「…ぅ」
ゆっくりと開かれる瞼。
その視界に飛び込んできたのは見知らぬ空間であった。
「…え、…な、なんだココッ!? ッ!? う、腕がッ!?」
「お目覚めかね、バンキッドラビット君?」
「お、お前はッ!?」
仰向けとなった自分を覗き込む複数の人影。
すぐさまそれらがブキミ星人であることに気づくラビ。
「私の名前はテロン、そしてこちらは私が補佐するビークル伍長。そしてここは私の実験室の中だ」
「い、一体なんでボクがこんなところに…ッ!? グッ!」
自分の体にはめられた拘束具を外さんと体を激しく動かそうとするラビ。
だがその四肢や腹部にはめ込まれた拘束具はビクともしない。
「く、くそぉッ!!バンキッドチェンジさえ出来ればこんなもの…ッ!」
「フフフ、ちょうどいい時に目を覚ましてくれた。これから我々はお前に"ヘソ改造"を施すところだ」
「へ、ヘソ改造だってッ!?」
その時自分の着ているポロシャツの裾がめくられ、お腹がむき出しの状態になっていることに気づくラビ。
そして自分が拘束された台の横に据え付けられた巨大モニター…そこに大きく映し出されていたのは外ならぬ自分の"臍"であった。
「や、やめろォッ!!へ、臍なんか映すなぁ!!」
「お前のヘソをじっくりと観察させてもらったぞ。底が浅い浅ベソ、中央の臍乳頭から放射線状に伸びる5本の皺、そして所々に詰まった臍のゴマ…」
「う、うるさいッ!!」
必死にお腹をゆするラビであったが、カメラの視界から彼の臍が外れることはなかった。
「フフフ、それでは始めるか」
必死に身悶えるラビをよそにコンソールのパネルを操作するテロン博士。
ウィィィィィン
「ッ!? な、なんだこれッ!?」
天井から降りてきた細長い器具。
それはラビのむき出しの臍の真上から、まっすぐその穴目指して降りてきた。
「や、やめろぉッ!!」
このままでは得体のしれない物体が臍の穴の中に入り込んでしまう…ラビがそんな恐怖を感じた時、器具の動きが止まった。
「う、な、なんだよこれ…?」
「これは『細胞変換照射機』だ」
「さ、さいぼう…?」
「これからこれでお前のヘソ組織内の細胞を変換させてもらう」
「え、や、やめッ」
ビィィィィィィィィ
ラビが叫ぶより早くその臍に向けて照射される赤い光。
「うあああああッッッッッッ!!!!???????」
脆弱な臍の穴に謎の得体のしれない光線を浴びせられ思わず叫ぶラビ。
必死に光から逃れようとお腹をゆすったりへこませたりして試みるも、その照準が臍から外れることはなかった。
「フフフ、今、まさにお前のヘソの細胞組織は別物質へと作り変えられているところだ」
「や、やめろォおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」
痛みはないがまるで臍穴から何か異物がゆっくり侵入してくるような気色悪さ。
「フフフ…」「ハハハ…」
拘束台の上で悶絶するラビを見て静かに笑うブキミ星人たち。
「どれ、念のため照射時間を伸ばしておくか。臍の皺の奥の奥まで細胞が変換するようにな…」
「うわああああアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」
それから30分後…
照射を終え、また天井裏へと戻っていく器具。
30分とはいえ、ラビにとって永遠にも感じられた時間…
長時間謎の光線を照射されたラビのむき出しのヘソは変貌を遂げていた。
穴の中身とその周辺が紫色に変色してしまったラビの臍。
「あ…ぼ、僕のおヘソがぁ…」
形状こそ元の浅ベソのままであったが、何か異質な物体が腹の中心に埋め込まれたかのような感触…
ラビは苦しそうに息をつきながら、その変わり果てた自身の臍を凝視していた。
「フフフ、順調に臍変換は済んだようだな。それでは次の段階へと移るとするか」
「…えッ!?」
これで終わりでないことに動揺するラビ。
そんな彼の前にまたも新たな器具が天井から現れる。
「うあ…ッ!?」
「さあ、『ヘソ改造』の第二段階を始めるとしよう」
【続く】