さぁ叩き台も出来たし描き始めて行きましょう!と思ったのですが、ネームを描いていくにあたって重要なポイントがありましたので、この「コマの割り方」と「視線誘導」の基礎をしっかりと押さえておきましょう。
これを読んでいる方はもちろんコマ割りについてはご存知だと思います。ただ視線誘導に関しては言葉は聞いたことがあっても、どんなものなのかご存知ない方もいらっしゃると思います。かく言う私も割と最近まで「視線誘導って何?」って感じでなんとなくでやってたレベルです。ついでに言うとこれに関しては、デザインの分野なのでデザインに関するニワカ知識を駆使しながら解説していきます。
では早速下の画像をご覧ください。
このように均等に並んだものがある時、通常人の視線は横書きの場合左上から右へ、縦書きの場合は右上から左へZ字を書くように動くらしいです。ここがまず基礎の基礎です。俺はそんな見方しねぇぞ!と言う方も安心してください。これを下の画像のようにするともっと分かり安いと思います、
1〜9までの番号をふりました。大体の人は「この番号通りに追っていけばいいんだな」と思うと思います。このように「人の視線の動きに逆らわず、目印をつけてこちらの意図通り読んでもらう」これが「視線誘導」です。は?俺はそんなのに誘導されねぇぞ!って方はもう知りません。とりあえずこう言うもんなんです。
デザインというと奇抜でスタイリッシュなものが持て囃される印象はありますが、実際の所は「意図を正確に受け取ってもらう」というのが最優先事項なので、「読みやすい」「分かりやすい」ことが最も重要らしいです。そういった点で、自分の漫画に対する考え方とも合致しています。
先ほどの番号をふってコマの順序を分かりやすくする役割のものをここでは「ガイド」と呼ぶことにします。そしてもう一つの「グループ」それを今から説明していきます。下の画像をご覧ください。
パッと見た感じ、なんとなく3段のグループに分けられたように感じると思います。人は同じ形のものや近くにあるものをまとまりと認識するらしいです。詳しく知りたい方は「ゲシュタルトの法則」で調べてください。多分崩壊しちゃうあれです。これを活用するとこんな風な事もできます。
このように縦にグループ化させると、視線を縦に誘導することができます。4コマ漫画がまさにこれです。こうしてコマの間隔を詰めたり、広げたりしてまとまりを作る。これが「グループ」です。
それでは今度はこの「ガイド」と「グループ」をどのように使って、画面を組み立てていくのか見ていきましょう。
早速こんな感じの超おもしろ漫画をサクッと描きました。これを使ってどのように画面を組み立てているのか説明していきます。
内容としましては説明するまでもなく「暇な男がウンコを見つけてテンションが上がりすぎた挙句、足がもつれてウンコにダイブする」と言った感じです。くっそ面白いです。それではまずコマ枠だけ見ていきましょう。
コマの役割、視線移動のイメージはこんな感じです。そして前回少し触れていますが新しい要素として「見せゴマ」があります。見せゴマはこのページ内で一番インパクトの強くて特に見て欲しいコマです。一番目を引くので、まずそこに視線がいくという効果がありますが、その辺の細かい説明はまた別の回で詳しくします。
漫画の1ページは基本的に「見せゴマをメイン」他のコマはそれ説明するための「補足」として組み立てます。今回の見せゴマは「ウンコの発見」です。そしてその前後で何が起きたのか?そこを補足していきます。。流れは以下の通りです。
・暇な男が楽しいことを探していたら何かを発見(一番上のグループ)
・ウンコを見つける(見せゴマ)
・めっちゃテンションが上がってウンコに近づく(右下のコマ)
・足がもつれてウンコにダイブ(左下のグループ)
前回のネームの文字起こしと同じです。この流れ通りにコマが埋まっていることがわかると思います。ポイントとしては「一連の動作をグループにする」ことです。一コマで状況を全て説明できればいいのですが、一番上の項目を説明しようと思うとこうなります。
4コマなどコマ数に制限がある場合はこれでも悪くはありません。ですが1コマに情報が多すぎると視線がコマに居座り、長くだるい印象になります。それを細かくわけ情報が少なくする事で、読み取るスピードが上がりテンポがよくなります。特にこう言ったクッソくだらない内容の場合は長々とした説明より、一気に情報を読み取らせて勢いと疾走感で押し切った方が面白いでしょう。
次は絵とフキダシが入ったものを見ていきましょう。
ご覧になっていただければわかると思います。「ガイド」は絵とフキダシです。特にフキダシはかなり便利アイテムです。本来ならここに文字が加わり、さらにわかりやすくなります。ただし多用は禁物です。フキダシが多かったり、フキダシの中の文字が多ければ多いほど、読みやすさからはかけ離れていきます。私の場合はなるべく一つのフキダシに3行以上は入らないように心がけています。それ以上いれないといけない場合は、フキダシを二つ連結させ文字を分割させます。こんな感じです。
文字数も内容も変わっていませんが、ずらーっと行が並んでないだけで少し読みやすくなったと思います。これに関しては私個人の経験による所なので、正直読者さんがどう感じているのかわかりません。少なくとも私は4行以上文字が並んでいると、脳が読む事を拒否するタイプなので分散されるだけでコロッと騙されます。他にもなるべく文字数が減るように言葉を変える、難しい言葉など分かりにくい単語を使わない、リズムなどテンポ良く読める言葉の並びにするなど、フキダシ内の言葉も色々と気にしてます。何より読みやすいことが正義です。
他にもキャラの顔というのも重要なガイドとなります。キャラの目線も重要です。ですが現状説明したいことが多すぎて、取り留めのない感じになってしまっているので、今後ネームや、下書きの説明をする段階で合わせて解説できればと思います。
とにかく他にも色々手法はありますが、まずはこの…
・ガイド
・グループ
を押さえましょう。というかもうぶっちゃけこれだけでいいと思います。漫画はこの二つを意識するだけで格段に読みやすくなると思います。ただ一つデメリットがあるとすれば、4コマ漫画を見て分かるとおり単調で画面的な面白さはあまりないです。自分の漫画もこの基本を守りつつも、あっと驚くようなコマ構成をしていけるようにしたいですね。
次回から今度こそネームを描き起こしていきたいと思います。