を起こすのも辛そうだ。
申し訳なくなり、急いで脱がしてやろうとする、が、グローブをしたまま脱がすのは難しい。やっとの思いで下着に手をかける。
肌が露になるとこの状況の異様さに身体が固まった。自分よりも濃い下の体毛が目に入り、鼓動が速くなる。全身の血が沸き立つようだ。
「めっちゃ勃ってるし、、。」
気づかれた。パンツの下からはっきりシルエットが浮かび上がっていた。隠しようもない。
「ご、、ごめん!」
相手の子はなにも言わない。相手の怒鳴り声に備え、身を固める。
静かな教室にお互いの呼吸音だけが存在していた。
「いいよ。好きにすれば?」
相手の子がぼそりと口を開いた。
~~~~~~~~~~~
「ふっ!うっ♡!」
男子の熱いアレが、膣内で擦れるたびに快感が迸る。変な声が出そうになるのを必死に抑えた。
一人でするのとは全然違う。
拍手のように、互いの体を打ちつけ合う音が響いた。
男子が突然ペースを上げる。
「ば、、バカ!そんな、、んっ♡激しくすんなって、、!」
こちらの声も耳に入らないほど興奮しているようだ。
ほんの少し遊んでやるつもりだったのに。なんでこんな体力有り余ってんのよ、、!
「クソ、、童貞のくせに、、!」
気持ちよくなってるって気づかれたくない。
ボクシングにも負けて、そのうえ逝かされるなんて悔しすぎる。
しかし、我慢しようとすればするほどより快感が湧き出てしまう。
自分より強い男子に本能的な欲求を感じているのかもしれない。
ボコボコにされた顔や腹がじんじんと熱を帯びている。
「やばい、、俺もうイキそう、、!」
腰がさらに激しくお尻に打ち付けられる。
「んっ♡、、ちょ、、!」
やばいこいつ完全にコントロール失ってんじゃん!
「お゛お゛っ゛っ♡」
絶頂とともに頭が真っ白になる。突き抜ける快感で頭がどうかなりそうだ。
足がガクガクと震えた。
膣内でどくどくとアレが疼いている。
射精してるんだ。凄く熱い。
掴みどころのない満足感に包まれてぐったりとマットに崩れ落ちた。
~~~~~~~~~~
二人で夕闇が立ち込める校舎裏を抜けた。
疲労でぐったりし、脚を引きずるように校庭を歩く。男子は少し距離を置いて付いてきた。
お互いになにも言わない。
「なに勝手に中に出してんのよ。このバカ。」
男子は見るからにあたふたしだす。静かにほくそ笑んだ。ざまあみろ。安全日に決まってんでしょーが。言ってあげないけど。
「責任は取ってもらうから。とりあえず連絡先と住所よこしな。
これからあんたに勝つまで毎日放課後、私の家に来なさい。練習に付き合ってもらう。」
おずおずと男子が頷く。と、名前を聞いてなかったことを思い出す。
「あんた名前は?」
パッとしない名前だった。
「つまんない名前ね。まーいいや。」
「じゃ、明日から絶対来いよ。もし来なかったら色々言いふらすから!」
顔も見ずに別れ、帰り道を駆ける。
あいつの名前を何度も口に出して繰り返した。
体は重いが、不思議と足が前に行く。
犬みたいだ、と考えて思わず笑顔が溢れた。なんだか凄く楽しくて、心が浮く。
ボコボコの顔の言い訳を考えながら、暗い家路を急いだ。
」
」
」
」
」
」
」
」
終わり
カス
2022-04-04 19:16:34 +0000 UTCLuisSoul
2021-12-18 07:28:59 +0000 UTCWesBox
2021-12-05 03:41:04 +0000 UTCtarupo789
2021-10-13 04:41:30 +0000 UTCtarupo789
2021-10-13 04:41:23 +0000 UTCオテモト3
2021-10-06 14:24:52 +0000 UTCNemo
2021-10-06 05:24:06 +0000 UTC