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ホゾヒカル
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ケイオスの腹サンドバッグその3

わざと自分の腹を狙わせ己の身と引き換えにT-elosを屠らんとしたケイオス。


だが寸で突如現れた赤い外套を纏った謎の男によって阻まれてしまう。


「お、お前は…ッ!?」


「何をしているT-elos。既に奴らはこの宙域から離脱してしまった」


ケイオスの体を背後から羽交い締めに抑えつけながら、T-elosに向けて語り掛ける赤の外套の男。


「チッ!KOS-MOS…命拾いしたな…」


そう言い捨てると、拘束されたケイオスの方に向けて歩んでくるT-elos。


「フン、貴様が身を挺した甲斐はあったということか…」


ケイオスの眼前に立つと、忌々し気にその顔を睨み付ける。


「ぐっ…」


渾身の一撃は不発に終わってしまったが、それでもなおも諦めないケイオス。


だが羽交い締めにされたままでは攻撃はおろか防御すらままならない。


両腕で庇うことも出来ず無防備にさらけ出されたケイオスの腹へとT-elosは視線を向けた。


「ッ!…ぐぅッ!!????」


またも腹を殴られる…そう直感したケイオスは咄嗟に腹筋に力を込めようとする。


だが彼女の手は彼の意外な部位へと延びていた。


ギュッ


「ぐあッ!?へ、ヘソッ!??」


その脆弱な肉片を細い指で摘ままれたケイオス。


彼の臍はスーツ越しにもくっきり浮かび上がっていたほどのデベソであり、T-elosに拳がめり込むほど腹を拉げられながら、なおもその出っ張りは健在であった。


「フン、まずはこの目障りなデベソを引き千切ってやる」


「!!、や、やめ…ぐあああッッッッ!!!????」


その腹の中心の出っ張りを容赦なく引っ張り上げるT-elos。


同時に痛烈な激痛が彼を襲う。


「や、やめろォッ!!!!それは僕の…僕の大事な臍なんだぁああああああッッッッッ!!!!」


強制的にデベソを引きづり出され、苦悶の声を上げるケイオス。


「やはりそうか…先その腹の中心から妙な力が放出されているのを感じた…貴様が私の一撃を受けて倒れなかったのもそのせいか…ならばコイツを取ってしまえば貴様は…!」


「やめろォオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!」

ブチィッ!!


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「ァギャアアアアアアアアッッッッッッッッ!!!!!!?????」

ケイオスの口からあらん限りの絶叫が発せられる。


「フン」


引き千切ったその小さな肉塊をむべもなく両指で潰すT-elos。


「ぼ、僕のへそ……臍がぁぁ……」


無理矢理臍を奪われた衝撃に体を震わせるケイオス。


人体の中央に位置し、全身の気脈が集う一点…すなわち『臍』


力が集積することで異様にポッコリ膨らんでいたデベソこそ彼の力の源であり、そして同時にそこは最大の急所でもあった。


「フ、大事なデベソを奪われて悲しいか?ならば代わりに"コレ"を貴様にくれてやる!」


突如ケイオスの裾短ジャケットのボタンの一つを毟り、そしてそれを先まで彼のデベソが鎮座していた腹の中心へと押し込むT-elos。


「ぐうッ!!??」


突如異物を脆弱な傷跡に押し込まれ呻き声を上げるケイオス。

「ぐ、ぐゥあああアアアアアアッッッッッ!!!!!!!!」


強い力でボタンを執拗に腹奥へと押し込まれる痛みと苦しみにさらに苦悶の声を上げる。


「ハッ、これが貴様の新たな"ベリーボタン"だ」


「…あ…がッ……、ぐ…ぐぅ……」


先まで鎮座していたデベソに代わり、腹の中心で鈍い光を照り返すジャケットのボタン。


内臓まで達せんばかりまで腹奥にめり込んだそれを見た嘲笑うT-elos。


もはや相手は完全に戦闘不能状態となっていたが、さらに完膚無きまで潰さんとその拳を握りしめる。


「これから貴様に本当の地獄を味あわせてやる…その柔弱な腹にたっぷりとなぁッ!!!」

ドゴォッッッ!!!!


「ごぉおオ"オ"エ"エ"エ"エ"エ"ッッッッ!!!????」


腹の中心で炸裂する衝撃。


まるで腹の中身を全て吐き出してしまいそうな威力、さらには先ほど臍に埋め込まれたボタンが衝撃で内臓深くまでめり込んだことで、ケイオスはこれまで味わったことのない苦痛に苛まれた。


「は、腹がァア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッッッッッッッッ!!!!!!!?????ごブゥッエ"エ"ッッッッ!!??????」


間髪入れず突き込まれる拳。


「KOS-MOSを逃した鬱憤晴らしをさせてもらうぞ…貴様のその柔腹でなぁッ!!」


デベソを取られたことでその力をほとんど失い、さらには防御も出来ずその衝撃を全て余すことなく受けてしまう態勢…


そんな最悪の状態で次々とその脆弱な腹部に拳を叩き込まれていくケイオス。


一撃一撃がKOS-MOSの腹部装甲をも撃ち貫くほどの威力…


"命を失わない存在"である彼であったが、逆にそれが彼にとって最悪の生き地獄を味わされる結果となっていた。


「腹がァ"ッ!!!ハラがごわれるゥッッ!!!!!も"う"ッ!!も"う"や"めでぐれぇえええええエ”エ”エ”エ”エ”エ”ッッッッッッッッ!!!!!!!!!」


レンヌ・ル・シャトーの最深部に響き渡る悲痛な叫び声。


だがそれがシオン達、仲間達に届くことはなかった。


【続】

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