杜◯凛◯がPのために作った本命チョコを出会って数秒のイケメンADに渡してしまう話PDF
1 初恋は実らないものだそうだ。 しかし、だからといって、それが努力をしない理由にはならない。 その努力の結晶が、今、凛世の鞄に入っている。初めての手作りチョコレート――うまく作ることができた、と思う。 気持ちを打ち明けることはしない。プロデューサーと担当アイドルの間柄で恋愛が許されないことくらい、世情に疎い凛世にもわかる。けれ...
2022-02-16 13:00:00 +0000 UTC View Post
3 「はい、あーん♡」 満面の笑みを浮かべた凛世は、一口サイズに割ったチョコレートを◯◯の口に運ぶ。◯◯の暮らすマンションの部屋はいたるところ散らかり放題だが、そんなことはまったく気にならない。むしろ、整然とした自分の部屋よりも心地よさを覚えさえする。 「美味しい、でしょうか?」 もじもじと照れながらの質問に、◯◯は「んー。うまいよ...
2022-02-16 13:00:00 +0000 UTC View Post
1 都心に通勤する人間の多く住む閑静な住宅都市に、飯塚詩織の勤める病院はある。詩織の働く整形外科の他、十七の診療科を擁する総合病院だ。 今、女子用更衣室では、日勤を終えた看護師たちが、談笑しつつ、制服から私服へと着替えている。これから広告代理店の男性社員たちとの合コンに参加するという者、それを羨ましがる者、冷やかす者……ただひと...
2022-02-12 13:00:00 +0000 UTC View Post
3 (何してるの、私……) まるで夢でも見ているような心地だが、そうではないことを頭皮の痛みが教えてくれる。初めて経験するブリーチ剤の刺激――痛いはずなのに、それが心地よく感じられてならない。 暇潰し用にと渡された雑誌を読むこともなく、詩織は鏡に映る自分を見ていた。金髪になって、明日から仕事をどうすればいいのかはわからない。とりあ...
2022-02-12 13:00:00 +0000 UTC View Post
―――――― 季節は春。うららかな午後の空気が、室内に満ちている。 私立碧洋学園――このミッション系の私立女子学園は、政治家や富裕層の子女が多く通っていることで知られている。多額の寄付金で建築・整備されている校舎はどこもかしこもセンスと清潔で磨かれているが、なかでもこの生徒会室は格別だ。 ヴィクトリア朝時代にタイムスリップした...
2022-02-07 11:00:00 +0000 UTC View Post
バックナンバーはBOOTHにて https://ringokidjp.booth.pm/
2022-02-07 11:00:00 +0000 UTC View Post
―――――― 「本当なら、家族でどこかに旅行に行きたかったんだが」 すまないな、と戸田潤一郎は謝る。彼はすでに自分のぶんの朝食を食べ終え、あとはもうスーツケースを手に出発するばかりだ。急遽頼まれた一ヶ月の海外出張――断っても構わないと言われたが、上司の心証を考えれば承諾しないわけにはいかない。 「僕は平気だよ。気をつけてね、パパ」 ...
2022-02-04 11:00:00 +0000 UTC View Post
―――――― 夜のとばりのおりた高級住宅街に、その大邸宅はあった。 堅牢な塀に囲まれたその邸の威容は、家を通り越し、城を思わせる。 しかし、著名な建築家がデザインした瀟洒な外装に反して、その内側はどこまでも派手でどぎつい。今、三船美優がいる応接間では、シャンデリアの下、虎の剥製や甲冑、金塗りの屏風など、洋の東西に関係なく絢爛豪...
2022-01-20 10:14:04 +0000 UTC View Post
―――――― 季節は夏だが、店内は冷房が効いていて涼しい。 休日の昼――レストランの席は、その八割ほどが埋まっていた。 前田慎也と小野真奈美のふたりは、食後のスイーツを楽しんでいた。午前中は美術館で海外作家の作品を鑑賞した。ここで食事をとり、午後からは映画館に行くことになっているが、お目当ての映画の上映までにはまだ時間がある。...
2022-01-17 09:22:54 +0000 UTC View Postこのたび、BOOTHにて、月ごとのバックナンバー(PDFファイル)の頒布を開始しました。下記リンク、もしくは「ショップ」の項目よりご利用いただけます。 https://ringokidjp.booth.pm/
2022-01-09 11:30:12 +0000 UTC View Post
―――――― 今ならまだ引き返すことができる――そんな理性の訴えかけを握りつぶして、松井浩史は玄関の扉を開ける。学生服の内側に胸を高鳴らせ、密かに勃起を高くして帰宅を果たした彼を、母の智沙が出迎えにやってくる。 「ただいま、ママ」 「おかえりなさい、浩史」 美味しいクッキーをいただいたから、着替えたら一緒に食べましょう、と息子にむ...
2021-10-04 21:02:35 +0000 UTC View Post
タイトル通りの内容です。全部で3000字くらいです。 ______________________ 「やっぱり夏葉さんはすごいですっ!」 目を輝かせ、果穂は言った。 それに対して、夏葉は答える。 「大げさね。当たり前のことを、当たり前にしただけよ」 ふたりは、収録をおえ、他のメンバーに遅れて楽屋に戻る途中だった。 人気の歌番組――これま...
2021-07-19 08:00:00 +0000 UTC View Post