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ホゾヒカル
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へそ出しヤンチャ少年と雷少女その4

その日、下校途中の一人の少年が雷に撃たれた。


少年と一緒にいた少女の話によると、少年が空に向かって自分のおヘソを突き出しながらおどけていた瞬間、まさにそのへそを狙ったかのように雷が直撃したとのことであった。


だが、身に着けていた服がボロボロに焼け焦げるほどであったにも関わらず、奇跡的に大した怪我もなかった少年はまた以前と同じ生活を送り始めていた…かのように見えた。




「カケル君!カケル君ってば!!」


下校の途上、カケルの背後からクラスメイトの少女の声がかかる。


「もう体の方は大丈夫なの!?カケル君!」


「………」


カケルは少女の声を無視するかのようにそのまま足早に歩いていく。


「ねえ!カケル君聞こえているの!?」


「うるさいなっ!!」


思わず振り返り声を荒げるカケル。


「なんともないっていってるだろっ!!しつこいなッ!」


「で、でもカケル君…なんだかおヘソ辺りをずっと抑えて…ときどき苦しそうな顔してるし」


「!!」


「まさか…まだあの雷が…」


「お前には関係ないだろッ!」

「…あの時、お前の方に雷が落ちればよかったのにな…」


「ッ!?ヒカル君の馬鹿ッ!!」


カケルの心ない言葉にその場から走り去っていく少女。


「………」


一人残されたカケル。


彼は人知れず臍のあたりに手を当てていた。


「あ~あ、女の子泣~かせた!」


「!?」


「いけないんだぞ~?男の子が女の子泣かせちゃあ♪」


咄嗟に振り返るカケル。


そこにいたのは…一人の若い女性だった。


黄色のロングヘアーに、お腹が丸見えになるほど裾が短いポロシャツに短パン。


モデルのような体型をこれ見よがしにさらした格好…


だが一番目を引くのはむき出しになった腹部の中心…特徴的な形をしたヘソであった。


そのヘソの形にカケルは見覚えがあった。


「久しぶり~♪カケル君!」


「ま、まさかお前は…」


「そだよ~♪カミナリだよ~♪」


あの散々自分の臍を責めてきたあの雷娘が、自分の前にいる…


カケルは気が動転しそうだった。


「お、お前…ッ!なんでここにッ!?」


「なんでって…僕、よくこうして地上に遊びに来てるよ?」

「美味しそうな"ターゲット"を探しに来たりとかね?」


「つ、角は…どうしたんだよ!?」


「角は飾り~♪」


「は…?」


「角も虎縞の水着も、地人間が抱いてるイメージに合わせて着けてただけだよ」

「ま、普段はこうして君たちとあまり変わらない格好でいるわけ」


そう言いながらカケルの方へ歩み寄ってくる雷娘。


「ひ…!」


その場から逃げ出そうとするカケル。


「おっと!」


背を見せた彼に向けて、雷娘は"何か"を投げつける。


カチャッ!!


「えッ!?うわぁッ!!??」


その場で大きく両手を広げながら制止したカケル。


「う、腕が…っ!?」


カチャッ!!


「えっ!?」


さらに足も何か見えない力で引っ張られるように広げられていく。


「何だよッ!?何なんだよコレェッ!!??」


思わずパニックになり叫ぶカケル。


まるで見えない拘束具によって磔にされているかのような感覚であった。


「まーまー落ち着いてカケル君?」


その右手の人差し指で何かリング状のものを回している雷娘。


「今、これを君の手足に取り付けたんだ~♪」


「えっ!?」


咄嗟に右腕を見るとその手首にいつの間にか金色のブレスレットのようなものが取りつけられている。


同様に左手首、両足首にも同じブレスレットがはめ込まれているのを視認するカケル。


「な、何だよコレッ!?」


「ん~、簡易拘束具ってとこかな。僕の意思というかテレパシー的なモノで自由に操ることが出来るんだよ」


「う、嘘だ…そんなものを…ぅアッ!?」


その言葉を証明するかのように自分の意と反して勝手に動く腕。


「当分カケル君にはそれを付けててもらうよ。あんな大掛かりな拘束台持ってこなくてもいいし…アハハッ!」


ケラケラ笑いながらついに彼の真正面まで来た雷娘はその場にしゃがみ込んだ。


「ん~それじゃ早速確認してみよかなぁ?」


「う…ッ!」


お腹に顔を近づける雷娘から逃れようとするも、手足首にはめ込まれた金のブレスレットによって彼の体は大の字に固定されたままビクともしない。


「ウフフ~、相変わらずソソる格好してるねぇ~カケル君?」


カケルの腰に左手を回し、そのお腹を突き出させる雷娘。


「脇丸見せのノースリーブボタンシャツに太もも丸出しな半ズボン…相変わらずこんな露出度高い格好して…相変わらず変態少年だね~」


「う、うるさいィッ!!」


「アハハハ!!…でもさすがにもう"おヘソ"を出すのはやめたんだね~」

「さて、…」


カケルのシャツの前立てに並ぶボタン…


雷娘は一番上のボタンから右手人差し指で順に押していく。


「ここかな…?ん~ここかな…?」


「う…うぅ…」


わざとらしくゆっくりとボタンを一つ一つ指で弄る雷娘。


そしていよいよ指がお腹の中央に位置するボタンに触れる。


「んん~?もっと下だったかな?」


ちょうどヘソの位置に付いていたボタンをスルーし、さらにその下のボタンに指が移動しようとした時…


「なぁ~んて!!カケル君のおへそはここッ!!」


「ぅぐッ!!」


嬉々とした表情でツンツンとボタンを突く雷娘。


「ちょっと油断してたでしょ?見た目からしてここだけ"盛り上がってる"しね~♪こんなの一発で分かっちゃうって!」


「や、やめろっ!!そ、そこを弄るなァ!!」


思わず見悶えるカケル。


「アハハハ!!ボタン越しにも感じちゃうんだ!!」

「あ、そっか!!このきつそうに閉められたボタンで"抑えてる"んだね!」

「じゃあこのボタン外しちゃったら…」


「や、やめろぉッ!!」


「ん~♪じゃあ外さないけど代わりにィ…」


改めてボタンに触れる人差し指。


「こ、これ以上俺のボタンに触る…


バチィッ!!

「うグゥアッッ!!!??」


いきなり体の中心部に迸る電撃。


「アハハハッッ!!!迂闊だったねカケル君!」

「このボタン金属製だから僕の電撃を直に伝えちゃうんだよ…もっともどんな材質でも僕の電撃は防げないけどね♪」


「や、やめろ…こ、これ以上お、俺の…」


「ん?『俺の』…何かな?」


「お、俺の………うぐアッ!!」


お腹の中央部に"異変"が生じている…カケルは咄嗟に自分の腹部を見下ろした。


「あ、あぁ…」


雷娘の指があてられたボタンを中心にシャツが不自然に盛り上がっている…


しかもその記事の向こうでかすかに発光する"物体"…


「フフフ、全部知ってるよォカケル君?」

「あの時僕のへそ取りには耐えきったけど、でもその代償は大きかったんだよねぇ?」


ビリッ!!


「うがァッッ!!!???」


「あれだけおヘソ引き延ばされてタダで済むわけないもんね?」


さらにシャツが盛り上がり、必死に両裾を繋ぎ留めているボタンも今にもはちきれんばかりであった。


「それじゃもう一押し!」


ビリィッ!!


「ガアアアアッッッッ!!!!!!!」


ブチィッ!!


ついに耐え切れず弾き飛ぶボタン。


その瞬間、シャツの両裾を勢いよく割り開くように出現する異形の物体。


「うわああアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッ!!!????????」


「うっわ!すっごッ!!」


雷娘の目の前に飛び出した30cm近いまるで腸詰の如き肉棒…


それは雷娘に凄まじいまでの電撃を流し込まれた挙句、徹底的に責めたてられたカケルの臍の成れの果てであった。


あのへそ取り拷問から辛くも逃れたものの、長時間に渡る責め苦で醜く変貌してしまっていたヘソ…


カケルは何とかこれを隠そうと、お腹の奥にデベソを無理やり押し込み、敢えて体のサイズよりも小さなシャツを着込むで飛び出すのを抑え込んでいた。


「まるで内臓が飛び出したみたいでグロテスクだけど…これはこれで凄いよねぇ…超デベソっていうのかな?」


そういいながら目の前の肉棒をペロッと一舐めする雷娘。


「ヒぐゥッ!!!」


「アハハハ!!!!!感度良好!!」

「でもよくこんなもので…あ、ガムテープも張って抑えてたのかな?涙ぐましい努力だねぇ…」


「う、うあああ…」


改めて己の変貌したヘソを見せつけられ絶望するカケル。


「お、俺の…俺のヘソ…へそが…」


「ん~、そんな落ち込まないでって!これプレゼントするからさ!」


「…えっ?」


カチャッ!!


「はぐゥゥゥッッッッ!!!!!!」


大きく仰け反るカケルの体。


「な、何をしてぇッ!!!??」


「この超デベソにも"コレ"を付けてあげたんだよ!」


「な…ッ!!??」


見るとデベソの先端に手足首に付いたものと同じ金色のブレスレットがはめ込まれている。


「これでこのデベソも自由自在…それっ大回転ッ!!」


「うぐァッ!!ぐアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!???」


金のブレスレットによって強制的にぐるぐると円を描くように周るデベソ。


「や、やめろオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッ!!!!!!」


「じゃあ次は天に向かって…起立ッ!!」


ビィンッ


「がっはああああッッッッッ!!!????」


手足を大きく拡げた状態で、まるでデベソによって引き釣り上げられるようにお腹を突き出す態勢を強制されるカケル。


「ヘソがァッ!!ヘソがァああッッ!!!!もう俺のヘソ取ってくれええええええええッッッッッッッ!!!!!!!!」


悲痛な叫びを上げ懇願するカケル。


「こんなヘソ嫌だアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!!!!」


「アハハハ!!!ダァ~メ♪」


わざとらしくカケルの顔を覗き込みながら返答する雷娘。


「あの時散々抵抗しちゃったからこんなことになってるんだよォ~♪カケル君にはとことん恥をかいて苦しんでもらわないとねぇ~♪」


ゴロゴロ…


まるで悪魔のような笑みを浮かべる雷娘の背後からなる音…


いつの間にか空には黒い雲が立ち込めている。


「そういえばさ、まるでそのオヘソ、"避雷針"みたいだよね?」


「…ぇ………、ま、まさかッ??」


「ウフフフフ…ほら、あの時みたいに叫んでよ」

「『雷野郎!!ここに美味いヘソがあるぞ~!!』って」


「や、やめろ…お願いだからやめてくれ…」


「『俺みたいな子供一人のヘソも取れないのかよ~!?』ってさ」


「や、やめろオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」

バッシャアアアアンンンンンッッッッッッッ!!!!!


「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


カケルの全開まで開かれた口から放たれる声にならない叫び。


彼の臍が…彼自身がどうなってしまったのか、今誰も知る者はいなかった。


【終】

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