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赤キギリ

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赤キギリ posts

2026年1月、月報

2026年!今年こそは音声作品作るぞ!


1月1日:Skebリクエスト投稿

『子宮への、束縛』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26879913


1月2日:Skebリクエスト投稿

『小人と、ユエル達との距離感』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26892178


1月3日:Skebリクエスト投稿

『人類裏切り国家、エッジミネ』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26902172


1月11日:FANBOX投稿

『縮小女体化バスボムと、その中身?』

https://www.fanbox.cc/manage/posts/11222085


1月12日:Skebリクエスト投稿

『姉ちゃんのパンティがデカ過ぎる!』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26985895


1月17日:小説投稿

『ライザと縮小治験』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=27026405


1月18日:小説投稿

『巨大ヒルデのもちほっぺ枕:モチホッペ・オア・ダイ』

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=27040966

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【お知らせ】過去記事の公開について(2026年1月31日まで)

今月の2026年1月31日に昨年までの購読記事を非公開にしますので、

まだ読めていない記事がある方は、

ぜひ今のうちにチェックしてもらえると嬉しいです!


※【保存に関して】

非公開前に読んだ記事は、個人で楽しむ分には保存してもらって大丈夫です。


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縮小女体化バスボムと、その中身?

異世界に来て、

例によって《獣人奴隷》を買ったのだが…

何故あんなに種族的人気が無いのか分かった。


帝都《グルメイル》に、

時たま奴隷として出品される獣人達───。

《食い逃げ》《試食山賊》《酒錬金術》といった、

蛮族蛮行を繰り返し御用となった獣人達が

オークションを待たず格安で奴隷として売られるのだが…。


なんというかまぁ、ひどい。

生活としての基礎がなっていない。

野生児達だから仕方ないかもしれないが…。

『服は奴隷服でもいい』という奔放さ、

『髪に櫛を通した事の無さそう』な長髪、

『街中にも関わらず交尾しよう』と言ってきたり…。


最期のは……。

まぁちょっと下心が湧くのだが…。

いくらおおらかなグルメイルであれど、

公衆の面前でヤれるほどの治安ではなく、

自分も恥ずかしいので、粛々と獣人の子を諭すばかりであった。


そして───。

そんな中でも非常にひどいのが……。


『お風呂キャンセル』をしてくるということだった。


──────────────────────────────


奴隷として買った獣人の子、名を《フロル》という。

普段は言ったら聞いてくれる子なのだが《風呂》に関していうと…。


「いーやーでーすー!

 こんなのもう虐待ですよ、虐待!

 たとえ奴隷でも法律違反になりますよ、これは!」


「はいはいはいはい!

 分かったから、お風呂入りましょーね!」


イヤイヤと嫌がるフロルの脇を、

グッと抱えて、風呂にまで引っ張り出す。

しかも風呂に放り込むだけでは終わらない、

髪を洗い流さねばならないし、烏の行水になってもならないのだ。


嫌がる獣人を風呂に入れるのは……少々心苦しい所がある。

自分の子供時代、

『風呂は退屈』なものとして見ていて、

長く入りたくなかった過去を思い出させ、

『風呂に入らせる側』になってしまったと嫌悪するが……。

獣人に限ってはさすがに入らなさ過ぎだと心を鬼にした…!



ぷにゅ…。

時たま小柄な身体に不釣り合いなデカい乳が手の甲に当たるが…

気持ちいいだなんて言っていられない、ここは《戦場》なのだ。


風呂に入れる過程で────。

自然自然に、混浴した方がはやいと理解し、

自然自然と、全裸状態で対応しているわけだが…

エッチさよりも、やはり使命感の方が先に行く────。


【この獣人を洗わねば】


というわけで日々悪戦苦闘していたわけだが…。

そんな折に街のポーション店で、あるものを見付けた。


やぁやぁ見開いてよく見ろ!

取り出したるは──!《桃色の丸薬》!!

いわゆるバスボムと呼ばれるものだ…!!

獣人なれど、一発で魅了する魔法のアイテムだぞ!!

縁起のいいことに《午(うま)》の刻印も入っている!!


「なんですかそれ…?

 食べ物なら貰いますけど…

 その爽やかな香り…

 食べられるものではないですよね?」


「知らないのか?バスボムってヤツだ。

 風呂に入れて溶かせば、

 疲労回復や保湿効果なんかも…」


「やっぱりロクなモンじゃないですかー!

 そんなもの使われても、お風呂に入りませんよ!」


聞いた途端に、

『策を弄してきた』と理解しやだやだ暴れ出すフロル!

ぐっ…!ここまでは予想通り、すんなり入るとは思っていない!


けれど───!


「いいのか~?そんなこと言って、

 これにはマジックアイテムが入ってるんだぞ?」


「マジックアイテム…!?」


「あぁ、あのマジックアイテムだ…!」


魔力適正ゼロであっても使える装備、マジックアイテム。

獣人には過ぎたる物だと魔女から言われたけれども、

エサにするならこれ以上無いほどの品だった。


「で、でも…

 マジックアイテムって高いし…

 本当に入っているんですか、それに」


「ハズレ無しのガチャ仕様!

 普通のバスボムからしたら

 ちょっと高かったけれども…本物だ!」


「そ、そうなんだ~…」


口では懐疑的であれど……。

バスボムをひだり~~~みぎ~~~と振れば、

もう目は釘ツケとなり、何が入っているかしか考えられない…!

獣人心をくすぐるものだった──。

魔法を使えないからマジックアイテムに興味を持つのもあるが、

バスボムという特異な香りを放つエッグ型が、冒険心をかき立てる…!


「風呂に入ったら、中身をあげるけど…どうする?」


今にも飛びつきそうな眼をしているフロルの前から、

ついーっと、バスボムを引き離せばトテトテと着いてくる。

その先にあるのが風呂場だとしても……もう目が離せない!


(よしよし…)

勝利を確信すれば、ひと安心。

ポーション店からは使用後レビューを聞かれているけれども、

獣人が釣れるだけでも高評価をつけたい気分だったのである。


この時までは──。


────────────────────────────


もはや観念したのか、肝が据わったのか、

フロルであれどシャワー・シャンプーを受け入れ、

サッパリと綺麗に洗い上げるところまではすんなりと出来た。


風呂に入ればもう、濡れ状態にも慣れたもので……。

ピチャピチャと波立たせて遊んだりもしていた。

いつもこうなってくれるとありがたいんだが…。


「ほら、風呂っていいもんだろ?

 身体が綺麗になれるし、あったまるし」


「主さまは人間だからそう言えるんですよ…!

 入る前のバリアが剥がれる、あの感じと、

 入った後のカピカピになる、あの感じ…!

 いつか種族転換トラップを踏んで体感してみてください…!」


「そ、そうなのか…?」

転移してきたからこれまでの常識を当てはめていたが…

もしかしたら種族的に禁忌だったりするのだろうか、これは。


体表を覆っている油が剥がれてしまうのが嫌だったり…?

今度から馬油でも、馬人(うまんちゅ)から貰ってくるべきか?


まぁ、それはそれ。今日は今日。

今回はバスボムの保湿効果を信じよう…!


「………っと、そろそろバスボム入れるか」


本題からしばし離れてしまった、

メインディッシュはこれだというのに。


バスボムを取り出した途端、

感情を無くしていたフロルの目に光が戻る…!

………所持欲が今一度かき立てられたようだ。


「これ、本当に中身もらえるんですよね…!?」

「ああそうだ、いいもの出るといいな~」


異世界だとしても、射幸心に靡いてしまうのは共通なようだ。

風呂に入れ、ぶくぶくと泡立てば……

フロルも食い入るように「わーっ」と見つめ、

もう押さえつけなくてよさそう。


あぁ───。

やっと気持ち良く風呂に入れる。

人間と獣人の二人、一緒に入るには少々狭いが……。


まぁ、そこはそこ。

普段からスキンシップを頻繁にしてて、

エッチもする仲だから腹の上に乗っかられても、いつものこと。


尻がこちらの股の上、肌と肌がぴっちりくっついてもお咎めなし。

ちょうど犬がこちらの股ぐらを枕にするように少女が寝そべる。


なんともまぁ…

いい身分なことだ、お互いに。良い治安の異世界に落ちたな。

なんてことを考えながら、うつらうつら……と幸福を噛みしめていた。


お風呂はもうバスボムのフレーバーでピンク色に。

花のいい香りもしてきて、身体がほぐれて柔らかくなる…。

保湿を体感できるくらいに、もちもちに…

いい物を作ったじゃないか、あの魔女、普段はトンチキなのに。

─────なんて、称賛しようとしていたのだ、この時までは。


だが……。

なんだか身体がおかしい…

もちもち…すべすべ…するのはいいのだが、

なんだか粘液らしいものが出てきている…!?


いや、それどころか視界もおかしい…!

今までフロルの頭のつむじを見れていたが、

気付けば首元に視点が移行しつつある……!


「え……なにっ……!?」

そして度肝を抜かれたのが、これだ──。

声が高くなっている…女の声になっている!


「──────ッ!」

流石にフロルも異変に気付いたようだった。

身体をビクッと揺らし、座っていたこちらの腹を踏み台に…!

『ぐるり』と回れば、お風呂の中で対面することと相成った!


「え、えぇ…」

おそらくこちらの姿形が変わっているのだろう、

目の前の、いや、見上げるほど大きくなった表情から…

困惑と薄っすらとした異物感を感じ取り、ちょっと不安。


「な、何が起きた…?」

「うーんと、見たほうが早いかも」


言うなり、風呂の水面を指差してきた。

入浴剤によりちょっと濁ってはいるが……しばし待てば!

自分がいかに変化したのかを、まじまじと見せつけられる!



ようやく、気付いた。

身体全体、丸みを帯びており、肩幅も狭い。

そして…最たる特徴は──胸だった。

冒険の中で自然自然と鍛えられていたガシッとした胸筋が、

経験値を失ってしまったかのようにぷっくりと柔らかく膨らめば…

──見てしまった、分かってしまった、自分は女になったのだと。


「な、なんで…?」

口に出した途端、ハッと気付く。

間違いない、このバスボムのせいか──!


慌てて風呂から上がろうとした。

湯船を揺らし、ぬるっとした液体を跳ね除け、

まだ十分に温まっていないが…これ以上変化したくない!

バチバチに危機感が湧いて、颯爽と上がるつもりだった。


……が、立ち上がり、身体を揺らした瞬間、ふと分かる。

自分の女としてのポテンシャル、女体のステータス変異を…!


大きかった………すごく、すごい。

息を呑むとはこのことかと思い知るくらい…

女体となった自分のおっぱいがデカかった…。


街中、ダンジョンで見るサキュバスはみな巨乳だが…

それもひとえに冒険者を魅了で狙う構造だからこそ。

だから大きいのが当たり前、機能美とも言えるのだろう。


だがしかし、

今、自分が変化しているおっぱいは…!

まともに歩くことも叶わないおっぱいだ…!


腰回りほどデカいといったもんじゃない。

湯船にプカプカ浮かぶおっぱいは視界を埋め尽くすほど、

身長以上にもっちりと膨らみ、端から見たら…

湯船におっぱいが浮かんでいるだけと見えるだろう。

ABCDといったカップ数で測れるものではない、球体が2つそこにあった。


そして、《身体の大きさ》も何故かおかしい…!

女体になったから〜といった、体型変化ではない、

身体全体が縮み、身長が犬や猫よりもさらに小さく…!

──大きさとしては、《7cm》ほどかもしれない。


風呂のフチに腕をかけ極楽気分になっていたのも今は昔──。

最初は、

『背いっぱいフチまで背を伸ばし、

 手が届いても超乳の重さで「登れない…!」』

──くらいだったのに、


次には、

『背いっぱい伸ばしてもフチにすら手が届かず、

 お湯の底に「足が…!着かない…!」』

──までに縮んでしまい、


最終的に、

『自分のおっぱいから這い上がることもできず、

 おっぱいの浮力でプカプカと浮かび、

 ただ「うぅっ…」と恥ずかしさで呻く』

──存在へと化してしまった。


女体化、超乳化、縮小化、

なんてデバフアイテムを買わせてくれたんだ、あの店は。

しかし……それさえもまだ変化の途中だったのである──。


「うわぁっ…!」

「えっ…なになに!?」

突如フロルが歓喜に満ちた声を上げた。

さっきまで、怪訝そうな顔、素っ頓狂な声を上げてたのに。

こんな女体化した主のどこに嬉しいポイントがあったのか。


おっぱいの谷間の向こう側からザブザブと湯船を割り、

見降ろす視線はちっぽけな身体に向けられているけれど…

どこか………一点に向けられており、それは……頭の上………。


………ッ!!!

頭の上がピコピコし、音を聴こうと『なにか』が動く…!

ようやく気付いた《ウマ耳》になっているということを…!

フロルが嬉しがっていたのは、このことだった──!


「な、な………!」


「やった〜!主さまも獣人の仲間入りだ〜!!

 しかもウマ耳…!縁起がいいですね…!」


「た、確かに縁起はいいけれど……!」


縁起がいいで思い出すのは、あのバスボムの刻印。

午年だからウマの刻印がつけられていると思ったが…!

まさか、変化後になる種族が描かれているとか思わないだろ…!


「えへへ〜…主さまも獣人か〜

 これで分かってくれますね〜獣人の色々な事を」

いろいろなデバフを喰らったが、これが一番デカかった。

獣人の奴隷から同族意識を持たれたというのが、小っ恥ずかしい。

《奴隷と同じ種族》《身長差という絶対的力量》という危機感はあれど……。

この目の前に聳えている巨人は、立場逆転といった謀反を起こさず、

やたら目を爛々と煌めかせ、危険性はないだろうという安心感があるから…。

逆にその分、思考のスペースが空いて、思うのだ。


《恥ずかしいことになるだろう》ということを…!

そして、それが、早速やってきた………!


フロルは獣人の部位も気になったが、

やはり、女体となって一番変化した部分が目についたらしい…!



大きな手がぱぁっと開き、空を覆い尽くす…!

だけれどその手が向かうのはこちらではなく、向こう側…!

巨大なおっぱいの向こう側から、支えあげるように手を伸ばし…!


ちゃぽん──……っ。

お湯の中に手が入ってから、急激に感触がキた──ッ!

《身体から突き出た超乳》の下乳を手で受け止め、上げ、

液体により重力があまりかからなかった分が、今ここでかかる!!!


「うわぁっ…でっかーい!!

 これ、私よりも大きいよ、主さま…!」


「うっ……うぅっ……!」


傍から見たら、きっと…

湯に浮かべた柚子(ゆず)よりちょっと大きいくらい…?

いや、違う、恥ずかしくてサバを読んだ。

確実に自分の胸は、風呂の幅よりも大きい、

なんなら壁にむにゅっと当たっているのだから…!


そんな胸が触られた、揉まれた…!

大きければ感覚も大味になるといったことはなく、

もにゅっもにゅっと肌に波が立つほど打ち震わされれば、

そのひと波ひと波が、全身をビクつかせるほどの快楽に変わる!


身体全体がおっぱいになってしまったようだった、いや、そうなのかも。

もう眼前にはおっぱいの海が広がっており、視界は人肌ばかり。

大きさとしては《7cm》の自分に対して《直径50cm》の乳房ふたつ。

どっちが本体か、自信喪失してしまいそう。

そんなものがお湯の上にプカプカと浮いて、

足は地に着かずお湯に中途半端に入っている状態で…。

おっぱいに快楽がひた走れば…負けてしまうのも、当然だった。


「うっ…あああぁぁぁっ…」

未知なる感覚だから、どうしたらいいか分からない。

快楽の解消法が本能的に知らされず、もじもじと動くだけ。

男の部分があればいつものようにできたかもしれないが…。

女になってしまった上、おっぱいを支え、

快楽の波を押さえつけなければどうにも耐えられない…!


ぐつぐつと煮えたぎる欲求が…

ジワリジワリと実体を以て湧き出てきた。

油汗のような粘っこさ、だけどこれは…!?


「白い…汗……!?」

そういえばパドックで見たことがある。

ゼッケンからまろび出てくるウマ特有の白い汗…!

──それが、自分から湧き出ている!!!


「あっ…!これ見たことありますよ…!

 確か石鹸に使えるんですよね、これ…!」


「……………ッ!」


まじまじと見られると、恥ずかしかった。

多少、舐めていた部分もある。

街の馬人は汗が染み付いたシャツを

事もなにげにレンタルで売ってくれるから…

汗を見られても恥ずかしくない種族だろうと…。

──タカをくくっていた。

(汗は努力の結晶だから恥ずかしくないんだろう)とか。


だがしかし、

男性から馬人になってホヤホヤの身体、

当然種族単位の価値観に馴染むわけもなく………。

《白い汗が出る》という《変わり映え》が、

ただただ……恥ずかしかった……


しかも、恥ずかしいばかりでは終わらない。

フロルはこちらの身体に興味を持ち始めている。

あれほど《泡》を目の敵にしていたというのに…!


「だって、馬人さんの汗って

 肌によく効くって、よく聞くし~…

 ねぇ〜試したいから、ちょっとくれませんか〜」


どうやら獣人同士が出す石鹸はノーカウントらしい。

人工物だからダメとか、天然由来だから信用できるとか、

そういった認識が獣人にあるのだろうか…?

今後のお風呂の参考に出来るかもしれない。

とはいえ──、

拭い取られたいかといえば、そんなことはない。


ウマの石鹸成分が湧き出るのは全身だが…

身体よりもおっぱいが大きくなっている以上、

当然狙われるのはおっぱいに違いなく…ぎゅむっと掴まれた!


「──ひぅッ!」

喉の奥から思わず声が漏れた──甘色少女のトロ声が。

出してしまった瞬間、本当に女になってしまった気がして、

ふと、意識を喉に口に集中して、声をつむんだ。

──そちらに集中している場合ではなかったのに…!


ぬるぅり……。

巨大な超乳の輪郭めがけて、獣人の手が輪郭を沿ってゆく…。

汗を、粘液を、石鹸を拭うため、指をおっぱいに埋め込んで…。

湧き出た汗をさらいながら、身体にぶっかけるのである──。


くちゅ…ぺちゃっ……。

温かいお湯にぷかぷかと浮いていた下乳に、

獣人特有の手の平の温かさが挿入され──

満遍無く《石鹸》をぬぐい取るように、下乳、奥乳、上乳となぞられる。

なぞられれば、なぞられるほど、

おっぱいができたという現実と直面し、女を自覚させられてゆく───。


体勢としては女同士、おっぱい同士の対面座位。

押し合い、へし合い、せめぎ合い『ぷちゅん、ぷちゅん』と、

風呂いっぱい面積広く乳肉が激突し、粘液が弾ける音がする。

餅同士がくっつき合っているような淫靡さをちょっと感じた。


ただ──、

立ち合いの主導権はあちらが握っている!

「やわらか~い!これなら気持ち良く身体洗えるかも!」

おっぱいの奥底からもにゅっと抱き上げられれば、

《7cm》の付着物なんて簡単に抱き上げられて…!

ヒトではなくモノ、ビーチボール扱いになりかけていた…!


く、屈辱的だ…奴隷獣人にここまでされるなんて…

普段はシャンプーなんて泡立てる前に流そうとするのに、

こんな時ばかり、率先して身体を洗おうとするなんて…!


くすぐられてビクついてるけれど──。

快楽に負けそうになっているけれど──。

ここで弄ばれたら今までの努力が否定された気がして──!


我慢した……、己の存在にかけて……!



ゴポリ………っ。

風呂場に泡のいい音が鳴り響く、

バスボムから《ドロップ》した音だった。

──────《マジックアイテム》の…!


巨大な手指の快楽に耐えていた人間も、

乳の双丘から石鹸をこし取ろうとしていた獣人も、

なんだなんだと《ひときわ大きい泡》の破裂点を見る……。


ちょっとお高めくらいのバスボムガチャ。

人生を変えるほどのモノが入っているとは思わないけれど、

排出された品物に冒険心と射幸心がくすぐられ……。


湯煙に包まれた影から……。

思ったよりも見知ったモノが見えてきた……。


「主さま、これって…」

「グローブ…?」

パッと見た感じ、ただのグローブ。

確かに装備として使うマジックアイテムなのだけれど…

確かに獣人は格闘系が多いので装備に使えないこともないが…

──────バスボムに入れるようなものか…?


けれども、フロルが『試しに!』と指を通した瞬間、すぐに分かった。

五本指の内側表面からチクチクとした針状のモノが立ち始め、

次にやたらめったらじゅくじゅくと動き回っている…!

さながらそれは触手に似ているけれども…!

どこかそれは──お風呂グッズのように見えていた。


おそらく《泡を立たせる》ためのヤツ──。

ブラシやタオルではなく《直感的に洗う》ためのヤツ──!


浴用手袋だ───!!!


「え~~~~

 マジックアイテム貰えるって聞いたのに、

 お風呂グッズだったの~~?そんな~~~」


「まぁ…そういうもんでしょ」


風呂から出てくるんだ、

剣や盾、杖なんて出てくるはずがないだろう。

本が出てきたら、すぐにふやけてしまうんだし。

価格としても相応で──、不自然は無いように思えた。自分は。


だがしかし……。

『せっかく億劫な気持ちを我慢し、風呂に入ったのに……!』

望むものではなく、風呂グッズだったと失望したフロルは──!


「だったら──!

 主さまに気持ち良くなってもらいます──!」


「──────ッ!」


その矛先をこちらに向けてきた──!

当然、隙間無くおっぱいで埋まっている風呂空間、

逃げられるハズもなく…グローブの手の平におっぱいが収まった…!


「うひっ………!!」

一発で、ヤバイ代物だと分かった。

触れた瞬間にグローブの触手は

『獲物を見付けた』とばかりに吸い付き、貪るのだ。


おそらくそれは……。

《洗剤を摂取し、泡立てる》という魔法を刻み込まれた

浴用手袋らしい行為ではあったのだが…。


汗が《石鹸》として湧き出る馬人には、誤作動を起こす!

なんせ全身から洗剤が湧き出ているのだ…!

摂取し続けなければならない…!


「………んぅっ!」

気持ち良さがヒタ走る…!

グローブの触手は吸盤できゅぽっと吸着し、

舐め取ろうとしてくるので…仕方がなかった。

しかし仕方が無いにしても…あまりにもイイ声で鳴く!


男の自分だったら、まず興奮してしまう声だった。

そんなものが喉の奥からいくらでも出せるから、出してしまう!

恥ずかしさはある、だが一度出してしまったら開放感があって…!


「………んっ………あんっ!」

すっかりと、抑えきれなくなってしまった。

女の身体を楽しもうという意識が高くなって…!

おっぱいを舐め回す触手グローブの虜になる…!


最大面積の石鹸を取るためであろう円を描くのが気持ちいい。

ちょいっと新しい面に動かしても、

決して肌から離れず吸い付く吸引が気持ちいい。

獣人奴隷のためのモノなのに、

自分が気持ち良くなってしまっている…!主人はこっちなのに!


フロルもそう思ったのだろう。

こちらの気持ち良さを感じ取り、不服そうだ。

しかしだからといって《気持ち良くさせる》好奇心は絶えず…!


「へぇ…主さま気持ちいいんだ。

 じゃあもっと気持ち良くさせてあげる…!」


と言い放ち──!

乳首に触手を絡みつける…!


「~~~~~~~ッ!!!」

身体がビクンッとして跳ね、巨大な超乳に突っ伏した…!

自分のおっぱいにボインッと受け止められて、なんだかむず痒い。

だがそのこっぱずかしさを忘れるくらいには、触手の責めが強過ぎた…!



「んんっ──ッ!」

先端がつまめる構造なのが悪かった。

ちゅっ…と、吸い付いた触手が、

まだ触れてもいなかった女体の乳首をすっぽり覆い…!

舐め回した…!乳首の先端だから、汗が集まっている…!


身体が熱くなる…!性欲の波が止まらない…!

しかも体温が上がれば上がるほど汗が湧き出て…!

新しい獲物が来たと触手も大喜びにぺろぺろと舐め回す…!

こんな触手グローブなんかに…!負けるわけには…!

ただ……忘れていた。

狙われるのは、別におっぱいだけではないことを……!


巨大なおっぱいの谷間の向こうから、獣人の目が見えた。

こちらのことを狙っている、キラリと輝く捕食者の目だ!


「ふふっ…いつもされてることの仕返しです…!」


ヘビのように洞窟を通り抜けてくる触手グローブ!

おっぱいの間をずむずむと分け入り、近付いてきた…!

狙うは本体、この身体だ…!


逃げたかった…!

けれども身体はもうおっぱいの重さが大半を占め、

背中がぐらり…のっぴくだけで、離れられず……!



「………うぐっ!」

ギュッと掴まれた…!7cmの身体を…!

巨人の大きな手が筒を作り、すっぽりと…!


また、汗を吸われるのだと思った。

だが……その逆だった。

触手グローブは身体と認識した途端、

《吸う機能》から《洗う機能》に反転し…!

ぬるぬるヒダヒダの手の平で、全身を揉み洗う…!


そこは四方八方が触手に囲まれた空間──。

入った瞬間、ダメだった。

今まで吸ってきたであろう《石鹸》が排出される…!

しかも風呂道具としての自覚があるのか細かい泡をひねり出し…!

全身がぬるぬるに泡まみれだ…!


自分の汗なのに…!

なぜだか不快感は無く、気持ち良い…!

しかも良い匂いがする、女の子の匂いが…!

甘く芳醇な馬人の匂い。

パドックで嗅いだことのあるような青春の香りが…!

女体に慣れていない自分には…情熱をかき立てるものだった。


だけど走るよりも先に腰がガクガク動く。

触手だらけの空間で、快楽を発散させるにはそれしかなかった。

その行いがどんどん絶頂に近付くものだとしても……!


「どうです…!?

 獣人の気持ち分かりましたか…!?

 それとも主さまは………やっぱり気持ち良いのでしょうか!?」


興が乗ってきたのだろう──!

フロルの手にも力が籠もり、手の動きが早くなる…!

乳首に吸い付く手も、全体を洗う手も激しいものとなり…!


股がもう、ぐじゅぐじゅに濡れて止まらない…!

限界が近付いてきた…!もう、無理だ…!


お尻のあたり、ピクンと跳ねるモノがある──!

馬のしっぽだ…!感情に合わせて、天までピンと伸び…!


「~~~~~~~ッ!!!!!」


頭のてっぺんから尾の先まで、快楽が響く…!

巨大な超乳にまで波及し、ぶるんぶるんと波が立った…!

だがしかし、おっぱいに付着した《7cm》の身体、

ビクンッと跳ねたところで…まるで影響を及ぼさず………。


力尽きた小さい身体は……。

自分の石鹸で泡まみれになりながら…。

自分の谷間に『ぷちゅん』と呑み込まれるのだった。


────────────────────────────


「んん~~極楽~~~♪」


力尽きたとしても、フロルの弄りは止まらない。

風呂の中、ぶるんっと埋まっている超乳をクッションにし…。

すっかり気を許したのか、お風呂を満喫していた。


恥ずかしい姿だ……。

だが、お風呂を好きになってくれることは嬉しい、

これを機に、お風呂に進んで入ってくれると嬉しいのだが…。


「ん~~~……。

 主さまがまた、獣人になってくれるならいいよ?」


「えぇ~~~……」


やはり『同族・同性と一緒に入る』と気を許せるのか…?

それとも『獣人化の特殊能力』が気に入ったのだろうか…?

いずれにしても……。

今回の一件により、味を占めてしまったらしい。


嫌がられながら入れるのは、無くなったが…。

恥ずかしがりながら入れるのか、これから…?

女体化ならまだ耐えられるものの、裸になるのは…。


「一緒に入るに決まってますよね…!」


「そんな~…」


巨大なおっぱいの洞窟に反響しながら、か細い声が鳴り響く。


とりあえず……毎日は入ってほしい。

入ってほしいが、それだと毎日女体化することに……?


気は進まない…

けれど、このままでは風呂を嫌がる獣人達と一緒だ…!

主として、きちんと模範を見せなければ……!


そして……なにより……。

つぷんっと張るは超乳の乳首──。

この感触は一度味わったら……逃れられず……。


また、なってもいいかもしれないと思ってしまうのだった。


………。

後日、とりあえずバスボムの苦情混じりに乗り込んだものの…。

今後の女体化案として昨年の残り物をもらったのは、また別の話。

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《グリム・ロック》小さくなる身体と立場:魔女編

今一度思い返すと…

バランスが取れていないパーティーだった気がする。

───種族的に。


冒険者酒場にて、

《魔力の魔女》《筋力のドワーフ》《癒しの妖精》と、

なんの《仕事》ができるかまでは考えて採用したのだが…。

なんというか万能型、いや、器用貧乏でもいいから…。


もうひとりくらいは人間が必要だった───。

その見落としの罰を、今受けている。


───────────────────────────


ダンジョンの深層にて──の、出来事だった。

サキュバスに《グリム・ロック》という呪いをかけられ、

呪いの正体が分かる前に、急に自爆されたのがついさっき。


「あらあら…」

「うわ~…ドンマイ」

「あ~あ~もう、見せて!」

──自爆により、盾役の自分は

サキュバスのエーテル結晶まみれに。

頭がくらくらとなって、解放されている最中だ。

呪いも加わって、周囲がぼやけて見えている。


今はその呪いの正体を突き止めるために、

《癒し手の妖精》に診てもらったのだが…。


「ん~~~~、ダメ!

 呪いはきちんと教会で治さなきゃ!」


「え~…ここまで来て?」


診察の結果、呪いの特定に至らなかった。

《グリム・ロック》という呪文だけが手がかりで、

こればかりは呪いの情報が集まる教会に

直接出向いた方が間違いはないのだろう。


だが……。

結構ダンジョンの深層まで潜ったわけだし、

もうちょっと探索して採取をしておきたい。

《ドライアドの蔦》で帰還してもいいけれど、

《転送門》を見付ければ、消費も無くて済む!


───けれど、

やはり《リーダー》として、

正体不明の呪いはリスクと考えるべきか。


自分のことだから、苦痛の負債は自分で背負って、

ちょっとやせ我慢するくらいならいいかとは思うのだが…

『アンタが倒れたら盾役が居なくなるでしょ!』と、

自己犠牲精神を咎められているので、ここは安定を取って…。



「よし、それじゃあ…

 ドライアドの蔦で帰ろう!」と、提案した───。



したのだが……。

こちらの提案に対して、

仲間は何故かみんなキョトン顔。


呪いでおかしくなったのかな…?みたいな表情もし始め、

なんかバツが悪い、やはりもうちょっと潜ってもよかったか…?


けれど、違った。

こちらを見る仲間の視線が──、

リーダーに向けるものではない!


「ドライアドの蔦で帰ろうって…?

 え…?いや、このまま進むけど?

 呪いは気になるけど、痛そうじゃないんだし」


「で、でも……。

 いつ呪いが爆発して戦闘にお荷物になるか分からないし」


「ん……?

 いや、お荷物っていうか…

 アンタってただの荷物持ちじゃん」


「え……………?」


なんか歯車が嚙み合わない。

こちらに対しての認識が食い違っている。

《リーダー》というより、《荷物持ち》として見られている…?


「いや、自分はリーダーで、盾役で…」


「アハハッ…!盾役…!?

 そんな小さな身体でなに言ってんの!」


「あ、あれ…?」


今まで目の前の妖精と会話していて気付かなかった…。

なんかダンジョンの空間が先ほどよりも大きい気がする。

呪いを喰らってくらくらと座っていたから…ぼやけていた。


だけど、酔いも去って、

グッと立ち上がれば…見えてくる!

自分が今、どういう立場に立たされているかを…!


「で、でか…!」

《魔力の魔女》《筋力のドワーフ》《癒しの妖精》、

背の順番はこのくらいで、それぞれ…

《165cm》《90cm》《30cm》ほどだったはずだ。

自分はその中で《175cm》と男性冒険者の平均だったはずだが…!


《魔女》の身長と背比べすると分かる、

おっぱいが……こちらの頭の上にある!

おそらくきっと《100cm》あるかどうかだろう!


「呪いで頭おかしくなっちゃった~?

 アタシ達、仲良し3人パーティーの中に

 荷物持ちとして入ってきたのがアンタなんだよ?」


「そんな───!」


なんとなく…これが呪いによるものだと分かりつつあった。

おそらく『常識改変』の呪いによるモノだと。

どうやら自分はあのサキュバスに、

【荷物持ちしかできない身長の人間】に改変されてしまったらしい!


───非常に、面倒臭い。

ただの呪いであれば、苦痛があるとしても異常が分かるというのに。

仲間の意識にも作用するってなると、

呪いをかけられた事すら忘れてしまう可能性がある。


「ま、魔女…!」

こうなったらもう、

パーティーの賢人たる魔女に頼るしかない!


いつだってパーティーの問題を魔法で解決してきてくれた…!

今回もいい感じに解決してくれると助かる…!

………と、思っていたのだが。


やはり、呪いが呪い。

魔女はこちらのことをリーダーと認識しておらず、

100㎝のこの身体の男性を、英雄志望の男子と見ている…!

あらあら~と向けるその視線は、ごっこ遊びに向ける視線だ…!


「ん~…どうしましょう。

 呪いが解ければ全部解決するのでしょうけど…

 どうしても~ボクくんがリーダーと思えません…」


「そ、そんな…」


「あと《転送門》を見付ければ帰れますので…

 それまで待ってもらってもいいでしょうか?」


「うぐっ…」

それを言われたら、ちょっと心が揺れ動く。

要は《転送門》を開通させれば、なんとかなる。

身長だったり、認識問題だったり、全部全部。

《ドライアドの蔦》を節約したい気持ちもあって…。

──盾役の自分が居ないまま冒険するリスクはあるが。


「ここら辺ってサキュバスばかりでしょう?

 女性相手に何ができる相手でもないですし、

 とりあえずここはお姉さんたちに任せて貰えないかしら?」


「わ、分かった…」

「分かりました、ね?」


「わ、分かりました…」

「はい、よくできました~♡」


なんか……。

魔女がここぞとばかりに子供扱いしてくる。

………そういうのが好きなのだろうか?

おそらく魔女的には仮に《リーダー》だったとしても、

認識改変のせいにして、今は遊んでやろうという魂胆かも。

───なんか魔女の新たな一面を見てしまったような気がする。


ただ……やっぱり……。

現実問題《盾役》という防御役が居ない不安は残る。

サキュバスの魅了が効かない仲間だとしても、

《受け役》は必要なのではないだろうか…?


そして、魔女なりにも思うところがあったのだろう。

突然真剣な表情になり──《魔法使い》の顔になった。


「んー…不安だったら…

 安心のための保険の魔法かけてみる?」


「え……そんなのが?

 それじゃあお願いします!」


なんだかんだいって魔法使いだ。

問題に対して解決法を提示してくれる。

パーティーのお姉さんという立ち位置も納得できる。



───のだが、


グッと100cmの身体を抱き込まれて──担がれる!

165cmという巨体に抱かれて……目の前には!

魔女の赤いくちびるが待ち受けていたのだった。


────────────────────────

【165cm魔女の、100cm荷物持ちへの抱擁】


いきなりのことで、ビックリした。

魔女の…今では大きくなった身体に抱かれて、

顔面スレスレの近距離まで持たれるだなんて。


しかも、身長的には60cmほどの違いなのだが…。

体型をそのまま100cmまで縮めたようなものなので、

きっと子供よりも体積が小さく、体重も軽い………!


だから非力な魔女といえども簡単に持てて……。

なんならおっぱいで支えるだけでも、持てる…!


「うわわっ…!」

身体の正面が、むにゅっと柔肉に沈む…!


魔女のおっぱいは…とにかく長いし、デカい。

魔力を溜め込んでいるからとか聞いたことはあるのだが…。

なんにせよ…男の自分はちょっと横目で見ていた所がある。

───そんなおっぱいが、目の前に広がっていた!


黒いローブ一張羅、胸元がくっきり開いている煽情的な服!

タイツが球体を覆っている。

一回でも身体を這わせてしまうと、

抜けられない漆黒の泥淵があった…!


その上に、乗せられる───!


「うっ…うぐっ……!」


「はい、高い高ーい♡」


もう、ほとんど子供というより赤子扱い。

『ばんざーい♡』と腕を開かされたと思えば、

両手を掴まれ、引っ張り上げられ、おっぱいの上を引きずられる。

───そして、引っ張り上げられる先には、赤いくちびるが!


「な、なんですか…!

 保険として魔法をかけてくれるって…!」


「そうですよ~?この魔法は、

 私のキス跡で《刻印》をつけないといけなくて…」


「い、いや…!それにしては…!」

キス跡が魔法の刻印になるって眉唾すぎる…!

適当な理由をつけて、キスしたいだけなんじゃないか…?

魔女の性癖が垣間見えて分かった、これは私情を挟んでいると!


「本当におまじないですよ~♡

 服従のキス跡をつけることで、

 私達のモノだって証明するんです♡」


「服従のキス跡って…魅了系魔法…!?

 いや、そんなの別に必要は…!?」


「このまま認識阻害を受けたままだと、

 いつボクくんが他の人たちのモノに

 なってしまうか分かりませんから♡」


「うっ………ぐぐぐぐぐっ」


一理あった。

認識阻害を受けているということは、

仲間のみならず町の人間からも、

《荷物持ち》として見られるということ。

もしはぐれてしまったら…誰かのパーティーの雑用係に!


それだけは避けねばならなかった──。

だからといって、キス跡の刻印をされるのは…。

ど、どうなんだ…?淫魔の魅了みたいな効果を受けるんじゃ…!?


しかし、そんな懸念点も無視して魔女は引きズリ込んでゆく…!

そのおっぱいに小人をぬるぬる浸しながら…!

ベルトコンベアのように、くちびるに運んでゆく…!


「まっ…待って…!

 わかった…!保険はいいから…!」


「あらあら~

 ボクくんはリーダーなんでしょう?

 もしかして、情けないリーダーだったのかしら…?」


「そ、そんなことは……!」


情けなく、なかった──。

みんなから頼られる盾役で、

多少傷ついても根性で乗り切ってきた。


しかし──、今回みたいな絡め手は……。

苦手とする部類だ、そこだけは分かってほしい!


ただ、そんな訴えも魔女にとってはスパイスみたいなもの。


「ほらほら…リーダーくん♡

 腹をくくって保険をかけないと…

 このまま情けな~い姿を見られただけで終わってしまいますよ?

 パーティーの利益を考えるなら…キスされた方がよくないですか?」


むにゅっとしたおっぱいの谷間からふと、浮上した。

魔女がドワーフと妖精にわざわざ見せつけてきて……!

『こいつ本当にリーダーだったのか?』という顔をさせる…!


………覚悟を決めねばならなかった。

このままイヤイヤ嫌がっても、なにも始まらない。

脱出口である《転送門》に行けば、終わるんだ。

リーダーと名乗るなら…パーティーの保険を最優先に…!


「わ、分かりました…」

「はい♡リーダーくんかもしれないポイントゲットです♡」


なんかいいように誘導されている。

──がしかし、そんなことを問い詰める暇なく、

──正面に、大きなくちびるが迫ってきた!!!



ぶにゅっ…、

くちびるがスタンプのように

こちらの身体に口紅を刻み込んでゆく!

鎖骨、胸元辺りにぷちゅんと突いて…!


スタンプとは違い、しっとりというより、むっちりと。

中心部から生温かい息を感じながら、ちゅうちゅうと…!


───ッ!!!!!

「ひっ……ううぅっ!!」

しかし、キス跡がつけばそれで終わりではなかった。

こちらの鎖骨、胸元辺りにぷちゅんと突いた唇は…!


乳首まで滑り落ち、舐め始めたのである。

別に面白くもない普通の男の乳首なのに、

165cmという巨体からキスを繰り出してきた…!


ちゅ~~~~~っ!!!

普通のくちびるから吸われる、吸引ではなかった。

さながら大きな触手に食いつかれたかのような感覚。

しかも、その触手が人以上の知性を持って、いじくる…!


あっああああああ………。

気持ち良さを、どこかに逃がしたかった。

むにゅむにゅと柔らかい空間の中、気持ち良さを逃がしたい…!


けれど魔女のおっぱいの上、

うかつに動けばその柔らかさを一身に受けて、

足をジタバタ動かしたら、むにゅ♡むにゅ♡と、10倍で返ってくる…!


「ふふっ♡リーダーくん♡

 おっぱいの上でそんなに暴れて…!

 その振る舞いで、本当にリーダーなんですか♡?」


唇を離されれば、そういう煽りが飛んでくる。

張本人なのに、身体をいじめてくる張本人なのに…!

しかし、こんなことされているのに気持ち良くなってしまう…!



魔女の谷間はまさに沼だった──。

身体をピトリと乗せた途端、そこからずぶずぶと沈み、

タイツ越しにしっとりと湧き立つ汗が蒸せてくる……!


そんなフェロモン空間に挟まれれば…

身体が興奮しても仕方がなかった──。


「ん………んふふっ♡」

それに気付いたのだろう、

魔女はドワーフや妖精に見せつけていた姿勢から一転、

こちらのことを胸元に隠すように《傾斜》をつけてきた…!


ずるり……くぷん、と呑まれる身体!

頭は谷間に突っ伏し、足は無様に両胸を支えにしている!

その体勢になれば自然と……向いてしまうのだ、

自分の陰茎が、タイツ越しの胸の谷間に!


そこをすかさず──捕らえられた!

「んふふっ…♡」魔女の全身パイズリによって!


絶対に勝てない勝負だった──。

すぐに射精して、誇りが負ける勝負だった──。


「ほらほら…ここで意地を見せなきゃ、

 リーダーかもしれないポイントを失って、

 荷物持ちになっちゃいますよ~♡」


にも関わらず、

魔女は煽って勝負させようとしてきた!

リーダーかどうかなんてどうでもいいのだろう、

小人の性感を煽って、反応を楽しむのが全部──。


だが、切羽詰まった小人は──。

『射精したら、荷物持ちとなる』意識を植え付けられ…!

我慢をしようとした、しようとはしたのである。


けれど魔女の大きなおっぱいの中、

頭のてっぺんから、胴体まで

『むにゅり』とおっぱいとタイツの生地に包まれ、

『ゆさっ♡ゆさっ♡』揺り動かされでもしたら…!


限界が来る──!

射精欲がピンとタイツにつんのめり──!!



くちゅっ………。


──────ッ!!!!!


唯一外気に出ていた足がツンとつままれた…!

両足をまとめられ、足枷のように片手にすっぽり収まり…!


ふぅ~~~………


おっぱい越しから聞こえる前に、感じた──。

それは、魔女の吐息だった。


マズイ…マズイ…!

捕食される…!足が…!


グッと手を突き逃げようとしても、

おっぱいに抱きしめられ、埋まっている…!


その間にも──、

くちびるのあのむにゅッとした感触が足に突き──!


「いただきま~す♡」


むちゅ…………。

は、入ってしまった、足が、口内に…!

途端にぬめりっと舐められ、性感を刺激してくる…!


──────ッ!!!

頭がどうにかなりそうだった。

おっぱいに埋まる中、足を食まれ、揺らされる。


そうなれば、快感に満ちた体は耐えきれず──ッ!


『無様な姿を見せたら、リーダーとは認められない』

そのことが頭に残っていながらも………!



~~~~~~~~~~~ッ!!!!


射精………してしまった………。

あっ……ああっ……。


プライドが崩れた屈辱よりも、絶望感よりも先に……。

頭の中からじ~~~~~んっと、気持ち良さが湧いてくる。


射精先のタイツを見れば……。

ぽたっ…ぽたっ…と、

白い精液が黒いタイツ越しに、谷間に向かって糸を垂れており……。


その──、

おっぱいの雄大さに、また興奮してしまったのだった……。


───────────────────────────────


「はい♡荷物持ちさん、

 これを持っておいてくださいね♡」


魔女の谷間にあっけなく射精してしまったことで、

《リーダー》から《荷物持ち》に降格してしまった。


それ自体は……まぁいい。

結局、この冒険中は……。

呪いは解けず、荷物持ちしかできないのだから。


だけれど──、渡されたものが問題だった。


「これはボクくんの責任ですよ~♡」

むわぁっ………、じわぁっ………と、

手渡されたのは魔女のタイツ─────。

一張羅そのままを渡され、埋もれそうにもなる!


「や、やっぱり…

 そのまま着たまま冒険は…」


「ん~?射精したのは……ボクくんだよね?」


「うぅっ………」


なにも言えなかった。

たとえタイツからじわりじわりと感じるものが、

ほぼほぼ99%、魔女の汗や香水の香りだとしても…。

射精した手前、こっちが悪い。魔女の思惑通りだとしても…。


しかし……。

(これを抱き上げたまま、冒険をするのか…)


息を吸うたび、良い匂いがする。

魔女だからか薬品やハーブの不思議な香りと、

汗やフェロモンを纏った興奮する香りがする。

───仲間に見せられる顔をしていなかった。


「それじゃあ行きましょう~!

 本当にリーダーかだったかは、

 また後のお楽しみってことで♡」


魔女はどっちでもいいような顔をしてるが…

ドワーフと妖精は

『こんなのがリーダーだったの…?』顔で、

ちょっとなんか悲しくなってきた。


うっ…ぐぐぐっ…。

しかし…しかし…どっちにしても…

このまま全部解決すれば、全部ハッキリするのだ。

それだけを心に留めて、今は荷物持ちに徹するのみ。


大きなキス跡が、胸元に刻まれた身体で、

タイツを抱きかかえながら…

ダンジョンのタイルを踏みしめてゆく。


100cmの身体で…

さらに小さくなりつつあると、気付かないながら。


(続く)

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【縮小アプリシリーズ】ギャル「縮小アプリが与える精神的な影響について…?」

放課後にて──。

忘れ物をしたので、教室へと戻ってみると……先客が居た。


「おっ…セル君じゃ~ん、なに~?

 もしかして……襲いに来ちゃった?」


「ははっ…いや~…

 なんかのセリフですかそれ?」


「うん?ま~?

 違うけど、非日常を味わいたい的な?」


彼女の名前は彩千(アヤチ)さん。

クラスの中に一人は居るような陽気なギャル。

『金髪のグラデーション』『シュシュ』『キーホルダー』

といった三種の神器を身に纏う、コッテコテなギャル。

おっぱいもデカいから、男子人気が非常に高かった───。


そして……。

放課後にクレープを買いに行くんだろうなぁ……。

なんて偏見を持ってしまうくらいには、

カラフルな学校生活を過ごす感じがする相手だった。


ちなみに『セル』というのはアヤチさんが思いついたあだ名だ。

情報教育の際、表計算ソフトのマスの仕様について

アヤチさんの手伝いをしたところ、こんなあだ名になってしまった。


「で、セル君はなにしにきたの?」


「ん、あぁ…忘れ物をして……

 しばらく休みだし、データ持ち帰らないとな…って」


引き出しを覗き込めば、データカードが隅にあった。

それをピッと取り出せば目的完了──。

今なら暗くならないうちに寮まで帰れる!


のだが──。

アヤチさんの方からオーラを感じる。

《話せ~話せ~》《構え~構え~》と、

作業中にやってくる猫のような雰囲気が伸びてきた──。


仕方ない。

青春の1ページになるようなムードに飛び込もう。


「お~やっぱセル君って真面目?なんだね」


「そりゃあ…独り身だし。

 税金で養われている以上、公的な見本にならないと…」


「お~…立派。

 っと、そんな立派なセル君に

 ちょっと質問があるんだけど…」


言うなり、アヤチさんはスマホを取り出した。

いつものヤツだ、アプリを教えてほしいというヤツ。

パソコンを教えてからというもの、たまに頼まれるのだ。


「あぁ、いいよ。

 変なページとかあったら今のうちに消しといてね」


「えぇ~それって~

 アタシのことを

 エッチなものを見る子だって思ってるってコト~?」


「どっちかというと、ネットリテラシー的な?」


「まぁいいよ、別に変なモン開いてないから」


ポンッとスマホが手渡された。

ギャルらしくゴテゴテとした装飾ばかりのスマホだ。

とはいえ握ればそれなりにグリップとして機能して、

個人的にはそのゴツゴツ感は好きだった──のだが。


手渡されたスマホの画面を見てギョッとする…!

《見て欲しい》《設定して欲しい》と頼まれたのは…!


「縮小アプリ…!?」


「そうだけど~?」


「いや~…これは~…

 なんというか自分で設定しなきゃいけないやつで~…」


《縮小アプリ》───。

それは巷で話題になっている身長管理アプリのことだ。

従業員の小型化、介護の労力削減などなど…。

社会的に良好なアプリなのだが、他人に操作させるものではない。


今ここで自分がアヤチさんを登録するにしても、

動作確認のために……。

小さくしたり大きくしたりしなければいけないわけで…。

そんな決定権を男子に渡してもいいのだろうか───?


「え、いいケド──?

 最初言ったとおり、襲ったりしないでしょ?」


「まぁ、そうだけど……」


なんという信頼感だ、

これが善性ギャルのなせる技だというのだろうか。

億劫になっていた自分が恥ずかしい。もうパパっと済ませてしまおう。


《利用規約》の部分をパパーッと流し、

一通りの生年月日、住所などを記入──。

国民IDをアヤチさんに打ってもらい……登録完了。


後はもう、生体リングと繋げて、

ナノ技術で縮むだけだったのだが……。

なにかアヤチさんの様子がおかしい……。

スマホを手にして、こちらの様子を窺っている…?



その瞬間だった───。

グンッと視界が揺らいで、足元がおぼつかなくなる!

『ふらふら…ふらふら…』と、距離感が掴めずカッとツマづき…!


四つん這いに倒れ込み…

横を見た瞬間、違和感に気付いた。


アヤチさんの足が……。

自分の手よりも大きいのだ。

太ももが太いとかそういったレベルではない。

自分の手の平を目いっぱい開いても、

アヤチさんの女性の上履きを掴めないほど、足が大きい…!


間違いない、小さくなっている!


原因は分かっていた───!


「あ、アヤチさん~?

 こっちの生体リングとリンクしましたね…!?」


思えばアヤチさんのスマホを設定する過程で、

過去に何回か生体リングで操作していたことが結構ある。

毎度設定を消していたのだが……そうだ、直近の設定は消してない!


今回の事態は……

その隙を突かれたということか───。


「うん、まぁ…そんなとこ!

 ダメだよ~、面倒でも設定は消しとかないと」


「は、はは…っ。肝に銘じておきます」


アヤチさんの為に設定したのにこの仕打ち。

裏切られたのはちょっとショックだったけれど──。

《キラキラ》とした視線を向けられれば、どうも悪く言えない。


しかも、その上───。

ゴソゴソとお菓子も出して……。

ペット扱いするつもりらしかったから───!


「セルく~ん♡

 君の好きな鈴カステラだよ~♡」


「す、好きなんだけどさぁ…!」


なんともまぁ、むず痒い距離感だった。

つまみ上げられた鈴カステラを

『あ~ん♡』と食べさせられれば、ペットのような心境に。


大きさとしては30㎝くらいか。

アヤチさんの黒タイツが目線の高さにあって、

その点だけでいえば…ちょっとドキドキはした。


がしかし、いつまでもこんなことをしていられない。

他人への勝手な《身長操作》は違法な上に、

暗くなる前に帰らなくてはいけないのだから…!


───けれども、事態を起こした当の張本人はというと。


「んま~…ちょっと付き合ってくれない?」と、

事の重大さを理解してないのか、のほほんとした顔だ。


「付き合うって……縮小状態でなんかすることあるの?」


「いや……まぁ……ほら、ウチに来て貰いたいな~って」


「え───、マジか」

なんともまぁ遠回りなお誘いだ。

確かに明日からちょっとした休みだし、

自分は独り身だから別に待っている人もいない。


だからまぁ…

お誘いは嬉しいのだけれど。

それと、《縮小》することに何の関係が───?


あ………!

もしかして…ひとつ屋根の下、

男子と一緒に居るのはちょっと怖いからとか…?

それなら納得できるのだけれど……。


「いや、しないしない、信頼してるっし」との一点張り、

信頼してくれているのはいいが…

であればさらに疑問が湧く、じゃあなぜ小さくしたのかと。


するとだ……。

アヤチさんはその165cmという巨体のままに、

30cmのこちらを抱き上げ、腕に乗せ始めた…!


さながらそれは赤子を抱き上げるかのよう。

しかし赤子に比べたら細っこく、容易に寄せられた…!


「うわわっ…!」

「へへっ~、ちっちゃ~い!可愛いな~♡」


同級生、クラスメイトのギャルの腕の中に納まってしまった…。

女子とはいえ、もう立派な女性。

二の腕は『むにゅり』と柔らかく、極上の枕のよう。

そんな中、腕に固定されてしまえば、もう逃げられない…!


「アタシ、小人さん好きなんだよね~

 ほらほら、見て見て~お気にのヤツ!」


まるで液晶テレビのような

スマホの画面が目の前に掲げられた。


しかし───、

そこに描かれていたのは

公共放送に乗るようなものではない!

一部の好事家の特殊性癖が刻まれていた…!


「な、なんだこれ…!?」

最初こそはギャルが装備しているような、

いつものよくある《ぬいぐるみポーチ》に見えた。

しかしその透明なポーチの中に入っていたものは…!


人間──だった、

自分と同じく縮小したような人々。

そんな彼等がSNSにのっかり、イイネを浴びている…!


「え………えぇ~……」

特殊性癖の民に一瞬見えた。

しかしイイネの数を見れば、一万はゆうに越えていて…。

いつの間にこんなモノが流行ったのかと思うほど………!


「すっごい可愛いでしょ~!

 最近カレシを閉じ込めちゃお!って感じで流行ってんだよ」


「お、おぉ…すごい世界だね」


すごい世界だ、すごい世界ではあるが…。

SNSにアップするとかそういうものはちょっと回避したい。

──そんな気配を察したか、アヤチさんはニッコリと笑い。


「大丈夫…!

 アタシはSNSに上げたりしないから…!

 ただちょ~っと、ペット欲求っていうか~…

 ミニチュア欲が刺激されてしまいまして~…」


「う、うん………」


「だからセル君で

 試させてくれないかな~って…

 ペット体験…じゃなくて、小人体験を…!」


なかなか熱量が籠った話し方をしてくれる。

腕の中では顔を背けたりもできず、

熱い吐息を受けるばかり。


これはもう……断るのは難しそう。

観念して小人待遇を受けなければならないだろう。


ただ──、悪くは無さそうな気がする。

独り身だし、データカードも持ってるし、

休みは適当に勉強か、寝るか、ゲームくらいだったし。

スマホさえあれば何でもできる時代だ、

アヤチさんの家で小人生活するのもアリだろう。


「ホント!?やった…!

 やっぱ言ってみるもんだ~…!」


「ま、まぁ…お手柔らかにね」


さぁ言った──、言ってしまったぞ。

若干後悔しつつも、ドキドキしている自分が居る。

スマホで見せてもらった縮小人間のように扱われるのか。

───恥ずかしいやら嬉しいやら、複雑な気持ちになる。


………ただ、そんな時だった。

『帰ろうか』という雰囲気になったのだが…。

アヤチさんは今さらになって、

もじもじ恥ずかしがり始めたのである。


「あっ……。

 えーとさ、小人さん手に入れたら…

 やりたいことがあったんだけど…」


「う、うん…?」


なんだろう改まって──、

これ以上の性癖開示などあるのだろうか?

────────────あったのである。



「家に帰るついでに…

 アタシのぉ…

 口の中に入って、味わわせてくれないかな~って」


「は…!?」


「雑誌でね?

 彼氏を口に入れてディープキスすると、

 お互い幸せになれるって書いてあってね…!?」


「えぇ…!?

 え、えーと……。

 か、彼氏じゃないんだけど…」


「でもぉ…小人さんならできるでしょ…?」



好奇心───、

という言葉が彼女を言い表していた。

おそらく《そういう》性癖なのだろう。


パッと見た瞬間脳に、性癖に合致して、

無意識的に好奇心が湧き出し、欲を解消しようとする!

ギャルという属性を盾に、性欲を満たそうとしていた…!


ま、マズイ…!

女の子のお人形遊びくらいの感覚だったが…!

これはもう確実に自分のことをオナペットにする気だ…!


「ちょ、ちょ~っとだけだから…!

 気持ちよくもしてあげるから…!」


カタカタカタ…ッ!

目盛りのSEが鳴り響けば、

それと同時に視界がガクンと下がる…!


30㎝から圧倒的に減らされ──!

赤子のように腕に寄せられていた身体も、

いつの間にか手の平の上にコロンと転がされ…!

巨大なスマホを覗けば、3cmと書かれている…!


「ごめんね、今日だけだから!

 明日には絶対ぬいポーチ買って、

 移動中はそこに入れてあげるから…!」


「そ、そういうわけじゃなくって…!」


否定はした───、

抵抗の意思も見せた───、

けれども止まらなかったら、もう成す術がない!


「い、いただきまーす!」

「(ディープキスなんだよな…!?)」


手の平から飴玉のように回され、

アヤチさんの口内へとコロンと転がり込んだ。


ただ…入るだけでもひと苦労。

シャツもズボンも、だ液にまみれてベットベト。

脱ぎ散らかしたかったけれど…巨人とはいえクラスメイトの女子。


そんな破廉恥な姿になるわけにもいかず……。

もう、どうにでもしてくれという体勢だ。


ただ、そんな無防備な体勢が…

アヤチさん的には難しかったらしい。

生来の優しさゆえか『だ、大丈夫~?』などと、

端からやらなければよかったのに、余計な心配をし。

──被害者にも関わらず、口内の中で…

──舌を触ってなだめることになろうとは思わなかった。


ただ、舌とのスキンシップをいくらかやっていると…

慣れてきたのか、こちらの味を確かめるターンとなる。


チロ…チロ…と、

おっかなびっくりに転がしていたのも今は昔、

だ液を『じゃぷんっじゃぷんっ』と溜めて波にさらわせる…!

小人の出汁を撮るため…!味を啜るために…!


「んっ…んん~♡」

別に甘いとかないのに、アヤチさんは満足そうだ。

汗くらいしか味の源は無いが…

小人になると汗の成分が変わったりするのだろうか?


ただ……。

そんな《味見》の段階も終われば、ついに本番がやってくる。

だ液がさらに粘っこく糸を引き、口内が熱く熱く…!

ディープキスをしようとしていたのだ、アヤチさんは…!


「んふっ♡ふふ~っ♡」

嬉しそうな声が聞こえるけれど、中はもう阿鼻叫喚。

舌ベロが3cmの身体を舐め回し、飴玉というよりガムのよう…!

ぺっちゃ…ぺっちゃ…くちゅ…くちゅ…と、舐め回され───!


───当然ながら自分は、翻弄されていた。

ギャルの口内の中は…熱いやら…甘ったるいやら…

フェロモンにも似た、

《女子のだ液》という媚薬をぶっかけられれば…!!!

たちまち蕩けてしまう───気持ちいいと───!


苦しくとも、それが気持ちいい──。

サウナに入ったようなアドレナリンが絶えず湧き出し、

喉の奥という深淵が傍にあるという事実がそれを加速させた。


今なら分かる──。

『彼氏を口内に入れてディープキス』をすると、

彼氏彼女お互い幸せになるという記事を───。


ちょっと甘マゾ気味な感想になるけれど、

彼女に舐め回されるという非日常感、逆転性が…

新鮮に生活に染みて、コミュニケーションになるのだろう。

頭がぽかぽかに蕩ける中、そんな事ばかりが思いついた。


くっちゃくっちゃ…ぺっちぺっち…

舌とは思わなければマッサージのような抱擁を受け、

ディープキスには過ぎるほどのだ液が口内に紛れ込み…。


いまさらながらちょっと意識してしまう。

体格差が大いにあるが…

アヤチさんとディープキスをしているのだと。

青春の1ページに刻まれる出来事になるに違いなかった。


ただ……。

そんな気持ちいい時間も、家に着けばそこで終わり。


「着いたよ~」

ティッシュの上、ガムのようにペッ…と吐き出され…。

風呂上がりのような、もっと味わいたかった感触があったのだった。


───────────────────────────────


アヤチさんの家は…

予想通り女子女子していた。


パステルカラーの絨毯、パステルカラーの机、

可愛いモノが好きなのかぬいぐるみが整列され…。

自分も、そのひとつになるのかもと、ちょっと心配した。


だが、そうはならなかった。

だって、彼女にとって自分はぬいぐるみというより、

《オナペット》のような存在だったのだから………!


「ね、ねぇ…!

 もうちょっと縮めてもいいかな…!?」

帰宅して早々、答えを待つ暇もなく縮小される!

人権を感じさせぬほど『ガクンっ』と致命的なまで縮められ…!


小人視点でアヤチさんを見上げれば……。

もう、山かなにかのような大きさだ…!

おそらく1㎝、いや、それ以下…!


にたにたと嬉しそうなアヤチさんから、

スマホを天の啓示のように掲げられれば…!

そこに記された文字が見えてきた……1cmの半分《5mm》だ!


5mm……。

とうとうここまで縮んでしまったか。

縮小アプリの底知れなさを感じつつ、ドキドキしていた自分が居た。


ただここまでくると…

アヤチさんとのコミュニケーションも

スマホを使わなければならないのが不便ではあった。


「う、うわぁ………!」

「すごいね!ここまで小さくなれるんだ…!」


「つ、潰さないでね…?」

「そこんとこはだいじょーぶ!

 小さくなった分、頑丈になるって書いてあるし!」


本当だろうか…?

個人的には、非力になった感触しか感じない。

確かにスマホには『ゾウに踏まれても安心!』という、

うたい文句があるけれど…正直、眉唾モノではないだろうか?


しかしそんな5mmの表情でも、察されてしまったのだろう。

アヤチさんはこちらの不安を払拭するためにか………。

持ち上げて───!?


「え───?」

真下に広がるのは、アヤチさんがいつも履いている黒タイツ…!

そのパンツ部分の隙間がツイッと開かれ───入り口のように!


………。

ま、まさか…!


「ア、アヤチさん…!あの……!

 大丈夫なのは分かったので、解放してくれると…!」


「ん?解放って…落ちたいってこと?」


「そういう意味じゃなくって……!」


けれどもあちらとしては《そういう意図》だったのだろう。

パッ…!と小人をつまんだ指を離し…!

タイツの中へと、滑落させた…!


──────────────────────────────


股部から、太もも部への直行便──!

瑞々しい肌をつつーっと垂れ落ち…

《太ももに作られた居場所》まで止まることを知らなかった…!


「うわっ…わっ…わわわっ!!!」

ぺにょっとしたアヤチさんの肌に感銘を受けたのも最初だけ。

滑落すればするほど、こんなに掴み所が無い肌があるか……!

と、的外れな肌の文句を言うまでになってしまっていた。


そして───……、つつーっと垂れ落ち、

《特等席》のような収まりの良さを背中側の太ももから感じるが…

その実、この太ももは拘束具のような役割を果たしている…!


それに、《太ももの特等席》まで辿り着けば、いやでも分かる。

これから自分に何が起こるのかというものを───。



タイツで薄く見えた先───。

透け透けとした向こう側には…

当然、ここと同じような太ももが聳えている…!


「や…やめてくれ!」

声を大いに出したところで、

タイツと太もものサンドイッチに挟まれ吸収された。


横たわれば柔らかく、温かい、

むちむちとした太ももなれど…!

その双璧が目の前に聳え立ってみれば…!

───死を覚悟するほどだった。


「どう?アタシの太もも!

 小人さん包み込めるくらいムチムチしてない!?」


「───ッ」


何を言ったらやめてくれるか分からず声が詰まった。

だがしかし今になって思うと…

答えないというのが正解だったのかもしれない。

だって───いずれにしても潰されてしまうのだから。


《太ももの特等席》で、

デスゲームの気分を味わうことになろうとは思わなかった。


5mmの身体に二重のタイツが重なって、

『ずりぃっ…ずりぃっ…』と擦られるのだ。

デスゲームの罰ゲーム以外の何物でもなかった。

たとえそれがムチムチの太ももに受け止められてても…!

中に居た自分はというと──!


───もう、人と呼べる造形をしていなかった。


ぎゅぎゅぎゅ~~~~~~~~~~~~!!


むっちむっちと、プレスされる太ももの中──。

太ももに押しに押されて、身体が大の字に。

タイツの繊維シワに合わせ、伸びに伸ばされ、

《肉に埋まる感触》を初めてそこで味わったのである。


「ほら…!ほら…!潰れない…!

 ね、これで安全だって分かったよね?」


「わ、わかったから…」


まるで肌の一部になってしまったかのような密着具合で、

身体を引き剥がそうにも、ぺちりぺちりとくっついていた。


───だが、それだけならよかった。

問題はその次、巨人が昂ってしまったのである、

太ももプレスのせいで───!!


─────

──────────。


「んむぅ…気持ちよさそう。

 ねぇこっち来て…アタシの武器は他にもあるんだから」


太ももにプレスされ、

興奮鳴りやまぬまま次の場所へと行かされた───!


太ももという下半身から、上半身へ───!

いつの間にかアヤチさんはブラジャー姿となっていた…!


「うわっ…ぁぁぁぁ!」

5mmという小さな身体でおっぱいの上までつまみ上げられたのだ。

男であればだれもが夢見るであろう巨大おっぱいが、真下に見えた!


頭が──、一気に都合よくなる!

今までの苦痛も快楽へと転じ、

おっぱいに抱かれれば…全て許してしまえるくらいに!

単純であるが、これを真理としなければ、何が真理といえるか。


「ふふっ…。

 やっぱり男子ってこういうのが気になっちゃう系?」


「ま、まぁ…正直に言えば、そう。

 っていうか、恥ずかしくないの?男子に見られて」


「え~、ん~…恥ずかしくないよ?

 だってセル君、今って小人じゃん~」


「そ、そうなんだ…」


なんかさっきから

人間扱いされてないような雰囲気に若干ドギマギしながらも…。

そのおかげでおっぱいという大地をまじまじと見ててもお咎めないので、

まぁ……元は取れてると思っていいだろう。


アヤチさんもこちらの喜ぶ感情を読み取ったのか、楽しそうだ。

ここでようやくコミュニケーションが取れたような気がした。


───がしかし、会話の言葉を繋ぐ前に事態は動く!


「ぽ~ん♪」と無邪気なギャルの声が、部屋に響き…。

投げられた対象の存在が、乳の海に沈むなんて…一瞬だったのだ。


「うわああああっ!!」

突然投げられたもんだから、当然驚く。

頑丈だと先ほど教え込まれたのだが…高所は高所。

5mmの小人にとっては何気ない人間のトスも……。


ビルの上、タワーの上に飛び上がってから、

急降下するほどのヒュンッとした感じが全身を包んだ…!

たとえこの先で、乳の沼が受け止めてくれるとしても…!

恐怖は本物で、叫び声がひとしきり鳴ったのである──。


ただ、そんなスッ頓狂な悲鳴も、1秒もかからず埋まって消える。

アヤチさんのデカパイに『つっぷん』と沈み、肌に張り付き…!

もうそれこそおっぱいの一部になってしまったかのような状況に…!



落ちた場所は──、ちょうどおっぱいの谷間だった。

丸くて形が整っているデカパイを支える交易地点。

そんな位置に転がり込んでしまえば、圧力を受けるに決まっている!


「んっ…んぐぐぐぐぐ!」

5mmの身体で必死に耐えた。

気持ちよくも、生命の危機を感じる、おっぱい。

両腕をおっぱいに突き立てて、潰されぬようにと支え…!


だがしかし、アヤチさんのおっぱいは…

5mmの小人なんて存在しないかのようにその柔らかで呑み込み…!


「男子って…小人さんって…

 みんなこれが好きなんだよね?」と、聞こえた瞬間全てが始まった。

おっぱい同士をたぷんたぷんっ…!と打ち寄せ合う、全身パイズリ…!

それが5mmの小人を中心に圧力が注ぎ込まれ…!


当の本人である自分は──、火花が散った。

人の身で到底受けてはいけないような、気持ち良さ…!

全ての男子の理想である

《柔らかさ》が一身に注がれ、罪悪感を覚えるほどだった。


股間も全身パイズリにより、主張をはじめ…

意思とは反して動き出した。

腰を巨大なおっぱいに擦り付け、気持ち良い。

そんな感情ばかりが湧いてきて──狂うかと思ったのだ。


だが…巨人からしたら、

小人の擦り付けなんてお遊びみたいなもの。


「んっ…滑りやすくするから…」


だらだらと垂らしたカウパーよりも、

人を包め込めるくらいのだ液が…

一気におっぱいの表面を覆って、小人を待つ!

全身パイズリするために、気持ち良くするために…!


5mmの小人なんてもう見失っているはずなのに、

ぶにゅりぶにゅりと、巻き込まれている姿を想像しながら…!


巨人は──。

ズッ…!ズッ…!と、擦って…!

───的中したのは言うまでもなかった。



「うっ…ううぅっ…!」

全身がおっぱいに包まれ、気持ちいい。

だ液でぬらぬらと絡まれ、気持ちいい。

そんな気持ちばかりの空間で興奮しないワケがない!

勃起した股間が右へ左へと、暴れて止まらず………!


「それっ♡それ~っ♡」

ワザとらしい声が天啓のように

空から降ってきたのが、決め手だった。


双璧のおっぱいがこちらに向かって、

狙い定めたかのように一極へと集中し…!

5mmの身体を乳肉に沈める…!押し潰す…!


「く~~~~~~~~~♡」

手応えを感じたのだろう、

アヤチさんはおっぱいをたんったんっと整え……。

獲物の御開帳と相成れば……

異様に白い液体にまみれた個所がひとつ。

小人が果ててしまった地帯がありありとおっぱいに刻印され…。

それを『ふふっ…』と慈愛の満ちた目で見守るギャルだった──。


──────────────────────────────


気が付くと…自分は丸裸になっていた。

元々口内のよだれでべしゃべしゃになっていたものだ。

洗濯に反対意見は無かったのだが…いつのまに脱がされたのだろう。

そして───自分はなぜ、乳首の先端に立たされているのだろう。


「なんでって……

 おっぱいに入ってほしいからだけど?」

そんな疑問に答えたアヤチさんの返答がこれだった。

最初はワケが分からなかったが…さらに続けて聞いてみた。


「ここまで来たら…

 もう乳腺に入ってみない?

 きっとおっぱいミルクの温泉は気持ちいいよ~!」


「おっ…おぉっ…」


やっぱりぶれないな、アヤチさんは。

サイズフェチの可能性を大いに開発し、

自分の身体で試すことを厭わない──。


気付けばもう、

キッチリと乳首に入るほどまで縮められ…。

机の上に『でろんっ』と乗った乳首はまるで洞窟のよう。

若干、冒険心が湧くような気がした───。


……

…………

………………。

「え───、マジで本当に入らなきゃいけないの?」


「そうだけど…?

 あ、出たくなったらちゃんと搾ってあげるから!」


「そういうことじゃないんだけど……」


といえども、

目の前に乳首が出されれば

近付きたくなるのが人間のサガ。


ピンクの部分を足蹴に、火口にも似た乳首の穴を覗き込めば───。

身体が『ガクン』と、降下した───。


この感触、なにが起こったかなんて、イヤでも分かる…!

『乳首に入るくらい』の大きさなんてまだまだ序の口、

アヤチさんは縮小アプリの目盛りをさらにジャキジャキとタップし…!

こちらが覗き込んだその瞬間、

小人にとって大穴になるまで縮めたのである───。


「えへへっ!大冒険に行ってらっしゃい…!」


「はっ………はははっ」

流石にここまで縮めようとするとは、思わなかった。

ここまでやり切ったらもう、称賛するしかないだろう。


埃よりも小さい、乳首よりもさらに小さい身体で、

《乳首の穴》という延々と続く穴の世界へと身を委ね……。

『ミルク溜まりに落ちたりしないよな…?』

なんて思いながら落ち続ける小人の自分であった───。


───────────────────────────


いったいどれほどの時間が経ったのだろう、

乳腺の中に閉じ込められ、ミルクの温泉に漬かる生活。

一日だけだったかもしれないし、一週間経過した気もする。


自分の心臓の鼓動は、

アヤチさんの鼓動を聞くうちに同じ感覚になっていて…。

それが原因で時間間隔がおかしくなったのかもしれない。


───そんなおかしな時間間隔で…

『ぶにゅっ』と母乳と共に出されたのだった。



「うああっ…」

久々に見る外の光は…まぶしかった。

それこそ産まれて初めて見るような光に近く…。

もう、心も身体も、アヤチさんのモノになっていた。


「お、おぉ~い、大丈夫…?」

「だ、大丈夫…じゃない気がする。

 やっぱり体内は…結構変わるよ、人格」


「そ、そ~お?

 まぁまぁ…お詫びにこれ、用意したからさ」


といって、小人の前に差し出されたのは…

いつかのぬいぐるみを、小人をしまうためのポーチ。


小、中、大、とサイズごとに分かれていて…。

バッグ以外にも、太ももに巻いたりもするヤツがあった。


「ね、今日はこれで一緒に遊びに行こうよ…!」


『一緒に…?』という言葉に、一瞬戸惑った。

だってもう自分は…すでに彼女の一部と化したのだから。

『一緒に』なんてもう、当然のことであったから………!


───うっすらと、その異常な考えに気が付きつつも…。

───乳腺内で蕩けるような気持ち良さ、

───彼女と共に過ごした毎日のリズムは、

───『一朝一夕』で治るようなものではなく…。


しばらくは……。

就寝時は『乳腺内でなければ眠れない』という、

後日思い返せば顔が赤くなるほどの、

恥ずかしい日々を過ごすことになったのだった。



ただ───、

救いがあるとすれば、アヤチさんの態度か。

こちらが乳腺内で寝たいとワガママ言っても、

決して嫌がらず、むしろ好意的に受け止め…。

その顔は聖母のように穏やかだったというのだから。

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リスポーン先は、天使の母か、娘の中…!

明日に向けてベッドで地図を確かめていたときだった。

『確かシチューのために素材回収を頼まれていたな〜』と、

ルート取りを考えていると………コンコンとドアが鳴る。


「こ、こんばんは…!

 お兄ちゃん、今よろしいでしょうか?」


誰かと思いきや……シィちゃんだった。

この宿…もとい教会に、親と共に住んでいる天使種の子。


最初こそはダンジョンに併設されている教会に、

天使の母子2人しか居ない現状に驚いたものだが………。

今では慣れたもんで、家事も手伝う仲になりつつあった。


──なにをお願いしに来たのだろうか?


「えっと……。

 読めない文字があったので、教えて欲しいのですが…!」


「あぁ、いいよ。

 ちょっと部屋整理するから…」


剣を鞘に、道具をカバンに、

ひとしきりパパッと掃いてシィちゃんを待った。

いいよ、と答えた途端にギイィ…っと扉が開き……。


現れたのは──、教会一番の天使ちゃん。


シスター然とした黒い礼服を身に纏い、

背中に生えるは、その種を示す白い羽。

髪は金髪、クシャッとした柔らかヘアー。

120cmほどの身長で、胸がちょっとデカい。


そんな子が自分の部屋に訪れたのだ………。

小さい子が好きということはないのだが…。

可愛さのあまりに…少しにへら顔をしてしまう。

それどころかちょっと扇情的な気持ちにも……。

相手は見た目こそは『小さい』というのに──。

『魅了の状態異常』を受けた時のようにクラクラする…!


身体つきも、天使種だからちょっとエッチだ。

母性的に太ももや腰つきがムチムチしてたりするし、

聞けばもう天使としては『成体』とかで、年齢もこっちより高いとか。

『天使』は『魔物娘』と似て非なるものの、エッチが好きなのは共通。


母子共に『降臨』してくる天使はこういう傾向があるらしい。

そう思うと、ちょっとドキドキしてきたな…。

──本当に、文字を教えて貰うためだけに来ただけなのだろうか?


……

………。


とはいえ、こっちはひとりの冒険者。

教会からの加護がなければリスポーンできなくなるので、

『いいお兄ちゃん』として、対応しなければならない…!


邪念を捨てて……。

なるべく自然体で話さなければ……!



───ならないのだが。


「で、ですね…

 教えてほしいのはこちらなのですが…」


ベッドに横座りするかと思われたのだが、

こちらの膝に『ちょこん』と座ってきた…!

まだ甘えた盛りの少女らしく、全ての体重を預けてくる…!

しっとりとしたシスター衣装、ぷるんとした尻を乗っけて…!

ふわふわとした背中の白い羽を押し付けられれば、羽毛の枕のよう。

──多少なりとも刺激されてしまう。

──もしかしたら本当に誘っているのだろうか?

──けれども、見降ろして見える顔は真剣そのもの。


情欲を押し留めて、

『読んでほしい』と言われたものに目を通す…!


──ただ、その書類が問題だった。


「え、な、なに…!?読んでほしいものってこれ…!?」


「はい…そうですけど?」


「でもこれって…!?」


《復活台帳》だった。

しかも今日できたてホヤホヤの……。


ダンジョン3階くらいの海洋エリアのことだったか──。

床に敷き詰められていたワカメに気を取られ、

背後から近寄ってきた《クラーケン娘》に

頭からパクりと捕食され、飴細工のように溶かされた記録が…。

そんな体験がつらつらと書き記されている…!


たしか──、

この教会にてシィちゃんの母親の胎内にリスポーンされたことで、

《復活台帳》が魔力で生成され、保管されたと思っていたのだが…。



なぜか、今、ここにある──!


「え〜と…シィちゃん、これって…」


「お母さんから借りてきました…!」


「え、本当…!?」


「本当です!

 お母さん前から読んで良いって言ってました!

 お兄さんに読んでもらいなさいとも…!」


なんてことだ…親から許可を貰っている。

《復活台帳》は玩具ではなく、魔道具だというのに。

いや、それどころか…エッチな書類だというのに………!


頭がクラクラしてきた。

魔物娘…天使種は…みんなこんな感じなのだろうか?

人間の倫理観では到底ありえないが──。

天使的には──、

『当人の濡れ場の書類を、当人の前で読む』というのは普通なのだろうか…?

まぁ、たまに【審問官の天使】がやってきて、

『ちゃんとやってるか』当人の前で食い入るように読みだすこともあるけれど…。


しかし、それにしても…

人間の倫理観と決定的な部分で違う気がしてしょうがない。


「あの…なにかありましたか?」


「ん…あぁ、いや。なんか、恥ずかしいなって。

 その復活台帳には失敗が載ってるわけだろ?

 お兄さん的には、見られたくないような気も…」


「そんなことありません…!

 お母さんが言っていました…!

 復活台帳は冒険者様の努力の証…!

 魔物娘への対策と、経験のために必要な物なのですから…!」


「そ、そう言ってくれると助かるな…」


なんて真っ直ぐな瞳なんだ。

復活台帳の追体験を自慰道具として扱い、

興じている天使達に爪の垢を煎じて飲ませたい。


………が、しかし。

肝心のシィちゃん自身がちょっと…湿っぽい。

こちらを椅子として使っている尻から体温が伝わり、

今まさにむんむんと蒸れて……

復活台帳から知識以外のモノも授かりたいと……バレバレだった。


─────────────────────────────


【冒険者は3階の水路に到達し、

 初めての階層で、リスクはあるが…

 教会の母子のためだと素材収集を始めた】

【水路に泳いでいる《鰻》を今日の夕飯に使おうと…】


「この文字って…なんて読むんですか…?」


「ああそれは…ウナギって読むんだよ。

 《魚へん》に《曼》って書いて、ウナギ。

 まぁ魚の種類は別に今覚えなくてもいいから…」


「分かりました…!」


少し妖しい感じで始まった読み物も…

始まったら何の事は無い。日報みたいなもので、

ダンジョンの様子と、その場での行動を読むだけ。


けれども…けれども…

読み進めていけば登場人物の行動に既視感を感じ、

とうとうワカメが敷き詰めたる項目へと至れば…!

自分だけでなく、シィちゃんもモジモジし始めた…!


ズッ…ズッ…と、腰をくねくね動かし、

こちらの膝に興奮の蒸気を塗りつけてくる…!


だが──、その興奮の原因となったものは……!


「あっ…あのっ…お兄さん…

 ここからなんですか…?食べられたのって…」


「えっ………!あっ………!」


気が付けば………勃起していた。

先に興奮していたのは…自分だったのだ。


シスター衣装の黒布を持ち上げ、シィちゃんの尻の間に潜り…

付近に女体があったからという理由だけで、陰茎がすり寄ろうとしていた。

おそらくこの先に待っているであろう情欲を思い出したのだろう。

深呼吸しても止まらず、シィちゃんにページをめくって欲しく、呻いている。


せっかく膝上に乗せて、本の読み聞かせという大切な時間を過ごしているのに…

当の本人は勃起で尻を押し上げているとは…

なんて姿をしてるんだ、自分は──。


──だが、それを受けている本人はというと。


「へっ…へぇ〜…

 こういう場所が危ないんですね…!」と、

興味深そうな表情をして目をキラキラ輝かせているだけ。

こちらの勃起のことは、ただの演出としてしかみていない。

──いや、それどころか…!

──『ハッ…ハッ…』と興奮を誘発させて、ページを捲る指に汗が滲む!


こっちが勃起したことによって予感し始めたのだ…シィちゃんは。

ダンジョンで起きたこれからのことを──!

ページの先には《濡れ場》があるということを…!



「待──っ」

慌てて、ページを捲る手を止めようとした。

これ以上見られたら恥ずかしいどころではない!

だがしかし、掴もうとしたその瞬間だった──。


120cmという小さい体躯が…

前に座っているだけにも関わらず、手が、腕が、回せない…!

両腕を広げても、シィちゃんの横腹に手が届くかどうかくらい…!

その間にも…ずむずむと尻の圧力が高まってきて…!


直感した──。

《縮小契約》だと──。


天使達が契約冒険者にできる行為が一つ、

《言うことを聞かない信徒を縮める》契約なのだが…

まさかシィちゃんが自分に対して行使するとは思わなかった。

──そのくらい彼女にとって、

──今、この瞬間は、大切なモノだとは分かるのだが………!



「シ、シィちゃん…!

 分かった…読んでもいいから…!

 縮小を今すぐ止めてくれ………!」


尻からかけられる圧力は、

いとも容易くこちらの身体をベッドの底へと埋めつつあった…!


膝上に乗せて天使の羽がこそばゆいと感じていたのも今は昔、

見上げても…手を伸ばしても…届かない場所にふさふさと羽はあった。


背中……腰……胴回り……視点が下がり……。

もう目の前にはデカデカとした尻しか見えなくなっている…!


ズボンは勃起でつんのめり、カウパーの影が見え始めている。

しかしそれを濡らし尽くすように、尻からの湿度が侵食し…。

もう下半身丸々シィちゃんで染まってしまっていた…!


──ただ、その時だった。

シィちゃんのページを捲る手が止まり、一瞬ふと我に返ったか、

尻をむにっと持ち上げて…圧迫空間から解放してくれたのだ。


圧力からの解放だ………、

ベッドの凹みと、尻からの凹みが徐々に盛り上がり、

マットレスの低反発で浮いたような感触になり、ホッとした。

………のだが、もちろん興奮している巨人はそれで終わらない!



むんず──と、掴まれた。

120cmという小さな身体、小さなお手々。

丸みがかっている手の平に、全身を丸々と…!


「うぐっ──!」

解放された瞬間に、また拘束。

普通なら苦しいところだけれど、お手々はぷにぷにとしてて…

体温も高いものだから…たちどころに──湧いてくる、性欲が!


今すぐにでも、手の平にこすりつけて、気持ちよくなりたい…!

シィちゃんもそのつもりで持ち上げてくれたのだろうか…!?




「お兄さん…これ、なんて読むの〜?」

だが…シィちゃんの様子は相変わらずだった。

もじもじと興奮しながらも、

ページを読む手は止まっていないという様子。

小人である自分も、辞書かなにかのように道具扱い。

──エッチのために、縮小したわけではないと知り…。

──ホッとしたような、シュンとしたような気持ちに…。


体勢としては……もう逆転していた。


こっちは5cmあるかないかで、

膝上に乗っけられるのは、自分の方。


背もたれに寄りかかれば奥底にイカ腹を感じられ……。

熱気のあるソファーみたいなものだったから興奮は止まらない。

しかも、下腹部の…言ってしまえば『子宮』の上にある辺り、

現在進行中でぐつぐつと温まり、熱がこちらまで伝わろうとしていた。


こんな環境で──、

いったいどうすれば冷静に『読み聞かせ』できるのだろう…!?



そして…そこからが問題だった。

『読んでほしい』と言われた場所に…心当たりがある!

クラーケン娘に捕食され、溶かされようかという場面…!

上半身が呑み込まれ、下半身を弄られている場面だった…!


そして……。

今現在も下半身が弄られている…!

こちらの弱点だと本能的に分かっているから…

催促気味に、手遊び気味にツンツンといじくり…!

『ほらほら〜ここなんて読むの〜?』とでもいうかのように!


読むしかなかった──。


【冒険者は嘴によって引き込まれてゆく】

「そ、それは…クチバシといって…」

「クチバシ…?鳥さんのアレですか…?」

「ま、まぁ…似てるけれど…タコの嘴とはちょっと違ってて…」

「へぇ………気持ちよかったんですか………それ………?」



「な、なんで…!?」

分かるんだ──、と言おうとする前にフレーズが目に入った。

【冒険者はもがいて逃れようとしたものの……判定は失敗】

【クチクチと嘴に挟まれる感触の気持ちよさで俊敏さを落としたとのこと】



「ほら、ここに書いてあります……」

「そ、それは……」


《復活台帳》に嘘偽りはない、真実だった。

今思い出しても身体がブルっと震える、あの被食。

身体を挟まれ、どんどん奥へ、もぐもぐ通される、あの感覚が──。



気持ちよかった………ことが、

バレてしまった──、シィちゃんに…!



「へぇ…嘴じゃないですけど、やってみようかなぁ…」

言うが早いか、こちらの身体を持ち上げ……パクりと食む!

120cm巨人の小さな口に対し、5cmの身体はあまりにも…無力過ぎた。


下半身をぷにっとした唇(くちびる)に咥えられればもう動けない。

しかもクラーケン娘に襲われたシーンのようにクチクチと甘噛され…。

──思い出してしまった、捕食されていたあの感覚を…!



身体がビクンと跳ね、興奮が高まってくる…!

下半身が、股間が、自分の意思と反してビタンと舌に屈服し…

──天使の舌を使って、床オナをしようとしていた。


「……………!」

それに気付いたか、シィちゃんは少しびっくりしたような息遣いに。

しかしそれこそ彼女が求めていたもので……あっちも興奮が高まった…!



「ふふっ…お兄しゃん…こぉれが好きぃなんでしゅね…?」

「うぅっ…」

一言……一言……、

喉の奥底から言葉が飛び出て、この身を侵食してゆく。

ビリビリと身体が揺さぶられ、喋っているだけなのに絶頂まで至りそう…!


そして──、

「こぉれ、読んでくだしゃい…」


言われた部分に目を通す──、捕食シーンの問題の箇所。

【冒険者は…丸呑みにされた瞬間、射精してしまった】という文章…!

事細かには書かれてはいないが…射精して気持ちよかったとは誰でも推測できる!


なんでこんな淫語を読ませるなんて、エッチなことを強いてくるのか──。

一瞬、理解できなかったが…言葉からの感情を読めば、ほんのりと分かる。

シィちゃんは……

復活台帳は未だ読み終えたわけではないが…。

《自身も体験したい》という気持ちになりかけているのである──。


「お兄さん…丸呑みが好きなんですか…?

 でも、呑まれちゃったら死んでしまいますよ…?」


「ま、まだ…好きになってないからぁ…!」


信徒の冒険者にありがちだが……

死の元凶になったものに好意を持ってしまうというのがある。

気持ち良いのもそうなのだが……。

畏避していてはダンジョンに潜れないからという合理化もあるのだろう。


──だが、自分はまだ『丸呑み』には目覚めていない。

──ハズだったのだが、今この瞬間……。

──目覚めかけていた……!


天使の子によって、丸呑みの性癖が…!



そんな言い訳を抱えるこっちを見越してか、

シィちゃんは甘い言葉で、丸呑みに誘おうとしてくる…!


「そういえば……

 お兄さんは大丈夫でしたね。

 丸呑みされてもリスポーン出来るんですし…」


安全装置があるから楽しめるんですよね?とでもいうかのような口調、

いたずらっぽくもありながら、ちょっと嫉妬も感じる表情をして…

不穏な雰囲気で、言ってきた。


「呑まれて溶けて…

 教会のシスターの赤ちゃん部屋にリスポーンするんですよね…?

 いつもそうやってお母さんに産んでもらっているんですよね…?」


「な、なにが言いたいんだ…!?」


聞けば──絶対にもう戻れない。

頭の中で警鐘がガンガンに鳴り響くものの、

恐怖と期待が混じった感情で、問いただした──!


だが……内に秘めた予想が、ここで確信へと変わる…!

天使の子とはいえ、教会のシスター…

リスポーンを担うであろう部分……子宮の部分を抑え……!


「なにって…私、もう産めるんですよ…?お兄さんのこと」


「──ッ!」


薄々感じていたことだが…

面と向かっていわれれば流石にビックリする。

自分が…120cmの天使の子の胎に入るなどと…!


そんな事があってもいいのだろうか…!?


しかし──、希望はある。未だこの子に胎内回帰したことはない。

当然だ…母親の方が母体として強いのなら、そっちへと向かうのみ。

だから──、多少不安がっても安心する。きっと母親の方へ行くと。

けれどもなぜだろう……なぜかこの子の中に宿るだろうと思ってしまう…!



「お母さんの方に飛ぶと思っているんですか…?」

──うろたえていた自分の考えを見透かすように、シィちゃんは言ってきた。

──売り言葉に買い言葉、精一杯の虚勢を張って答える…!

「シィちゃんにはまだ早いし、きっとお母さんの方に行くと思うよ」

答えるだけで精一杯、今すぐ解放してほしいと思いながら答えた。



するとだ、シィちゃんは下腹部をなぞり…

お兄ちゃんのことを入れたと想定しながらニヤッと笑って…。


「確かに…私のナカは小さいですから…

 きっとお母さんの方へと行ってしまいますよね…

 ですから、ここで溶けてリスポーンしても…いいですよね?」


「そ、それは…!」


逃げ場を塞がれた…

マズイ…マズイ…!もう逃げられない…!

呑まれて母親の胎内に回帰することでしか、

興奮でドロドロの感情になったシィちゃんから逃げられない…!


「わ、分かった…!」

──応じるしかなかった。

自分を支える

『小さな子に丸呑みプレイで射精させられる』などという、

不名誉な結末、倫理の一枚岩を崩すわけにはいかなかったから…!


「お兄ちゃん、おいで〜♡」

レロレロと飴玉のようの転がしだした舌の向こう側、

深淵たる喉の奥へと…身体を滑らせ、飛び込んだ…!


──────────────────────

───────────────

─────────


つっぷりと喉奥の肉壺に包まれ、ギチギチに挟まれる。

そこまでは意識を保っていたのだが………。

胃という終焉の地に堕ちればそこまで。


いつの間にか溶かされ、魂が転送され…

おそらく胎内回帰したのだろう、子宮内に自分は居た。


………それで、問題はこの子宮がどっちのものか。


周囲を見渡してもいつも見るような子宮のなかで、

正直いつもみたく…天使の母親の中に行ったと思っている。



だが…ふと聞こえたのだ。

『ふふふ…』と、微笑む声が。


それは──こちらを認知して笑っている声。

慈しむようであり、支配欲を満たしたかのような声。

であればシィちゃんの中に入ってしまったのか……!?

なんて予想が立つけれど……しかし、それにしては……。



母性的であった──。

それこそ──小さな子が出す声か?と、思えるほどの。


……

…………

………………。


考えれば考えるほど、どっちに入ったか分からなくなる。


意識を取り戻したばかりなのに、眠くなってきた……。

子宮の中はふかふかで、この瞬間、この空間全て自分のもの。

だったらもう──寝よう、寝てしまおう。

どっちかなんてここからもう選びようがないんだ。


個人的には──、

天使の母親の中であったほうが、倫理的に良い。

それに──、ここまでの子宮の気持ちよさ、

あのシィちゃんに出せるのか…!?と、虚勢気味にみくびりながら…


『天使の子の中だったらどうするのか』なんて心構えも準備せず…

宿主が産んでくれるまで、子宮の中でゆったり眠るのだった。



後に、このリスポーンの際に発生した

復活台帳をめぐり一波乱起きるのだが…それはまた別の話。

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巨大魔王が夢の中で人類をオモチャにしているなんて…!?(後編)

魔王によって作られた《夢の中の世界》、

どうやら自分はその世界の分身と同調し、

無意識的に誘い込まれてしまったらしい──。


それだけなら絶望的な状況なのだが…

どうやら魔王はこちらに気付いておらず…

夢の中で意識を持っているのは『魔王だけ』と思っている。


これが、チャンスだった──。

各国を侵略して回る魔王の弱みを握れれば

魔王討伐の足掛かりになるかもしれない。


だから………。

夢のモブのひとりとして振舞おうとしたのだが………。


人間、魔王でさえも…

プライベートの空間においては羽目を外すものだ。

人に知られたくないことだとか、エッチなことだとか…

日々溜まっているモノを発散させるなんて誰でもあること。


そう、そんな──。

場面に直面して、直視しまったのである!!

大きさとして《100m》で出来るそんなコトを…!!!


──────────────────────────────


「これ、バレたら絶対つぶされるな…」


夢の中のシチュエーションとして…

幼馴染のヒロインキャラと王都の祭りに出向いた時のことだった。


巨大魔王は羽目を外した上、服さえも投げ捨て、

上半身の荘厳なる鎧だけで、下半身はもうすっぽんぽん。

王都にまたがる股からは…もう耐えきれないと愛液を垂らし、

『ぽたっ…ぽたっ…』と王都の住居に水泡を作っていた──。



こんな……こんな……!

魔王が愉しもうとしている王都に入れというのか……!


王都は典型的な円形都市で、東西南北の四方に入口がある。

夢の中だからか…城壁は立派なものの…問題はその門の形だ…!

《50m》はあるかという非常識な門の形は、

これまた非常識に《座った魔王の形》の造形をしていた…!


「な、なんだよこれ…!?

 攻められたらどうすんだよ…!?

 末端が脆弱過ぎるぞこれ…!!!」


おおよそペタン座りした姿形を、

そのままくりぬいて作ったのではないかと思うほど。

巨大な門の重厚さとは対照的に、下品な形であった。


そんな門へと──。

魔王はずいっとやってくる。


「くひひっ…」

青い肌、黒と金の目、巨大な巨躯、

そんな重々しい見た目に見降ろされれば恐ろしいものだが…。


門を通る町民達はまるで気付かない。

そりゃそうだ、意識なんて無い夢の住人なのだから。

意識を持っているのは、勇者である自分ただひとり。

だからこそ、気付かれないよう見ないようにしていたのだが……。


ズズン…ッ。

魔王が、前に立ち塞がった…!

魔王の形でくりぬかれた門の淵に合うよう、身体を納める…!

「くくっ…勇者よ、早う来い…」


……

…………

………………。


なんとなく予想していた。あの卑猥な門の形の存在意義を。

まさか、魔王自身が門となるための形だった…

なんて、意外に思うはずもなく想定の範囲内…

なのだが、いざ目にすると圧倒的な迫力が聳えていた…!


「うわぁっ…」

30mの巨大魔王はやはり扉に合わせたペタン座りで、

都市へと向かう人々をその股の下で行き来させていた。

下半身丸出しだからその変態度はすさまじく、エロと紙一重。

言うなればせっせと働くアリの上に、

下半身を近付けているようなものだ。恥ずかしくないのか。


しかも、興奮しているからか愛液がつつーっと垂れ落ち、

不運な通行人が雫に呑まれたりもしてしまっている……!

ただ魔王はそれさえも楽しんでいるようだった…!


「魔王ってこうなのか…」

なんとなく………。

魔王は巨大化し、人間を性的に見るのが好きと思っていたが、

ここまでとは………正直、思っていなかった。

プライベート空間のため、是が非かと論ずるつもりはないが…。


魔王にこんな趣味があったとは──。

夢にも思っていなかった、夢の中ではあるけれど。


しかも、この情報を持ち帰ったとして

はたして弱みを握ったと言えるのだろうか…?

周囲の人間に言ったところで……

夢を見ただけと変人扱いされて、それでおしまい。


だんだん存在意義があやふやになる……。

もう、起きてもいいんじゃないだろうか…?

ただ…この夢からの脱出方法はまだ分からないわけで……。


「立ち止まってどうしたの~?」

「ん……?あ、あぁごめん、今行く……!」


幼馴染キャラに誘導されるまま、王都へと向かうだけ。

魔王によって作られた、魔王に都合のいい門へと──。

そんな場所へ──、自分は向かう。

たとえ、エッチな扱いされると分かっていても。



……

…………

………………。

歩けば、歩くほど、魔王の香りが漂ってくる。


甘く、蕩けそうなフェロモンの香り……。

下半身を露出しているから、当該の箇所から直に湧いてきて……。

くらくらする『バレてはならない』と頭に言い聞かせていても…。


魔王をチラッと見上げれば、視線はこっちを向いている──!

ここで必要以上に動いてしまうと、きっと怪しまれるだろう…!

だからと我慢をするけれども、興奮は抑えきれない……!


「うぅっ……!」

早く通り抜けたかった、魔王の門を。

下手に歩く速度を変えれば怪しまれるから、

一定の速度を保っているけれども…もう、駆け出したい。


………。

気付けばほとんど魔王の真下、股の下一歩手前だ。

もう、駆け出してもいいんじゃないだろうか……?


再びチラッと見上げれば、もう魔王の顔は見えていない。

──が、

──ただ、その瞬間に見えてしまう!

──当然そこにある魔王の下の口、生殖器を…!


「ひっ……!」

天井一面それは広がっていた。

人間のものとは違う、青く盛り上がった肉丘と肌。

寒色なのに絶えず『温度・湿度』を吐露しており、

これが『巨人の肌』だと理解すると正気が削れる…!


股の下に居る…!自分は…!宿敵である股の下に…!

屈辱的とはいわないが、なんともいえないような気まずさがある。

生理的にも性欲が湧くので………倍、気まずさが湧くようだった。


しかも……やはり見えてしまっているのだ。

下の口の中心に『くちゅり』と開かれた膣口が…!

30mの大きさに似合うよう、大きくバックり開かれている…!


…………!!!

《青い肌》の魔族だったから、内部も《人間の色》とは違っていた。

肉壁は《ピンクではなく紫色》、ぷるんとしており綺麗なものだ──……。

もし、膣内と知ってなければ…洞窟として入ってしまうかもしれなかった。



────……いや、それはないか。

膣口を見上げれば、よだれのように愛液をだらだらと出し、

膣内からは、ぬんまりとした温風が香ってくる……。

明らかに、生物的なそれだった。

言うなれば、天井に根ざしたワームの巣。

ここまで見せつけられれば畏怖も湧くくらいの。



「………通り抜けよう」

流石に足を止める理由なんてなかった。

腰を落とす可能性もあるにはあって、危なっかしいが…。


どうやら魔王は直接ぶつけてくる気はないらしい。

真上からくすくすと笑って、こちらをあざ笑っているだけ…。

──だと、思っていた。


「あっ……」

真上を見ているばかりで、気付かなかった。

魔王がペタン座りした背後の方…!

青く『むっちり』とした尻の壁が両極端から差し迫って…!

通行人は尻が合わさったわずかな隙間に身体をくぐらせ、通り抜けている…!


おおよそ門と呼べる代物ではなかった──。

あんなにデカい扉なのに、通れるのは肩幅ほぼの通路。

横向きになってやっと通れるくらい、なんという邪魔さ加減なケツだ──!


しかも……通行人の意識が無いのがタチが悪い。

誰もクレームをつけることは無く、各々通れる場所に向かうだけ。

門の両極端の隙間にくぐらせたり、尻に圧迫されようが尻の下に潜ったり…

魔王が狙ってこれをやらせているのだとしたら、なんとも悪辣は話である。


………。

────ケツの隙間に、行けというのか。


おそらくそれが魔王の望みで、

それをしない限り…王都へと入れないだろう。

………やるしかなかったのである。


「それでね~、まず塔に登って会場見降ろすのが…」

「う、うん…」


幼馴染キャラは……

王都へ着いたら何をするのかという話で盛り上がっている。

その身を尻肉に埋めさせるも、

魔王を感知できぬ夢の住人だからか、なにも気付いていない…!



………尻肉は柔らかそうではあった。

人が挟まればむにゅんと変形し、すべてを呑み込む。

危険性は無さそうなものの……入るのか、この中に、自分が…!?


しかし、もう四の五の言っていられない。

幼馴染キャラの歩幅に合わせ、同様に入らなければ…!

(ええいままよ…!尻の間を通り抜けるだけだ…!)


……………!

青肌の尻肉の間へと、身体を入れ込む…!

寒色だが生暖かいその塊の隙間は、最初こそ違和感を感じるものの…


入ってしまえば、結構慣れはした。

尻の隙間だからか…

薄暗いのも相まって、肌の色は気にならない。


ただ《前回》みたく、

おっぱいの間を通り抜けた時と同様にはいかなかった。


おっぱいの柔らかとは違う柔らかさを全身に感じるのである。

ミルクを生産する乳腺が詰まったおっぱいではなく、

ただクッションのためにある尻肉。


『ぎゅむっ』と挟まってしまえば…

その奥底にある脂肪と筋肉をこれほどなく感じ…!

キュッと尻をすぼめられれば、潰されてしまう圧がある…!


しかも…しかも…

触れれば波紋が立つのだ。


液体のように揺れるおっぱいとは違い、

尻肉を触ればそれを中心に皮が連なり…

バネを押し縮めて、反発力を高めているかのよう。


押せば凹むが、触れた部分から押し返される力も感じる。

魔王の尻肉はそんな感じだったのだ。

だからまぁ…通り抜けるのもひと苦労。


そのまま……

柔らかさのまま……

尻肉の隙間にずむずむと入ることは叶わず、

皴で膨らんだ尻肉へと突っ伏すことになった。


だから……。

ひだりに……みぎにと……

身体にかかる反発力をうまく逃して、進めばならぬ。

『ぶるぶる』とわざと震えさせなければならず、

挟まれたり、解放されたりを繰り返すから、身体が反応する…!


「うぅっ…!」

気持ちがいい…!こんな場所だというのに…!

叶うならば尻肉にもっと突っ伏したり、敷かれたりもしたい…!

────勇者の使命が無ければ、尻肉の欲に浸りたかった…!



………。

いや、入ってしまおうか、尻肉の間に。

もっともっと、圧を感じる……上の方へと……!


敷かれた尻の間、その隙間。

今まで肩幅ほどの通路で狭いと思っていたけれど…

その実『しっとり』と柔らかく、通ることはできていた。


締まっているのは、その上だ。

天井は寄せられた肉でパンパンに詰まっており、

左右の尻壁を足場にしたら登れそう…侵入できそうである。


………それ自体に意味はなかった。

尻肉の上を目指しても、何もあるわけがない。

せいぜい汗で蒸した空間があるだけだろう。


勇者の自分が向かっても、

ただ『寄り道』になるだけ……。

その上、意識があるとバレる可能性もあった。


────だが、葛藤は無駄だった。

欲に迷う段階はとうに過ぎ、実行に移してしまっている…!

人類の敵である魔王に、身体を預け過ぎてしまっていた…!



「あっ…あああっ…」

なにをやっているんだ自分は、弱みを握るんじゃなかったのか。

そんな余計な感情が正気を取り戻そうとするけれども、黙らせる。


────きっと、魔王は無害だ。

────きっと、魔王はいいやつだ。

────きっと、ただ馬鹿なだけだ。


と、今までの痴態から都合よく解釈し、

今目の前にある尻肉のプールへと、泳ぎ出した…!


「んくっ…!」

左右の尻肉を蹴飛ばし、登る…!

ぶよんと反発する尻肉は、容易に足場と、踏切台となって、

この身体を押し上げる……!尻肉の奥底へと……!


天井である尻肉を頭と背中で押し上げれば…!

ぶにっとして、細ばった隙間に…身体が挟まった…!


「やばっ…抜け出せない…」

────快楽の沼から、抜け出せない!


30mという巨躯から形成された尻の門。

障害物ともいえるそれを乗り越え、辿り着いた、地から離れた尻肉地帯。

───挟まってしまえば…

四方八方から圧迫してくる尻肉が気持ちよく、さらにさらに進んでしまう…!


肉壁を蹴って、登り上げた。

そうすると退路は『ずぷり』と尻肉で埋め尽くされ、

上へ……上へと……あがるしかない状況に立たされた。

────それを、言い訳にして無茶な行動を取るのだった。


「おっ…おおおっ…な、なんだ!?」

ただまぁ、当然そんなことをしていたらバレる。

尻肉という浅瀬でちゃぷちゃぷとイメージプレイで遊んでいたら、

まさか奥底に迷い込むアリが出るとは思わなかったという具合だ。


思い当たるのは…当然、勇者であるこの自分。

指を使って…尻のすぼみに這わせれば、

簡単に擦りつけられ…捕らえられてしまった。


────が、魔王は確かめることはしなかった。

あっち目線では意識なんてない人形達だ、

どう扱ったところでなんになるでもない。


だから──、

この高まった瞬間のまま───!!



「うわああっ…!」

指が尻肉を分け進み、奥底にあるものへと……!

王都を守る門ではない、別の門に直面させる……!


───

──────

─────────ッ!


最初、それはただの皴に見えた。

青の皮膚、筋肉と筋肉を連結させている部位だと。


だが……

花火のように広がる線、

チラリとチラリと変色した部分を見れば…

体内に似た紫色をしており、集約されている部分を辿ると…!


菊の花の形────。

魔王の肛門が待ち構えていたのだ。

「あっ…あぁっ…!」

そんな部位へと、押し付けられる────!

30mの巨躯、その尻穴へと……入れ込むように!


「んっ…ふふっ…勇者、どうした~?

 お主はそんなケツの穴にも勝てないのか~?」


魔王の余興(プレイ)が始まった──。

なかなか屈辱的な言い回しだが…バレてはいないらしくホッとする。


だがしかし……。

尻穴を前にしてそんなに冷静でいられるわけがない……!

アナルプラグとして使われるのはごめんだぞ……!


忌避感を覚えるものの、現実はやってくる。

ヒクヒクと脈打ち、生物の口のようだ…

下の口と比べて形作られているわけではない。

すぼんだ部分がそのまま肛門となっているわけで…。

迫力こそは無かったものの────、それは最初だけ。


「うわっぁぁぁぁ…」

身体が、入れ込まれる…!

皴の間へと、腕が入れられれば皴が覆いつくし…!

アリ地獄のアリになってしまったかのような、

『逃げられなさ』が一気に、この身を襲ってくる…!


だけど……。

嫌悪感は……不思議と無かった。

夢の世界だからか、内容物が感じられない。

臭くもないから…そこはちょっと安心というところ。


だが……逆にそれが、油断を呼んだ。

『入れられてもいいんじゃないか』という油断を…!

体験してしまえば、絶対引き返せなくなるというのに…!


「ほぅれ……

 負けたと素直に言えば、

 腹の中で飼ってやってもいいぞ…!」


そんな状況なのに、魔王は魅力的な提案をする…!

尻穴に入るなんて通常考えられないのに、自分は…!


「答えぬか……。

 よぉし、それなら…体験するだけしてこい…!

 反省したら……出してやろうぞ……!」


魔王が指を突き出し、

勇者という小さな存在を尻の皴の中へ、入れ込んできた……!

ヒクヒクむにゅむにゅと変動するその入り口は、

一方通行だったはずの器官だったのに、容易に通行を通す…!



「ひっ…いっ…いやだっ…!」

否定はすれども、ごっこ遊びの領域。

尻穴に入れられるという体験は、未知のモノ。

冒険心が勝ってしまい…抵抗する間もなく…!



ズポッ──………!

入ってしまう、肛門の中へと……!

大きな指で突き上げられ、皴の中へと、身体で分け入りながら…!


尻穴に、接触すれば、すぼまれば、一気に身体が肉壁で埋まる…!

《魔王の指》という動力が無ければ、一生肛門の間で過ごすだろう…!


だが、そんな助け舟である魔王の指も…

小人が大腸の中へと入ってしまったら、仕事は終わり。

『ずにゅっ…』と大腸の中に入った途端…!



「あ──……!」離れる、離れてゆく…!

肛門からの救いの手が…!

30mの巨人の肛門に取り残さないでくれ…!

バレる事承知で掴んで踏ん張るものの…!


引いてゆく指は、肛門の皴に突っ込み…!

汗と湿気でまみれた指は滑りやすくなっており…!


ニュル────ッ!


身体が一気に自由になる…!

大腸の中という密閉空間に放り出された…!

そのまま落下すれば『ぶよん』と腸壁がクッション代わりとなり…!


「そ、そんな…!」

お、落ちた…!落ちてしまった…!

夢の中ではあるけれど、不浄なモノの中に…!


臭くはない、汚くもない、けれど…!


大腸内を見渡せば分かる…

この空間がどういうものかというものが!


段々と脈打ったチューブ状の洞窟、水分をこし取るヒダ…!

内容物を送り届けるために腸という奥底から《出口》に向かって…

絶えず運動が起こっており、風は吹いてないのに、気流を感じれば…!

────《ここがいかなる場所》か、実感させられる…!


………居てはいけない。

けれどどうやって出たらいいか分からない!

目の前にはシェルターのように大きい肛門という扉が閉まっており、

夢の中だから起きれば済む話だが…頬を引っ張っても起きられない!


絶望的なこの状況、どうしたら救われるんだ────!?




────。

………ただ、そんな焦燥感に駆られる中、

思ったよりも『事態』はすんなりと動いた。



『ぬぽぉっ………』と、

肛門を突き抜け、先ほどの指先が到来したのである。

それはさながら救命船のような頼もしさ、

青々しい肌は異国の神を思わせる神々しさで──、


一瞬、

(もしかして、助けに来てくれたのか…!?)

とも本気で思ってしまった。


けれど、指はこちらを気にも留めず『ある方向』へと伸びてゆく──!

小人の上空、遥か頭上をくねくねと翼竜のように飛び続け──!


行き着くは………!

いわゆる『感じる』部分、

大腸に存在する《魔力循環》を起こす極点…!

サキュバス的に言うならドMスポット《性感帯》だった…!


そんな部分を────。

小人を大腸に入れたうえで、撫でつけている…!


「うっ………。

 くくっ、勇者よ。なかなかやるではないか。

 我の弱点を攻撃するとは…あっ……ぅん……。

 もうちょっとそこを責め立てれば、出られるかもしれぬぞ…?」


どうやら魔王は……。

こちらが性感帯に届かないと分かった上で、

妄想の世界で勇者に責め立てられている妄想をしているらしい。


それは、もはや嘲(あざけ)りといった問題ではない。

こちらを見ていないに等しく、

小人はただの妄想の一助となる《飾り》に過ぎないことを示していた…!


「こ、こんな……!そんなことって…!」

肛門に入れられた、大腸の中で監禁された、

そういう屈辱的な行為を受けているのに、

自分とは関係ない部分で《事》が始まってゆく…!



「んっ…♡それ以上は、やめーぃ♡

 これ以上やったら、お主の故郷を滅ぼしてやるからな…!

 あっ……そこはっ…!やめっ…!ゆ、許してくれ…!

 わ、分かった…!これ以上人間の世界にかかわらぬから…!」

そんなことを言いながら、

大腸を大きく揺らしピストン運動が早まる…!


そんな行為を……。

許せるはずが、なかった。


「別に、いらないだろ、こっちは…!」

こんなに精神を削っているのに、こちらを使おうともしない。

魔王の指でシゴして、魔王の指でイこうとしている…!

多少は覚悟を決めていたから…この扱いは本望ではない!!!


────それを理解した瞬間、なにかがハジけた。


勇者として、一人の男として、

魔王相手に突き立てた…自分の股間のモノを!



「くそっ……くそっ……ちくしょう…!」

なんて無力さだ、魔王討伐するために旅してきたのに、

あっちで自己完結する妄想をしているだなんて──。

なにが『これ以上人間の世界にかかわらぬから…!』だ。

《ケツを弄られ》て、その選択肢が魔王から出てくるのが許せなかった。

《そんなの》で世界平和が叶ったら、自分が努力してきた意味は───!?



(現実で弄れば、本当に侵攻を止めてくれるのだろうか?)

ある意味で弱点だ、一考する余地はある───。

だが今は、この魔王に抱いている劣情、感情を吐き出すことがすべて…!


────!

限界が近付いてきた───。

しょせん吐露するだけの射精、相手に合わせる必要も無し。


「んっ……!すまぬ、お主の妃になってもいいから…!」


魔王の腸壁は紫色──、色以外は多分人間のモノと変わりない。

股間を擦り付ければぐにゅりと弾力良く跳ね返し、

水分をこし取るヒダは絨毯のようにふわふわとしていた。


そこに───白い感情をぶつける!床オナの体勢で、

どこへなりとも撒き散らしてもいいというように、

本能のままに汚く乱れて──!


本来有るべきモノが無い、自分だけが独占している腸壁へと…!

自分の思うがまま、出す───つもりだった。

けれど、魔王の方が先に限界が来る──!



「~~~~~~~~~ッ!許してくれ~~~!」

大腸内がキュッと締まり、魔王の腰がすぐに浮く…!

と同時に、中の小人は遠心力で腸壁へと埋まり…!



────ッ!!!

魔王の圧倒的な力により、身体に快楽がひた走る…!

勝手な自慰に、勝手に巻き込まれ、勝手に弄ばれる…!

───しかし、それが自分の被虐心を刺激して………!



「~~~~~~~~ぅぅ!」

自分で性処理するはずだったのに、

魔王によって射精させられてしまった。


………………………。身体がくたっとなる。

不潔なハズの場所なのに、腸壁へと身体を預け、

もうどうにでもなってしまえと、身体を大に投げ出した。


天井を見上げれば、まだ物欲しそうに…

魔王は『くにくに』と極点を刺激しており…

現実でケツを責め立てても…

『おねだり』をされるのだろうなとぼんやり思った。


────────────────────────────────────


気が付けば……そこは清涼な空間だった。


まだ視界が薄ぼんやりとしているが……。

先ほどまでの淫気に満ちた体内の中とは大違い。

息をすればするだけ不純物無く吸い込めて、これが本来の空気なのかと感動した。

ただ『じわりじわり』と感覚を取り戻せば…分かる。まだ夢の世界の中なのだと!



だって───、

目の前にディルドが大きく聳え立っていたのだから…!


「え……?な、なに、この…?建物……?」


「どうって…塔でしょ?

 早くここから登ってお祭りの様子見ようよ?」


幼馴染キャラは───、いや、この街の住人は───、

【ディルド】のことを【なんらかの塔】だと認知して登っていた…!



膣を広げて快楽を与える《ドリル部分》が、通路となり───!

膣の奥を刺激する《カリ部分》が、屋上となり───!

城下町の建造物に混じって建設されている…!



「くくくっ……」

もちろんこんなふざけた施設、魔王の趣味以外の何物でもない。

しかし夢だからとここまでするなんて、あんまりじゃないか…?

現実でもする気なんじゃなかろうか…?

自分の中の【魔王への警戒心ポイント】が高まるのを感じた──。


………。

「どうしたの?もう行っちゃうよ~?」

「ん、ああ…ごめん、今行く…」

幼馴染キャラに手を引かれ、ディルドの側溝へと踏み出した。


「うっ………」

とはいえ、先ほどが先ほど。

身体は、精神は、肛門に入ったショックから休憩を求め、

ワンクッション入れたいと願うものの……。


────

────────。

『チラッ…』と、見上げれば────。

魔王は、相変わらずこちらを見降ろしククッと笑う…!


バレるわけにはいかない。夢の住人のように、

ディルドのことを塔と思って登らなければいけないようだ…!


そう、思って──。

疲れた身体に鞭を打ち、ドリル型ディルドを登った…!

黒いラバー状の表面を『ぶにぶに』と踏みつけるたび、

塔ではないと強く思うが、顔に出さないように我慢した。


「くくっ…おぉ勇者、そんなところに登ってしまうのか」

きっと……傍から、魔王から見たら滑稽な姿だっただろう。

ドリル型ディルドの横の溝から天辺を目指そうと登るとは。

《大人のオモチャ》を《建物扱い》だなんて、なんと間抜けだろうか。


ただ────。

これが魔王が望んでいたものだったらしい────。

チラリと見ると、呼吸が乱れ、蒸気がむんむんと湧いている!

身体も大きな青色のおっぱいを揉み揺らし、

『ぶらぶら』と動かすものだから、城下町をなぎ倒し………!


いつの間にか魔王の身体は【100m】前後、

そこまでの巨体で、城下町を蹂躙していた…!

きっと本人的には意識していないのだろうが…。

愛液を滴らせるだけで大通りが粘液で埋まっていた…!


「……………っ」

絶句するしかなかった、その惨状は。

魔王の一挙手一投足だけで家々は崩壊し、

興奮の波が『ぶるるっ』と伝わるたびにレンガの隆起が所々で湧く。

愛液や汗も地面に溜まれば地盤沈下が起き………。

人々が災害に気付かず、埋もれてしまって粒子と消える…!



なんて地獄みたいな光景だ──……。

これが────、魔王が望む世界なのだろうか?



「………望む世界なんだろうなぁ」


今の今まで付き合ってれば、いやでもわかる。

きっと魔王はこういう《性癖》なのだと。

身体を巨大化して蹂躙するのが性癖なのだと……。


疑いようもなかった──。

だってもう、そんな巨大な身体が

こちらに落ちようとしていたのだから!


「くくっ…勇者よ、気付かんのか?

 お主が今立っている場所は…我のディルドの上なのだぞ?」


ふいっと斜め上を見上げれば、

100mとなった魔王の足が横に見え…

おそらく下の口をディルドに狙いつけている気がする………。


分かっていた──。

こんなディルドに登ったらどうなるかなんて。

魔王が用意したものだ、使用用途なんてただひとつ──!



……

…………

………………。


それを理解しながら、登った。

股間をパンパンに張りつめて───。

どうやら自分も、巨大なモノに蹂躙されるのが性癖らしい…!


「おっ…来たようじゃな?

 どうじゃ~?ディルド、いや、塔からの眺めは…!

 これから勇者はこの美しい街を魔王から守り切れずに、

 絶望し、バッドエンドのひとつを迎えるのじゃ…!」


ディルドのてっぺん、カリ部分から見た景色は……。

美しい物とは結構かけ離れたものだった。

戦火さえあればそれっぽくも見えたのだが…

その実、足跡で所々が凹んでたり、隆起で山になっていたり、

砂場に作った砂の城のようで、何とも言えない儚さと杜撰さ。

体液で濃くなっている場所も見え…結構な汚さであった。


だからまぁ……。

絶景だったのは───魔王の方。

見降ろしてくるその悪戯っぽく微笑んだ顔は、

こちらの被虐心をゾクゾクと煽り立て、心を震わせた…!


しかも今にもこちらを喰らわんとする下の口は

よだれをだらだらとたらし、内部に歓迎するかのよう。

多少人間の色と似ている紫ピンクの入り口は……もう限界らしい!


「んくっ…はぁ~…

 愚かな小人…最高っ…!」


塔の先──、ディルドの先──、が、覆われ始め、暗くなる。


魔王は大きくしこを踏んで、股を開き、ガニ股気味。

そこをズズイッと腰を降ろして…下品に楽しむ気らしい。

なんともまぁ特殊な楽しみ方であるが…自分には都合がよかった。



………安寧の場所を魔王のナカに見出してしまったから。


100mの女魔王───。

周囲を見ればいやでも分かるその強力さ。

気分ひとつでここまで街を破壊できるというならば…

もう入った方が安全に思えた───膣内の中に。


いや……いっそのこと、子宮内に!


「んっふっふ~行くぞ…」

ディルドの先端にぺとりと下の口が触れた。

それだけで屋上に居た小人達はそこから出られなくなり…!

幼馴染や町の人共々、運命を共にすることとなった…!


しかし、やはり夢の住人は………。

糸が切れた人形のようにぐたりとして、危機を認知しておらず意思が無い。

今ここでうろたえているのは…自分だけ。

周囲を膣壁で覆われて嬉しがっているのも…自分だけみたいだ。


天井に開かれた膣口を見定め、今か今かと待ち、それが──、降ってきた!


『ずぷりっ………!』


「うぅっ………!」


ぬちゃぬちゃと…

愛液が揉み込まれたものが浸ってくる──!

頭から濁流のようにかぶせられ、息が一瞬できなくなる…!


そうしている間にも……

ディルドは魔王に咥え込まれ奥へ奥へと…!

気付けば湿度が漂う膣内に入ってしまっていた…!



「うわっ……すっごぉ…」

紫色、寒色の洞窟だった…

尻の中とは違う淫気が漂い、なんだかエッチな気分。

いや、エッチそのものか。これから子宮内に突入するのだから…!


ドリル型ディルドだったために、

先端がぐるんぐるんと回転しながらねじ込まれ、

いつのまにかもう、子宮口が真上に来ている…!


「くぅ~……ゆ、勇者よ……。

 そこはいかんぞ……そこだけは弱い……」


魔王は言いながら、自らディルドをねじ込んでいる。

もしかしたらマゾっ気があるのかもしれない。

しかしそんな事やっている間にもカリ部分は子宮口に突っ込み…!


哀れな小人を呑み込もうとしていた…!

小さな穴だったけれど、エッチな気分になっているからか、くぱぁっと開き…!


「よっ…よしっ…!」

ディルドの打ち付けによって天井が迫り、挟まれそうな時──。

ピンチではあったが、逆にチャンスだと…子宮口の天井に身を投じた…!



「んぐっ…!」

ぷにっとした弾性に狭まれ、穴へと誘導させられる…!

チューブかと思うくらいの狭い通路を頭からかぶせられ…!

『にゅるりっ…!』と、子宮へと一直線に伝ってゆく…!



────────が、その時のことだった。


身体がビクンッと跳ねた、

どうやら魔王が痙攣を起こしたらしい。

その拍子で子宮口から押し付けられ…

子宮につるりと通ったのはよかったのだが…。


問題は──魔王が望んだかどうかということ。


「え……!?えぇ……!?

 何か入ったんじゃが、これって……!?」


今までの尊大な魔王からは想像できない、素っ頓狂な声。

まるで『やらかしてしまった』かのような声で……。

聞いているこちらも、ちょっと不安にはなった。


だが………。


「うわっ…あ~…

 入ってしまったのか…?

 どうしよう、取り出せるのかこれ…?」


どうやら、こちらが入ってしまったことに気付いたらしい。

魔王目線からすれば意思のない人形が子宮に入ってしまったようなもの。

入れるは簡単だが…取り出すのは至難の業といったところか。

大人のオモチャが肛門に入って取り出せなくなったみたいな状態なのだろう。

──その元凶になってしまったと考えると、ちょっと微妙な気持ちになった。




が、しかし……。

魔王が『ふりふり♡』と腰を動かし、こちらを動かした。

なにかと思ったが…

もしかしたら腰振りで子宮から排出しようとしているのではないか…?


「お、お~…

 もしかして勇者かこの感じ…?

 ど、どうする…?特別に作ったから吸収もできんだろうし…」


魔王の赤ちゃんベッドでふわんふわんと揺らされながら考えた。

もしかしたらこれって『弱みを握れたのではないか…?』と。

だがしかし、子宮内でぽんぽんと魔王に転がされていると…。


どうにも、寝心地が良い……。

揺られているけれど子宮がガシッと受け止めて、

ゴロンと転がれば、肉壁が柔軟にほぐれ…

どこに力を入れて立てばいいか、もう分からない。

夢の中にもかかわらず、ゆるりと寝てしまいたくなる。


「あー……もう……

 今日の偵察はここまででいいかな…」


魔王の弱点だとか、善悪の判定だとか、

秘めたる性的嗜好なんかは……今はどうでもいい。

せっかく用意してくれた寝床なんだ、使わなければ損だろうと……。


大事なことは後でいっか──と、

身体を投げ出し寝てしまったのだった。


───────────────────────────────


あの日以来、

就寝と同時に夢の世界へ飛ばされ、

魔王の子宮で寝るというのが習慣になった。

二重に寝るというのも変な話ではあるが…気持ちいいから仕方がない。


なんだかんだ子宮に居れば、

魔王の都市蹂躙にも巻き込まれないので…安全確保のためではあった。



ただ、ある日のこと……。


「そこの勇者よ…ちょっとこちらに来てほしいのだが…」

まさか、現実の世界であるとは思わなかった。

青肌を隠すようにローブをかぶり、素性を隠しているが…。

声も、体格の作りも、魔力の感じ方も夢で感じた魔王と同じ。


街中で声をかけてくるとは……。

勇者と魔王、戦闘を仕掛けてもいいにはいいが……。

毎日子宮内で寝かされたことで……ほだされかけていた。

─────話だけは聞いてみよう。



「実はな……勇者よ。

 お主の力を引き出すためには、

 夢の世界で修行せねばならぬのだ。

 

 我は夢を操れるから、

 我の誘導に従い動いてくれぬだろうか…?」


(わぁ、怪しい…)


どうやら魔王も…

《夢の住人》に《現実の住人》の

意識を移せることに気付いたらしい。


勇者の人形が子宮内から出てこないから…

直接意識を移せるであろう本人に頼みに来たというわけか。



「さっ…ささっ、こちらに来い。

 子宮の上…いや、腹を枕にしたら夢の世界へと向かえるぞ…!」


へこへことへり下る様子は魔王ではなく、

大人のオモチャが取り出せなくなった情けない人のよう。

魔王が弱体化するならば、このままでいいとは思うのだが……。


今、目の前に、青くむちむちとした身体がある。

横たわれば確かに夢の中で感じた体温と柔らかさを感じ……。

────ああ、和解できないかな、なんてことを思ったのであった。

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妖精の女王との、距離感

旅をしていると、

思わぬことで『罪』になることがある。


例えば人魚の領域内では、

『ハリ』を使う釣りは違反で『モリ』しか許されていなかったり、

他にもラミアの領域内では、

鱗が傷ついてしまうからと『金属』や『ガラス』靴が禁止されていたり。


旅人なら──色々と知っておかなければいけないことが多々ある。


そこらへんは事前にガイドラインの本を買っていたり、

郷に入れば郷に従えと旅先で案内人を雇って知ったりするのだが………。


今回は、ちょっと違った。


森の奥底にあるといわれる、妖精庭園。

なんでもお気楽な妖精達にもかかわらず、

整然とした街並みと暮らしをしているのだとか。

──薬箱を背負った行商のクエスト最中、

──そんなことを森の中でふと思い出してしまい…

──道草混じりに確かめてやろうと向かったのである。


思い出さなければ、

少なくともトラブルに巻き込まれなかったというのに………。


──

────

──────。


「それで───、

 たまたまこの妖精庭園にやってきたということですか?」

「は、はい…」


「白々しい…白状なさいな、

 あなたは妖精達を手籠めにしたかったのでしょう!?」

「いや、そんなことは決して…!」


そして──、

妖精庭園の兵士に捕まり、

女王の部屋で裁判を受けている最中なのだった。


───────────────────────────


どうやら、持ち込んではいけない

《禁忌の品》を持ち込んでしまったらしい。


ただのハチミツなのだが…

妖精にとっては猫のマタタビのようなもの、

とろんと酩酊状態に陥り、ふにゃふにゃとなって…

そこを『攫われてしまう』から、禁忌の品だとか。


───そのために運んでいる物ではないのに!


しかし、当の妖精の女王は……。

「あの…ハチミツはキズ薬としても使えて…

 地域によっては薬草よりも好まれたりするんですよ」と言っても、


「に、人間は…己の傷口にハチミツを塗って、

 それを妖精に舐めさせる風習があるのですか…!?

 な、なんと忌々しい…!やはり人間は頭ピンク色の種族なんですね…!」


「えぇ…」


「ふふっ…いつもいつも…

 どこにでも生えているキノコを欲しがって、

 何の意味があると思って警戒していましたが…


 やっと化けの皮が剥がれましたね人間!

 まさか…媚薬のハチミツを持っていたとは!

 薬とは言いますが…騙されません!

 エッチに使うつもりだったんでしょう!?」


などと思い込みが激しく、顔を赤らけて…もじもじしている始末。

ちっともこちらの話を聞く気がない。

いや、違うか。こちらの話を聞き、妄想に発展させている…!


妖精の女王は…世間知らずなのだろうか、

それとも溜まってるというヤツなのだろうか、

いずれにしても厄介な相手だというのは分かる。


悪かったとは思っているが…

逃げなければならない、汚名をかぶってでも…!

けれどもそれをするにはちょっと『サイズ』が違い過ぎたのである。



妖精の兵士に《妖精サイズ》まで縮められ、連行されるまではよかった。

同じ身長であれば警戒されないし、みんな可愛い女の子だし。

女王もそんな感じなのだと思っていたのだが………。


「さぁどうしましょう…

 こんなエッチな人間は私の枕元に置いて、

 風呂上がりのケア係にしてしまいしょうか?」

《妖精の女王》だけは──、人間サイズだったのである。



それを今、見上げていた。


ハイヒールのようなきらびやかな赤い靴が目の前に、

その足先に踏まれたらきっと潰れてしまうだろうという、体格差。

見上げれば肌が見えるスリットが差し色として機能し、

シルク素材らしきドレスがガバッと開かれ、豊満な胸を支えている。

髪は金髪、瞳はエメラルドグリーン。

この地域の《祖》ともいえるような妖精然としていた。


それを見上げているもんだから、首が痛い。

しかも跪いて、横にドシンと赤い靴が待ち受けているし、プレッシャーが…。


「ふふっ…!前から人間飼ってみたかったのよね…!」

「えっ…えぇ~…」


もはや女王も、裁判などという形式は建前として取り扱っており、

こちらの人生を掌握しようという口になってしまっている…!


そりゃそうだ、媚薬や薬品を持ってきた人間なんて…

あっちからしたら《鴨がネギを持って》やってきたもんだ…!

────アレコレ言いがかりをして、逃さないつもりだろう!


「あら…?文句があるのかしら?あなた冒険者でしょう?

 ふらふらと綿毛のように飛び回る方々…

 であれば、これくらいの覚悟は持っているのではなくて?

 落ちた先が岩盤であれど、根を張らなくてはいけないのでは?」


マズイ…!

この女王、アホっぽいけど…

それなりの《王の風格》を持っている…!

絶対に逃がさないぞ、この手合いは……!


「ハイ…!判決が出ました…!

 あなたはこれから肌ケア係として妖精庭園で暮らすように!

 刑の期間は私が満足するまで!せいぜい媚びを売ることですね!」


判決は有罪──。

身長も戻してもらえず、変な係に任命されてしまった──。

処刑されないのはよかったけれど……

妖精感覚で懲役を科されたら、解放されるまで何年かかるか…!

こんな────、

アホっぽい女王の裁量で捕まるわけにはいかないぞ…!


「さてさて~…

 裁判も終わったことですし、戦利品は~っと…」


そして、やはりか……欲望が表に出てきた。

薬箱をゴソゴソ動かし…鼻の下が少し伸びている。

どうやらハチミツを探しているらしい、これはチャンスだ…!


「あっ、ハチミツなら…

 右下の小さい引き出しを開けてみてください」


「これ…?って………なにこの粉!?」


まんまと引っ掛かった──!

薬箱の右下角の引き出しは、商品ではない!

軽く引っ張っただけでも引き出しが取れて、

解毒薬が辺り一面に散布される緊急避難の品…!


本来なら身体が痙攣した場合でも、

口だけで開けれるよう設計していたのだが…

まさか、こんな場面で活躍するとは思わなかった。


「………んぐっ!」

振ってきた粉を口で受けて、舌で溶かす。

水が欲しかったけれど仕方がない、

だ液と混ぜて、喉の奥へと飲み込み、解毒する…!


後は───、この解毒剤で解決できるかどうか。


縮小する際、妖精の兵士からはなんらかの粉を振りかけられた。

魔法の粉か、植物の粉、キノコの粉だったか覚えてないが…

用意してきた解毒薬で解毒できることを祈った…!


………

………………

………………………!


するとだ──、

だんだんと身体が大きくなってきたのである。


妖精より大きく、靴より大きく、

服のスリットも見上げるものではなく、

見降ろすまでに大きくなって、元に戻れる…!


元に戻って妖精の女王と対等の目線となって、

薬箱を収集したら一目散に逃げる…!

───ハズ、だった。



異変に気付いたのは、スリットを見越してすぐ。

どこまでいってもそれ以上は戻らない…!

飲む量が少なかったか…いや、そんな事は…!


突然慌てたのがツボに入ったのだろう、

狼狽しているこちらを妖精の女王はクスクスと笑い…!


「あらあら…?もしかして~…

 普通の身長ならオレの方が高いと思ったのかしら?」


などと言って………。


背負わなければ到底持てない薬箱を、

ヒョイっと片手で軽々持ち上げたのである。


───────────────────────────


妖精ほどの小ささで見上げていたから、

可愛らしい女性だったから、

気付かなかった理由は色々とあるが…。


薬箱を興味深くいじっていた時点で気付くべきだったのである──。

妖精の女王は、我々《人間よりも大きい》のだということを…!


大きさにして300cmほど、170cmの自分的には、

目の前に腰や股がある大きさだ…!


「あっ…ああっ!!」

そのくらいの大きさでぐぐ~っと羽交い絞めされたら、もう逃げられない。

足が地から離れ、豊満な胸に抱き留められ、妖精の女王と直面する………!


「ふふっ…

 自分の方が大きいと思っていた可愛い人間さん、

 あなたってどのくらいの身長なのでしょうか…?」


「やっ、やめろぉ…!」


ジタバタと暴れたい…!蹴飛ばし、思うままに逃げたい…!

しかし抱き上げられ、胸に押し付けられてはまともに動けず、

3mもある身長から繰り出される腕力に手も足もまるで出ない…!


「ふふふっ…まぁ元の身長なんて知らなくてもいいでしょう。

 ハチミツの所持に、脱走行為、こんなことをされたらもう…

 ず~っと…縮めなくてはいけないんですから…!」


さらに身体をグイッと持たれて、抱えあげられた…!

妖精の女王の肩よりも上…!

腰がちょうど女王の顔の前まで行き…!

ズボンもパンツもするすると脱がされ、局部が露出した…!


「なっ───、なにを!」


「はぁ…こ~んなに魔力を溜め込んで…

 やっぱり襲う気だったのではないですか?」


そんなことはない──といっても、もう遅い。

股間のチンポは女王の手、いや、口によって食まれてしまい…!


「ンっ──!」

しゃぶられてしまった…!

なんの心構えも、覚悟もしてないのに…!


まだ蒸してもいない亀頭を…

皮をめくられて、だ液で滑りよくさせられる…!


逃げようとしても腰をがっちり固められて、身体は前にしか傾かない…!

綺麗な金髪の頭を抱えて、無様に耐えるしかなかった…!


「やっ…やめっ…!」

なぜこんなことをするのか、精を糧にする魔物娘だからか!?

自分はこんなにエッチな格好をさせられているのに…!

ただ、カップに注がれた水のように、水分補給として飲まれているだけか…!?


疑問符が浮かび続ける、だが答えを推察している場合ではない。

ちんぽがしゃぶられ、吸われ、なにかが『奪われ』ようとしている…!

その感覚があって、耐えようとはした…!


だが────!

限界はすぐに訪れた。

最近森の中で溜まっていたからか、性欲は充分。

口内でペロリと舌でまさぐられれば一気に高まり…!


「うぅっ………!!!」

出してしまった、精液を…!

魔物娘に与えてはならないといわれる、魔力の糧を…!


口内に白い液体をぶちまけ、口の端からつつーッと垂れる。

それをぺろりと舌で舐め取るのである、妖精の女王は。

蠱惑的な目をしながら…、恍惚としながら…!


「んふっ…美味しい~…

 初めて食べましたけど…こんなに甘いのですね…!」

妖精の女王は、口に合ったようで目の前で嬉しそう……。

それこそ、射精させる以外にこちらに危害を加えなさそうな顔をする。



………がしかし、胸騒ぎがする。


精液をあげるだけなら…そう思ったが、

身体に起きる異変を感知し、ふと思い出す…!


『ず~っと…縮めなくてはいけないんですから…!』と言われたことを…!



「うああっ…!」

身体が、縮んでゆく…!

せっかく解毒薬で元に戻ったのに、逆戻り…!


腰に添えられ、支えていた、

妖精女王の手がもう、ソファーのように大きくなり…!

上の服がぶかぶかになれば脱がされ、そこら辺にとっ散らかされた…!


「なっ、なにをしたんだ…!?」


「ふふっ…分かっているくせに。

 ほぉら見て…これがあなたが小さくなった原因ですよ?」


くぱぁっ…っと大きな口が開けば見えてくる、

その口内に絶えず湧き出る原因というものを…!


だ液がキラめくのは、光が当たっているからだと思っていた。

だがしかし、覗き込めば分かってしまう…!

魔力を含んでいるのだ、そのだ液は…!

キラキラ…テラテラ…発光し、瞬いている…!

────そして、その効能はきっと《縮小》の状態異常…!


「射精するたびに魔力が抜かれて、状態異常の抵抗値が無くなり、

 だ液だけで縮んでしまうなんて…

 人間という種は哀れで、とっても可愛らしいですね…

 ふふっ…あなたはどこまで縮んでしまうのでしょうか?」


「あっ…あぁっ…!」

まさか、射精で縮むことになろうとは。

しかも妖精の女王は…まだまだやるつもりらしい…!


「んふっ…持ちやすくなりましたわね~」


再度、腰が大きな口に押し当てられ、

ちんぽや睾丸が咥えられ、もう逃げられない…!


しかももう…傍目から見たらもう、

妖精の女王が、自分の手で自分の顔を覆って見え、

小人の身体といったら、手の平からはみ出ているくらいの小ささだ…!


妖精の女王が『すぅ~はぁ~』と息をするたびに、

手で作られたマスクの中で空気の循環が起こって、一気に蒸せる…!


「うぐっ…!」

当然、その呼吸は先ほどの縮小成分を含んでいる…!

ジワジワと微小だけれど…

吸ってしまえば身体が小さくなり、手の平からはみ出ていた部分も…!


徐々に徐々に縮み、外からの光源が細くなって…!

『自分と妖精』ふたりきりの空間となってしまった…!



────────………。


目の前にあるのは、ぷっくりとしたくちびる。

自分の身長を吸い取るための凶悪な物体だというのに、

巨大な手でちょんっと乗せられては、もう逃げられない。


さっきまでは…手の平からはみ出るくらいだったのに、

くちびるのぷるんとした唇を椅子としても、

両足がくちびるの端に届かない…!


足をピンと伸ばして、やっと届くくらいだが…!

───それを、ぱくんっと食べるのだ、妖精の女王は…!


「うああああっ…!」

今まで口内に入っていたのは、ちんぽと睾丸だけ。

それだけだったはずなのに、下半身が入るまで縮んでしまった…!


「んふふっ…このまま食べてしまおうかしら?」

煽りとして言っているのかどうかはもうわからない、

その間にもちゅるちゅると下半身が舌に包まれ、

頭の中はパニック状態!


興奮が高まり、体温も高まり…!

「………んふふ?あら、小さくなりたいのかしら?」

こんな状況にもかかわらず、勃起してしまっていた。


カウパーがだらだらと垂れ、吸い取られている状態。

ちゅっ…ちゅっ…ちゅっ…ちゅっ…と、

キス跡スタンプを前面と背面で押されながら、遊び半分で呑まれ…!


キた、キてしまった──!

上半身までもが呑まれ、身体全身舌の上に──!

にゅるにゅるとした舌は、全身性器のように興奮を高めさせ…!


「ヤバイッ………縮む……!」


床オナのような体勢で────────!

………射精してしまった。


「んふふ~♡」

射精したのを感じ取ったのだろう。

味のしなくなったガムをよけるように、舌で運ばれ、頬の隅。


白く垂れる糸が、だ液と絡めて飲まれてゆく様子が…

自分の運命とも見て取れて、頬の奥でおびえるしかなかったのだった。


────────────────────────────────


ペッと吐き出されれば、そこはもう別世界だった。


大きな手が自分の世界───。

手相の一本一本が、越えなくてはいけない『溝』となる。

それくらい…縮んでしまったことに現実逃避しそうだった。


そんな小人の姿を見降ろす影が…!

ギョロリとした目だ──、

巨大な妖精の女王に見降ろされるのは分かっていたが───!


もうひとつ、影がある…!


「あはっ…ちっちゃ~い!」

ここまで連れてきた妖精の兵士だ…!

巨大な手に座っているのに、その手に乗れてしまえそうなほど、デカい!


「女王様!この子、好きにしちゃっていいんですか?」


「ええそうよ。

 でも、どっかに落としちゃわないようにね?

 だって…私からはもう全く見えないのですから」


淡々とそう告げられれば…女王様に助けを求めたかった。

目の前の妖精は純粋で無邪気、悪意もなさそうで、それが逆に不安。

どこかでポロッと落とされたらどうしよう、

どこかでぷちッと気付かれずに踏まれたらどうしよう。そればかりが渦巻く。

────今だって、女王に視認されてない!今ここで、助からなければ…!


しかしもう…叫んでも声は届かない。

手の平の上、妖精がぬちぬちと股を濡らして、捕食しようと這い寄ってくる。

《妖精の女王》の手の平という公衆の面前で、性的に襲われようとしていた…!


「うああっ…!」


巨大な目は────、

手の平の妖精に向けられ、もはやこちらに向けられていない。

慈母のまなざしで妖精を見守り、人間なんて糧のようなものとして見ているのかも。


「あっ…言うの忘れてましたが…この子達の体液でも、

 魔法が加われば縮んでしまいますからね?微弱ですけれど」


「ふふふっ…縮めちゃうぞ~!」


う、嘘だよな…!?

これ以上に、小さくなるというのか…!?

そうなったらもう、誰にも見つけてもらえなくなるんじゃ…!?



《妖精の女王の手》という地面をガシッと持って、

身体を持っていかれないようにする…!

いつのまにか巨大な目はこちらを向き、視線が合っている…!

持っていかれなければ…まだ認知してもらえるだろう…!




────────だが、

『ぷちゅんっ』と妖精まんこに打ちつけられ、

2回、3回と餅つきのようにぺったんぺったんとされれば…

手の平の粒など、どこかへと見失ってしまうのも当然のこと。


打ち付けた拍子にどこかへ飛んでしまったか、

もしくはナカに入ってしまったか…

無邪気な妖精はつゆも考えず…

────どこにいるか知っているのは自分だけだった。


────────────────────────────


その後───…

魔力を抜かれ、極小状態に陥ったものの…

妖精達がハチミツパーティーをしたらしく、飛び散ったそれを啜り…


《元の世界》へと帰ってきた。


一夜明け、女王の部屋で眠りこけている自分が発見された時は…

結構なトラブルになったのだが、それはもう昔のこと。

ガッツを認められ、少し罪が軽減され…

今では元の身長で小間使いとして身の回りの世話をさせられていた。


一か月くらい働けば、解放してくれるらしい。

三食昼寝付き、給与もフェアリーダストで出るし、

薬品を扱う旅人的には、休憩地点として申し分ない。


だが────……

「ねぇ…今日、縮めてもいい?」

妖精が人間を縮める味を覚えてしまった。


味わってしまえばハチミツよりも求めてやまない人間の味。

精液の味もあるけれど、エッチをする行為に夢中になってしまっている…!


「女王様、こっちも明日は予定があるので…」

「えぇ~!いいじゃない~休みにしてあげるし!」


そうじゃなくって…!もうこれは中毒だ…!

これはもう、ハチミツみたく

禁制品として加えるべきじゃないか…?人間の精を…!


そうは思いながらも…

今、妖精達を独占できている自分を裏切れないのだった。

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11月の書いてほしい属性について

一行コメントくらいで、シチュと属性をどぞ。


https://ci-en.net/creator/11630/issue/2756/917cee65dd968759efe411630

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魔性転職:あなたに合った魔物娘は…?《オナホ妖精編》

人間は魔物娘と違って、魔法が使えない──。


そういった認識も今は昔、

先時代の大戦の跡地が風化するほどまで時が経ち、

人と魔が混在し、研究が進めば魔法も一般化し始め…

人間も魔物娘と同じに、魔法が使えるようになった──。


………のだが、習得するには

『少々恥ずかしい思いをしなければ』ならなかったのである。


────────────────────────────


ギルドに紹介された《魔性転職の館》が見えてくると…

気分も足取りもバッグも重く、暗澹たる気持ちになってきた。


「はぁ…」

もういっそのこと帰ろうか………いや、帰れないか。

ギルドの方針でひとつは魔法を持っていないと除籍されてしまう。


自分的には今まで魔法もスキルも無しにやってこれたから…

別に要らないと思っているのだけれど…ダメだろうか?

STRとDEXで上手く立ち回るから、魔法はよくないか?

ただそんなことを受付に言ったら──。


『な~に言ってるんですか!

 もうこのご時世、魔法のひとつやふたつ、

 記憶領域がある限り持っておいて損はないんですから!


 危険洞窟取り扱い通行証、持ってますよね?

 なんでその免許持ってて魔法を習得してないんですか!』


などと──、お説教されてしまったので観念するしかない。


この世界において魔法を持っていないということは、

縛りプレイに該当することなのである。


まぁ、分かる。分かるよ。

記憶領域に魔法をストックするだけで

何もしなくても常時発動するパッシブ魔法があるし、

なにはなくともとりあえず埋めておけば、役に立つ。


だからまぁ、個人的にも魔法は習得しておきたいが…。

やはり最終的に引っ掛かるのは───あの《習得法》。


思い出すだけで──。

今後そういう目で見られるだろうと想像するだけで──。

心の底から恥ずかしさが湧き出て『カーッ』と顔が熱くなる。


それもそのはず……魔法を習得するには……。

《魔性転職の館》で《魔物娘》に

クラスチェンジしなければならない。

男の自分にとっては──

あまりにも恥ずかしく思えたのである。


────────────────────────────────


「はぁ…それでちょっと抵抗感があると」


《魔性転職の館》にて──。

《案内係の魔女》に、先程の腹の底に抱えていたものを吐露していた。

魔女は少女の容姿をしているが、これでも自分の何倍も生きている。

相談する相手にはぴったりだった。


「はい、ですからなんかこう、

 魔性転職せずとも魔法が使えるようになったりとかは…?」


「うぅーん…ないですね~…」


「そ、そうですよね…」


困った、やはり腹をくくるしかないのか。

しかしここにきて覚悟がどうも決まらないというか…。


「う~ん…女体化経験なんて

 冒険者ならみんな通ってるので

 気にしなくてもいいと思いますよ?」


「そ、そうですよねぇ…」


確かにギルドに在籍している男冒険者は、

誰もが魔法のひとつやふたつは持っている。

つまりそれは《女体化経験》があるというわけで…

みんな顔には出さないが…。

恥ずかしい経験を自分なりに消化したのだろうと、思った。



………よ、よし!

《みんながやっている》という動機立ては済んだ。

後はほんのちょっとの勇気というか、やけっぱちさが欲しい…!


なにか…ないだろうか?

助け舟を出してほしくて、魔女の方を改めて向いてみた。

こちらの決心がついたのを確認してパァッと明るくなったものの、

『あと一手何かが欲しい』

というテレパシーが伝わったか、なにかなかったかと思い巡らせ…。


そんな中である──。

《魔性転職の館》に貼られたポスターが目に留まった。

薬瓶に『?』と大きく一文字描かれている抽象的な宣伝ポスターで、

煽り文句は『あなたにピッタリの魔物娘になろう!』だった───。



「アレ………」


ピッと指差せば、魔女は勢いよく振り返り、

その手があったか!みたいな納得顔でこちらに顔を向けた。


「ああ…!これは丁度いい…!

 最近開発されたポーションなんですけど、

 みんな冒険に役立つ魔法の魔物娘に変身したがっていて、

 余っていたんですよね~!お安くしておきますよ…!?」


「え、え~と…それで、効果って…」


「効果はですね~…

 ズバリ!その人に合った魔物娘になるって効果です!


 聞いたことありますよね?

 魔物娘になるとしても人によって《適性》があり、

 変化薬を飲んでも望んだ魔物娘になれないこともあるって!


 せっかく高い薬代を払ったり、

 苦労してダンジョンで入手したのに、

 何も変化できないなんて勿体ない!!


 そんなときにこの薬!

 冒険者さんの適性に合った魔物娘に変身できるんです!

 成功確率は100%!どうです?試してみたくなりませんか?」


「お、おぅ…」


まくしたてるようなセールストークに若干引き気味にはなった。

なんとしても在庫処分をしたいという熱意をビンビンに感じ、

その意図を勘ぐってしまうほど。


ランダム性が冒険者にウケなくて売り切れないのだろうか?

いや、ランダム性は冒険者の望むところか…

だとすれば…


「………もしかして、

 一度なった魔物娘に変化しやすいとか?」


「ふ、ふふっ…

 まぁ…そういうこともありますね…


 とはいぇ…たまたまです、たまたま。

 過去、冒険者の適性で変身できた魔物娘に、

 この薬でまた変化してしまったということだけです」


なかなか必死に取り繕ってくる。

冒険者に幻滅された事例があると見た。


「初めて飲む分には、被りもないですから…

 つまりこれは入門用の薬というわけです!


 しかも適性に合った魔物娘に変化に対するわけですから、

 身体的負担も少ないわけです!これはもう試すしかないですね!」


「は、はぁ…」

ここまで熱望されると流石に無下にもできない。

例えそれがどんな魔物娘になるか分からないにしても。


………とはいえ、個人的にはいいかも。

そもそも『魔法のため』に《魔性転職》に来たわけだし。

在庫セールのためか、値段も手ごろで予算がぐっと軽くなる。

なによりランダム性が冒険者心に火をつけた────。


「ドラゴン娘になれたりも…?」

「あ、そういう事例もあるらしいですよ…!?」


魔物娘に女体化するけども、

それがドラゴン種だったら望むところだ。


そう、どうせなら《ドラゴン娘になりたい》とは思っていた。

値段が高い上に、レアもので、取扱件数も年に一度か二度。

だからすっかり頭から抜けていたが、なれるのならなりたい。


なにより格好良いし、後に仲間内から…

『お前、その魔法なんの魔物娘から習得した?』と聞かれても、

『ドラゴン娘から習得した、いいだろ~』と答えられるし。

自分の適性がドラゴン娘だったと知れれば、結構な自慢になりそうだ。


そう、思い込めば────。

だんだんむくむくとモチベーションが湧いてきた!

最後の踏み切る動機が着々と構成されてゆく……!


「その薬、買います…!」

「はい、ありがとうございます!」


在庫処分したい魔女と、

魔法を持ちたい冒険者の願望が合致し、商談成立と相成った。


「よし………っ」

モチベーションの勢いを止めないため、即決と買ってしまったが…

戸棚から取り出されたポーションを手渡されれば…

だんだん買ってしまったという現実味が増し、流石に緊張し始める。



ちゃぽん…

薬瓶を振ってみると、青紫に輝く液体が光沢を発し、

どう見ても『飲んでいい』代物とは見えないものの…

魔法生産品であるからか、不思議な魅力を秘めていた。


これを、飲むのだ。

飲む、飲むぞ〜〜!


「さぁ、グイッとどうぞ!望んだ姿になれるといいですね〜!」

「よ、よ〜し!」


ここに来て若干の躊躇が湧くものの、これ以上は女々か。

女体化するとしても男らしさだけは保っていたい。


だから、飲んだ──グイッと。


(おぉっ……?)

ガラスの冷たさ、薬品の冷たさが口内に含まれ、清涼感がヒヤッとくる。

薬の味を覚悟して苦いものと勝手に思っていたけれど、

飲んでみれば金平糖のような甘さと冷たさ。

喉の奥をツーッと伝って、飲み切ってみればあまりにも軽い飲み口だった。


もう、飲んでしまった。

飲んでいる最中でさえ葛藤するかと思えたが、

済んでみればあまりにも簡単で拍子抜けだ。

案ずるより産むが易しというか…いや、今この諺はよしておこう。


今からそんな『性』になるのだから……。

男である自分が産むとかちょっと想像したくない。

まぁただ、魔物娘は孕まないし、産まないけれど。


………

………………

………………………。


緊張しながら、変化を待った。


「冒険者さんは、どの娘になるんですかね~?

 ふふっ…!射幸心が刺激されます…!

 私、飲んだ人がどんな姿になるのかが好きで…!」


「はっ…ははっ…」

魔女は他人事だと思って、楽しく見てる。

こっちがどんなに心臓バクバクで緊張してるかも知らずに!!

ただまぁ、アフターケアはバリバリにしてくれる雰囲気なので、ここは我慢か。


………こんな時に自分を支えてくれるのは、変身後の姿だった。


ランダム性のある薬らしいし、

ドラゴン娘になれずとも仕方ないとは思っている。

だからまぁ第二候補として《人狼種》とか《獣人種》を願い、

『カッコ良ければ』それで全部よし────、と思っていた。


──────どうして、最悪な姿を想像しなかったのだろう?


──

────

──────。


異変は椅子に座って魔女とお茶している時に現れた。

グラッと身体が傾き、着ていた服がちょっと重く感じる。

『あれ…?』と不思議に感じた瞬間、ふと思う。女体化の影響かと。


男から女に変わるのだ、当然体型なんかも女性の身体に縮こまる。

幸い準備として装備一式預けていたからラフな格好で、

金属の装備に潰されることはなかったが…


だが…思ったよりも服が重くなりつつある…!

女性体形になったからというモノではない…これは…!

『身体全体』が小さく縮み始めている…!


うっ…!

気付けばもう、服が…大きさが…!

《頭を通す穴》を軽々と通り抜けられるほど、縮んでいた。


衣服はつけていないに等しく、裸を隠そうと服を手繰り寄せるが…!

その服すら重いほど、かなり縮まり、手足が小枝のように細い…!


そのくせ、胸だけは『ぶるん』とある…!

意識しないようにしていたが、たぷんたぷんと液体が満ち、

腕を組めば少し両側に開かなければ支えきれないほどの爆乳。


「そんなっ…こんなのって…っ!」

当然、その段階になればもう分かる────。

ドラゴン娘どころか、獣人ですらないのだと。

じゃあなにかと自問自答すれば、湧いてくる答えは──…


………頭が思考を拒否した。

何になったかなんて分かりたくない。

だが!身体は答えを提示するかのように作り変え…!


身体が………柔らかくなる………!

女性特有の柔らかさのその上、肉質ごと柔くなる………!


最初は──皮下脂肪がついたのかと思った。

ふくよかな体型になったのかと、それだったら許容できた。

けれども身体の内から感じるのは《種族的な柔軟性》──。


スライム娘が《どんなに切られても》スライムの身体だから大丈夫なように、

《どんなに衝撃的に扱われても》大丈夫な身体だという、自信が湧く…!

変身する本人が望もうが、望むまいが…!


腹を触れば、分かってしまう…!

骨の感触はあるが、人間が想像する骨ではない…!

魔力で構成されたそれで、肉体を動かすためだけのモノ…!


「うああ──っ!」

触れば触るほど、指はどんどん沈んでゆき、ずっぷりと埋まった。

明らかに異常な身体、だがそこに苦痛や吐き気は無く、逆に気持ちが良い…!

《軟体生物》の《魔物娘》になったのだろうか、いや違う、これは…!


押せば、くにゅりと歪み、《衝撃》属性の攻撃に強そうだが…!

戦闘の為に作られた特性ではない…!これは…これは…!


嫌な予感がたらりと汗と共に湧き、ぽちゃんと落ちる。

しかし、そんな汗でさえ、人を惑わす香気を感じてしまい…!

『その為』に生まれた存在になってしまったと、実感が湧く…!


………まだ全体像を見ていないが、予感がする!



「大丈夫ですか~?」

「み、見ないでぇ…!」

声を出したつもりだったが、甲高くてビックリした。

舌ったらずな甘い声で、どんな相手であれ舐められそう…!


そんな中、声に驚いている中で、魔女に覗き込まれてしまう──!

しかもその手には『どうなったか』映し出す鏡が既に用意されていて──!



見て、しまったのである。

鏡の中の、変わり果てた自分の姿を……!


髪はさらりと金髪に伸び、魔力を感じさせる蒼い瞳。

大きなおっぱいがたぷんと上半身に蓄えられているところまでは許容できた。


だがしかし、目を背けず真に見つめれば分かる、その姿。

背中には魔力で形作られた薄い羽が伸びており…

パッと見では、妖精に見えた。


けれども、あぁ…これで確定してしまった。

妖精という種族になったと確認して、分かってしまった。


内から感じるこの感覚から、自分は……。

妖精の中でも…用途が、運命が、決めつけられている。

『オナホ妖精』になってしまったと理解してしまったのだった。


───────────────────────────────────


《魔性転職の館》では、

小さい種族に変身した利用者に合わせてか、

人形のようなサイズの服が結構用意されていた。


今の大きさとしては『15cm』前後くらいか。

想像したくはないが【オナホールほどの大きさ】と考えて間違いは無い。


頭を通すだけで体をすっぽり覆う、一枚仕立ての衣。

言うなればコロポックルが雪除けに使うような簡素な服だが、

着用すれば、ふわっと身体を覆って…

身体のラインに沿ってないからか、無理に女体を感じることもなくて助かった。


ただ──…、それまで。

《オナホ妖精》に変身したというショックは大きく、いじけるのも仕方なし。


魔女があの手この手で元気付けようとしてくれるが…

今のやさぐれた自分にとってはよく働く店員だと、

ぶっきらぼうな客になりたがっていた。


「え、えぇ~…本当にあの…

 オナホ妖精になってしまったと感じてるんですか?」


「感覚的に、そう感じます…なんなら触ってみますか?」


「え…?いいんですか…?」


「────ッ!」


オナホ妖精になった人間なりの冗談のつもりだったが、

どうやら魔女は変化した人間の堪能したかったらしく、

有無を言わさず、大きな手で触ってきた……!


女性のしっとりとした指が、

女体のむにゅっとした身体に触れる…!


「───ひぅっ!」

指先が触れた場所から、ピリリと電撃が走った。

押し付けた場所から円形状に快楽が走り、ビクつく…!

──と同時に感じてしまうのだ、被加虐的な欲求が…!


『使われたい』『愛してほしい』という、

男の自分からしたら赤っ恥の感情が湧き続け、

巨大な指に翻弄されることを生き甲斐だと感じてしまう…!


これは、『オナホ妖精になったから』か、

それとも自分に『そういう素質』があったのか、

いずれにしても身体は興奮し、柔らかい身体ながらピンと伸び──!


気持ちよさで……のけぞってしまう!

嫌なら、目の前の巨大な指に抵抗しなきゃいけないのに…!

好きだから、ずぶずぶ沈む指に身体を差し出してしまう…!


「へ~!オナホ妖精って触り心地良いんだね~!」

魔女は楽しそうだ、こんな身体にした元凶にも関わらず。

しかも薬の探求心ゆえか、至る所を調べ上げ始めている…!


15cmという中途半端な大きさだ、

物のように鷲掴みにして、持たれていた。

だが、そんな物扱いに心惹かれている自分が居る──!


「オナホ妖精ってね~自分でお乳を出せないんだって~

 本能的に、使用者が求めるまで出したりしないらしいよ~」


その凶行は、こちらの胸まで及ぼうとしていた──。


さっきから『たぷんたぷん』と重く感じていた胸、

その内容物を出させてくれるならこれほどありがたいことはない。

───と、冷静に考え、正気を保っているフリをしているものの…!



やはり、恥ずかしかった。

男なのに『おっぱいをイジられる』なんて、一生モノの恥だ…!

しかし恥ずかしさとは反対に、身体はおっぱいを弄られることを求めて…!


「は、早く搾ってぇ…」

甘ったるい高い声で、嬌声のようなものが喉から出た。

オナホ妖精の《いじってほしい》気持ちと、

人間の男の《解放してほしい》気持ちが葛藤した、折衷案のセリフ。

そんなものが自分の喉から出て、自分自身恐ろしくなってしまった。

────ここまで、染まってしまったのかと。



ただ、そんな…

アイデンティティーの崩壊に苦悩しているであろう、

こちらなんていざ知らず、魔女は楽しそうに言われたとおりに…



「はい、それじゃあ…

 おっぱい採取させて貰いますね~」


などといい放ち、おっぱいに薬瓶を近付けてきた…!

素材としての採取は──許可していないのに…!

だが、こちらが望もうと、望まずとも、

オナホ妖精の本能はおっぱいを求められてしまえば、湧いてしまう…!


『搾られたいと…!』


屈辱的な感覚になりながらも…

現状これが一番、感情を発散させる手段に違いなく…!


おっぱいを使用者に触ってもらうため、

柔らかい身体をフリフリと動かしながら…!

上半身を持ち上げて、搾ってもらおうとおねだりした…!



その直後、巨大な指が触れた───ッ!

《15cm》という手の平からはちょっと大きく、

鷲掴みにしてちょうどいいサイズの身体に、おっぱいに、指が引っ付き…!


人差し指と親指で、おっぱいをつんと挟んで搾り───!

果実の汁を潰して圧搾ように、おっぱいミルクを吐き出させる───!



~~~~~~~~~~~!!

「ヒぅッ…うぅっ…!」

身体がビクつき、気持ち良さがたちどころに湧いてくる…!

乳首を開放し、放出した、という感覚はオナホ妖精の本能を刺激し…!

これが正しい行為だと人間の自分にも刻み付け、自我が崩壊しかける…!


ただでさえ、おっぱいが潰され、搾られている最中なのだ、

本来なら凄惨な現場になりそうなほどに、おっぱいは指に潰され、

ぷちんと潰したブドウのように形がひしゃげているけれども──……。


「こ、壊れちゃう…!」

「大丈夫ですよ~オナホ妖精は丈夫ですからね~」


次にパッと指を離されれば、潰れた時の皴は全く見当たらず、

それどころか傷ひとつなく液体のようにぷるんと震えるおっぱいが…!

「あっ…………よかった」

ただ、安堵よりも先に恐怖が来た──。

これが魔物娘の身体だと、今一度自覚する…!


しかも、おっぱいミルクは両胸で共有されているのか、

どちらか片方、搾り切れていなてバランスが取れていなくとも、

身体を震わせ、ぷるんぷるんと震えれば、すぐに両胸同じ大きさに…!


「素材、ありがとうございました~!

 これで今回のサービス、お安くさせていただきますね~!


「うっ…うぅっ…」


改めて『オナホ妖精になった』ということを思い知らされた。

この身体はエッチに全振りしている、みだらな種族──。


性に関する技は一通り収めているらしいけれども、

これは──求めていたものではない!


望むなら…

こんなエッチな魔物娘でなく…!

ドラゴン娘みたいなかっこいい存在に…!


「うえぇっ…」

流石に、泣いてしまった。

気持ち良さが湧いてくるけれども、

男の自分的には、どうしても認められない。


早く元に戻らなければ…

これ以上プライドを壊されないために…!


そもそも魔法さえ習得出来てしまえば…

今回の話はそれで終わりのハズ!

こんな享楽的なモノにかまっている場合じゃない…!


──

────

───────と、言った。


「あっ、そうそう。

 確かに楽しんでないでレベルアップしないといけませんね」


もっと遊ばれるかと思っていたが…

魔女は素材を採取出来て満足したのだろう、

習得の準備をそそくさと始め、ビンを取り出し…


スライムを入れ始めた──!?


「な、なんでスライムがレベルアップに必要になるんだ…!?」


「………?」


「え〜と、レベルアップにスライムって…!」


「必要ですよ?オナホ妖精なんですから。

 スライムを膣で吸収して、経験値を得るんです」


「そんな──!」

オナホ妖精がレベルを上げるにはそれしか無いのか…!?


「心配しなくても大丈夫ですよ〜

 スライムに魂は入ってませんので、孕みませんし。

 あ、それともオナホ妖精の嗜好的に精液の方がよかったですか…?」


「そ、それはいい…!」


本気で精液でどっぷりと浸るだけは避けたかった。

とはいえ…魂が入っていない人工スライムの動きは、

本物と遜色なく流動的に動き──こちらを認識している!

本当に魂は入っていないのだろうか…!?標的にされているぞ…!


しかし、魔女と相談するよりも早く、巨大な手が飛んできた──!

ぷにぷにの身体をヒョイッとつまみ上げられれば、もう逃げられない…!

ビンの上へと運ばれ──、今にもスライム入りの空間に──!


「やっ、やめっ…!

 いや、ちょっとだけ気持ちを整えさせて…!」


覚悟の問題だった──。

結局もう、パパッと吸収したほうが楽に決まっている。

だが、温泉に勢い良く飛び込むようなものだ、身体に悪いに決まっている。

だから、徐々に足先から慣らして入ったほうが良いに決まっている。


けれどもそれなのに……!!!

ビンのスライムはガラス面を器用に伝って触手が伸び──!

太ももを掴んで、ビンという巣の中へ引き込もうとしている──!!


「やっ…やめてっ…!」

身体がピーンとのけぞり、快楽に耐えようとする。

それくらいしか、今はできない…!と、そんな時にふと思い出した。


ピーンと身体を伸ばした背中の先──!

妖精の羽があるではないか…!

飛んだことはないが…いけるか!?


だが………!


ええい動けと羽を動かしても、全く動かない。

慣れていないからだろうか…?

けれども試せば試すほど、理由が明らかになる!


慣れていないからでない。

身体が欲しているのだ、本能的に…!

スライムに侵されるという行為を途方もなく──!


太ももが掴まれ、乱暴に扱われるだけで興奮してしまう…!

股にまで潜り込まれれば、ヘコヘコと動いてしまう…!

未知なる快感を、求めてしまう…!


「うっ…ひっ、ひいぃ…」

この頃になるともう魔女も掴まずともいいと判断したか、

手の平にオナホ妖精を乗っけるだけで、後はスライムの判断に任せた。

助けを求めて見上げるものの、その顔は…。

飼っているペットの捕食光景を見ているかのように微笑んでいる。


自分の力でなんとかするしかなかった、

そんな自分が逃げないという選択肢を取っている…!

これはオナホ妖精の性質か、

それとも《そういう素質》が既にあったのか…!?


ドラゴン娘でなく、オナホ妖精になったということは、

『マゾっ気』があったからなのだろうか…!?


それを己に問うても、もう遅い──。

すでに身体は、ビンの中に半身浴かのように浸かっており、

両手でフチをギリギリ掴んでいる状態だ…!


けれども、そんな腕にめがけてスライムは這い寄ってきた…!

脇の下を『ひゃんっ』と鳴らして抜け通り、

しっかり掴まっていた指をほどくかのように、流動体で覆い…!


「わあああああっ!!」

スライムに持ち上げられて、つるっと滑ればそれで終わり。

ビンの中へ──、ベトリと落ちて──、

スライムというクッションにまたがり、もう立てない……!


ただ、それで終わりなわけない。

今まで《引き込む》ために働いていたスライムは、

獲物を捕らえたと感じるやいなや──、

すぐに《入り込む》ために股へと突っ伏し、蹂躙する──!


「やっ…!は、入ってこないで…!」

もう自分の声は、小さい妖精のそれだった。

これが本当の声だと思ってしまいそうなほど、しっかり馴染む。

しかも──

男の頃はそうでもなかったのに、

妖精という女になってからは、

《股を擦られただけ》で嬌声が『あんっ』と漏れて…!

これでさえ興奮してしまう…!自分は男、自分の声なのに…!


つまり、もう──愛してしまっている、このオナホ妖精という身体を!

妖精みたいに気持ち良いまま、声を出すのが気持ちいい…!

妖精みたいに太ももを掴まれ、股に触れられると、興奮して気持ちいい…!

妖精みたいに圧倒的体格差のある相手に、押し倒されるのが気持ちいい…!

──そんな気持ちよさを実感して、理解してしまった。

──オナホ妖精は、自分に合っている種族なのだと…!



「んひぃっ………!」



ゴボォッ──!


と、遠慮も無しにスライムが下の口を、膣を開き、入ってきた…!

反射的に、腹に力を入れて押し留めたが…今さらなんだというのだ。


腰を降ろし、とっぷりとスライムに入浴したまま後ろに退けても、

そこはガラスが覆っており、なんならスライムがコーティングされている。

「うわっ──!」

背中にぺったりと粘体が張り付き、妖精の羽までベトベトだ。

だけどそのベトベトがオナホ妖精的には、快適らしく…!


「あっ………ハァ♡」

気持ちよさで、転げてしまった。

感覚的には、ホテルの高級ベッドに寝転がるかのような感覚。

しかしその雰囲気は…宿泊用でなく、娼館のベッドに寝転んだ感覚…!


これから──。

スライムに覆われ、乱暴に扱われるのだという予感が、

鳥肌となって、全身を痙攣させて…!

狼に襲われた羊達が、

一匹硬直し、犠牲となって、群れを守る本能みたく…

オナホ妖精の本能が告げる──『動くな』と……!



「ひっ…うぅっ…!!!」

あれだけ腹に入れていた力が、ほどけてとける…

リラックスして、スライムが入り込む余地を生んでしまう…!


それをスライムは見逃さない──!

ヒビ割れに流れる水の如く、当然の顔をして、ニュルりと入ってきた…!

流動的な身体のままに、どんどんどんどん膣の中へと…!



「あっ………!!いっ……やっ…んんっ♡」

もはや淫らな魔物娘がときおり出す、喘ぎ声しか出せない。

新しく出来た女性器という未知なる部分に、注ぎ込まれ…!

たぷんたぷんと満ち満ちて張りだす腹に…どこか満足感が湧き出した。


だが…オナホ妖精の真髄はここからだった。

どんどん入る…いくらでも入ってしまう…!


確かビンの1/3くらいスライムで満たされていたのに、

今ではもう、ビンの底の調味料ほど…

『こびりついてる』くらいしか居ない…!

──それほど呑み込んでしまったのだ、自分は!

──その証拠に腹はぷっくりと膨れ上がり、

──傍目から見たらきっと小さな水風船に見えるだろう。


なのに……。

パンパンに張っているのに……!

全く痛くないどころか、気持ちよくて……!


股をビン底に押し当て、腰を振ってしまっていた……!


頭の中で理由付けをした、

これは『床オナ』みたいなものだと!


しかし『こびりつく』スライムに股を擦り付けた途端、

膣がぎゅっぽぎゅっぽと、拡張・収縮を繰り返し…

食んだ、含んだ、呑み込んだ──!


生物的なそれを、下の口でやってしまった…!

サキュバス種相手に、そういう事をされたことはあるが…!

──やってしまった、自分自身で、自分の欲望のままに…!


「あ、甘ぃい……♡」

喉の奥から出るのは、甘酸っぱい妖精の声。

もはや驚きもしないまま、感情のままに吐き出し、

膣で味を感じることそのものに疑問を抱かぬまま…。

──完食してしまった、スライムを。


「あら〜全部飲み切りましたね〜美味しかったですかぁ〜?」

「ふぁい……」


腹がたぷんたぷんとなって、もう夢心地。

オナホ妖精としての本分を遂げた気さえある。


スライムもよほど快適な空間だったのだろう……。

膣の中に入ってはゴロゴロと転がり、面積を拡げ…!

そして、己の身体を『経験値』のため捧げようとしていた…!


「んっ………♡うぅっ………」

恥ずかしさが極限まで高まってきた!

オナホ妖精としての身体が動き、

子宮口でスライムを吸い込み、吸収する…!


ただ、ここにきて人間の自意識が最後のストッパーをかけた。

ヤバイ……!これは……この状況はマズイ……!

魔物を普通に食うことはほぼ日常的にしているが、

《吸収》ともなるとそれは、人の道から外れた魔の域だ…!


味わってしまったら、決定的な何かが壊れそう───!



けれど、限界は近く──。

身体も──心も──、望んでいた。

オナホ妖精として吸収することを…!その行い自体にも──!


これをして初めて、

オナホ妖精になれるのだと、確信していた…!


「おっ♡おおおっ♡」

子宮口が開き、とめどなくスライムが流れ込む…!

スライム自身が動くのではなく、オナホ妖精の吸引で…!


今まで小さい身体で弄ばれていたけれど、

膣で呑み込んでしまえば、膣に入れてしまえば、

オナホ妖精の独壇場だ──!自由自在に吸い込める──!


反射的に抵抗しようとした

スライムもズルズルと『呑み込んで』…!

魔性と生まれ変わったことを噛みしめた…!


これが、魔性転職──!

オナホ妖精になれば、

こんなっ、こんなことできるんだ…っ!


頭が快楽に染まって、もう止められない…!

嫌なハズなのに、一線を越えようとしているのに、

子宮の奥底まで『くちゅりっ』と深淵が開いて…!


ガクガクと震え、腰も足もピンと伸びるほどの、

妖精の知能になるほどの快楽を、腹に落とした…!


────────ッ!!!!


「ううううぅっ…………あああっ♡♡♡」


スライムが、子宮に入り、溶けて、糧となる…!

吸収すれば、赤ちゃんの部屋に入れば、胎内回帰させれば、

気持ちよさが股から頭にかけて貫き、身体がはねて、ビクビクする!


これが、全部ワタシの物…!

おなかに入っているものが全部、全部…!

魔物娘は………。

いや、オナホ妖精は…!

いつもこんな快楽を得て過ごしているんだ…!


知らなかった、

こんなに甘くて幸せなものだったなんて…!


………身体がビクビクと痙攣するけれど、

膣内はごっぷごっぷとまだ動き、次なる得物を探している。


スライムを吸収し、経験値を稼ぎ、

レベルアップすることで魔法を習得する。

それだけだったのだけれど…身体はさらに求めてしまい…。


「いい呑みっぷりですね~、

 おかわりとか必要ですか~?」

と、覗き込んできた魔女に……。

おねだりをしてしまう自分がいる…!


ビンの中で、捕食者となった瞬間だった──。


───────────────────────────


後日、ギルドにて──。

魔法を得てからのクエストの功績を誉められながらも、

受付にちょっと軽い説教をされていた。


「ほら、やっぱり言ったじゃないですか…!

 魔法のひとつやふたつ持っていた方がいいって…!」


「う、うん……」


あれから──。

オナホ妖精としてスライムを吸収し、

レベルアップした結果、得た魔法は……。


【ポーション回復量アップ】だった。

パッシブスキルとして備え付けられ、

いつどこでポーションを飲んでも発揮される便利魔法。


地味ながらも効果は絶大で、

体力回復が高まるだけでなく、

同時に魔力も回復するもんだから驚いた。

────まぁ魔法は使わないのだけれど。


だが──、

そんな無駄に消耗される魔力をただ見過ごす受付ではない。


「………なんですかこれ?」


「次の魔法の資料ですよ!

 こんな良い魔法貰っているのに、

 魔力を無駄にするなんて勿体無い!!


 魔性転職の館でいくつか魔力を使うであろう、

 魔物娘を見つくろってもらったので、習得してきてください!」


「そんなぁ…」


オナホ妖精になったあの日、

元に戻り、正気に戻り、日常に戻り…たかったのだが、

興奮は確かに本物で、今は心を休めている段階だというのに…


また──行けというのか、魔性転職の館に。

とはいえ、若干気になりも…。


「ところで~、何をオススメされたんですか?」


「………ッ!!それは聞かないのがマナーじゃないか!?」


「え~、いいじゃないですか~、

 私からオススメできることもある…かもしれませんし~」



受付にこれを見られてはならない──。

《魔性転職の館》から送られてきた封筒の写真を見ると──。


シルフ、ピクシー、コボルド、ウンディーネ、ノームなどの…。

ちっこい魔物娘ばかり──。

やはり『合っている』のだろう、自分にはこういう種族が。

オナホ妖精適性があったばかりに、こんな……。


本当ならドラゴン娘になりたいのに…。

そう頭では考えれど……。

目線が写真に動き、想像してしまう。


この身体になったら、どんな《経験》を味わえるのだろうと──。

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巨大魔王が夢の中で人類をオモチャにしているなんて…!?(前編)

魔王討伐の旅の途中…。

勇者の自分はキャンプを作り、寝ようとしていた。


鬱蒼と木々がひしめき、

ときおり野犬や人狼なんかのモンスターの声が

四方八方から聞こえてくる中での《野宿》だ。


魔除けの陣も張って緊張の糸が緩んだか、

焚き火の心地良さに…誘われて…うとうと…して…

目も開けられなくなり…『あ、これで眠れるな』と思った瞬間──。


──

────!


ふと、意識が、明瞭に、ハッキリと!

身体に充足感が漲り、体感的にはパリッとした朝の目覚めのよう!

「あ…あれ…?」

脳が完全に休んだから、時間がふっ飛んだと思ったのだろうか。

確かに全身疲労状態でぶっ倒れるように眠ったら、

時間を忘れてすぐに朝を迎えた経験がある。


だが………。

今回はなんか違う感覚がある。

朝焼けの光も届かないほどの鬱蒼とした森の中だったはずなのに。

まぶたの向こう側には太陽が輝いている気がする……。


そんな時だった──。

コンコンコンとドアが叩かれる音を直感的に感じ……!

目を開ければ、どこかのベッド……どこかの家……!

そしてまどろんでいる最中だというのに、ドアが開け放たれ…!


「ちょっと〜!まだベッドの上でだらだらしてるの!」と、

どこかの誰かが、さも顔見知りのように入ってきて………。


その様子を…

大きな影がゆらりと家を遮り…

見降ろし、観察するその姿は、巨大な魔王のように見えた。


──────────────────────────────


「な〜に、ボ〜っとしちゃって!

 ほら、今日は街でお祭りなんだから、ちゃんとする!」


「あ、あぁ………」


まるで同年代のように語りかけてきた。

姿形は紛れもなくどこかの村娘、

どこかの村で会った気はすれども…親しい仲になった者は居ない。


それに…気になるにはやはり巨大な魔王だ。

こちらの家を跨ぐように見おろしているのに、

村娘はまるで見えていないのか全く気付いていない。


そんな中での出来事だった。

『ずずぅ〜っん』と、魔王が横たわり、家の中を覗き込んできたのである。

その巨体を村の広場へと投げ出し、教会を足置きにしながら、横ばいに…!


(うっ………!)

幻向石から投影された姿を見たことはあるが、本物を見ると本当に凄かった。

青い肌に、金の瞳、目の白い部分が黒へと逆転した、ひと目で悪魔と分かる姿。

防御力など無いはずの扇情的なボンテージ衣装がただ者ではないと感じさせる。


そんな魔王に、巨大な姿、巨大な胸、巨大な瞳で、

覗き込まれれば、もちろん委縮しないはずがない。

理解不能な状況なだけに、一歩間違えたら死ぬ可能性もあるわけだし。


戦うにしても……。

大きさとしては家を軽く跨げる程、10倍くらいか?

確か210cmあると聞いているから、21mはありそうだ。

対して自分は170cm、1.7mだから軽く蹴飛ばされてしまうだろう。


だから……。

魔王に『ジロォ…』と見られてても、ここは静観──。

《幻術》かもしれない。《ただの夢》かもしれない。

けれども肌に感じるこのプレッシャーは本物であり、

巨大魔王がこちらに敵意を見せていないのなら、

自分もまた気付いていないフリをして敵意を見せない方がいいだろう。


世界を闇へと堕とす元凶が目と鼻の先に居るが───。

ここは、雌伏の時だ──。


「ちょっと~!なにボ~っとしちゃって!

 まだ寝ぼけてるなら、ホラ、顔洗ってくる!」


「お、おう…!」


村娘は背中をバンバンと叩き、手を引き、まるで母親。

どういう関係性を魔王に植え付けられているかは知らないが……。

なかなか乱暴な印象を受ける…魔王に操作されているのだろうか?


ただ……そういうやり取りを見られるたびに、魔王はこうつぶやくのである。

「ふふふ……よいではないか……」と独り言を発し、覗き顔。

大きな胸を『むにゅり』と村の広場に押し付け凹ませながら。


さながらそれは観察…というよりは、観賞。

人々の営みを朗らかに見守る女神様のようだ。

ただし、若干の邪心が入っていて──世界の真理さえも漏らし始めた。


「くくっ…いいぞ、この勇者の造形。

 部下の夢魔に作らせてはみたが…

 夢の世界とはいえよく出来ているではないか」


(………!)

若干予想していたとはいえ、ビックリした。

この世界が魔王の夢の中だったなんて。

しかも食い入るように見つめてくる、相当この世界にお熱らしい。


──なぜ、そんなプライベートな魔王の世界に侵入してしまったか。

考えられるのはやはりこの夢魔が作った《勇者の身体》か、

本人の自分にでさえ違和感無く動かせるほどだから……。

きっと《器》として最適だったから、気付かぬうちに惹かれて、

意識が飛び込んでしまったのかもしれない。なんともまぁ、迷惑な話である。


で、ここからどうするか。

確か夢魔対策で、夢の中で傷付いても別に影響は無いと聞いたことがある。

それこそ夢魔に囚われたら夢から出られないらしいけれど……。

魔王は悪魔系魔族だったハズだ、

『気付かれて、夢魔を呼ばれて、夢の中に幽閉』されなければ大丈夫だろう。


幸い巨大魔王はこの世界に存在するのは自分自身だけだと思っているらしい。

注意して行動していればきっと大丈夫だろう。

逆に、このまま気付かれなければ魔王の弱点も発見できたりとか…。


にわかに希望が湧いてきた。

誰もが諦め屈服していった魔王討伐の一助になるかも。

ピンチはチャンスとは、よくいったもんだ…!

よし、このまま気付かれずに有益な情報を持ち帰るぞ──!



──

────。


ただ、見た感じ……。

弱点に繋がる情報があるかと言われれば、疑問が残る。


今だって村娘をつまみ上げ、

糸が切れた人形のように…ぶらんとなった身体を……。

「ふ~む…幼馴染は本当にこのクオリティーでよかったかのう…」

などといって出来栄えを気にするばかり。

はたして有益なものはみつかるのだろうか?


「う~む、主人公の幼馴染じゃし、もっと印象的にするか?」


………。

おそらく《趣味》の部類なのだろう、この夢の世界とやらは。

人間では考えられないが……

魔族はこのように夢の世界で遊んでいるのだ、魔王でさえも。


ただ……

それにしてはちょっと女々というか……

お人形遊びのような無邪気さが見える……

全世界に宣戦布告した魔王なのに穏やかな趣味過ぎないだろうか?


もっとこう、おどろおどろしい魔物が徘徊するような、

地獄めいた夢の中だったら納得できたのだけれど、

夢の世界で作られたのは、木々の緑が光る…のどかな村。


荒々しい魔王というイメージからは正反対。

噂や伝聞で聞く邪悪さなんて一片たりとも無い。

そのくらい…にこやかに村の人々を見ているのだ。

もしかしたら…魔王は人々の安寧を願っているんじゃないかと思うほど。


「やはり、勇者は照れ隠しで殴ってくる幼馴染モノが鉄板じゃのう…」


(悪いヤツじゃないのか…?)

確かに『世界を手中に収める』と、

幻向石を用い全世界に宣戦布告はしていたが…

ここまで覇気を感じない姿を見てしまうと、

嘘だったんじゃないかと思ってしまう。


とはいえ──!

ここで気付かれたらマズイのは確かだ!

今だって身体を握りしめられ、観察されているのだから…!


「ふふっ…いいぞ、勇者の身体。

 まるで本当に生きているみたいじゃないか、なぁ?」


ふ~っと青いくちびるで吐息を吹きかけられた。

生温かい突風が顔に当たってくすぐったい。

その上、魔族特有の人を惑わすフェロモンが香ってきて──!


くらっとなる……!

気持ち良さが湧いてくる……!

こっちは気付かれちゃいけないってのに……!


蕩けそうな身体をガチガチに固めて、表情に出ないようにした。

あくまで人形のように、あくまで夢の世界の住民であるように、

扇情的にぬらつく魔王のくちびると舌を、ただ見るだけ……!


耐えろ……!

耐えるんだ、自分……!


「ふふ~…ちょっと、味見してみるか」


しかしこちらは耐えているというのに、くちびるが迫ってくる……!

気付かれたか!?いや違う、これは人形に対する愛のような……!

ぬいぐるみに頭を突っ込み、その柔らかさを確かめるような……!

ほんの軽い気持ちで行われるキスみたいなもの……!


むにゅっ、と頭がキスで食まれ、くちびるの中に…!

断頭台を思わせるような白い歯の向こう側まで持っていかれ…!

────口内の景色を見てしまう!!


「うあっ……!」

身体がビクッと反応してしまう…!

それほど淫靡な空間だった、そこは…!


青い舌に、青い肉壁に、青い喉。

どう見ても人間とは違う口内に畏怖すら出た。

魔族だけあって媚薬のような魅力的な唾液が湧き出て、

その気になれば呑み込めてしまうだろう事が予想できた。


(うぅっ…!)

身体が反応してしまう、欲に負けそうになる……!

分かっているのだ、これは幻想なのだと、虚像なのだと。

現実の魔王は210cm、自分は170cm、

どう考えてもひとくちで丸呑みできるような体格差ではない。


ただ───……。

だからこそ、望んでしまうのである。

今しか丸呑みされるチャンスはないぞ、と……!


背徳的なことだとは分かっている…!

しかし、魔王の口内を見て、湿度も浴びれば欲が湧き…!

しかも、夢の中ならば肉体的損傷は無いから丸呑みされても問題無い…!

一時的な感情なれど、耐え難いものが湧き上がっている…!


こうしている間にも、

はむっ…はむっ…と食ままれ、肩、胴体と口内に入ってしまった。


手が絡まれ、舌に乗れば……!

奥へ奥へと身体を持ち上げようとする……!

当然、魔王の舌も受け止め、食物を奥へと運び……!

緊張が真骨頂に達する……!気付かれぬまま胃の中へと……!


────と、思っていたのも束の間。


「んふ~…満足、満足じゃ」

魔王の舌は受け止めはしたが、それまで。

こちらの感触をひとしきり味わった後、

猫吸いが終わった後の人間のように、満足そうにまどろんだ顔をしていた。

……

…………急に湿っぽい空間から放り出され、

清浄なる世界に直立させられれば、冷や水をぶっかけられた気分となった。

身体が蕩けて弛緩しかけているのに、また人形のフリをしなければならないなんて。


いっそのこと、バレて食べられてしまおうか?

いやしかし、一時的な感情だと抑え込めば……。

勇者としての使命がここぞとばかりに湧いてくる。


『気付かれずに、弱点を調べろ』と──。

そんなこと放り出したいのに、捨てきれないものがそこにあったのだった。


──

────


丸呑みされるタイミングを逃し、

バレて弄ばれるタイミングも逃し、

《幼馴染の村娘》や《他の村人》と同様に、魔王の命令を待っていた。

………興奮で熱くなりつつある身体のまま。


ただ、汗もぽつりぽつりと…垂れて、

熱が過ぎればだんだんと冷静になってくる………!

今ここで魔王の弱点につながる情報を得られなければ、世界はもうジリ貧だと。

魔王討伐を諦め、希望を捨て散り散りとなった各国に希望を与えるなら今しかない!

『丸呑みされたかった』と、後ろ髪を引かれるけれども、

『魔王に気付かれずに偵察する』と、使命感が舞い戻り…。



「よし………!」

弛緩しかけた身体がシャキッとし、

(弱点を見つけるぞ…!)と、息巻いた──。

──つもりだったのだ、眼前に迫るものを見るまでは。


たっぷん、たっぷんと、震える双丘。

まず、人生で見た事も無いような……

巨大魔王のおっぱいが目の前に『でん』と立ち塞がっていたのである。


「どうしたの?家に忘れ物でもした…?」


村娘は目の前に巨大な乳房が横たわっていても、やはり気付かない。

それどころか『ずぶりずぶり』と胸の谷間へと入り込み……!

こちらの手を引いて巻き込もうとしているではないか……!


(うっ……!)

勇者である以前に、ひとりの男。

巨大な胸が出てくれば当然触れてみたくなってしまう。

けれども入ってしまったが最期、正気でいられる保証はない……!


魔王はどう思っているのだろうか……?

21mの大きさとはいえ、くすぐったいんじゃないだろうか……?


チラリ見上げてみる────。

すると見えるのは、想像通りのムズ痒そうな顔……だが、

痒さこそが気持ちいいとばかりに、表情が蕩けきっている……!

顔をだらしなく弛緩させ、よだれがぽつりとおっぱいに垂れ、


『いまか…いまか…』と、

小人の勇者がおっぱいに入るという、

倒錯的な快楽、愉悦を堪能しようとしていた…!


なんて恥ずかしいひとり遊びだ、

こんな魔王に数多の国が滅ぼされ、

収集されたのかと思うと、さすがに同情を禁じ得ない。


「くくっ~…勇者よ~

 よもや女の間を通り抜けるなどと言わないだろうな?」


しかもごっこ遊びのように、語りかけてくる!

こっちがどんなに我慢しているか知らずに…!

なんなんだこいつは…!気付かれないようにしてるのに…!


(うぅっ…)

たぷんたぷんと揺れる胸の谷間、

入ったら絶対気持ち良くて反応してしまう…!

だがしかし、逃げれば今まで我慢してきたものが水の泡…!


(ああもう、やけっぱちだ……!)

どうにでもなれ──!と

まるで魔王に気付かない村娘のように、

情欲で火照った表情をおっぱいで隠すように、

全身まるごとムニュムニュとした乳肉へ突っ込む……!



────────火傷するかと感じた。


傍目から見たら寒色の青いおっぱい。

触ればきっと、ひやっ…とするかと思えた。

けれども近付けば近付くほど、むんむんと蒸し、

体温が感じられるほどまで近付けば、人と同じ。

いや、それ以上の温度と湿度を谷間に持っているように感じる!


「うっ…うぅっ…」

おっぱいが見えていると気付かれないよう、

谷間の中、暖簾のように頭で分け入れば…

おのずと顔からダイレクトに乳に突っ伏し、柔らかさに負けそう──!


「くくくっ………はぁ~………

 勇者が我のおっぱいに降参するなんてなぁ…

 応援してくれた人類に悪いと思わないのか…?なぁ…?」


魔王はごっこ遊びに夢中だ……耳に入れる価値も無い。

だが『勇者を降参させるであろう』と、

自信を持っている魔王のおっぱいは……まさしく本物で……


言われたとおりに、負けそうだった───。

今、ここで──。



そして───!

魔王はおっぱいをもにゅもにゅと揉んで、

上擦ったような声で、勇者ごっこをし始める…!


「あぁん…魔王サマぁ…やめてぇ…

 おっぱいに負けちゃうよ~…負けたくないのに~…

 故郷のみんなのこと、幼馴染を捨てたくないのに~…


 世界を救うのなんてやめて、

 巨大なおっぱいに負けちゃいたいよ~…」



(なんだよそれ…!)

自分が言うはずのないことを、ガキっぽく言う魔王。

心情代弁されているようで流石にムカつきはした…。

だが、しかし、

全身パイズリされている今、負けたいという思いは言い当てられて…!


恥ずかしさから身体が火照り、昂る……!

股間がギンギンに勃ち、そんな中でも…

おっぱいの間を通り抜けなければならず、拷問のよう…!


「おぉ~…よしよし、可哀想になぁ…

 いいぞ…おっぱいに負けたとしても我が守ってやる…

 お主を裏切った王や国からも守ってやるぞ…」


別に自分は国家に裏切られてはいない。

教会の試験で勇者適性があったから、

『ひと山当てるため』冒険に出た背景無しの一般人。


魔王が言ってることは──。

事実無根の勝手に作った『場を盛り上げるため』の設定だ──。

そう、なのだが…。


こうも自分宛てに設定が盛られていると…なんかむず痒い。

好意が向けられているように感じてしまい、

『魔王に守って貰えている』気持ちよさに繋がってしまう…!

安心感には、誰も抗えない………!


(ある意味、世界で一番安全な場所だ…)

触れればその中に蜜が入っているように感じる、

たぷんたぷんと液体のように流動するおっぱいの中…

村の静寂とは違った、静寂が支配し、世界には自分と魔王のみ──。


───と、違った。

村娘のこちらを引く手があった。

青い肌の中だからか、人間の肌の色が綺麗に輝き、

顔は見えずとも、この手が人間の道へと自分を導いてくれる……。


ハズだった────。


がしかし、そんなもの魔王の一存ですぐに剥がれる……!


「んっ…ふぅ…♡そろそろするか…♡」


魔王の全身パイズリの手が止まり────。

村娘がこちらを引く手も止まった────。

いったいなにをしようとしているんだ────。


言動的には……きっとロクでもないことをする。

さっきみたく、勝手に作った設定で盛り上がろうというのか?


ただ、もう、魔王のテンションはMAXに近く…

『盛り上がる』というより、

『盛り上がりを解消する』方向へ舵を切ったらしい!!!



ぬるぅっ…と、水温が聞こえてきた。

おっぱいの洞窟の先の先、肉壁越しに振動が伝わり、

断続的に震えるそれは──、性別は違うが、知っている!!!


「うっ…くっ…はぁっ…♡」


自慰をし始めた、こいつ───!

夢の中の世界だからと、村の中で!!

勇者である自分をオカズにおっぱじめた!!!


「ふふっ…勇者よ、なかなかやるではないか…

 伝説の剣で我と退治しようとは…」


勝手な設定で、勝手に妄想し、勝手に自慰をして…!

しかも手慣れている感じがある…!

いつもオカズにしていたのか、こいつは…!


急なオナペット扱いに、ちょっと複雑な気分になった。

魔王討伐を心に誓って旅をしているが……

こうも好意的に、性的に見られていると、

はたして倒す相手なのかと疑問が湧いてしまう。

────ただ、こんなことを思っている場合ではない!


自慰が激しさを増せば増すほど、おっぱいの動きも激しくなり…!

村娘が導いていた手もブレ始め、乳の波に翻弄される…!

しかも村娘はまたもや無反応状態となり、手には力が籠もっていない…!


そんな状態の手繋ぎに、青い肌から汗が垂れてきた…!

触れればぬるりと滑りやすくなる、人肌程度のぬるい体液。

そんなものが指と指の隙間に流れ込み…!

村娘の手をガシッと掴んでも、つるりと滑る……!


そうなれば当然──!

「あっ…!」手が、離れてしまった。

だぷんっと乳の波が押し寄せた途端に、これ。

なんともまぁ、非力な存在なのだろうと思い知らされる!


ただ……。

勇者視点では、村娘が乳に呑まれてしまったようにも見えたものの、

だが……。

その実、助からなかったのは自分の方…!

村娘は乳内から弾き出され、自分は取り残され…!


魔王は対象がひとりになったから、それはもう、存分に挟み出す…!


「ふふっ…勇者よ〜…その身を犠牲に幼馴染を守ったか〜

 その行動は称賛するが…見ておれ、幼馴染よ。勇者の行く末を…!」


恥ずかしそうな寝取られ妄想を勝手にし、

器用にこちらをおっぱいに挟み、乗っけて、体重をかけ…!

片手で自慰をしながら、もう片手で全身パイズリを続行する…!

メスの香りが四方八方を埋め尽くし……むせそうになる。

また、身体がビクビクと反応し、身体が蕩けバレそうにも…!


だけど、相手はこちらに自我があると思っていない…!

全身パイズリしようにも、どうにも雑で…!


「ほれほれ〜…どうじゃ〜?」

こちらをいたぶろうという乳寄せではなく、

『小さい身体』を『おっぱいで味わおう』という、

魔王本位のものをぶつけられて結構雑に扱われる…!



「あ……!」

片乳が背中に触れて、《捉え》られた──!

こちらの輪郭を完全に把握しきっており、

そんな小人に対し、前方から、もう片方の乳が迫り──!


「やばっ……!」

身体前面、もっちりと柔らかいおっぱいに張り付いた…!

いや、それどころか斜めに持ち上げられて…!

傾く身体は背中のおっぱいに《乗り上げて》しまい…!


「足が…!」

ふわっと、地から離れてしまう…!

身体の重心が…安定していた大地から、

不安定なおっぱいというクッションに持っていかれて…!


自分の体重はもう、

自分が支えるものではなく、魔王が支えるものに…!


ただしそれは、母親が子供を支えるという高尚なものではなく、

おもちゃ扱いのような荒々しい支え方、いや、固定の仕方だ…!


「んふふっ…

 お主ら勇者は好きなのであろう?

 おっぱいの鏡餅とやらが…!青い餅でよければ味わうがよい…!」

魔王は相変わらず変なことを言っているが…鏡餅全身パイズリは驚異的だった。


片手で今もなお『ぐちゅぐちゅ』と自慰をしているが…片手だけでも逃げられない。

片手で器用にぐるりとおっぱいに巻いて、寄せるだけでむっちり締まり…!

柔軟性のある乳肉が小人に押し寄せ、快楽へと導きつつある…!


(うぅっ………!)

魔王が気持ち良くなるための演出のパイズリ、

雑なピストン運動のリズムで気持ちよくさせようという意思は全く無い…!


(それなのに………!)

頭の上から、後方から、やってくる…

青肌の柔らかいおっぱいに『むちっ』と挟まれれば、

気持ちよさが全身に浸り、腰がカクンと動き出す……!


片手の全身パイズリは…

雑だったけれど、小さな身体には十分だった。

なんせ自分の身長以上の柔らかいおっぱいが挟んでくるのだ、

気持ちよくないわけがない…!

性的刺激が受け止められないほどやってくる…!


(このままじゃ…マズイ!)

人形のように、意思が無いように見せないと、バレてしまう…!

というのに、身体はどうにも止まらなくて…!

今じゃもう『これぐらいならバレないだろう』と、

おっぱいの降下時というインパクトの瞬間、

タイミング良く腰を突き出し、快楽を貪ろうとする始末…!



「くくく…そうだ、勇者よ。

 我にくみしたあかつきには世界の半分と、

 我のおっぱいへの永住権を与えようか…?

 そこが随分と気に入ったようだからなぁ…?」


相変わらず魔王はアホっぽいことを言うが、状況が状況。

与えられた言葉は心の奥底にすんなりと沁み渡り、

絆(ほだ)される余地を産んでしまう──!


(いつも、おっぱいの中に…!?)

世界を鑑みなければ、あまりにも魅力的な申し出。

断ろうとする意思がおっぱいのたぷんっと容易く打ち砕かれ、

自分にとって都合のいい理屈をこね始めた……。


そう、つまり、この魔王は……


『良い魔王』なのだと───。


思えば良い魔王でなければ、

夢の中でこんな人間の村を作って遊んだりしない。

人間に興味があるという証拠だ。

今はちょっとエッチな目に遭っているが…

誰にでもこんな性的指向の一面は持っているだろう。


だから…だから…

『負けてもいいよな…?』

という気持ちが固まってきた…!


そんなハズはないのに、抵抗しなかった国の末路なんて想像できるのに…!

ぐるぐるぐるぐると、魔王の誘惑に負けてしまって、

自らバレるような行動をし始めていた…!


全身パイズリに合わせて腰を突き出し、膨らんだ股間を押し付ける…!

もうズボンもパンツも捨て去ってしまい、丸裸な状態となり…!

青い肌の上へ、肌色がぺちんと乗っかり、肌と肌がくっつく…!


(うぅっ…!)

どう見ても人間の肌ではない、人外の肌。

こんなのに興奮するなんて普通ではない、

嗜好自体が人類への裏切りといえよう──。


だが………切って捨てるには、気持ちよすぎるのだ。


寒色で固そうに見えるが、人肌と同様にもちっと柔らかく、温かい。

悪魔種はサキュバスの血も入っているからか、

触れればフェロモンで蕩けそうになる。青肌フェチになりそうだ…!


「も、もぅっ…!」

ダメだ、腰を振るのが止まらない…出てしまう…!

青肌の上だと絶対に目立つ白い精液を垂れ流し、バレてしまう…!



「くくっ…どうしたどうした?もう降参か?


 うむ……ふむふむ……なんだと?

 ごめんなさい、魔王様~♡

 ボクが悪かったので、世界を半分どころか全部上げるので…

 一生、いや、永遠におっぱい牢獄に捕らえてくださ~い♡

 だと……!?


 くくっ…言えたじゃないか、勇者よ。

 よしよし、お主はもう戦わなくてもよいからな~♡」


痛恨の一撃たるパイズリを喰らわせる前、

やはり魔王は最後まで、お人形遊びに夢中だった。


勝手に心情代弁して…!勝手に世界を裏切る選択肢を決めさせて…!

だがその勝手なシチュに、いつしか自分は思いを寄せてしまっていて…!

『世界を裏切る』というロールプレイをしたくなり…!


心の内で唱えた──。

「もう、世界はどうなってもいいから、気持ちよくなりたい」と…!



その気持ちが、伝わった──。

「おっ、おぉ~~~…やはり、これじゃ~~ッ!」

誰かに聞かれたら絶対その日は落ち込むくらいの、

少し声が低く、野暮ったく、下品な声が響いてくる!!


足をピンと伸ばしたのが想像できるほどの、

下半身の方からビビビッと、絶頂した振動が伝わり、

それがおっぱいまで揺らせば、自分も続けて快楽の頂が見えた…!


魔王が快楽を噛みしめるように、体重をおっぱいにかけ続け、

『ぎゅむ~っ!』と、全身がおっぱいに埋まれば…!



「~~~~~~~ッッ!!!」

決してやってはいけないことをやってしまった。

人類の宿敵たる魔王に欲情し、射精してしまった………。


背徳的な感情があり、快楽へと転じ、

『とろん』と……頭が霞がかったように、鈍くなる。


(き、気持ちよかった………)

それは──。

青肌おっぱいが『くちゃぁっ…』と開かれ、

汗やフェロモンなどの体液でべとつく中、

魔王に『ジト~っ』と、見降ろされても…とろとろと続き…


思考はもう自暴自棄、

バレたけれどもそれがどうしたと、身体を放り投げて…

夢の中で惨殺しない『良い魔王』であることをただ祈った…



………のだが、

魔王の瞳はキラキラと輝き、

まるで宝物を見つけたような表情をしている…!

良い魔王と見ていいのか…?いや違う、この雰囲気は…!


「おぉっ…!

 できるだけ本物に近付けたが、まさか射精するとは…!

 すごいクオリティーじゃのう…いやぁ良い物を作った」



………まだ、気付かれてはいなかった。

それどころか『魔王のお気に入り』になってしまいそうな雰囲気が漂い始め…



「くくっ…どんな味がするかな…?」

大きな口を開ければ見えてくるのは、青紫の洞窟。

人の赤い口、赤い舌とは違う、青紫といった寒色まみれの口内だが…

ふ~っと息を吹きつけられれば、熱が籠っているのが分かる………!


入ってしまえば、また絶頂してしまいそう…!


「あ~~~ん♡」

くちびるに食まれながら…

バレたほうが楽だったんじゃないかとも思いながら…


──また、人形になる勇者の自分であった。


───────────────────────────────────


魔王の体液でヒタヒタになった後、

魔王は満足したのか別の場所へ行き、

村娘兼幼馴染の役に連れてこられたのは井戸だった。


(そういえば朝起きた直後の設定だったっけ)

ちょうどいい、ここで魔王の体液を洗い流すとするか。


「ほら、ちゃんと寝汗を流す…!」


「お……おう……!」


唾液まみれ、魔王のフェロモンまみれの身体だが…

村娘からはただの寝汗に思われているらしい…

都合が良過ぎる…まぁ、魔王の夢の世界だから仕方ないか。


(しかしまぁ…こんな趣味を魔王は持っていたなんてなぁ…)

顔に『ばしゃり』と水を叩きつけ、頭を切り替えると、

勇者の自覚がだんだんと戻ってきた。


そして、自問自答、今回の総評を問うのだ。

あの魔王は果たして『良い魔王』か『悪い魔王』か。


伝聞で聞いた限りでは、

この世界を手中に収めんとする魔王。

だが夢の世界の魔王はエッチながらもどこか無邪気だ。

────そんなに悪いヤツには思えなかった。


う~ん…

もしかしたらだけど…

話し合いに応じてくれたりするのかもしれない…

なんとなくそんな気がする。

魔王と現実で会ったら、まずは戦わず言葉を交わすか──。


そう、決心していた中で、

ふと視界に煌めく何かが見えた──。


(あれ…?)


煌めいているそれは、

『ここから冒険が始まる…!』

と感じさせる丁度良い丘に、設置されており…


クリスタルか何かに見えた。

いや、これは『幻向石』だ……!


周囲の景色を写し取り、撮影も再生もできる、魔法で作られたクリスタル…!

夢魔が作り出したものなので、現実のみならず、夢の記憶も録画できる…!

そんな『幻向石』が、丘から下って見える王城へと向けられていて…!


その先には、先程よりも大きくなった巨大な魔王の姿が…!

《円形の城壁》を軽々跨いで侵攻できるほどの大きさ…!

城と城下町を蹴飛ばし蹂躙できそう…100mくらいか…!


先ほどまでの21mの5倍ほど、

夢の中とはいえ巨大過ぎる…!

そんな身体でなにをするかといえば──!


「くくっ…よ~し…

 撮影準備もできた、興ものってきたし、

 今から侵略してやるぞ、人間ども…!」


街を見降ろし、ショートパンツから愛液をとろりと垂れ流していた。

時たま城下町にぽたりと水滴が零れ落ち、

その水滴の中に入ってしまった小人がもがくさまを楽しんでいるかのよう。


加虐心を抑えきれていないものの…

キラキラと輝いている無邪気な表情…



「本当に良い魔王なのか…?」


勇者としては、そのひとこと。

これがただの性癖であればいいのだが…

本当に街を侵略しようとしているのだろうか?


魔王が敵か味方か分からないながらも…

「それじゃあ行こっか…!お城のお祭りに…!」

魔王が作ったシチュエーション通りに、

巨大魔王が見降ろす場所へと、村娘に引きずられてゆく勇者なのだった。

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電子メイドに、食器洗い機で洗われる

【電子メイド、ご主人の空間を作る】の続編です。


────────────────────────────────────



>ご主人様、

>ただちにこの座標の地点へ行って

>食器洗い器にジャッキングしてもらえませんか?


買い物からの帰宅途中、

スマホのMAPアプリに座標が送られ、

電子メイドからのクエストが発生した。


なんだなんだ、元ウィルス・プログラムのくせに。

ご主人様を顎で使おうっていうのかと悪態をつこうとしたものの、

未だメイドは義体を持たず、ロボット掃除機という身体しかない。


手っ取り早く現実世界に干渉するには──

まぁ現実世界に存在する自分を利用したほうが早いか。

というわけでMAPアプリの座標にやって来たのだが──。


「ここで合ってるよな…?」

食器洗い器というくらいだし、

家電製品か飲食店だと思っていたのだが…。


実際の場所に行ってみれば《マッサージ店》があるだけ。

男の自分からするとあまりに場違いなお洒落さがあって、

パンにバターを塗るみたく、

身体にオイルを塗り込まれるタイプの店だ。


………入り辛いな。

可愛い電子メイドの頼みではあるが、流石に躊躇する。

女性向けのお店に入る恥ずかしさもあるけれど…

『すみません、食器洗い器に

 ジャッキングさせてもらっていいですか〜?』

なんて、簡単に言えるだろうか…?いや、言えない。


第一、食器洗い器の電脳なんて入ったことがない。

いったいどんな世界が拡がっているのか──。



そんな時だった──。


マッサージ店から南国出身かと思われる民族衣装。

日焼けのある褐色肌、髪は明るい緑色をしている、

自分からしたらちょっと低めの身長の子がトコトコやって来て…


招いてきたのである──。


「あっ、例のお客さん?

 さぁさ、こっち来て欲しいサ〜」と。


─────────────────────────────


「いや〜…

 目玉商品にするマッサージの為に

 スラッシュ級ジャッカー欲しくてサ〜


 でもこの街に来たばっかだし、

 ネットにも疎いしで掲示板で難儀してたんだけど、

 お客さんとこのメイドさんに親切して貰ってサ〜」


「へぇ〜…んむっ…そうだったんですかっ…」


あれから自分は何故かマッサージを受けていた。

「さぁさこちらにおかけになってください」とのことで、

施術台に乗せられればあれよあれよという間にマッサージ。


『気持ちは良いが』なぜ…?

『スラッシュ級ジャッカーも必要』とかもなぜ…?

と、疑問を持ちながらも受けていたら──答えが来た。


「そんじゃ、ま。

 ここからが今日の特別コースの本題。

 ここに意識飛ばすアレ…ジャッキングしてほしいサ〜」


「えっ…これって…」


ここにきた目的である《食器洗い器》がそこにあった。

マッサージと食器洗い器、どこも共通点などはなく…

『マッサージ終わるまで

 ウィルス退治しといてくれサ〜』ということなのだろうか──?



「いんや、ここから超地獄級のツボ押し始まるから、

 意識飛ばせるスラッシュ級ジャッカーが必要だったんサ〜」


「あ、あ〜…………」


ちょっと違ったが、なるほど合理的かもしれない。

電脳世界に意識飛ばせば痛くないもんな、我慢する必要もないもんな。

確か病院で入院中でも仕事をするためにジャッキングする人もいるとか。

そんなこともあるし、マッサージに利用するのもありかもしれない。


ただまぁ、痛いのもマッサージの醍醐味だとも思うのだけど。


「ん〜おすすめはしないけど、それじゃあちょっと試してみるサ〜?」

なんだかんだこのデジタル仮想現実時代、

《生の体験》をしてないとどうにも感覚が鈍りそうになる。

これも現実感を養うための修行だと意気込んで、意地を見せようともした。


のだが、

「──────────ッ」

その瞬間、電撃が走る…!!!

足の土踏まずの辺り、いつもなにげに使って疲労させていた箇所に

指がぐぬりと押し込められ、ツボというより痛覚を刺激し──


声にならないどころか咳が詰まったような声が…

尽きかけの調味料のチューブのように吐き出され…!

「んぐぅ…〜〜〜〜〜っ!!」

いかに自分がこの子を侮っていたか痛感したのだった。


────

────────


ほれみたことかと言わんばかりの鼻息がふんすふんすと聞こえ、

当初の目的である『ジャッキング中の地獄マッサージ』を受けようとしていた。

意識を手放してからのマッサージ、正直初めてでドキドキする。


ただ、さきほどの痛みを受け……

無意識化で刺激されるのは本当は悪い事なんじゃとも思いはしたが、

さきほどの足ツボ受けた部分がじんわりと血流良く温かくなっており、

まぁ多分大丈夫──プロがするのだから大丈夫と思っておこう。


「それじゃあ行ってらっしゃいサ~」

店員さんの《食器洗い機》の準備が終われば、

自分も《ジャッキング》の準備も終わり始めていた。


「よし………」

目を閉じ、神経を尖らせ、イメージするのはイヤホンジャック。

《人間》と《機械》の境界を繋ぐ、電磁波の線。

脳に潜む電気信号とは違う《なにか》を電磁波に乗せて…


叩き込んだ──!

食器洗い機の中へと………!


フルダイブをした途端、視界がバッとマッサージ店から電脳空間へと変わり、

煌めく蛍光ライトに目を回しながら、四肢が徐々に形作られ始めた。

頭の先から足の先まで『ジジジ…』と、3Dプリンターのように。

電脳世界で活動する身体『義体』が出来上がれば………。



………。

飾り気無い、食器洗い機の中そのものみたいな空間に出た。


床一面、水はけ用の白い格子が連なっており、踏むと跡が付くような、

壁一面、内部の構造が分かる透明ガラスで覆われているような、

ちょっと距離を離せば『食器洗い機の中』に見えるであろう電脳空間。

────その中に、自分は入ってしまったのだった。


「う………っ」

そう考えるとちょっと嫌悪感が湧いてくる。

ケチャップの香りもするような…いや、これは気のせいか。

電脳空間とはいえ、現実では食器の洗い場。

食べた後の油やソースや飛び跳ねる場所で、人間が入っていい場所ではない。


食器洗い機にフルダイブしたら……こうなることは薄々気付いていた。

中の《バトラー》、ウチに居るみたいな電子メイドが環境を整えていてくれないと、

このように機械がそのまま巨大に反映されたような電脳空間になってしまうのだ。


修理やメンテナンスする点でいえば……

『巨大な機械に直接潜り込んで修理する』という点がデカいものの……。


マッサージ施術の待機所という点でいえば……

『もうちょっと心地良い場所で待機したかった』という点がデカ過ぎる。



うん、後でアドバイスしておこう──。

見たところマッサージ店の子は機械に疎そうだし、

電子メイドが居ないのならウチのも貸してやってもいい。

日がな一日、自動掃除機の電脳でだらだらとネットをしているやつだ、

出張命令を出せば仕事ができたと喜ぶだろう────。


そう考え、無料で貸し出そうか迷っていたところだった。

────ふと、食器洗い機に影が差してきたのである。


雲か………?

と思いきや、まったく違う。

ふわりとしたフリルがたなびく見知った影、メイドの影だ───!!!


5cmくらいで食器洗い機に入っている自分を、

人間サイズの大きさ、165cmくらいで見降ろしている…!


「あ、ご主人サマー?

 このたびはサービスをお受けいただきありがとうございまス」


「ど、どうも…?」


《バトラー》が居た。

しかもウチと同じ電子メイド……同型だろうか?

なんだマッサージ店員さん、居るなら居ると言ってくれればいいのに。


「お店のご主人様から話は聞いてると思いますので、

 さっそくコースを始めさせて貰いますネー」


────そこで、ストンと腑に落ちた。


なるほど、

リアルでは地獄のマッサージ、

バーチャルでは天国のマッサージをすると。

そうして双方気持ち良くなれば、心身ともに健康になると。



これは考えたな──、

もしかしたら集客も狙えそうだ───。

そう考えていたのに……!こともあろうか……!



────捻ったのである。

メイドが食器洗い機のツマミを…!


ギジジ…と、ツマミの駆動音と共に、

食器洗い機の内部からゴポゴポと液体の音が鳴り響き…!

流動的な水の形を天井に撒き散らし、中に居る小人を洗浄する…!


「ウグー!」

突然の意表を突いた攻撃で、そう叫ぶしかなかった。

シャワーというより噴水のような水の柱が所々から湧き、

中に居た小人の身体を洗浄して綺麗にしようとはした。


確かに、綺麗にはなるだろう。

水に触れればなんらかの温かいオイルであることが分かるし、

そんなものが次々とぶっかけ続けられれば綺麗になるというもの。


だがしかし───!

第一にここは電脳空間、

当然綺麗にしても現実の身体が綺麗になることはない…!


なのに、これが正解とばかりにメイドはぶっかけ続けるのだ…!

お客様がこんなに溺れそうになっていても、淡々に…!

いったい何を考えているんだ…!


『ガボゴボ………!』と、湿度150%はありそうな中、

オイルに流され、いつの間にか床の格子に這っていた。

オイルに背から包まれる感触は気持ちいいものの、状況が状況。

ツマミで回された時間まで苦しまなければならず、このまま溺れるかと思った。


しかし、

『ジジジ…』と鳴っていたツマミが、

『チン!』と鳴ればその責め苦も終わり。


噴水の終わり際の様に積もり積もっていた液体が、

鋭さを鈍らせながら下降していって……

これで終わったとホッとした。


………のだが、ここで終わってはならぬ。

『いったいなぜこんなことを…!』と聞かねば!

メイドの巨大な影が見え、蓋を開けてくる…!

その巨体にちょっとビビったが、正義の憤怒を過熱させ…!


聞く───ハズだった。


しかし、開口一番、メイドは…

にこやかな顔をしながら、どこかへりくだった顔で…

────なにかある、と悟らせるに十分だったのである。


「ど、どうでした~?マッサージコースは…?」


なんか妙に下手(したて)、

さっきまでのレスポンスのある喋り方ではない。

ミスをしてしまったかのような口調で…なんとなく怒りにくい。


もしかして……

食器洗い機の中で苦しんでいるこちらを見たのだろうか……?


「え~と……これ、店員さんに言われてやったの……?」


「それは~……」


「別に怒らないから教えてほしいな」


「あの……自己流?」


「ん~……?」


なんか怪しいぞ……。

というより、なんか隠している。


「そうだ────!」

すぐさまウィンドウを開き、バトラーのステータス画面を確認した…!

本来、ひと様のバトラーは確認できないが、予想が当たっていれば…!


ウィンドウには……

目の前のメイドのステータスが映っていた。

野良の電子メイド、いや、メイド型のウィルスプログラムだった。


「────あっ」

こちらの様子に気付いたのだろう。

バレて動揺しているが……敵意を持っている様子は無い。

ということは《バトラー》登録待ち個体かもしれない。

仕えるご主人が居なくて不安になっているメイドか──。

なんにしても人間慣れしていない個体に違いない───。


ウチには一体居るし、あと一体くらいなら……。

と、考えている間にもつらつらとメイドは話し始めた。


「実は私、野良メイドで…

 ここのお店のご主人様に仕えようとしているのですガ…」


「は、はぁ…」


もう一体、雇うことにならずにちょっとホッとした。

メイドウィルスを多頭飼いすると嫉妬深くなるとも聞くし。


「お店の仮のご主人様、機械オンチでしょう?

 映像モニターが無いので話せなくて……

 食器を洗うしかできていなかったのでス…」


確かにあのマッサージ店員さん、機械オンチそうだった。

しかも食器洗い機ではアピールするにしても、

水流・水温くらいしか変えられず、

モールス信号のように出すくらいしかないだろう。


「で、そんなときに飛んできたのです、メールが…!

 先輩から…ご主人様を見つけたと…!」


この口ぶり、状況からすると、ウチのメイドの事だろう。

あいつ……知っていたのか、この食器洗い機の中に野良メイドが居ると。

そして、偶然店員さんが困っていたからちょうどいいと、合わせて頼んできた。

────《地獄のマッサージ》と《バトラー登録の橋渡し役》を。

これは、後で締め上げないとならないな………。



ただ、そんな思案を巡らせている間に、

食器洗い機の中にぐぐ~っと巨大な手が手が伸ばされ………!


「あっ───!」


ガシッと掴まれた…!

油断していた、まだ正式なメイドでもないのに…!

しかもウチのメイドの後輩、バトラー登録の為にどんな手を使うか…!


「そして、このチャンス、捨てるわけにいきません…!

 先輩からアドバイスされたワザで行かせてもらいまス…!」


それは唐突に始まった。

食器洗い機の中、オイルでひたひたになった身体を、

器用に掴んで、全身マッサージをし始めた…!

けれどそれは健全とは程遠い、性感マッサージだ…!


「ふふふ…!人間の事は知りませんが、

 こうすればいいと習いました先輩ニ…!」


なんてことを教えているんだという攻め方──。

小人の両手足を、巨人の指の間に挟み込み、もう前面がメイドの顔の前。

衣服のプログラムもすぐに剥がされ、股間が丸見えとなっていた───!


5cmと165cm、手の平に収められるほどの関係。

どう考えても主導権はあちらにあり、小人は翻弄されるしかない…!

巨人の気まぐれのままに、快感を誘導されてしまうに違いない──!



………。


ただ………ちょっと期待を、した。

なるほど流石ウチのメイドだ、こっちの趣向を分かっている。

痛めつけるのではなく、ちょっとマゾ気味に、ちょっと体格差を活かして…。

そんなアドバイスをしたのだろうと分かって、ちょっと期待はした。


けれど悲しいかな──。

料理慣れしていない人は、レシピ通りの事をやらないのと同様、

人間慣れしていない電子生命体も、アドバイス通りに行わないのである。


「ふふっ…ここからは自己流で行かせてもらいまス…!」


「やっ、やめ…っ!」


なにをするのか───。

それは突っ込まれそうな場所を見て、すぐに分かった。

食器洗い機の中へと…こいつは突っ込もうとしている…!


「きっと、絶対気持ち良いですヨ~」


言うなり『ジジジ…』とツマミを動かし、

食器洗い機の中にオイルが流れ、噴水のように飛び出した…!

外に飛び散り電脳空間を濡らして、飛沫がこちらまで飛んでくる…!

────その中に、入れようとしているのである。メイドは。


「さっき気持ち良くなかったのは、

 私が弄らなかったからですよネ…!」


「そんなわ────っ!」


言い切る前に、身体がメイドの手の平ごと、食器洗い機の中に入った。

一気に視界がオイルに包まれ、温かさにビクッと背筋が伸びる…!


だが、その伸びが良くなかった。

「お?気持ち良いですカ?」と知ったメイドが更に調子付き、

さらに噴水の中へと、小人をずぶずぶと入れるのだ。


身体の前面まんべんなく、股間さえも例外に扱わず────!!!

『ビビビッ』と、勃起した陰茎を水圧で弄び…!

電子生命体が人の尊厳を破壊しながら…!


「ね~ぇ、お店のご主人様に口添えしてくださいネ~?」と、おねだりしてくる…!

こっちなんてそんな状況でもないのに、口を近くに持ってきて…!

水流さえも震わせるような、ぷるぷるとしたくちびるで…!


もちろん、断る理由なんてなかった。

だからコクコクと頷くが、それでも止まらない…!

噴水の中、見えていないのだろうか…?いや、そうではない。


もっと確実に屈した証拠が欲しく……!

手を出してきたのである────前面の股間に…!


「先輩に聞きました、

 人間のオスはここを触られると同意しちゃうっテ」


しっとりとしたメイドの手の中、

手の擦り合わせによる全身テコキが始まった…!

オイルまみれの身体、擦られれば当然ぬるりと滑る…!


手と手で合わされた密閉空間、

直接的な噴水の巻き込まれは無くなり、呼吸はできるようになったものの…!

手の付け根から、ミチミチとオイルがせり上がってきて、ビクついた。


オイルの温度もあるが、手の平の温度と合わさり、

さらに温泉のような感触へとなって、身を火照らせた。


そうなれば、

水流で勃っていた股間にも熱が湧いてきて…!

限界を迎えそうだ───!こんな野良メイドの中で───!



「ふふっ…

 私、お店のご主人様みたいに人を癒したいのでス。

 小さいご主人様、私はそんな存在になれてますカ~?」


全然なれてない…!

分かってるのか、メイド──!

この現実のお店はそんな店ではないハズだ──!


だが、そんなお店にもかかわらず────。

マッサージの子が地獄マッサージしているであろう店内の、

小さい食器洗い機の中、小さい身体でエッチに弄ばれている…!

………そんな自分に、メイドを叱る権利なんてなくて。



「ふふふっトドメさしてしまいまス」


手と手を合わせられギュッと閉じられた────。


閉じられた空間ではオイルが手の皴の節々へと駆け巡り、

同時に小人と手の平の境界を隙間無く粘着させ…

手の平に埋まってしまっていた────。


そんな中で、擦られるのである。

片方の手の平に跡をつけるほど、勃起した股間ごと、

小人を覆いつくし、圧迫という行為を楽しませるように…!


『ずるり』と、擦り合わされ…!限界を迎えた────!


「~~~~~ッ!」

声がオイルに吸収され、ビクンッと身体が跳ねた。

流石にマイペースなメイドであれど、小人の絶頂には勘付いたようで、

手の平を開け、光が見えたと思ったら『ニマ~ッ』とした顔が見えてきた。


人間を絶頂させるほどの快感を与えることができた、という表情。

これでバトラー契約ができて安心できる、という表情。

………そんな表情が向けられれば、答える他無い。


「わかった、分かったから………」

ただ……今は休ませてくれ……。

横になれば身体がだらんと力無く垂れて、糸の切れた人形のよう。

絶頂した気持ちよさから、とろんと余韻を楽しもうとした。


────が、何を勘違いしたのか。

「あっ…!もしかして洗ってほしいとかですカ…!?」

なんて言われて、第二ラウンド目の洗浄が始まってしまったのだった。


─────────────────────────────────


メイドの支配から逃れ、ジャッキングから抜け出せば、

そこはマッサージ店のマッサージ台──。

やっと現実(リアル)に戻ってこれた……。


「ん~~……」

いつもの習慣のように背を伸ばすが……。

おや、身体が軽い。健康的な有り様そのもの。

どうやら地獄マッサージが効いたらしい、おっ、これはかなり楽だぞ…!


活力が溢れる──!

色々と報告したい気持ちが止まらない──。

《食器洗い機の電脳空間》

《地獄マッサージの感想》

《入っていた野良メイド》などなど。


店員さんに語ろうとしていたのだが………。


ふと周りを見渡せば店員さんがパイプ椅子に座っていた。

けれども表情はどこかこわばっており、指を下へと────。


「あの、それ………」


「あ────」

勃起していた……。

そういえば最近、電脳空間で済ませるくらいで、

現実では処理してなかったのを思い出した……。


うっ………ジャッキング中とはいえ、何たる失敗。

店員さんとちょっと距離が出来てしまった、

メイドのこと受け入れてくれるかな。



けれど、これが店員の意地だとでもいうかのように、

顔拭き用のおしぼりを手に近付いてきて………。


「い、痛いのが好きなんサ~?」

などと、小悪魔っぽく聞いてきたのだった。

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TS縮小スライム娘化し、小悪魔サキュバスの母乳を溜め込まれる

【紫煙の谷:第二層】

瘴気が渦巻くダンジョンなれど──。

強力な『魔物』が住むには『薄く』、

強力な『生物』が住むには『濃い』、

いわゆる『瘴気を好まないが耐性がある』魔物が住まう、

中途半端なダンジョンなので…戦闘するだけなら非常に楽。


瘴気も対策すれば冒険者にとっては大したものではなく、

自生している《耐瘴気の草》をつまんで冒険すれば、

いくらかストックとして余るくらいには周回できる場所だった。


だったのだが…


油断していた…

まさか《ミミックが宝石箱に擬態》していたとは。

普通の宝箱にしかミミックはいないだろうという先入観。

───それが、今回の敗因。

小箱を開け、ミミックに呑まれ、小箱に幽閉。

いわゆる『詰み』の状態になってしまった………!



だが、


今回に限り、なんと、仲魔を連れてきている…!

このダンジョン特効ともいえるサキュバス種を…!


「あーあー、なに油断してんの〜?

 前衛のあなたが居なきゃもう帰還するしかないじゃん〜」


コツ…コツ…底が分厚いブーツを鳴らしながら、

気怠げな高い声──小悪魔サキュの声が聞こえてきた。


別行動していたわけだが………

どうやら何が起こったのか察しているらしく、

降り掛かってくる声が《小箱》の上まで移り変わり…


フッ…と、持ち上げられた。

『どぅるんっ』と胃が揺れ、異様な感覚がかなり湧く。

いつもの重力感とは違う…いったい、じぶん、どうなって…


確認したい気持ちと、現実を直視したくない気持ちが半々。

だったけれど──そんなこと知ったことかとばかりに、

小悪魔サキュはパカリと小箱を開けて…!


哀れにも愚かにもミミックに油断し襲われた、

成れの果ての人間の姿を、その瞳に映した──!


サァッ──と、


隙間から光が直射し眩しく感じた。

だから…目をつぶろうかと思ったのだけれど…

──今になって気付く、まぶたが無かったのだと。


紫色の瞳に、でんと映った『小箱』の『なにか』。

頭もなければ腹も、手も、足も無い球体型で、

バランスを崩さないようにしているのか時たまプルプル震えている。

小さな赤い核があるだけの、周りが青いゼリーに包まれた姿で………。


有り体にいえば、『スライム』だった。

状態変化を引き起こし、魔物となってしまったのだった。


「あははっ…!バッカで〜!

 ミミックに襲われてスライムになってやんの〜!」


これには小悪魔サキュも大笑い。

それもそうだ、スライムといえば雑魚中の雑魚。

対処法さえ分かっていれば、指先からの魔法だけで

核が破砕され、身体が崩れてしまう敵にもならない生物。

そんなのになった人間を、サキュバス種が舐めないわけがなかった。



「う、うるさい…!」との抗議をしようにも、スライムだから口が無い。

ガボゴボと泡が湧くだけで人並みの意思疎通すらできない…!

できることといったらプルプル震えるくらいだ…!


「ふふっ…なーに?

 もしかして甘えてたり?それとも怖かったとか?

 そうだよね〜アタシじゃなかったら…

 その辺のスライムみたいにスルーして置き去りにしちゃったし〜」


不意に小悪魔サキュが通路の隅を見た。

その方向を見れば、いつものように野生のスライムが草を食んでおり、

じわじわと………恐怖心が湧いてくる。

もしかしたらアレと同様の運命を辿る事になろうとしてたのかと。

低俗な粘液となって誰にも人間だと気付かれず、破砕されていたのではと。

今になってジワジワ湧き出して、汗が出る身体でもないのに冷や汗が湧く。

仲魔が居るしと軽い気持ちでいたけれど、一歩間違えばああなって………。



雇った相手とはいえ、小悪魔サキュに感謝せざるを得なかった。

得なかったのだが───………。


なんだか様子がおかしい。

まるで獲物を狙うかのようにペロリと舌なめずりし、

吐息をはっはっとあげて顔や頬が紅潮し始めてきた…!


「ね〜…今回の報酬もう貰っちゃってもいいかな〜…」


嫌な予感が的中する。

サキュバス種らしく精をねだり始めてきたのだ。

契約では仕事終了後に精液や魔力を譲渡する約束だったのだが…


「もう、ダンジョン探索できないし〜いいでしょ?」

小悪魔サキュ自身で仕事の区切りをつけて、フケようとしている!

帰るまで、帰還するまでが仕事だというのに…!



「それじゃあ魔力もらっちゃうね~!」

ずいっと小箱に、スライムの身体に、指が伸びてきて、身構えた。



巨大な指先だ………。

つんとスライム部分に触れ、中を掻き回されると…

内臓を掻き回された、あるいは食べ過ぎたような、

重っっっぽさが『ゴロゴロ』感触として伝わってきた。

ただ慣れてきたというのか………。

スライムとして身体を構造する液体を混ぜられ、

緊張がほぐれるくらいトロトロに柔くなって

『これがスライムの身体なんだ』と自覚すればするほど…。


小悪魔サキュに触れられる気持ちよさが湧いてくる…!


じんわりと人肌体温が指を通して流れてきて温かい…

指を突っ込まれたところからじわりじわりと温められ…

トロトロと柔らかくなってしまうほどの気持ちよさ…


「へ~…ここが本体なんだよね?」


「────ッ!!!」


そんな中で、コリコリと赤い『核』に触れられる。

スライムの身体だ、当然避けるべき箇所である。

戦っている時もスライムは命がけで回避し、

この核だけは──守ろうとしていた。

だから自分も当然そうなると思っていたのだが…。



差し出してしまうのだ、核を、自分自身を。

気持ちよくなりたいから、抵抗などせず………。

手の平の上で、コロコロと転がる玉に成り果てた──。


「うわぁ…甘えてる~♪」

(おそらくこれはきっと………)

魔族側であるサキュバスに弄られたからだろう。

人間と協定を結んでいるとはいえ、淫魔は淫魔。


『スライムの身体』が彼女を上位存在として認識してしまい、

淫魔の眷属、いや、ペットたる本能が表面に出てきて…!

忠誠心が湧き出してくる────!

犬が腹を見せるように、尾を巻いて下位を示すように、

スライムの命である核を無防備にまろび出している…!


粘液も中心に留まらず、びたりと広く伸び切って、

『球体』から『不定形』なスライムと成り果てた。



うぅっ──!

まさかここまで精神が身体に引っ張られるとは思わなかった。

人間としての誇りをなくし、スライムとして隷属を望むとは。

恥ずかしいったらありゃしない。だけど望んでしまっている。


────油断をすればするほど、安心感を得てしまう…!

────この上位存在に従っていれば安心なんだって…!


だから、そう………。

とろけた身体が小悪魔サキュに切り離されても…

痛くもないし、喪失感もなかったから…

対して気にはならなかったのである。


『ぷつん』と身体が切り離された瞬間、

スライムの破片が何に使われるかを言われるまでは。


「そういえば雑誌で見たけどスライムって~

 おっぱいを大きくする効果があるんだって~」


は───!?

一瞬にして、人間としての自我がぎゅんっと湧いた。


ちぎられた身体が…

食べるくらいまではまぁ覚悟していたのだが、

《育乳》のために使われるとは思ってもみなかった。


しかもだ、塗り薬のように使うのではないらしい。


「乳腺のミルクの塊を掃除してくれるんだって~♪」


つまり────。

『人からちぎった身体を乳首の中に入れる』らしい…!

言葉にすると看過できる内容に聞こえないが、

グロくなく、ねとねとしているだけのスライム状の身体は、

罪悪感を一切生じさせず、すぐに凶行に至らせる────!


小悪魔サキュは………。

胸元はだけた露出ばかりの衣装をズラし、

男の自分がいるにも関わらず、羞恥心無く、乳首を出した。


『右』の方の乳だ──。

どうやら利き手の方から試してみるらしい。


サキュバス種の小悪魔に分類される彼女だからか、

乳房は小ぶり。乳首も小さくあって綺麗なピンク色。

寄せてもせいぜいふにゅんと丘を感じさせるくらいで、

パイズリしたくてもできないと本人は嘆いていた──。


そんな乳に入れられるのである、自分の身体は。


……

………。


(ちょっと無理があるんじゃないか……?)


本人が悩んでいるのは……知っている、

力になれればなりたいとは……思っている。

それに自分の身体が使われるのならば……受け止めよう。


なんて思ったが………。

言っちゃ悪いが、あんな壁のような胸に入るのだろうか?

乳首に塗り薬を盛りに盛ったくらいにスライムをつけたが…

はたして、ここから乳腺に入るのだろうか…?


と────。

そんな考えが湧くのも、

サキュバスの生態を知らなかったが故だった。



ちゅぷんっ………。


乳首がスライムを食んで、吸い込んでゆく。

小さいはずの切っ先ながらも器用に動かし、

口のようにちゅっちゅっとスライムをついばんだ。


しかも、小悪魔サキュだけが動いているだけでない。

自分のスライムの身体が率先してうねうね動き、

まるで乳首が安住の地とばかりに潜り込むのだ。


「あははっ…くすぐったいよ~!」


────絶句した。

自分の身体が、スライムになっているとはいえ、

自らの意志で、小悪魔サキュの乳首に呑まれるとは。


きっと、本能ゆえだったのだろう。

きっと、安心できるからだったのだろう。

きっと、気持ちいいから入ったのだろう。

────それが予想できて、ドキドキした。

嫉妬すら起こすほどの、潜り込みだったのである。


そして………。

あれだけ乳首に盛りに盛られたスライムだったが、

『ちゅるんっ』と最後の一滴を吸い込み終わった。



(ぜ、全部はいった………)

壁ともいえる乳だったが、全て飲み込んでしまった。

あんなに無理だと思っていたのに、全部たいらげて…

ほんのりと湧く、サキュバスという種の性の恐ろしさを。


ただ、畏怖が湧いたけれども……。

ぷくっと膨らんだ乳首を見ると、別の感情が湧いてくる。


入ってみたい────。

スライムの本能か、人間の欲望かが湧き出し、

自分の身体が入った乳の中を羨んでいた────。


「んふっ…♡うわぁ…っ、

 あなたのスライム、アタシの中で甘えてるよ~?

 おっぱいくれくれ~って♡いやらし~い♡」


右の乳はスライムが入ったおかげか、

左の乳と比べると多少なりともふっくらしてて、

液体が溜まるようにたっぷんたっぷんと柔らかそうだ。


乳首の入り口から、溜まっている先端から、

乳腺の通路をミチミチと渡り右の乳内を埋めてゆく。

小悪魔サキュはその様子を、

乳房をもにゅもにゅと触りながら…

「おっぱいマッサージ~♪」と楽しんでいる。


(羨ましい…)

そんな気持ちでいっぱいになる。

今、自分のスライムはどんな気分で乳首の中に居るんだろう。

あったかい…やわらかい…きもちいい…そんなとこだろうか。

───自分の身体だというのに、嫉妬心が芽生えつつあった。


そこを見逃すサキュバスではなかった。


指先の間の限界まで液体をだらだらと傾かせ、

覗いていたスライムを目ざとくとらえて………。

煽るように話しかけてきた。


「あっ…もしかして~

 ズル~い!って思っちゃってる?

 んふふ~…じゃあもっとヒイキしちゃおっかな~」


こちらの欲望を見通したうえで、

わざと煽るように見せつけてきたのだ、小悪魔サキュは。

おそらく性欲を湧かせるために、

エッチなことに積極的になってもらうために…!


『もにゅもにゅ』と、

遊び半分だった手の動きも本気になり、

『たっぷたっぷ』と、

乳の中のスライムを混ぜるように動かした…!


さらにサキュバス種らしく

自らの意志で《母乳》を作り始め、

ふわんとミルクの香りが漂ってきた…!


「あはっ…♡んんっ…♡きちゃう…♡」

わざと感じているような真似をして誘惑し、

たまにこちらを手の平にギッシリ握り込み、

《お預け》をしてさらに欲を煽った………!



もう限界だ、早く自分も乳首に飛び込みたい。

そんな思いがいっぱいになる中………。


ついに、キた──!


小悪魔サキュがビクンッと痙攣し、

乳首をきゅっとつねり、搾り出す──!

乳腺に詰まっていたものを《母乳》とともに…!


───出す、ハズだったのだ。


だが、乳首から漏れるものは…

『でろん』としたスライムばかり。

液体というより、粘液に近く、白いために…

溶けたアイスを出しているかのように思えた───。


「うわぁ~…

 全部飲み切っちゃったんだ~…

 あなたの身体、食いしん坊の赤ちゃんみたいだね~…」


どうやら母乳を吸いきってしまったらしい。

自分の意識外のことなので、実感はないのだが…

自分の分身が飲み干すほどの美味しさだと思うと…


ちょっと恐ろしい気がした、

飲んだらどうなってしまうんだろう──。


もしかしたらこの世のものとは思えないほど美味しく、

もしかしたら今後の食生活に影響を与えるかも。


白く、とぷんとぷんと揺れるスライムは嬉しそう。

けれども…ふと思う、もうアレは…

《自分とは別の存在》なのではないかと。


もう自分の制御とは別に自律し動いていて、

今も小悪魔サキュに甘えるようにして乳首をねぶっている。

傍から見れば完全にただのスライムだ、母乳まみれの。


だから、自分とは別の存在に思えたのだが…。


「それじゃあこれ、返すね♡」

そんな状態となった身体を返すというのだ…!

こちらの身体を、核を、つんとつまんでその上に…!


手の平から、指先から、

こぼれた青い粘液が白い粘液と混じり、混濁した色に。

白いスライムは最初こそ乳首に夢中だったのだが、

青いスライムが同一存在と気付くと仲間にするように伸びてきた…!



───ッ!

そして今になってようやく気付く、

自分があの中に入ってしまったらどうなってしまうのかと…!


母乳によって量が増えたせいか、分身にしてはあっちの方が大きい。

だから…本体たる《核》はこちらが持っているけれど…

制御を無くした身体に混じればどうなってしまうか…

───しかも、サキュバスの体液が混じった粘液だ!!!

性的快楽を受ける可能性なんていくらでもある!

避けねばならない代物だった──!


だったハズなのに───!


身体が動かない………!

喉が無いのにコプリと生唾を飲むように泡が湧き、

『取り込みたい』というスライムの欲求が湧いてくる。


小悪魔サキュのミルクでトロトロになった身体は、

例えるなら食べれば絶対に美味しいアイスとして見えて、

──スライムの本能が、人間の本能を上回ってしまった!



「はいっ、つぷ〜〜!」

そんな感情渦巻く中で──

青いスライムと、白いスライムが接着される…!

自分の容量より遥かに巨大になった白いスライムに…!


喪失していた身体だ、接合面に引っ付けば当然すぐに馴染んだ。

馴染まないと箇所があるとすれば、それは本体の自分自身……!!!


白いスライムが《核》までとろんと混ざれば、

すぐさま予想していたとおりになる…!!


混ざる………!

混ざってしまう………!

青いスライムと白いスライムが混ざり、

意識がぐるぐると乱され、苦しいやら、気持ちいいやら…!


(あっ…あああああぁぁぁ…!!)

淫魔の甘い母乳が栄養として身体に染みだして、

性器も無いのに性欲が湧き、発散しようとしても出来ない…!

核というボールがスライムの球体の中でゴロゴロと回転するだけ…!

どうしたら気持ち良くなれるのか、ジタバタと混乱していた──!!



だが、そんな時である。

《欲望》が《変容》を促した──。


実験であるような、

粘菌が迷路に置かれたエサまで身体を伸ばすように、

スライムの身体は欲しい部位を望むままに変容させる…!

気持ち良さを発散させたい身体は、

気持ち良さを発散させるための部位を作りだした…!


人間だった頃の感覚を参考にして、

頭から身体までぷるぷると形作られ、

海から這い上がるようにして、もがけば──!


手があった──、身体があった──!

不定形の球体から、複雑な人間の身体に──!

スライムから《進化》した、《人間態》となったことを実感する!


びくびく…ぶるぶる…と、

波紋を立てるくらいに振動し、

変化の際に生じた快楽もだんだん鈍くなってきた。

──すると、身体機能がだんだんと把握できるようになり…


「あっ…あぁっ…!」


「おっ!声出せるようになったじゃん~

 ど~ぅ?息苦しいとかない?」


「んぐっ…まぁまぁ…大丈夫」


声を出せはするが、喉の奥に常に痰が絡まっているようでなんか違和感。

声帯が作られ声が出るようになったかと思ったけれど、

喉の部分をさすっても液体ばかりで…

なんとなく《スライム独自の声帯》が作られたような…気がする。


しかも──違和感はそれだけではない。

下半身がスライム状で、足が無いのもそうではあるが…

その下半身を見降ろそうとすると…目に映るのだ、障害物が。


甘いミルクが渦巻く身体に、ピッタリと似合うような──!

《母乳の出どころ》ともいえるような器官が、

『ぷるん』とふたつ聳(そび)えている──!


女性らしさが溜まりに溜まった、おっぱいが出来上がっていた…!



「うわっああああっ…!」

しかも叫べば分かった、その声色──!

スライムだから柔い声になったのかと思ったら、そういう話ではない!

女の声が出ている────!柔らかな、高い女の声が自分の口から…!


「あ~…やっと気付いた~?

 あなたスライム娘になってるんだよ?」


「な、なんっで…!?」


「知らないけど~…

 まぁ私達魔族ってメスしか居ないし?」


「そ、そうなのかな…」


確かにそう考えれば……まぁ理解ができた。

男のモンスターなんて居ないし、

魔物化した冒険者が女体化したという報告も珍しくない。


「で、ど~ぅ?

 スライム娘になった感想は?」


「どうって言われても…」


………別の性別になれば当然、慣れないというもの。

しかもその上、スライムの身体だから…

ぷるぷると震えれば、おっぱいもぷるぷる震え…


……

…………

………………。


ここ最近でいちばんの恥ずかしさが湧いてきた。

しかもスライムの身体に気を取られていて、

服とか着ていないことに今更気付く──!


「あははっ恥ずかしがってる、可愛い〜♪

 そういえば人間って

 裸を見られると恥ずかしいんだっけ〜」


「うぅっ…」


サキュバスの価値観め…

こっちがどういう気持ちでいるか気にもせず、

可愛がるだけ可愛がって………。


しかも白いスライムを取り込んだとしても身長は大して変わらず…

おおよそ5cmくらいの大きさで手の平の上に居るから、

ペットみたいに可愛がられる感覚で、むず痒い。


(早く元に戻りたいなぁ…)

変化後の姿に慣れてはいないが、落ち着いてはきた。

周囲の様子を確認できるくらいにはドキドキも終わり…。

──見つけてしまった。小悪魔サキュが次に何をするのかを。


先ほどの乳首とは逆の方向、

つまりはスライムで弄られていない方の乳首がぷっくり開き、

あからさまにこちらを食べようとしていた──!!!


「あっ、気付いちゃった?

 まぁ気付かれちゃったならいっか。

 ね〜さっきみたいにおっぱいの中、掃除してほしいんだけど〜」

──言うなり、小悪魔サキュはずいっと乳首を出してきた…!


「わ、わかったから…!

 ほら、いいぞ、さっきみたいに身体の一部をちぎっても…!」


「ん〜〜……それもいいんだけど〜〜……」


なにか考えがあるというふうに、小悪魔サキュは含み笑い。

嫌な予感がする…致命的なことが起きそうな予感が…!!

偏見になるがサキュバスのアイディアにロクなものなんてあるわけない!

────その、予想通りのことが起きた。


こちらの身体をそのまま乳首に近付けたのだ。


今にも食もうと『ぱっくぱっく』口を開いている乳首に向けて、

スライムの身体を流し込む──!核ごと、本体ごと──!



「うわっ──!」

先程は本体と分離していたから何も感じなかった…が、

今回は本体とくっついており、感触があった…!

ちゅーっと吸われる感触が…!



足元の先から呑まれてゆく──!

上半身は人間態であるけれど、

下半身はスライムだから飛びのいて逃げることもできず、

不慣れな身体は愚鈍を極め、乳首の吸引から逃れられない!


「うっああぁぁぁ…」

乳首に呑まれた部分から、体温が伝わってくる…!

温泉のような熱さながらも、ぷにぷにとした中は生物を感じさせ、

一度入ってしまうとさらなる熱を求めて突っ込みたくなってくる!


下半身がちゅぷんと呑まれてしまえば、続いて上半身。

腹も呑まれようとしていた───。


「うく──っ」

なんとか、耐えようとする。

腕を乳首に、乳輪につんのめさせて身体を持ち上げ、

これ以上の吸い込みから抵抗しようとしていた。


入ってしまえば楽になるのに、

負けてしまえば楽になるのに、

分かっていてもプライドが許さない───!


それにサキュバスに呑まれて快感を覚えてしまえば、

次からまたそのネタで報酬をねだってくるのだ。

また、スライム化され、また、女体化され、

また、スライム娘となって、乳首に呑まれるなど…!


魔力を楽に手に入れるためにはサキュバスは労を厭わない。

これで味をしめてしまえば、今週には魔法都市へと出向き、

『スライム娘化』魔法を習得して帰ってくるだろう。


だが──、

そんな危機感を覚えても、

差し迫った現実からは逃げられない!



腹がちゅぷちゅぷと呑まれ始めた……

男の頃から様変わりした女の腹だ、

あれだけあった腹筋もむにゅんとした腹肉に代わり、

スライムの身体だから自由自在かと思えたけれど、

そこは本人の資質によるものらしく、筋肉は容易に増量できない!


だから、抵抗するものの──。

力が足りずに、乳首の吸い込みに負けてしまう──!


人間の名残だった臍(へそ)を呑み込み、

くすぐったさがか細く走り、未知なる快感が湧いてきた。

今までが今まで、スライム状の部分が呑まれただけだったから、


腹という人の形を成した部分が呑まれ、

乳腺の枝分かれに崩されて呑まれると変な心地になる。

──重力に抵抗することなく、ふにゃんとなる感覚だ。


そんな心地………だからこそ全身入った後は、

それこそ全身温泉に浸かったような感触と想像でき、

これ以上の呑み込みに対抗しなければならなかった。


「うぅっ…」

「ふふふ~、ほらほら~、

 そんなに頑張ってもいいことないぞ~

 おとなしく負けちゃって魔力出しちゃいなよ~」


小人と巨人。

抵抗はすれども、力の差は歴然。

腕の力を全力で使い、ヒジまで立てて抵抗するが…

『くぷくぷっ』と呑まれ続けていて────もうダメだ!


そんな時だった──っ、

なにかに詰まったのか乳首の吸い込みは一旦留まり、

必死に抵抗していた身体にもある程度の余裕が湧く。


死に物狂いで抵抗していたから、

何が起こったかすぐには断定できなかったのだが…

自分の、スライムの身体が敏感になるにつれ、分かってくる。



おっぱいだ………

自分の腹、胸部にぶら下がる大きな胸がつかえて、

乳首の吸い込みが止まったのである───。


「えぇ~、そんなのあり~?

 あなたちょっとデカ過ぎるよ~」


そういえばあまり気にしないようにしていたが…

スライム娘となった自分のおっぱいを見ると結構デカい。

ザッと見て、牛娘が標準で持つ巨乳くらい。


なぜデカいかといえば、

スライムゆえの可変可能な点にあるかと思うが………

まじまじと見ればなんとなくそうだという予想が立つ。

────おそらく、淫魔の母乳が関係しているのだと。


淫魔の母乳がここまで自分の乳を肥大化させ、

おっぱいに集結することで弾力や粘度を増加させている…!


ただ、それが分かったところで

自分にとって有利になる情報は無く、

逆に小悪魔サキュに問題解決のヒントを与えてしまったのだった。


「あっ、な~んだ、出せばいいんだ」

小悪魔サキュは目ざとくおっぱいに狙いをつけ、

なんと顔を近付けて、吸い付いて、きた──!!


「やっ…やめっ…!」


「んふふ~♪」


おっぱいの形成によって詰まり、九死に一生を得たが、

逆におっぱいという弱点が出来たことにより、突破されようとしていた。


「返してね~♪」

なんとなく目的が分かった。

母乳を吸い出し、貧乳にさせることで、

取っ掛かりを無くし、吸い込もうとしている、小悪魔サキュは──!


それが分かった途端、

身体をこわばらせ、快感に耐えようとするが………!

当然、サキュバス相手なので、当然、勝てるわけがない…!


『チロッ…』と、こちらの乳首の先に、

淫魔の舌先が触れられればすぐに分かる。

『詰み』なのだと、相手をした時点で負けだったのだと…!



降参の声を上げようとした…!

もう逆らいません、もう言いなりになりますと…!

だが負けを理解した瞬間には、身体に快楽がひた走り…!


「~~~~~~~~~~ッ!!!」

ぶるぶると打ち震え、声が出せなかった。

女の黄色い声がか細く湧いて、喘ぎ声のよう。

降参の意志もあったが、それ以上に全身を覆う快楽の解消が先で…!


つんと立った乳首からジワリと母乳が溢れ出した…!

こぼしてはいけないと頭で理解はしていても、

とどめなく流れる気持ちよさに、乳首のダムは決壊し…!


限界だ、もう耐えられない…!


「でっ…出る……ううぅっ…!」


『とぷっ…!とぷっ…!』と、

水筒を逆さまにしたくらいの太い母乳が流れ出す…!

ここまで溜め込んでいたのかと思うほどにどんどん湧いて…!


それこそ今まで白かった自分のスライムの部分が、

全身青色になるくらいまで、濁っていたものが母乳として吸われ…!


どんどん…どんどん…

自分のおっぱいが縮んで、貧乳に…!

するともう、つっかえが無くなったからか、


小悪魔サキュの乳首に埋まって…!

乳首が乳首に呑まれようとしている…!


乳首同士が接触し、どちらの方が強いかの衝突が発生した。

敏感な部分が『ぷにっぷにっ』と当たってどちらが勝つか。

けれども結果は分かっていた────!


「んっ…!」

音を上げたのは自分が先──、いや、それどころか、

小悪魔サキュはこんな事勝負だと思っていないようで、

負けないようにと悶えるこちらをカワイイとほほ笑んでいる!



そして、トドメを言うのだ。

「また白いスライムを飲ませてね~」と。

さっきと同じ、搾乳をするという宣言を。


それを言われて、快感を思い出してしまったら…

もう抵抗できずへなへなと溶けて、柔くなってしまった。


────完全に、自分の負けだった。




「ふふ~っ、人間の抵抗する姿、好きだな~」

抵抗する姿は好きといっても、吸い込みは緩めない。

ちゅぷっちゅぷっと、

青く薄くなった小さなスライムを乳首で呑み込み…

もぞもぞと乳腺の中で悶える哀れな姿を想像する、小悪魔サキュだった。


────────────────────────────────


………あれ?

ダンジョンから帰還し、

スライム化をアイテムで解いたのだが………。


胸を触るとふにゅんと柔らかい。

身体つきもなんか女っぽく、髪もさらさらしている。


パンツを引っ張り股間を見ると──無い!


「あ~、もしかしたら…

 母乳が残ったまま元に戻ったのが悪かったかもね~」


とは、専門家であるサキュバスの意見。

どうやらスライム化解除時点で母乳を残したままだと、

性別がメスのほうに寄ってしまい、正常には戻れないようだ。


「ど、どうしたら…」


「またスライム化したら

 身体に母乳残ってると思うから…

 それを吸い出せばいいんじゃない~?」


「そ、そうだとしても…」


スライム化の魔法は魔法都市くらいでしか習得できず、

小悪魔サキュが帰ってくるとしても、週末まではかかる…!


その考えを見抜いたのか、

小悪魔サキュはペロッと舌を出してはにかみ…

「んふふっ…

 それ計算して母乳残しちゃった。

 帰ったらまた母乳飲ませてね」などと、

こちらの週末までの苦労を考えず、小悪魔サキュは自白し──。


自分は………。

夜な夜な、あの快楽を思い出して慰める生活が始まったのだった。

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お嬢様サキュバスによる感覚遮断穴の玉座

救援依頼の導紐が

ニョロリニョロリとギルドに入ってきたと聞いて、

内心自分は「ざまあみろ」と多少なり思っていた。


黒くてケバケバしたドレスを着て、

どこのプリンセスだかなんだか知らないが……

人が拠点にしている酒場に入ってきて早々に、


「私の高貴な身分にふさわしくはありませんが、

 そこの塩辛そうなあなた、精をいただけないかしら?」


などと、サキュバスなりの語彙によるものでポカンとしたが…

バカにされた雰囲気はほんのりと感じ、あまりいい気分ではなかった。


適当にハイハイとあしらって、

サキュバスにも高飛車なやつが居るんだな〜と、

酒場友達とやんややんや言っていた中での救援依頼。

愉快痛快──、想定内のしくじりに、流石に笑みがこぼれた。


…………………ものの。

まぁ、じゃあ、助けないかというと違う。


導紐を掴んで『追跡用』に設定し、

ヒモがツンツンと指し示す方向を確認した。


どこの没落貴族、放蕩お嬢様か知らないが…

ダンジョンに入ればもう一端の冒険者。

今後この酒場の仲間になるかもしれないし、

ここで恩を売っておいて損はないはずだ──。


そう、思って、助けに、行った、のだが………。


頭が、ぐるぐると、目がまわり…。


もう立てない…。


そんな中でも、一瞬──。

ふと正気になったかと思えば、

『触手に負けてしまった』という現実が待っていたのだった。


────────────────────────────


全身から電流のような痺れが微弱に流れ、

動けば動くほど耐え難いほどの刺激が刺さった。


正座からくるあの感覚には違いないが…それが全身だ。

当然動きも緩やかにならざるをえず…地に伏した。

すると見えてくるのだ『発生源』が──。


石畳から這い出し──

ズボンの裾から入り──

ぐにゅりと足に巻き付き、離さない──。


見紛うことなどあるはずもない、

典型的な『エロトラップ触手』だったのである。




油断していた……。

まさか、『男を狙う個体』が居るなんて。


たまに『マナ搾取』しやすいように

男を女に変える触手もいるとはいうが…

その予兆すら来ていないので、ひと安心。


にも関わらず───なぜ襲ってきたのか。

なにか様子がおかしい…ダンジョンの生態系が変わったのか…?

とはいえ、今、考えても仕方がない。

今まさに触手に絡め取られようとしているのだから────!



「うっ………!」

身体が動かなくなってきた。

先程までは身じろぎくらいはできていたのに、

今ではもう身体を擦り合わせるくらいしかできない。


震える手でナイフを触手に添えて、切ろうとはするが──…

さすがエロトラップ触手か、断裂耐性がものすごい…!

そんな中で自分ができることといったら…!


荷物をまとめることしか、なかった。


『モンスターの溜まり場』を作らないよう………。

食料や材料をカバンの奥底へと突っ込み、

《魔物除けのスクロール》を敷いて、それで完成。

一応、モンスターに関するメモも残しておきたかったのだが……。


手の震えが無くなり、だらんと脱力する。

痺れが無くなった部分から、動かなくなり…。

もう、タイムリミットが来たと、悟ってしまった。


「あっ…あぁっ…」

声もかすれ、うめくしかできなくて…

それと同時にやってくるのだ、変化が───!


地に伏しているのに、視界がさらにガクンと下がる──!

何が起こったのかなんて推測するまでもない…!

これは………『縮小化』だ!


ずる…ずる…と、

身体を触手に引きずられながら、服を脱がされる。

ズボン、パンツ、シャツに上鎧などが大きく広くなり、

布団やドームのようになった服の中を、

触手によって引きずられながら脱がされるのはちょっと…変な感覚だった。


汗ばんだシャツの中は…

自分の服だからまだ気にならなかったのだが…。

パンツやズボンまで引きずられる頃になると…

やはり場所が場所だからか、汚れが気になった。

帰ったら『スライム漬け』でもしておこうと思う────。


そして、ずるずる引きずられ、もう、ズボンのすそに。

この頃になると、もう縮小も止まって5cmくらい。

触手が大木に見えるほど………。


こんな小さな身体にして、

触手はなにを求めているのだろうか…?


「うぷっ…」

小人サイズになって掴み難くなったのだろう。

触手はぺちぺちと粘液を絡めて、貼り付けてきた…!

途中で身体から剥がれ落ちて逃げぬよう念入りに…!


────ッ!

やはり、ちょっと普通の触手と違う。

本来なら単純に光があったら避け、影へと身を潜める存在だった。


なのに、なんだこの行動は───!

まるで…まるで、どこかへと連れて行こうとしている様な!


まずい…マズイ…ッ!

せいぜい搾精されて終わりと考えていたが、

言うなれば『組織化』しているぞこの触手は…!


そして───!

石畳に『ぬるり』と連れ込まれたら、確信へと変わる!


綺麗にくり抜かれていたのだ、その穴は。


脳など無い単純生物であるにもかかわらず、

触手が通ってきたであろう穴が整然と丸を描き、

強固なトンネルとなるよう、所々に柱となる石材が積まれている。


完全に『なんらかの影響』を受けているとしか思えなかった。

人為的か、魔力的か、触手自体が変異したのか………。

けれどもそんなこと考えたところで答えは出ず…。


『正解』が待っている場所へと、引きずり込まれて行く…!



ぬるぬる…くちゅくちゅ…!

地上に這い出て襲ってきた触手からは想像できないほど、

周りの粘液を滑って、おそらく親分の下へとひた走る──!


逃げれは…しなかった。

もう、粘液に貼り付けられるどころか、

ぐっと掴まれ、もう視界の大半がピンク色。

ヤバイヤバイと思っても、身体はだらんと動かず…。



『穴』が見えてきた──。

先程までの土や石材で出来た穴ではなく、

『触手』達が集まって形成された、動く穴。

うぞうぞと動き、集まっている。

そんな『穴』が──ずるりと開いたのである。



「んぐっ───!」

きっと声が出せたなら、悲鳴を上げていただろう。

触手の穴の先にあった『部屋』は視界全部がピンク色。

触手で形成されていたのだ、その『部屋』は。



海のようだった。

ずるり…ずるり…

四方を囲うようにして、波立たせ、連なる触手は、

魚が集まって巨大な魚に見せる生命美を感じさせるが…


だが、明らかに普通ではなかった。

形状に『なんらかの思惑』を感じる…!

そもそも触手が組織的な行動をしないから、さらに異質に…!

『そんな中へと引きずり込まれる───!』

どうなるか分からない、覚悟をしなければならなかった…!


グッと、息を呑んで、穴へと『ずぷり』呑まれてゆく。

ぬちょりぬちょりと大量の触手が泳ぐ音が聞こえ、

気が気ではなかった────!


……

………。


「………あれ」

入った瞬間にふと、見覚えがあるものが、見えた。



黒くて、ケバケバとした、ドレス服。

ダンジョンを舐めた、もちもちとした脚、

それが『ど~ん』と中心にあってヘコヘコとしている。


………例の救出対象、例のサキュバスのお嬢様だった。



「は~…いったい何時まで待たせますの?

 わたくしお腹が減ってしまったんですけど~」


助けてもらう立場だというのにこの言い草。

間違いない!いけすかないサキュバスの下半身だこれは…!



「はっ…!」

同じ穴の狢だと自嘲になるが、笑った。

こいつ《感覚遮断穴》に嵌まったな…!


エロトラップ触手によって形成された落とし穴。

下半身が入れば感覚が愚鈍と化し、

上半身では何事も起こってないように見えながらも、性を欲す…!



「あ~あ~…こんなになるなら

 酒場の塩辛でも連れてきたらよかったかしら?」


こんなに悪態ついているのに、

下半身では無様にヘコヘコと腰を動かし、

下の口はだらだらと愛液を垂れ流して、男根を求めている。


サキュバスならば気にしないかもしれないが…

お笑いの姿だった、こんなに無様な姿など普通はない。

声を出せれば大いに笑って、プリンセスの誇りをボロボロに出来ただろう。


まぁ、ただ、ニクい相手とはいえ、同じ穴の狢。

救出が来るまではあまり視界に入れずに、

おとなしくしているつもりだった。


だが──その下半身が近付いてくる───。

腰を振って出た液体がこちらにぺちっと跳ねるほど。

あれと思った時にはすでに遅し、どんどんどんどん近付き…!



気付いて、しまった。

この『部屋』の異様さに。



「あ───ッ!」

部屋に入って、小人視点だから気付かなかった。

ドレスや足ばっかり注目し、肝心なものに気付かなかった…!


触手が海のように波打つ中、

触手同士がくるくると絡まり、組織を成して形成していたのだ…!

お嬢様サキュバスを座らせるための椅子、『触手椅子』を…!



「うあぁっ…!」

恐怖した───。

生物で出来た椅子というのもそう、

その椅子が脈打っているのもそう。


だがそれ以上に恐怖したのは────。

椅子は『王座』のような形をしており、

空間の『王様』のために用意されていたもののよう──。

で、直感的に分かってしまったのだ。

この触手世界は『お嬢様サキュバスのために用意』されたのだと…!



「それにしても、ビクとも動きませんわね~…」


感覚遮断穴に入った人間が絶頂に気付かないように、

感覚遮断穴に入ったサキュバスもこの現象には気付いていないらしい。


しかし、知らぬ間に『淫魔』の本能が働いたか…

『エロトラップ触手』を配下に加え、組織化し、ここまで成ったと。

お嬢様サキュバスだけある──と、悠長に分析している暇など無い!



お嬢様サキュバスが、この空間での王様なのだ。

触手に搾取される側ではなく、搾取する側、となれば──!

触手である配下に命じるものは資源、魔力リソースなわけで…!



「あ、あぁ…!」

サキュバスの大好物は人間の精…!

ここで合点がいく、自分がなぜここまで運ばれたかを…!

触手は、サキュバスに食べさせようとしている、人間を…!



「うぐぐぐぐ…!」

気付いたが、逃げられない!

先程の麻痺の効果もあるだろうが…感覚遮断穴の効果か、

重力魔法のように身体を重くさせられ、うめくくらいが精々…!


───ッ!

小人の身体で、触手に包まれ、ドレスの中へと突っ込まれてゆく。

ムチムチとした太ももは今か今かと股を擦って料理を待ち、

よだれのようにたぷたぷと愛液を流し、下半身を濡らしてゆく。


腰もヘコヘコと動くが、もうそれは無様なものとは思えず、

獰猛な獣が頬張ろうとしてくるような凶悪なものに見えた。


そんな《太もも》という場所を───

つつーっと這わせ、滑らされるのである。

まるでそれが王様に送る合図であるかのように。



「ふ~ん…この町って温泉あるんだ」


本人は気付いていないが………。

だが、下半身は意思を持ってるかのように、襲ってきた!


太ももをくにゅりくにゅりと5cmの小人に対して挟み潰し、

性欲を煽るかのようにリズム良く、パンッパンッと叩きつけた。


自分はというと───、

麻痺している身体だ、潰されれば苦しいくらいで、

まったくといっていいほど何も感じなかったのだが…。


しかし、股に近付き、愛液を顔にかぶれば湧いてくる…!

身体は全く動かないのに、刺激が、快楽が…!


「あっ…うぐっ…!」

それはまさに快楽による拷問。

身じろぎひとつできず、欲は溜まるばかり…!

一刻も早く自慰でもして治めたいのに許されず…!


舌なめずりをするような股の動きで……。


直感的に、理解してしまった。

『中で出す』以外に、許されないのだと。


………!

このままじゃ、あの…

いけすかないお嬢様サキュバスの…

膣内、いや、胎内に囚われて、搾精される…!


それだけは避けたかった…!

ニクい相手だし、なにより……

中に出したら今後どういう扱いをされるか!


サキュバスだから嫌悪されることはないだろうが──

体のいい精液タンクとして使われることは必至──!


しかも今のままこのサキュバスに仲間が出来ず、

酒場で浮いていたら、サキュバス係にされてしまうだろう!



「たす、け…!」

肩が下の口へと引っ掛かる中、

渾身の力をもって声を出し助けを求めた。


これに気付いてくれれば、

もしかしたら助けてもらえるかもって──。



「まだですの~?」


だがしかし、当のサキュバスはぶつくさというばかり。

壁越し、触手の液体音、下半身の腰振り音で、まるで伝わらず───。



ずにゅにゅにゅにゅにゅにゅにゅにゅ───!


触手とともに、

サキュバスの下の口へと呑み込まれる。


『これが献上物だ』というばかりに、

触手は内部に入ったら一目散に奥を目指した。

つまりは───子宮へと一直線に伸び………!


自分は、膣壁に擦り付けられながら、運ばれた。


食い物に調味料を塗り付けるかのように、

膣壁から湧き出る愛液にぬっぷりと漬けられ…

奥の奥へと行った時にはもう、身体中でろんでろん。


が────しかし、それでも射精には至らない…!

サキュバスの力によるものか分からないが、

すんでのところで性欲が堰き止められて、

『子宮に出さなければ』という思いに満たされる…!



そして───!

5cmの身体、容易には子宮口に入らないと思われたが…!

触手に肩を『つぷっ』と押しつけられたら………すぐ分かる。


身体が、入り込む。

クッションに寝転んだ時のように受け止めながらも、

凹んだ部分からずぷりずぷりと…沼に落ちるように沈むのだ。

それは触手がパッと離して支えずとも、継続してむぐむぐと。

まるでそこがサキュバスの第二の口であるかのように───。



頭がパクッと咥えられ、視界はもう子宮口の中。

『ぷるん』としたピンク色で、くちびるのようにも見える。

そんな中へと早く早く──!と身体を滑り込ませていた。


ドキドキする…こんな事初めてだ、子宮の中に入るなんて。

いったいこの先には…何が待っているのだと、期待した。

サキュバスに植え付けられた本能と知りながらも──。


だから………軽率であった。

ぷにゅりと頭から子宮に入った瞬間に、理解する。


違うのだ──。子宮口のくちびるの先は、

食べ物を飲み込む口内や、赤子を育む子宮などではない…!

サキュバスの捕食器官、『搾精空間』なのだった…!



「あっ───!あぁっ…!!!」

入った瞬間に、その蠱惑の園へと身体を這わせ、射精した…!

豪華なカーペットのような柔毛に腰を打ち付けるのが止まらない…!

────さっきまでピクリとも動かなかったというのに…!


「うっ…うぅっ…!」

溜まっていた性欲が放出されれば、今度は子宮内で湧いた性欲。

それが身体で湧き、またサキュバスの子宮へと注がれた…!

こんなことをしていては身体がもたないと知りながらも、

何度も何度も腰を打ち付け、快楽に酔って、止まらない…!


自分の意志に従わず、自然と動く。

さながらそれは、感覚遮断穴でヨガった下半身のようだった。


助けて…!助けて…!と願っても、

精液は絶えず流れ、搾り取られるばかり。

強烈な快感で気絶すればよかったものだが、

サキュバスの身体は胎内に捕らえた小人の休憩を許さず、

精液で生産された魔力を用いて回復魔法をかけ続けた…!


「~~~~~~~~~~っ!」


そんな生き地獄の中、だった。



だが、ふと、

救いの声が訪れたのである。


「ん………あれ………?

 なぜだか知りませんが魔力が溜まってきましたわね…」


宿主であるお嬢様サキュバスの声だった。

自然自然と溜まり続ける魔力に気付いたらしい──!

しめたぞ、これで、精液を注がれていることに気が付けば…!


「もしかして………ピンチなあまり、

 わたくしの秘められた力が湧いてきたとか…?」



────。

絶句のあまり声が出なかった。

ここまで無知蒙昧な愚かな生き物だったとは。



「ん、動けそうですわね…あらよっと………!」

そして、魔力で満ちたからか、

感覚遮断穴の領域を破って、出たらしい。


「んん~~~!

 し、痺れますけれど…なんとか歩けますわね」

感覚遮断穴から逃れ、下半身が動けるようになったらしい。

だがまだ麻痺しているようで…こちらの存在には気付いていないようだ。



「ふふふっ…!

 一時はどうなるかと思いましたけれど、

 覚醒できたのですから、儲けもんでしたわ…!」


呆れて喘ぎ声しか言えない中、

たっぷたっぷと子宮を揺らしながら、お嬢様サキュバスは歩み出した。

救出しに来た冒険者を子宮に収めながら、搾精しながら、元気よく。


……

………。


「うっ…うぅっ…」

精液をだらだらたれ流れながら、ふと思うことがあった。

下半身だけながら、触手の組織化や、触手の玉座を形成など、

────その才能は天性のモノ、王の才覚に違いないなどと。


もしかしたら………

パチモンのお嬢様サキュバスなどではなく、本物なのかもと。



(次、会ったら多少は敬うか)

歩くだけでぽよんぽよんと動き、

搾精される子宮内でそう思ったのだった。


────────────────────────────


あれから、まったく気付かれずに、一日経った。


夜中搾精されながらも暴れ散らしたのだけれど、

『今日はなんだかお腹の調子がいいですわね!』と、

さすられるだけで気付かれず今日も子宮の中に居る。


そして、お嬢様サキュバスが今日なにをするのかというと───。


「ふふっ…救出任務ですか。

 わたくしを探して…?あらあらひとりで帰れましたのに」


おそらく、自分が出したヤツだ!

本人はここに居るというにもかかわらず、

決して見つからぬ救出依頼が出されている…!


「あ………はい、すみません。

 わたくしが責任もって探させてもらいます」


そして、その、囚えている本人が受け───!

決して見つからぬダンジョン探索が行われようとしていた───!


『ここに居るんだぞ…!』と、

いくら暴れても気付かれず腹をさすられるのみ。

絶えず搾精器官で搾精されるだけの存在となり果て………。


「探し出したら、精をもらいましょうか。

 ふふふ…調子いいですし、やれる気がしてきましたわ…!」


発見された際の、追加の搾精に怯える一日が始まろうとしていたのだった。

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巨大聖園ミカの砂風呂の中

水鉄砲に紛れて、あったようだ。


おおよそキヴォトスの生徒が使うような

本物の銃とは違う、言ってしまえば《おもちゃの銃》。

SFチックな照射用の輪っか、先端には電磁波を出すような球体と

ピーピーガーガーと電子的な音と光を発するような見た目だから…


───誰もが《本物の銃》とは思わなかったのである。

まさかそれが《ミレニアム製の巨大化光線銃》だと

気付いたときにはすでに遅し、



「な、なんなのこれ〜〜〜〜!」


《聖園ミカ》が凶弾の餌食となってしまい──。

『ひ〜ん』と言いながら、巨大化しつつあった──。


先程まで和気あいあいとしていた浜辺も一瞬で騒然となり、

『うわぁ〜っ!』

『逃げろ〜〜!』

『またミレニアムかよ!』

などと蜘蛛の子を散らしたように逃げ、


残ったのは………。

先生の私と《ティーパーティー》のふたりのみ。

皆一様に巨大化したミカを見上げ、

『さぁどうしようか』と考えを巡らせている最中だ──。


「せ、せんせい〜〜〜!」

「え〜と…大丈夫だから落ち着いてね」


幸運だったのは屋外だったことだろう。

海辺、砂浜での巨大化だからか器物損壊の心配は無し。

ミカの身体はズブズブと砂を少し沈めながら巨大化するのみ。


「………壮観だね」

「壮観ですね」

ティーパーティーのふたりはもう

事の成り行きを楽しむ段階になっているし、

ここは先生の私がなんとかしなければ…!


「とりあえず座ってみようか、

 バランス崩しちゃいけないし」


「う、うん…」


砂が鳴く音というのだろうか、

キュキュキュッとガラスが擦れるような音が鳴る。

砂と砂の隙間を潰して、確固たる地盤を築くような巨大化は、

砂による波紋を作り出し、

ずむむっとミカが踏みしめた周辺から『グラッ』と波及する──。


「おっ、おぉっ…」

ミカが身震いするだけで砂が押し出されてちょっとした小山になる。

しかも、ミカが体育座りをしたもんだから《尻の形》に凹み、

ぶにっと尻の脂肪に体重がかけられれば餅のように柔らかく広がった。


────目に毒だった。

そんな巨大な尻の変形を見せつけられては、

海岸沿いの涼しさに負けじと、身体がホツホツ火照って………。


《食い入る視線》を《見降ろす視線》に気付かなかったのである──。


────────────────────────────────


ようやく巨大化が終わった。

大きさとしては…小さなビルよりもちょっと大きい。

だいたい20〜30mくらいだろうか。


「ひぃん…!これだとまた魔女って言われちゃうよーーー!」


(どっちかというと怪獣のような…)


そんな軽口を言おうかと、ふと魔が差したけれども…。

ミカにとって魔女という言葉は決して軽いものではない。

衆目の目に晒された上で、しかもミカの怪力とあれば…。

もしかしたら本当に怪獣扱いされてしまうかもしれない。


ここは…恐怖心を和らげるのが得策とみた。

ミカに対しても、他生徒に対しても。


──

────

──────。


で、思いついたのが《砂風呂》であった。


「せ、先生…本当にやるの?

 なんかちょ〜っと遊ばれている感じするような…」


「こうした方が封印感あるし、

 それに日焼けにもならないでしょ?」


「それはそうだけど〜…封印って〜…」


「まぁまぁ…」


結果論にはなるが………

この《砂風呂》は成功の部類となった。


周囲の生徒に《遊び》と思われたことで恐れられなくなり、

巨大ミカを埋めようと生徒が集まったことでテーマパーク化、

《ティーパーティー》の二人も遠慮はいらないと悟ったのか、

日頃の鬱憤を込めるように本格的に砂の山を盛って…


「おっ…おぉっ…」


ちょっと目を離した瞬間には──。

観光地のモニュメントといっても差し支えない

《巨大ミカのお山》が出来上がっていたのだった。


よくある工事現場でダンプカーによって盛られている砂山。

そのくらいの圧を感じる量がこんもりと積み上げられて、

──ここまでよくやれたなと、感心した。


そして、近くに寄れば湧いてくるのはミカの熱気。

砂粒の間にミカの汗が浸透して、

熱され蒸気となったものがむんむんと沸き立っている。


………制汗剤と、女子生徒の匂い。

それとトリニティ特有の上品さと、ロールケーキの香りがする。


蕩けそうだった…

砂浜という清涼な空間だったからこそ、

ミカの香りはダイレクトに頭に伝わってきて、

『ぽ〜っ』と花に引き寄せられる虫のようにフラフラと…


だからまぁ…

言ってしまえば見とれていて、判断が一瞬遅れた。



フラフラと寄った先──。

砂丘の側面部から突然『グワッ』と湧いた手の平に、

身体全身をすっぽり掴まれては叫ぶことも叶わず──。



「あ──。」


間抜けな声を出しながら、

ミカの砂風呂の中へと引きずり込まれたのだった。


──────────────────────────


「ん…?今、先生の声が聞こえなかったかな?」

「え〜☆なにも聞こえなかったケド〜?」

「ここら辺はトンビが出るらしいから、それの声じゃないですか?」

「そうかな…そうかも…?」


ミカに引きずり込まれてから………

薄暗い中でティーパーティーの会話を聞いていた。

どうやらミカはこちらの姿を隠していたいらしい。

──その理由が何故か全く検討もつかないけれど。


いや………。


いや、独占欲かも………。

今更になって思い出すのは先程の視線、

ミカの身体を食い入るように見ていたら…

ジリジリと上から目線を向けられていたことを思い出した。

フーッフーッと呼吸が荒く、

思えばちょっと熱を帯び吹き付けられていた気もする。


つまり、求められているのだ、ミカに。



「………どうしよう」

助けを求めたかったけれど、

求められては受け入れざるを得ない。

巨大化して心細いというのなら、寄り添うというのもアリだ…


だが、そんな献身的な心境になりながらも、

ミカはこちらの身体を手の平の下へと『くるり』と置いて…!


敷き潰してきた………!


「ふふふっ…♡」



「うぐっ…!」

下は砂浜、上はミカの手の平、

それらにサンドイッチされてハムやレタスの気分になった。


………とはいえ、やはり手加減はしてくれている。

さながら重たい毛布のような圧迫感。

むにむに…ぷにぷに…と這い寄って、

小人の構造を手探りで感じながら潰す場所を選んでいる。

そんな匙加減をジワジワと感じながら、捕縛されていた。


………。

なんとなくだけど、気持ちいい。

重たい毛布とは感じたが、その実、ミカの手の布団であるわけだ。

しっとりとした指先、柔らかな手指に負けないといえば嘘になる。

その上、さらりとした砂の布団は身体に沿って凹み、

ミカに『のしっ…』と体重をかけられると埋まってしまうが、気持ちいい。


言ってしまえば、ミカの砂風呂に同伴しているようなものだった。

薄暗い洞窟内で、むんむんと蒸気を浴びながら、風呂の温もりを得る。

そう考えると…癒やされるような気もした──。


………ちょっと恥ずかしいな。

先生なのに生徒に庇護される対象になるなんて。

もしかしたらミカは私を癒やすために引きずり込んだのだろうか?

だとすると、疲れた姿を見せてしまったかもしれないと少し反省。



だが………。

それは見当違いだったらしい…!

ミカはそれ以外のモノを望んでいる…!


「ふんふ〜ん☆」

それは押し出すような動きだった。

手の平の端からズズズッと圧迫され、

『なんか収まりが悪かったか…?』と、ミカに配慮して

移動をしたらその端からドンドンと力を加えられ、誘導される…!?


さながらスマホに貼った保護シートの気泡の如く、

押し出すようにぬるりぬるりと手の平から追い立てられ、

這って………這って………!

ミカのスルリとした綺麗な手首までやってきてしまった…!


だがそれでも圧力は止まらず、

さらに追い立てるように手首の先からズブズブと沈み込ませてくる…!


大きな動脈がある部分だ、

当てつけられたら脈拍を直接と肌に感じ、

『ドッキン☆ドッキン☆』と響くミカの鼓動は………

不自然なまでに興奮していて、きっとなにかを企んでいる………!



「そういえば〜☆

 こんなになっちゃったことだし〜☆

 大きな身体で先生を挟めばイチコロじゃないかな☆」


話の流れは分からないが…

あからさまに……向けられた言葉だった、こちらに。


宣告した瞬間ドクン☆と脈動が鳴り響いたから分かっている。

これはきっと学生特有、若人特有の見栄の全BETなのだと。

《ティーパーティー》の面子は、

『おいおい…』『潰れてしまいますわよ』とは言っているが、

状況が状況、ミカの巨体の圧倒的な魅力は薄々感じており、

『抜け駆けするのか』と戦々恐々した態度が出始める…!


今──、現在──。

抜け駆けされているとも知らずに………!!!



ずむっ…ずむっ…と、

腕の押し付けによって、さらに奥へと誘導される。


『きっとこの先で宣告されたことが待っているのだろう』

『先生と生徒の関係だ、これ以上のスキンシップは度を超える…!』

そう思っても、巨人と小人、圧迫されたらまるで勝てない。

それどころかミカは『力のかけ方』を覚えたのか、

小人を誘導せずとも『むにっむにっ』と、二の腕で運搬した…!



「うくっ──!」

砂浜と二の腕に巻き込まれるベルトコンベア。

この先で起こる事態と、圧迫感による締め付けで、

少し息苦しく、プレッシャーを受けたが………。


それ以上に……二の腕の柔らかさで挫けそうだった。

もみくちゃに揉まれ肉壁に巻き込まれながら………。

よく言われる『二の腕の柔らかさはおっぱいと同じ』という、

雑念が湧いては意識させ、払拭しようとしても柔らかさで想起させる。

そんな空間だったのだ、

『砂浜と巨大ミカの二の腕にサンドイッチされる』空間は。


むにっ…むにっ…と、柔らかく…

身体全身が埋まり込んでもサラリとした透き通った柔軟性がある。

これがおっぱいと同じ柔らかさなら、

『巨大ミカのおっぱいはこれ以上に受け止めてくれるんだろうな』

という思いが、ひっきり無しに湧いてきて、もう耐えきれない………!



「助けて…!」

声を振り絞って出したところでもう、

二の腕にぶるるっと波紋を立たせるだけで。どこにも伝わらず…!


ミカの意のままに運ばれようとしていた…!


行き着く場所は、腹か尻か、それともおっぱいか。

許されないことだが想像してしまい、欲が膨らむ。

しかも期待しているところもあり、

『ミカにされたことだから仕方なかった』

という事後の対応も湧いてきて、自分を責めた。



いったい私は──

どこへ行ってしまうのか──。


ただ、そう、覚悟しつつある頃だった。


二の腕も後半、脇に差し掛かろうとしている時だ。

敏感な部分だからそろりそろりと運ばれている途中、

脇へと『ピタッ』と肌と肌がくっついた瞬間、それは起こった。



「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」


それはさながら土砂崩れの音のよう、

『ミカの砂山』に積もった砂がザザザッと崩れ、

ビクンッ!と身体が若干跳ねて、噴火した………!



「おっ…おぉっ…」

「大丈夫ですか?さらに巨大化するとか?」


「いっ、いや〜…なんていったっけ…

 寝ているときにビクッとなるジャーキングってやつ☆???」


嘘だった──。

ミカは脇で先生を挟んだ瞬間、くすぐったさから痙攣したのだ。

経験したことはないが…脇に生き物が挟まると、まぁそうなるか。


恥ずかしさ、くすぐったさから脇が甘くなる。

そして、それが庇護対象なら、なおさらだろう。

勢いよく脇を引き締めて潰してはいけないし、

生物的な生々しさを感じても我慢しなければならない。

巨大なミカにとってはこれまで以上の辛抱強さが求められた。


ただ………。

ミカの脇が敏感で、弱点だと知ろうが…

自分には利がないどころか…逆に事態の悪化を招いたのである。


「ん、ん〜…ちょっと痒いかも〜」

「うわっ──!」


ずぷりと、脇と脇がくっついて、締まり、埋め込まれた。

むにゅっとした脇肉が壁のように双方向から向かってきて、

ちょっとした肉に包まれた寝袋みたいな空間になっている。



………………。

だが…これはチャンスかもしれない、迷いが生まれたのだ。

先程まで『ずむずむ』と送り込んでいたミカの腕は停止して、

これ以上の運搬を行えないまでに敏感となり躊躇してしまっている。



それに、きっと、ミカの精神的にも限界だろう。

本来ピュアピュアの気性だしこんな秘密ゴトは得意ではないハズ、

よくやった、もう十分潮時だ。今なら十分未遂で済むに違いない。


そんな心の挫きに………期待していた。

誤算だったのは………

ミカが思った以上にタフで、

オールインするタイプだったことだろう。


「アハハ………☆」

それは、なんらかの決意をした締め付けだった。

『ギュッ…!』

今まで保留していた脇の締め付けから、意図を感じる締め付けが急に来た…!


双方の脇の肉が迫り、ひっつき、肉の隙間へと送り込むよう…!

しかも今まで傍目から見たらきっと《体温計》のように

『挟まっている』ように見えたであろう小人の身体が、

『見えない』ほどまで脇の奥底へ送り込まれ、

もう四方八方をミカに包まれる…!



「うわっぷ──!」

そして、脇の空間だ。しかも夏の砂浜の。

当然汗がダラダラと滴りだしており、纏わりつく、

ぬるぬる…たらたら…と、

潤滑剤の役割も果たし、脇の中にさらに誘い込むようだ。


香りは制汗剤の溌剌とした香りと、ちょっとした潮の香り。

ミカ本来の香りか、海潮の香りか、判断の迷うところだった。


そんな中で、もみくちゃに挟まれ、揉まれ、擦られる。

当然無事で済むはずはなかったのである。

──興奮した身体では、なおさら。



海パンに収められていた股間のモノが

パンツを突き上げるように隆起してくる。


『待て』と抑え込もうとするけれども、

『待たぬ』と主人の言うことをまるで聞かず、

ミカに対する情欲がメラメラと沸き立つばかり。


「や、やめてくれぇ…」

この時点で私が誘惑に負けてはいけない理由はただ一点、

『大人の先生だから、生徒を守る立場だから』という至極一般的なものだ。


だが、今はどうだろう?

『大人』といえないほどの『小人』ともいえる体格差。

『守る』立場にも関わらず、『守られる』立場を心地良く感じてしまっている。

──妥協し、堕落し、ダメになるのに時間はそうかからなかった。



「〜〜〜♡」

脇で締め付ける勝手が分かってきたのだろう。

ミカは誰にも気付かれることなく、脇の全身コキを覚えていた。


砂山に埋もれる中、「ひ〜ん!」とわざとらしく嘆くが、

その実、砂の中では先生を脇に収めて「ひん」と、嘆かせている。


ぐっ………ぱ、ぐっ………ぱ、

先生が潰れないように、窒息しないようにしながらも、

『ちょうどいい』感じに、苦しめ、締め付ける繰り返し。


苦痛に歪んでいるのは分かる──が、

それ以上に快感に悶えているのが──、

脇を『ぐっぱっ』と締め付けるたびにミカは分かった。



「うぅっ…」

そんな感じに責められているのであある。

もう、海パンはズレて、陰茎は直接と脇にぶつかっている。

それが脱げてしまえば、もう丸裸でダイレクトに当たった…!

身体は悶え、ビクつき、無自覚にも脇にすりすりと身を寄せて…


限界が、やってきそうだ、もう、ミカの気分次第で。


もう脇の中はサウナのよう。

ジトりと湿度が高く、熱いオイルが全身くまなく浸って、

身体に力が入らず、だらんとした姿勢が気持ちいい。

そんな異常な空間であっても…ミカの肉体へ全てを捧ぐ!


気持ち良い…気持ち良いと…!

快感によって身をよじらせ、悶えている!!

床オナをするように這いずって、股間をいきり立たせて…!!!


ミカがくすぐったさから、

『くしゃっ』と身震いしたのが決め手だった。


閉じられた空間から脇汗がはみ出して、

脇のシワに合わせてミチミチとたっぷり水圧がかかる。

溝から溝へ、隙間から隙間へ、全て満たすように圧縮され…!


そのプレスがこちらの身体に一気にかかる…!

身体全身、周囲が汗で満たされて、

肌と肌が触れる箇所に汗という潤滑剤が滑り込み、

摩擦が薄くなったその部分が、押し付けられれば──!


『ずるるっ…!』と、

ミカの巨体の寵愛を連続して受け続けた…!

どこまで脇で圧縮されても汗で滑り良くなった身体は

一箇所にとどまることはなく『より圧力から逃れられる場所』へと、

くるりと、奥へ、奥へ、滑り、潜り込み、それでもまだ止まらない。


その間にも陰茎は脇壁のシワにずるるっと削られ、

しかし汗と粘膜が覆って滑りよくしているので安定はしない。


だが───。

『腰を突き出せる場所』を見つけた。

辺り一面がミカの脇肉で固められ、常に圧力をかけられる場所。

『ミカの脇の奥底』へと到達し───!


下半身がシワという溝にミチミチと嵌った瞬間、キた───!

股間がビクリと痙攣して、力の発散先はシワの隙間の中。

そんなキツキツとした部分へと、陰茎は滑り込んでしまい…!

脇に向かって、耐えきれず、射精してしまう………!


「うぅっ…!ミカ…!」

声を出してしまうほどの、気持ちよさ。

脇の引き締めで閉じられた空間、響いたところで脇肉に吸収され、

周囲に気付かれないと思ったから………唸り………身体を寄せて………。


………。


また、脇ズリをせがんだ。



砂風呂、脇の中、という異常空間だが…

一度出した欲は止まらず、ミカに気付かれようと必死で…

次の圧力を待ったのだった───。


──────────────────────────────


「わー………」

というミカの言葉が不意に聞こえ、アピールが届いたのだと、悟った。


だがしかし、なにか様子がおかしい。

もじもじとして、なにかを考えているかのよう。


脇も動かしてくれたけど…

先程までの圧力というよりは、運搬するかのような動き。


むり…むり…と、シワを寄せては中のモノを押し出す動きで、

時おり、寝返りを打つかのように身体を持ち上げたりしてる。


「おや…なんだい、トイレかね?」

「この大きさでは…あの…海の方へ行ってもらうしか…」


「ち、違うの〜!

 え〜と………

 胸かゆいから、かいて欲しいかな〜って☆」


それは、あからさまにこちらに向けられたメッセージだった。

『胸の方に、おっぱいの方に、来てもいいよ』という。


脇の動きも誘導するように、しきりにおっぱいの方へと寄せて、

砂が覆いかぶさっている中、

今か今かと呼吸に合わせておっぱいは隆起し、鼓動している。


我慢できるわけがなかった──。

ミカの巨乳を前にしては──。


倫理で躊躇は一瞬したが、もう遅い。

色香にくらくらとなった身体は止められず、

体力のあるままに砂を掘って、おっぱいを目指した。


ジャリ…ジャリ…と、

砂を拭(ぬぐ)えば、見えてくるのはミカの肌。

ひんやりとした砂だったから、触れば生命の温かさが伝わってくる。


ジャリッ…とした触感から、ぷにっ…とした触感へ。

砂にまみれる洞窟の中、少し掘ったならば、

水溜まりができそうな水を含んだネズミ色の穴から、

《巨大少女の肌》が純白と垣間見えたことのなんと雄大なことか。


これが、巨大少女の肌の上だという事実を再確認すると、

さらに冒険心がそそられ、ミカの谷間へと間髪入れず飛び込んだ…!



掘って、掘って、

ミカの谷間の中で、自分の居場所を作る。


湾曲した胸に沿って這い、潜り、泳ぐだけでも、

身体の節々に柔らかいおっぱいが当たり、

先程射精したにも関わらず、また固くなる。


ぐぐぐっ…と、おっぱいに当たり、

その輪郭に合わせて体重を乗っけて潜るのだ、

到底我慢できるものではない、もう出してしまいそう…!

だが、まだ、収まるべきところに収まっていないから我慢…!


最終的な目標地点、ミカのおっぱいの谷間まで…!


じゃり、じゃり、這い上がり…!

峠(とうげ)が見えたら、後は這い落ちるだけ…!!


ミカのおっぱいの谷間は──。

身体をもがき動かすだけでも、ぷるんと揺れ動き、

砂利を掘れば、身体が吸い込まれるようにずり落ちる…!

大きなおっぱいな上に、球体型だから、

『落ちれる範囲』は思った以上にあった…!


ある一定の部分まで掘り下げれば、もうそこは流砂の穴。

そして言うなれば、谷間が合わさる場所であり、

おっぱいとおっぱいがくっつき合わさり、

その隙間の下へとサラサラ…砂がこぼれ落ちている。


「………………………」

ここが、分岐点だった。

自分の自由が保証される分岐点。

砂の中を掘って、泳いで、逃げられる分岐点。


きっとこのまま谷間の間をずにゅうっと潜り抜けてしまえば、

ミカの谷間の奥の奥、

おっぱいが天井にそびえる深淵についてしまうだろう。


逃げようとしてもミカの一挙一動だけで

谷間の中へとコロコロ転がされ、決して逃げられない。

そんな場所だ、先生として避けるべき場所であった。



だが………もう………

谷間の斜面に這って、滑落しつつあり、

谷間の隙間へと手をついて、保っている状態。

ほとんど詰んでおり………。

ミカのおっぱいの中という魅力にも抗えない…!


そして──、

「えぃ──!」

ミカがこんな私の億劫さを見抜いたか、

胸をずずいっと、持ち上げた瞬間、全てが終わる…!



谷間についていた手がむにゅっと、流砂に飲まれ、

引き抜こうとしたけれど、ぱっくりと咥えて離さない…!


さらに『ずずいっ』とおっぱいを持ち上げたからか、

体重を乗っけていた肌の斜面が急にせり出して…!


身体の向きはおっぱいに対して90度…!

どう頑張っても、重力の向きに落ちるしかない状態となり…!


「ふふっ………♡」


『ずにゅうっ…』と、入乳するに至った──。

その瞬間、加えられるのは、左右から至る乳圧…!

谷間で小人の身体を挟み、潰して、圧縮する…!


そんなことされては耐えられるはずもない…!

脇で搾られ、肌の上を伝い、谷間を這いずり回った身体は、

とうに次なる快楽を求めて興奮し、昂っており、準備ができていた。


一度出してしまった身体は躊躇せず、気持ちよくなろうとし…!

ミカの谷間の一番乳圧がかかる場所…!

おっぱいとおっぱいが寄せ集まり、ぎゅうぎゅうになった場所へと…!

身体をひねらせ、潜り、擦り付ける…!


「……ッッ!!!!」


その瞬間、電気が走ったかのように、ビクつき、射精した。


頭が真っ白になるかと思えるほどの心地よさ、

ミカの純粋、純白なおっぱいはふわふわとしていながらも、

むぎゅっと餅のようにひっつきあえば、小人なんて簡単にプレスして、

──絶頂させることなんか、朝飯前だったのだ。



「ふふっ………☆」

内部の様子に勘付いたのだろう、

ミカの勝ち誇ったかのような、支配したかのような声が響いてくる。


それは胸の谷間まで響いてくるような声で、

巨大な神様かのようにも聞こえ──。

こんな時になってようやく思い出すのは、ミカへの呼び方。


『魔女』でもなく、『怪獣』でもなく、

ミカはこの瞬間においては『女神』なんだって、

思いながらも、声には出ず、伝わることはなく…


ゆるり…ゆるりと…

おっぱいの谷間を通り抜けてゆくのだった。


───

──────

────────……。


べちょっと、落ちた。


ミカの谷間の奥は砂で埋め尽くされたの表層とは違って、

砂の量はパラパラと零れ落ちてくるくらいの一種の大空洞。

洞窟のようだ。薄暗く、汗がしとしと流れ、地面はぐちょぐちょ。


だが…そんな…

おっぱいが合わさってできた隙間の空間が…心地よかった。


寝転び、上を見上げればおっぱいの天井が『ぶるん』と震え、

「え〜、なんでもないよ〜☆」というおっぱい越し、砂越しの、

ミカの誤魔化しの声が響いてくるたび、遠い情景を見守る気持ちに。


背中に砂が張り付き、ちょっとジャリっとはなっているけれども、

ミカの汗が絶え間なく流れ、洗い落としてくれるから…気持ちいい。


そして…肌の上であるから、体温を常に感じ、

意識して肌へと身を寄せれば床暖房のように、ぽかぽかと温かい。


「あ、あー…マズイ…」

運動して、射精した反動がやってきた。


ミカの、谷間の、奥底の、隙間は…

一種の《リラックス施設》のようだった。

居るだけでも体調的に気持ちよく、安心できる。


だから…眠くなるのだ。

『トクン…トクン…』と、ミカの心音が子守唄のように眠気を誘い、

おそらく哺乳類の原初の記憶である母に抱かれた気持ちが想起され、

───もう、まぶたが重く、気を抜いたら眠りそう。

生徒の上で寝るなんて──と踏ん張っているが、もう負けそう。


元々、必然的に、こうなる定めだったのかもしれない。

《砂風呂の中》の《巨大ミカの中》に入るわけなのだから。

癒やされてしまっても、仕方ないという気持ちが湧き出て…


気分はもう浅い温泉気分、湯寝というやつか。

身体をむにゅと横たわらせ、とろとろとしたミカの汗が流され、

ぬるま湯ながらも、日々の疲れを洗い落としてくれるかのようで…


一度安心できる場所と思ってしまったが最期、

もう立てず、もう目を開けられず、もう意識も保てず…

呼吸によって膨らんだり、縮まったりするおっぱいを感じながら…


意識は、どろりと沈んでゆくのだった───。


───────────────────────────────


あれから…

ミカの巨大化の効果時間が解けて…

元に戻るまでは…まぁ、大丈夫だった。


だけど…


「あれ…?先生、もう帰ってきてたのかい?」

「あ、うん。さっきちょうど、ね」


「それは分かりましたけど…

 なんで砂に埋まっているのですか?」

「そりゃあまぁ…私も砂風呂を体験したくて?」


ミカの肌に包まれていた時には気にしていなかったけれど…

そういえば、脱ぎ捨ててあったのだ、海パンを。

邪魔にならないようにと、途中で──。


確か『脇に潰されている途中で無くした』気がすると、

今、ミカに探してもらって、

先生の私は砂に埋もれて隠している最中だった。



ただ………ミカの進捗は芳しくない。

ノリと勢いとはいえ、ミカは射精させたことを思い出し…

『自分が作った砂山の中』を探しているものだから、常に赤面顔。


おっぱいの盛りだったり、

腹回りの窪みだったりがありありと残っており、

時にはザッザッと、足で地ならししている姿が見て取れた。


「ひゃ~☆」と言いながら、

砂で型取られたミカの身体をまじまじと感じ、

ミカ自身が小人に対してやったことを思い出し、

──気持ちよさか、優越感かで、浸っているようだった。


………そして、自分も思い出している。

砂山の中、大きく型取られたミカの巨体は、

さっきまでの揉みくちゃにされたことを思い出させ…

──少し、興奮をまた覚えた。



が、しかし、今回埋められた砂風呂はミカ特製。

ぎゅうぎゅうに固められて、指一本も動かせない。

そんな中では…

むしっとした砂風呂の温かさを享受するだけしかできず…



「キャッ☆」と、

巨大化の際できた恥ずかしい場所を

蹴飛ばし隠そうとするミカを止められなかったのだった。

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プチドラゴン娘の引力で吸い込まれ…

喰らったのは──

確かに重力魔法のはずだった。


球体状の紫炎に輝く魔法を避けれず受け、

地面に打ち付けられるダメージを覚悟していたのだけれど…

全くその気配すらなく、痛くも痒くもない──だからこそ、


不気味だった──。

こういう手合いが一番厄介なのだ。

自分はいったいなんの攻撃を受けたのだ…!?


「な、なにをした…?」


「…………………ん〜?」


対面している《魔物娘》は

魔法が直撃して有利を取っているハズなのに、

『勝利の笑み』や『勝利の確信』といった顔をせず、

ただ『眠そう』にこちらを見ているだけでさらに不気味。


いつのまにか──………。


──息が詰まって、意識して呼吸しなければならなかった。

魔法のせいではない、戦闘のプレッシャーがそうさせ、

ハァッ…ハァッ…と、動いていないのに体力を使う…!

これはマズイ…冷静にならなければ!

コイツは精神を乱して戦える相手じゃないぞ──!



今一度──。

状況を見たほうが良さそうだ、と思った。


ダンジョンの探索に赴き、

3階に差し掛かろうとしたときに

出現したのがこの《プチドラゴン》だった。


「んむぅ〜〜〜〜………?」

《プチドラゴン》という種族だからなのだろうか。

爬虫類に似た精神構造をしているのかもしれない。

飼育ケースに日向ぼっこスペースを作ると一生そこに居るみたいな。


そんな感じの雰囲気の相手だが──そこはそこ、ドラゴンの眷属。

緩慢な動きなれど、その一挙一動に全一の捕食者たる圧を感じ、

眠そうな目なれど、緊張を緩められない…!


背は100cmあるかどうかくらいの

ドワーフとどっこいどっこいくらいの体型、

『服』は輪郭を鱗で包んでいるくらいで、隠すところだけ隠している。

『体型』は全体的に丸みがかっており、イカ腹。ぷにっとしている。

まるで戦闘経験がなさそうに見える体型だが………

逆に竜種ゆえの傲慢さがその腹に肉付いているようにも見えた。

『髪』は薄い紫色のロング。活発さよりも内気さを感じる。


………。

──今一度観察してみると、やはり戦闘慣れしていない印象があった。


だからこそ、恐ろしい。

先ほど喰らったあの重力魔法に──

このプチドラゴンの全てが籠められているのではないかと!




「ん〜………こっちきて〜、一緒に寝よう〜」


「………………」


プチドラゴンは戦闘中にも関わらず眠そうだ。

友好的な反応をして、ふいに気を許したくはなるけれど…。

先ほど魔法を撃ってきた相手をどう信頼しようというのだ。


………次の手はなにか、次は絶対にカウンターを取ってやる。

そう思いながら、聖星ナイフを手にジリジリと接近する。

一瞬逃げることも視野に入れたが…

どうにも前のめりになって──………?


いや、違う…!?

前のめりになっているのは自分の意志ではない…!

まるで引き寄せられるようにプチドラゴンの方向へと──!



落ちる─────!


背を仰け反って離れようとしても、

後方に体重を預けるといった手応えがない。

足で距離を稼ごうとしても、まるで浮いてるかのように

『ふわっ』と虚空を蹴って、地から足が離れてしまっていた…!

だが──浮くというよりは、

やはり落ちるといった方が感覚としては正しい感じだ………!


そう、それこそ重力の向きを変えられたかのような感覚…!

紛れもなく、先ほどの重力魔法の効果に違いなかった…!

そして──落ちる方向にはプチドラゴンが!

なるほど、つまりこの重力魔法は…!


「近距離戦か──!」


確かにドラゴン種は人間より膂力がつよい。

冒険用の重いバックも軽々と持ち上げてしまえるくらいだ。

おそらくこのプチドラゴンもそうなのだろう。

魔法で自分の得意な距離まで人間を近付かせ、間合いを狩る戦い方。

抱きついたり、そのまま投げたり、怪力にものをいわせるのだろう。


だが、近距離戦はこちらにも心構えがある。

相手の動きに合わせて、腕を、身体を伝い、背後に回れば勝てる!

大事なのは受け流すことだ、

力で対抗するのではなく、上手く逸らせて──!

ナイフのひと振りに全神経を集中させる──!

硬い鱗をパリィして、流れるように背後に回るイメージを…!


落ちながら──

飛び込みながら──!

さぁ来いと待ちわびた──………。


のだが、なにかがおかしい。

たしかにプチドラゴンの方へと向かっているハズなのに、

ぶち当たる……!と思ってもまだ当たらない。

それどころかどんどん距離が離れてゆくようにも見え──。


相手が攻撃してこないから、それなら後方へ回る準備をと、

手を伸ばしたら、ようやく違和感に気付く。


縮んでいるのだ、身体が。

プチドラゴンの方へと向かうにつれ──!


伸ばした腕と、プチドラゴンの腕を見比べれば、

ぷにっとしていた腕が丸太ほどの大きさに見えて、

それがさらに大きくなれば絶体絶命の危機と知る…!


そして──。

縮む世界で勝手が分からないながらも、

縮小が止めばなんとなく距離感を掴め、地表が見えてきた──!


一面肌色の、イカ腹部分。

ぽっこりとした丸い腹はクッションになりそうだ───!


もう攻撃どころではなかった。

ナイフをしまい、身体を丸めて、落下の衝撃に備える…!

ゴロゴロと転んで、衝撃を分散させればダメージを減らせる…!

────と、まだ戦闘中だというように思っていた。



だが、イカ腹へと手をついた瞬間、感じるのだ。

その腹の奥行というものを──、

そんな脂肪に包まれてしまう自分の小ささというものを──!


プチドラゴンの肌の上、手をつけば分かる。

『ずにゅぅっ…』と、凹んでそれが止まらない…!

底なし沼のように身体が沈み込み、体温に包まれれば──…!


それはもう戦う相手ではなく、柔らかいクッションのように思えた。

転がろうとした身体も優しく受け止められ、踏み込みが宙ぶらりん。

圧倒的な包容力だった──心を挫けてしまうほどの。


「ん~…可愛くなったね~」


「うっ…あっ…あぁ…」


もう、認めるしかない。

負けていたのだ、魔法を喰らったあの瞬間から。

逃げればよかったのに、どんどんのめり込みこの有り様。


聖石ナイフを突き立てれば戦えるかもしれないが──。

それより、この巨人を怒らせた方が悪手に見える。


「いいでしょ〜小さいの。

 わたしのお腹がベッドになるんだよ?」


プチドラゴンはこの様子だし──。

別に敵対しない方がよさそうだし──。


「う、うん………気持ち良さそう…だね…」

なるべく相手に合わせて言ってみる。

絶対的体格差の前には、従った方が上々だ。


それに………。

だんだん…次第に、

息も整えれば見えてくる。


自分の大きさというものも───。


先程見えていた丸太のような腕は、

巨木よりも住居よりも遥かにデカいものとなり、

イカ腹という地表は広大な広場のように続いている。


おおよそ──3cm。

手の平よりだいぶ小さいくらいの身長だと推測した。

勝ち目は万に一つも無いだろう───それに。

未だ《重力魔法》の影響を受けているようだ───。


ようやく冷静になって、

小さくなった視界で、巨大となった外の世界を

眺めるようにもなったのだが…全てが横に傾いている。


それもそうだ、プチドラゴンが直立しているのだから。

寝転べば同じ重力の上、違和感無いのだろうけど…

今はただ、この視界に慣れるよう努力するばかり。


「ふぁ〜っ……」

こちらを縮め入手したことで満足したのか、

大きなあくびをかいてプチドラゴンは巣へと帰ってゆく。


「うぉっと……」

巨人が揺れるまま、こちらも揺れて…

振り落とされる…!と思ったのも一瞬だけ。

そもそも重力魔法で引き寄せられているから、

自分にとっての『地球』はプチドラゴンなのである。


なんと便利な重力魔法なのだろうか。

まぁそれによって肌の上から逃れられないのだけど。

けれど──いつか逃げられることを信じて今は──。

プチドラゴンの腹の上で、ご機嫌取りを───………。


「おやすみのチューして………」

と、決意した矢先にこれだった。


魔物娘はキスによって魔力を吸い取るらしい…

元々魔法を使う冒険者ではなかったので、

それ自体に別に問題は無かったのだが…。


「ん〜……っ」


(あっ、そっちまで登らなきゃいけないんだ…)


まるで与えられるのが当然とばかりに

キス顔をしてこちらの到来を待っていた。

別に持ち上げてくれてもいいのに…とは思いつつ、

まぁこういう行程こそが大事なのだろうなと──。


向かってはいた──、いたのだが……。


腹からちょっと歩いて気付く。

あれ……?思ったよりも重力の方向がキツいな、と。


重力発生地点に転がり込んでいたから気にならなかったけれど、

少しでも離れれば《腹の中央》に滑り落ちそうになるくらいは…

重力の方向がキツい感じがした。

幸い身体を掴んで這い上がれはしたが…

やはり奇妙な魔法だ、底が知れない。


そして──

登ってみればもう、汗でグダグダ。

こんな身体で魔力を吸われるのか…

と、若干億劫になりつつも最後の踏ん張りと駆け上がる!


上がれば──。

プチドラゴンの口があった。


「ん〜〜っ」

ぷっくりとしたくちびるは、何らかの門のよう。

キス顔の隙間からは口内の香りが漂い…くらっとする。

香りはドラゴン種だからか木炭っぽくて、悪くはない。


なんだか…

教会や神社にでも来たような気分。

ドラゴン種は神の様に扱われると聞いたこともあるが、

それも頷けるほどの高貴な香りがするような…気がする。


しかも嗅げば嗅ぐほど眠気が増して──。

寝ぼけ眼のプチドラゴンと同調するかのよう。


「あむっ………」

だから、口の中に頭が放り込まれるくらいの

ディープキスすることになっても…

危険性などは気にならなかった──。


──

───!


一瞬にして湿度でいっぱいの空間に出た──!

呼吸をすれば空気は重く、口呼吸でなければ吸えないほど。

しかし口呼吸をしたからか…舌に感じるのだ、フェロモンを。


魔物娘が用いる人間の男性を蕩けさせる媚薬そのもの。

それを頭に直接ぶつけられては…まともでいられそうにない!


ガクガクと腰が動き、股間に熱を帯びる。

未だ下半身は外にあり、くちびるを支えにしていて、

こんな状況で粗相をしてはならないと直感する、が─!


待っていたのだ、プチドラゴンはそれを。

魔力源たる精液を得ようと「はむっ」っと、

さらに下半身…股間を咥えて口内まで案内する──!


小人の衣服なんて、

ただの果実の皮とでもいうように剥がし取り、

全裸にされればもう舌と肌が触れ合う関係だ。

──しかし、そうはなっても対等ではないらしい!


「ひっ…!」

ぬるんと舌が身体這って、味を舐め取ってゆく。

味わっているのもあるのだろうが…目的は別だ!

当然のように股間まで舌が這って…舐めてきた!


「───ッ!!!」

おそらく………シュークリームを食べる時みたく、

唾液を絡ませ、纏わせ、

蕩かしたクリームを舐め取るくらいのつもりだったのだろう。


だが、小人に向かって唾液をたっぷり溜めてぶちまけ、

腰を漬かるほどの唾液の温泉に入れてしまえば…

耐えられるわけがなかった──。


頭が真っ白になるほど気持ち良く、

と同時に真っ白な情欲が股間の底から湧いてくる──!

気持ち良さを発散しようと、

未だ外気に触れている足をピンと立たせ、バタつかせ、

耐えようとはしているが────!

───それが、プチドラゴンの逆鱗に触れた。


穏やかに寝たいプチドラゴンは…

小人の性急な動きを許さなかったのである。


「ん~~~~むぅ…」


せわしなく動く足を

『甘やかしていた』とでもいうかのように、

『パクッ』と咥えて、圧を上げて静止させる。

今までほんのりと空いていた隙間も、

所狭しと埋められて、もうパタッと足も動かせないほど!


隙間から漏れていた光も消えて、口内はもう真っ暗。

だから、気付かなかったのだ、舌の存在に。


くちびるで『むにっ』と、さらに固定された身体を

舐めやすくなったからか、足を分け入れるように侵入して…!

股間の裏筋、太ももの隙間、

男性器の竿を堪能するように這い上がり────ッ!!!

もう、限界だ、耐えきれない…!!!



「─────────うぅッ!!」

足は固定されていたから、

エビ反りのように身体が跳ねたっ…!


溜めに溜めた精子を垂れ流し、

射精した部分に舌が這い回り、吸い取って行く。


──

────

──────。


「んふ~~~っ」

プチドラゴンは満足そうに、鼻を鳴らし、

魔力が生成されているからか、

喉奥からごうごうと炎が昇り、照らし、

結構口内がサウナじみてきて…舐め取られたというのに、汗が湧く。



そして………。

若干、不安や後悔がやってきた。

「………………呑み込まない、よな?」

たぶん、気性的に、魔物娘的に、

食べて消化するようなことはしないだろうが…


気になるのは重力の方向────。

《腹の中心に重力が向かっている》ってことは…

つまり『食べる』ために引き寄せているんじゃないか…

特殊な『重力魔法』はそのために編み出されたんじゃないかと。


そんな考えが湧きつつあった………。

が、しかし、すぐにそれは杞憂に終わる。


プチドラゴンは魔力をひとしきり楽しんだのか、

ブドウの皮を引き抜くように『ぬるり』と、

手の平へと出してくれた。


───出して、くれたのだが………。


なんだか様子がおかしい。

魔力が増大しているのは分かるのだが…

なにか『ポ~っ』と陶酔するように顔を赤らめ、

そして、自分も………なにか、なにかがおかしい!


先ほどまで感じていた重力がさらに上がり、

もう立っていられず、這いつくばってしまった…!


だがそれでもまだ足りない。

重力が湧き出る地点に落ちなければ…

どうも収まらないように感じ、先ほどの説を思い出す。

やっぱり《腹の内に収める》ための重力魔法なのだと…!


……

………。


だが、それは《胃の中》というわけではないらしい。


見えたのである、重力の方向。

自分が『落ちるべき方向』を見たら、見えた。


お腹の中心というよりは、その下。

ヘソの下、下腹部といわれるその位置…

つまりは《子宮の上》に落ちそうになっていて…


受け入れるためか、

プチドラゴンは下の口を弄っていた。



頭ではなく、本能的に分かってしまう───。

あの重力魔法の最終目的は

《子宮に入れるための魔法》だったのだと…!



「───────くっ!」

流石にそれは受け入れられずに逃げようとした!

入ってしまったが最期、どうなるか分からない…!

プチドラゴンのことだ、中に入れて冬眠ということも…!


「うわっ……………!!!」

───だが、どんなに注意したとて巨人と小人。

『たらり』と手の平から、

唾液のぬめりも相まって転がされれば…

肌の上を滑落するしか道が無い…!



「と、届け───ッ!」


プチドラゴンの乳首に救いを求めた…!

もはやこれしか突起物が無く、イカ腹に滑ったが最後、

ぷにつるとした肌なんて掴める気がしない──!


ぐっ…!と桃色の突起を押し上げ、

『ぷるん』としたものに抱き着いた──!

よし、身体を寄せればなんとかできそう…!



だけれど、重力はそれを許さない。

ぷにっとした乳首に抱き着き、這い上がろうとしても…

ぬるぬるとした身体は滑り良くなめらかに落ちつつあり…


プチドラゴンの貧乳の奥底の形が

くっきりと分かるほどまで耐えてはいたが………!!


「んっ………くすぐったい………」

巨人が身震いするだけで、跳ね飛ばされてしまった。


ふわっと一瞬。重力から離れ、自由の身。

だが………空中にいる間も感じる、自分は地面に下りないと…!

落ちる場所は──プチドラゴンの膣しかなかった!


外側に跳ね飛ばされた分、落下の時間も長くなる。

だがその間も空中制御は効かず、重力のまま。

浮いた身体は放物線を描きながら、

重力魔法で指定された点に吸い込まれるように落ち──!


「んふっ……………」


ぬぷっ…と、

下の口をクッションとしながら落下した。

──本当なら、安全に落ちれてよかったと思いたいのだが。


ずずずっ…と、

足が沼に嵌まるかのように呑み込まれ確信する。

分かっていた。この下の口は捕食口なのだ──。

しかも、プチドラゴンが何もせずとも、重力で吸われ…

下半身が呑み込まれれば、もう運命を受け入れようとしていた。


「それじゃあ~………

 一緒に寝ようね~………」


世界がくるりと一転して、自分もそれに巻き込まれる。

どうやらプチドラゴンは羽の為にか…

うつ伏せで寝るらしい。


そうなると自分はどうなるかといえば…

寝床の地面に敷かれた藁を見ながら、呑まれ続けるのである。

あれほど求めていた、本来落ちる場所である地面がそこにあるのに──。


落とし穴に落ちる感覚、

もしくは水に浮くように立ち泳ぎする感覚で奇妙な中、

ゆっくり、ゆっくりと肩まで浸かり、さらに呑まれてゆくのだった。

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妖精皮モノを着ている上で、超乳化を…!?

「なんだこれ…」


魔物娘が怪しげな儀式で魔力を増大させている…!

そういったクエストミッションを受けてやってきた最中の出来事。

《魔物娘限定の町》らしく依頼人からアイテムを支給されたのだが…


なんだ…この、なに?

マッチ箱のような小さい箱に入っていて、

《薬》か《スクロール》だと思っていたのだけれど…

中を開けてみたら驚いた、くるくるとしたものが入っている。


紙でも布でもないが………

シルクのような手触りながら生物のようにしっとりとして、

巻きを伸ばせば、だんだんとその姿形がハッキリしてくる。


「うわぁ………」


《妖精の皮》だった、それは──。

手の平サイズ、少女体型、ひらひらとした衣服。

サラサラとした金髪から人形のようにも見えたが…

どんなに否定しても、現実だと認めたくなくとも…

──人間が着ることで魔物娘に変身できる皮だった。


「どうすんだよこれ…」

それこそ手の平サイズだとしても、魔道具。

背中に空いた切れ目から着込めば難無く入れるだろう。


だが…よりにもよって妖精。

戦力的には他の魔物娘に遅れを取らないが…

それは魔法が使える前提があるからということ。

自分みたいな一般冒険者は、

攻撃魔法よりも補助魔法を覚えているわけで…

バレたら最期、手の平ほどの小ささで

魔物娘から襲われてはひとたまりもない………。


それに《妖精の皮》というのもちょっと…

これが魔法や薬で女体化出来たら…

まぁ、自分の身体だし我慢も出来ようものだが…


「確かこれって脱皮して出来たもんだよな…」

本来の生産者があって、触れれば面影、温もりみたいなものを感じる。

その点でちょっと生々しく、気恥ずかしさを感じるとも。

また妖精は気に入った人間を皮に突っ込み子のように扱うという。

魔法を使って長期間馴染ませれば──

次に脱いだ時には元のサイズには戻れず、妖精のままだとか。

それくらい着心地の良いものだとは聞いたことがある。


安価で保管に優れているから流通しているけれども…

使いようによっては恐ろしいアイテムだ。

できれば使いたくはないが…しかし…


「もう来ちゃったもんなぁ…」


魔物娘の町はもう、感覚的には目と鼻の先。

地図通りに向かえばすぐに辿りつけるだろう。

それこそ今帰ってしまえば後悔しそうな近さだ。

となれば──もう飛び込んだほうが楽にも思えて…


「まぁ…仕方ないか」

くるくるに巻かれた《妖精の皮》を伸ばし始めたのだった。


───────────────────────────


「よ、よーし…」

装備一式を木の洞に隠し、草むらにハンカチを置いて、

とりあえずの、着替える空間を作った。

なんでも妖精の皮は着込む時に《浮く》らしいが…

噂話程度のものだ、用心するに越したことはないだろう。


………………よし、よしよし。

未だ着込まないのはやはり羞恥心があるからか、

靴下を履く感覚で意識しないようにしていたのだが…

肌と肌をくっつけると分かる、これは衣服ではないのだと。


《妖精の皮》はその小ささにも関わらず、

切れ目をぐいっと開くと果実っぽい良い匂いが

『ふわ〜っ』と蒸気のように沸き立ち、誘惑してくる。

さながら温室に入った時のような蒸し蒸しさなれど、

『この中には自分を健康にするものがある』と確信させ、

未知への戦々恐々とした感情は晴れてゆき、好奇心となる。


左足がまず、一歩を踏み出した──。

ひと踏みで踏んづけてしまえる妖精の皮、その穴へと向かって、

『本当に入るのか…?』と思いながらも、調整していると…。


ちょうど妖精の股の部分の分岐点からか、

《左足》への洞窟となっている穴へと踏み込むと──!

ガクン!と、歯車が噛み合ったかのように吸着する……!


「うわ──!」

尻もちをつくかと思った。

階段を踏み外したように身体の片方がズレて落ち、

滑稽極まるように地面に転がるかと…思っていた。


しかし実際はどうだ。

踏み外した足は消失しながらも、痛みなく在り、

自分は今しがた手に掴んでいた妖精の皮を支えにしている。

紛れもなく例の着込むときに《浮く》現象だった──。


「へ、へぇ〜………」

妖精の皮を着込むなんて半信半疑だったが、

こうも魔法的作用が働くと興が乗ってくる。

本当に《妖精に変える》ためのアイテムなのだ。

我々人間が裏技紛いに魔物の生態に便乗するような、

副次的作用を利用したものではなく、純粋に《その為》の物。


人間を妖精に変えるために──。

身体を『縮める』し、着やすいように『浮く』のである。

至れり尽くせりといった妖精の一品………。


だからこそ、ちょっと怖い。

本気で《妖精化》させようとしている、

意思が《妖精の皮》に籠もっている感じがして。


その証拠に、もう片足は侵食されつつあるようだった。

ぬちぬちと…皮が蠕動運動を繰り返し、

貪りながら足先をその奥へと送り込もうとしていた。


大きな男性の足が………

節々とした、穴々へと、順繰り押し込められ、

親指から──細い筒の中へと入れば、少女の足指と連動する。


さっきまで数々のダンジョンを踏破していた頼りになる足が、

争いとは無縁な、飛行だけで移動しているような細い足に変わり、

グッパッ…つま先を動かしてみると、さらりとした瑞々しい足指に!


「うくっ…これは…!」

想像以上の柔らかい女性の肌に戦慄する。

ゴツゴツとした《冒険向き》の自分の足も好きだが、

こうも《違う世界》の足に変化すると、

そういった生活をしたいとも思ってしまうくらいに。

───変身願望なのだろうか?


ただそんな心地良さもあったからなのか、

恥ずかしさよりも好奇心がむくりと湧き立ち…

次なる変化を求めようと、次の足に取り掛かる。


浮いた妖精の皮へと、くるりと向き直り、

重力のままに皮の中へと、滑り込んだ…!

先程と同じく、もう片方の足もすんなりと入り、

傍から見たら上半身しか無いように見えるだろう。

………だが、自分は確かに感じる、妖精の身体を!


不思議な感覚だった。

足をパタパタと動かしても、地面は無く、そこは不安。

だが妖精の足を体感すればするほど、

感覚が合ってきたというのだろうか…当初感じた不安は無くなり、

水の中で泳ぐような空気が纏わりつく感覚がしてくるではないか。


もしかしたら本当に空気を操り、足場としているのかもしれない。

と考えれば…湧いてくるのは探究心。冒険者としての心。

「どうなってるんだ…!」という気持ちで、さらに着る!


もう両足全部飲み込まれ、下半身全部が皮の中。

体重も足の分岐点である股ぐらに預けていると、

男性としてのシンボルが、

皮にくっつくようにむにゅっと埋まり、キュッと収まった。


「………ここは流石にちょっと恥ずかしいな」


太ももを擦り合わせてみると、

いつもみたいにあるモノは無く、清らか、滑らかなものだった。

少し感じるのは内臓感。

外に露出されていたものが、中に収納されたという感覚が

股の中からほんのりと感じて……性の差異を感じつつある。


股が形作られたら、今度はへそ。

別に胎生というわけでもないのに造形美としてあるそれが、

こちらのへそまでピトッとくっつき、癒着しようとしていた…!


「………だ、大丈夫なんだよな」

皮がペトっと張り付けば、多少動かしたところで外れず、

言うなればそれは、《臍の緒》にも感じた───。

妖精の皮と《臍の緒》で繋がっているような…そんな感覚。

あながち間違っていないかもしれない。人間を妖精化する皮だし。

こちらのヘソの穴をくりっと縁取られればそういう感覚にもなる。


………本当に繋がってないんだろうなこれは?

試しにちょっと脱いでみると、まだ大丈夫。繋がっていない。

ただ、形状を覚えたのか、

自分のヘソに合うように凸の形状へと変化した皮が…

こちらを認知しているようでちょっと不気味だった。


まぁ………長期間着なければ大丈夫らしいし、次々。


ヘソまで入れば、下半身は安定し、

そうなると上半身にも安定感が欲しくなってきた。


頭から被り、肩をうずめて、

そのまま伸びをするように手を広げたいみたいな。


一気に行くのもいいかもしれない。

妖精化した小さな手では頭を抱えられないだろうし。


「よし──……」

グッと妖精の頭部を抱えて、狙いを定めた。

皮の上方部、『左腕』『右腕』の間にある小さな穴。

本当に入るのかと思うくらいの鉛筆先みたいな穴だが…


頭をくぐらせ、肩も張らせれば、きゅぽんと中へ吸われ…!

引き締めによって背を押され、身体全てが妖精へとなってゆく…!


「ひぅっ──!」

縮小し、吸着し、収縮する。

妖精の頭部に詰め込まれればそんな感覚が電撃のように走り、

閉所で漏れる声は、男の声から少女の声へと成り果て、か細かった。


抜け殻のようになっていた目、口、鼻などの穴につく頃には、

皮の吸着もピークに達しており、唇に触れた瞬間、

まるで内部でキスするように、唇の楕円形を縁取りながらくっついた。


眼の部位も2つの目に合わせくるりとくっつき、縮小化した眼孔が外を覗く。

そして…予想して、それが当たった形にはなるが…。


「すっごぉ…」

妖精の目から見た世界は──あまりにも広大だった──。

木が一本立ってるだけにしても、その大きさは城にも匹敵し、

障害物、遮蔽物と感じていたが…今では自分の住居と思うくらいに。

ただこれは──妖精の感覚が強まった証拠と感じてちょっと不安材料だ。


けれども新しい視点を体感したら、その興奮は止まらない。

《妖精化》《縮小化》という状態にはなっているけれども、

別に誰とも戦うわけではないし、冒険心が湧き出した…!

今なら町の魔物娘と会っても怯えることはなさそうだ!


縮んだせいで街までちょっと遠のいたが──

妖精は飛べるので問題はない!


背中をクイクイと動かせば、感じる。妖精の羽を。

たしか物理法則ではなく、空気中の魔力を辿って飛ぶらしいのだが…

そこはそこ、本能のままに飛べば…なんとなく飛べる!

自分は感覚派ではないのだけれど、わかる………

人が足を使って歩くように、妖精が飛ぶのは当然のこと──!


───。

と、息巻いてはいたが………

身体の感触のズレは否定できない。


完全に縮小化してその情景に浸ってはいたが、身体は女性化している。

下半身から、先ほど被った上半身まですっぽりと覆い、

身体をひねればもう隙間などなく『ぴっちり』とくっついている。


下半身は言わずもがな。

上半身に目を向け…《人形みたいな服》をまくれば…

ヘソの上、敵の攻撃をふんばり耐えていた『腹筋』が…

普段甘い物でも食べているようなぽにゅとした腹に成り果て、

その腹を中心に各パーツの境い目が上手く判断できない柔らかな肌が。


《手》をぐっぱっと握れば攻撃用の拳は作れず、

ポコポコと甘く叩いておねだりするしかできない手となった。


《髪》もダンジョン中にざっくばらんに切ったものでなく、

さらさらと柔らかい金髪がミディアムショート気味に伸びている。


《服》は相変わらず人形のよう。

着る発想すら起きなかった、フリルが外側を取り囲んでいる服。

今一度自分がどんな格好か想像すると、少女然としていてむず痒い。


そして最後に女性の象徴たる《胸》だけど…

ここばかりは男の頃とはあまり変化がないようで…安心した。

触れればちょっと柔らかく…ふにゅんとしているけれど、重しにはならない。


そう、少女体型だったから…いくらか気が楽なのだ。

これが極めて魔物娘的な体型だったらヤバかった。

おっぱいはデカいし、尻もデカかく、太もももデカい。

服もほぼほぼ半裸と変わらない体型に変化していたらと思うと…

───とても町中を歩けるものではない。そこまで覚悟はない。

魔物娘の本能的や感性でイケてしまうかもしれないが…

いざ元に戻ったとき、いい思い出と受け取るのは難しいだろう。


妖精の種類によっては色々とデカいのも居ると聞く。

心底思う、その種類の妖精でなくてよかった──。


「よし…よしよし、大丈夫」

縮小、女体、妖精、と色々変化は大きいけれど、

少なくとも立っているだけで赤面してしまうような身体ではない。

魔物娘の町に入っても大丈夫なハズだと──この時は思っていた。


──────────────────────────────


魔物娘の町に入るにあたって、懸念点はあった。

『バレないか』『恥ずかしくないか』『淫気にあてられないか』

ただ…飛び込めばそれは全部杞憂に終わり致命的崩壊は避けられた。


見ればたまに酒場で見かける魔物娘もいながらも、

やはり少女の姿に様変わりしているからか、

こちらの正体に気付かず、ホッとした。


ただ計算外がひとつ………。

「えぇ〜可愛い〜!どこから来たの?」

「行くところないなら、私の家に来ない?」

この魔物娘の町では《妖精がレアで珍しかった点》か。


ただ町中をふわふわと飛行して、

その小ささを利用してこっそりと聞き耳を立て、

スパイのように情報収集しようと思ったのだが…

──町中を飛べばどうだ、一瞬で注目の的になってしまったぞ。


そういえば自分も妖精なんて、

この地方ではとんと見たことがない。考慮すべき点だった──。


「え、えぇと…」

もう口調はしどろもどろ。

それもそうだ、自分よりも大きな魔物娘達に囲まれているのだから。

手の平くらいの妖精に対して、

ひと口で丸呑みできそうな大小様々な魔物娘達。


《獣耳》《ラミア娘》《サキュバス族》とどれも大きく、

魔物娘らしくおっぱいを放り出すほど開放的で、目のやり場に困る。

自分が飛んでいるその真下がおっぱいの谷間だということもあり…

気を緩めてしまったらそのまま食虫植物に飛び込む虫のような目に。

ただ…だからといって目を背ければ

『魔物娘なのになんで…?』と勘付かれそうで、避けられない。


自分にできることは…

せいぜい目と目を合わせて会話するくらいだった。


「あ、あの…」


「ん〜?なになに〜?遠慮なく聞いて?」


「えーと…」

ただでさえ小さいのに、

体格の圧が強くて縮こまってしまう。

これは挙動不審だろうか──………いや違う。


きっと彼女たちにとっては

『妖精の少女がおどおどしながらも

 語りかけてくるように見える』に違いない。


自分はこんな風に見えている──。

客観視したその事実を受け入れるのは…

なかなか恥ずかしい事だと理解しながらも、

『利用できるものは利用する精神』で突き通せば、楽…!


《引っ込み思案な妖精》という役職(ロール)を自分の中で形作れば…!

思った以上に、口が回り始める…!


「あの…私、この町に来れば魔力が強くなると噂で聞いて、

 森からやってきたんです…なにか知りませんか?」


嘘は言ってないから、言いやすかった。

森から来たというのは、道中の森から来たからだし。


ただ──

そんな風に誤魔化しても、儀式は儀式。

もしかしたら秘匿されたもので、外部の人間には──。


「あ、もしかしてそれ目当てで来たの〜?」


「流行りに乗ってんね〜!最近の子って情報早いよね〜」


「ただ…妖精ってどうだろ…?できるのかな…?」


あれよあれよという間に情報が注ぎ込まれてくる。

《場所》《評判》《価格》などなど、

どうやら軽い話題らしく、気負う必要はないらしい。

ただ──………。


「あっちの道をぎゅんと曲がって、

 ずーっと行った突き当りのとこー」と案内され、

辿り着いた店は──…なんだか、いかがわしい店のようだった。


────────────────────────────


じゃらじゃらと響き渡る、

丸や三角の形をした木製の装飾の暖簾(のれん)をくぐり、

妖精はこんな時、物に当たって不便だな等と考えていると…


もう受け付け、もう店主、もう会話が始まってしまった。


店主はサキュバス族のピンク髪、小悪魔系。

130cmほどの小柄ながらも今の自分にはやはり巨人に見えた。


「おっ…妖精さんいらっしゃ〜い♪」


「あ、あの…ここで魔力を強化できると聞いたのですが…」


「あ〜サンフラワーオイルですよね?

 最近話題になってるやつといえば」


「た、多分それだと思います…」

コースの一覧表として《メニュー》を貰ったが…

どうやらこのお店は《マッサージ》のお店らしい。


……………………。


………なんか、

儀式をする店にはまるで見えないな。


たぶん、誰かがマッサージをされる中で、

何らかの作用により魔力が上がったりして、

面白おかしく話を盛ることで《儀式》という雰囲気が合い、

『魔力が上がる儀式』として噂が伝播された気がする───。


──まぁ、噂なんてこんなもんか。


と、噂の出処を確認できたは良いが、どうするか。

『受ける』ならばさらに情報を得られるけれど、

自分的には魔力が強くなっても意味無いし…

かといって受けずにそのまま帰るのは…


そんな思い悩む自分に対し、何を思ったのか…


「いや〜しかし、ツイてますよお客さん。

 今日はもう次で《最期にしよう》かと思ってて〜

 今日の分の《オイルを使い切りたい》と思っていたので〜

 ──もう全部ぶっかけちゃおっかな〜!なんて…」


「………は、はぁ」


「………………で、えーと…」



………なんか会話が噛み合わないと思って、気付く。

もしかしてここ、《喜ぶポイント》だったのではと…?

そこではたと魔物娘の価値観を思い出した。


『ぶっかけ』というワードに、

狂喜乱舞しなければいけなかったんじゃないか…!?



「あっ…!い、いいですね…!

 ちょうどぶっかけられたいと思っていたところで…!」


口に出せば、かなり変な言葉遣いな気がしたが、

バレないようにと矢継ぎ早に話し、コースを了承する。


『早まったかな──』とは少し思ったけれど、


「そ、そうですよね…!

 いや〜妖精の方はぶっかけられ放題で羨ましいな〜!」と、

本当に魔物娘の価値観なのか分からない褒め言葉をいただいて…


まぁ、会話の歯車は噛み合ったかなと、ひと安心する自分だった。


──────────────────────────────


「それでは施術を始めさせてもらいますね〜♡」

サキュバスのマッサージ店だということで、

若干警戒していたが…始まれば結構普通なものだった。


初めこそは衣服を脱いで女体の肌をさらけ出すのに、

ほんの少しの恥ずかしさがあったのだが…。


施術台でうつ伏せとなり、

濡れタオルを掛けられたら…もうお客様気分。

整体を受けている時と同様の心持ちとなって、

人肌程度に温められたオイルを塗られれば冒険者は終わり。

一気に休日の雰囲気が湧き出し、温泉にも入りたくもなる。


種族差というより体格差からどうなるかとも思っていたのだが、

オイルを塗ってマッサージをする内容だからか、

ぐにぐにと丸太のような指圧を受けても圧力が分散し、

ちょうどいい具合の圧迫の気持ちよさで依頼関係なく癒やされる…

結構…いや、思った以上に今回の冒険は当たりだったと、そう思う。


「ふふっ…もうじゃんじゃんぶっかけて行きますよ〜?」

店主の言動はちょっとアレだが、

まぁサービス精神があるということだろう。


………と、心地よさで目がトロンとしていると。

効能が訪れてきたか、身体の節々がぽかぽかに温かくなってきた。

魔力向上が起きているらしいが…あまり馴染みのない感覚だ。

腹の奥底…いや、その下、多分子宮あたりからじわじわと湧き出し…

全身に広がる感覚があるから、ちょっとそこは恥ずかしい。


ただまぁ…魔物娘はこんな感覚で生きているんだーと、

後学のために知っておくというのも──………

と、言っている場合ではなかった!!!


(なんだっこれ………!)

身体中を巡りつつある魔力の行先に違和感を覚えた。

確実に、着実に、生産された魔力が、

『消耗されないなら』と、脂肪のように貯蔵されようとしている…!


(やばっ…!どこに行くんだこの熱は…!)

巡り、巡る…!

腕、太もも、腹…!をぐるぐると廻り、

宿を求めるかのように魔力が放浪し、

そして見つけた《安住の地》は───!


魔物娘なら、誰もが知ってて、持っている部位。

魔力の受け渡しが容易にできて、

なおかつ見た目で瞬時にどの程度か分かるところ。


(う、嘘だろ…!)

つまりは、胸の中に乳として魔力が詰まったのだ。


つつーっと乳首の中が熱くなって、ぷっくりと膨れる。

さっきまで少女体型の細やかな身体だったのに、


柔らかさを感じるものが、

触れればアイスのように積み重なるもち肌ではなく、

暴力的なまでにカロリーの高いおっぱいに移行しつつある…!


片手で乳首をつまむくらいしかなかった平野が、

もう両手でお皿を作って大きさを実感できるほどまでに…!


「んっ…ちょ、ちょっと待ってください…」


「ん〜?どうしちゃいましたか?」


「その…胸が大きくなって…」

恥ずかしいが、そう宣告するしかなかった。

これ以上大きくされたら、たまったものではないと…!

──だが、心得ておくべきだったのだ。

魔物娘には、魔物娘なりの価値観があるのだと。



「はい、そうですけど………?」

きょとんとした目で言われて、すぐに分かった。

彼女達にとっては『大きくする』のが普通なのだと、

人間で言うなれば、お金を要らないと言っているのだと…!


そして──今後の対応に予想がついた、

きょとんとした目から、猜疑の目になるだろう、

自分が人間だとバレないためには──

今ここで、誤魔化し、逸らすしかなかった。


「え、ええと…

 お胸が大きくなって窮屈なので…

 仰向けの体勢になってもいいでしょうか?」


「あ、なーんだ、そういうこと?

 てっきり妖精は飛ぶために、

 大きな胸は要らないんじゃないかって

 そう思うところだったよ〜!」


「え………ぁ…」

その手があったか──、

と感心しても、もう後の祭り。


「まぁ妖精って魔法で飛ぶらしいから、

 別に大きくなっても構わないってことで、い〜い?」


「そ、そうです…」


唯一の逃げパターンを外して、

会話の流れのままに相槌を打ってしまった。


そして場の雰囲気に流され自分に降りかかってきたものは……

その醜態をバッチリ見せ付ける丸裸のポーズ。

巨大な手によって、小さな身体は簡単に…

「それでは…仰向けにさせていただきますね〜♡」

───ひっくり返された。


たっぷたっぷと注がれ、

ぶっかけられたオイルを緩衝材として、

ひたひたに浸かった巨大な指が

こちらの身体を舐め回すようにして、背を持ち上げる。


「はい、ごろ〜ん」


滑らかにぬめった指紋が

凹凸を巧みに使い妖精の身体を引っ掛け、

ほんの少しでも床から背が離れたら終わり。

──その油断を見逃さず、這って、潜り込んできた!


「ひぅ──っ!」


「あっ、ちょっと熱かったですか〜?」


「そ、そうじゃなくて…

 ちょっとくすぐったくて…」


嘘、偽りはないが…

くすぐったさと共に、性感が疼いた。


巨大な指にいともたやすく持ち上げられ、転がされる。

それに対して感じてしまったのだ、気持ちよさを…!


『上位存在にいいように扱われる』──。

これは妖精化による影響か、本来持っていた素のものか。

叶うことなら本来持っていた性癖で、

今ここで開花してしまったということではないでほしい…!


だがそんな事を気にしてても、

いずれにしても、気持ちよさが沸き立ってしまい…!

顔が『か〜っ』と赤くなる頃には──!

仰向けに寝転ばされ、その表情を店員に見られそうに…!


「あっ………うっ………」

うつ伏せでマッサージを受けていたから、

耐えられていた部分があった、この巨大な世界に。

白い施術台、巨大な机、巨大な瓶などなど。


だが仰向けに寝かされれば…

一瞬にして、お客様気分が消え失せ…小人の世界に…!

巨大な体躯、巨大な目、巨大な口が待ち構えていて…

──自分が、いかにこの世界で非力な存在かと確認させられる!


「はい、ごろ〜んできましたね〜、

 ちょっとお顔が赤いですけど、魔力溜まりとかですか〜?」


「あっ…えっと…

 血行良くなった…からだと思います」


「はい、それじゃあ…

 問題ないならこのまま続けちゃいますね〜」


思いの外──、

サキュバスの店主はこちらの姿に無頓着だった。

それもそうか、女性同士…というか魔物娘同士。

裸を見ても特になんだということもないのだろう。


ただ…人間の自分にとってはそれが一大事。

こんな…大っぴらに股を開いて、

まじまじ…巨大な瞳に見つめられるだなんて…


呼吸を安定させて身体の熱を冷まそうとした。

だがマッサージ中、どんなに頑張っても指圧には負けて、

ぐいっ…ぐいっ…と、腕を、足を、腹を、揉まれれば………


当然のように、叩けば鳴る楽器のように、声が響いた。


「あっ…んくっ…」

自分でも驚くようなメスの声。

ここまで変貌してしまったのかと、驚いてしまう。


「あっ、気持ちよくなってくれてますか〜?

 妖精さんの施術はあまりしてないんで嬉し〜です」


「そっ…そうなんですね…」


こちらが性感を覚えた声を出しても、

サキュバスたる店主はやはり気にしてないようだった。


いや………!

それどころか『腕が認められた』と思ったのか、

妖精の身体をぐいぐいと整体する手に熱が籠もり…!

彼女達にとってはメインディッシュに当たる、

『おっぱい』へと、ずいずい…手が侵攻してきた…!


「ここからツボを押して行くと、魔力が溜まるんですよ〜!」

魔物娘が魔力を生む場所、へその下、子宮の上、丹田の部分を、

巨大な親指で合わせ、パックの調味料を押し出すように搾り出す!


───ッ!!!

声に、ならないくらいに、息が詰まった。

妖精の皮を着ていると思えないくらいの、肌と肌が合わさった感触。

内臓をかき回されているような埋め込み具合に、一抹の心配があった。


だが…心とは真逆に身体は反応する…気持ち良いと…!!!


子宮で生み出された魔力がぐいぐいとせり上がってくる…

魔物娘の身体に慣れていないからか、

下手に魔力循環をしていた中での、サキュバスによるマッサージ。

窮屈な自分の意志から逃れるように、魔力は巨大な手で誘導され…!

──その魔力の行先は、当然ながらおっぱいだった。


ぐんっ…ぐんっ…!

下腹部を押され搾られるたびに、胸部が重みを増してくる…!

先ほどまでお椀で隠せる程だったのに、もう両手からはみ出るほどに。


「うっわぁ〜お客様、ずいぶん凝ってましたね〜

 今まで溜めていた分、どんどん湧いて出てきますよ〜」


「へ、へー…そうなんですか?」

魔物娘の魔力構造なんてまるっきりわからない。

子宮で何を糧に魔力を作っているのだとか、

魔力を何故子宮から使わず、おっぱいに溜め込んでいるのだとか。


だが──いずれにしても、妖精になった今、感じるものがある。

男の頃から溜め込んでいたモノ、

男の『精力たるもの』が魔力に変換されているのだと…!


「うっ…あっ…あぁっ…」

そういえば最近ご無沙汰だった、冒険もあって──。

精力を溜めていると魔物娘に目をつけられてしまうから、

これが終わったらサキュバス店に行こうとしていたのだが──!

まさかここで、刺してくるとは思わなかった!


《妖精の皮》が意思を持って、

精力を魔力に変換しているのだろうか。

だが内に問いただしても、うんともすんとも言わず、

その間にも、システムとして男の内にある物を吸い上げる!


精力を──魔力に──!

魔力に変換したものを──おっぱいへと!


射精とも、絶頂とも言えない感触が身体をひた走った。

言うなれば『吸収』の快楽か、

いままで堰き止められていたものが、

吸収によって一気に蛇口が開いた感覚。


「んんんーっ………」

魔力を垂れ流させられるのは気持ちよく──。

だから、見落としてしまった、自分の変化に。


魔力が溜まり続ければ当然、その貯蔵庫も肥大してくる。

つまりは──おっぱいが巨乳を、限界を、越えてきた──!


仰向けで寝転ぶ胸部に重みが膨らんでくる。

最初はこんなに大きくなってどうしようと思っていた巨乳が、

寄せては溜まる乳の波でたっぷんたっぷん盛られて──!


乳肉だとさっきまで思っていたものが、

いつの間にかその柔らかさは…液体のよう。


軽く身震いするだけでも『たぽんっ』と波紋が立ち、

柔らかくなったからか、胸部を、胴体をはみ出して、床にまろび出る…!

ぶるんぶるんっと、店主の指さばきに合わせて大きく膨らみ…!

──もう胴体を包み込めるほどまで。


「お〜すっごい…お客様、魔力の才能ありますね〜」


「こ、これ以上は…!」


「私もできる限りも〜っとしちゃいますね〜!」


もはや店主に言葉は届かなかった。

これほどまで大きくなったのに興奮したのだろう。

『手で寄せて、盛れば、大きくなる』その現象に、

自分の力量を感じてしまい、それがどんどんと強まり…!


もう、店主の手の平に収まりきれないほどの大きさになってしまった。

こっちは手の平サイズの大きさだというのに──!


「ひぅっ──!」

このくらいになるともう、

下腹部の押し出しは要らず、

おっぱいを揉むだけで魔力が溜まった。


身体も身体で経路が分かってきたのか、

子宮で生み出された魔力が効率良く胸に直行し、

乳をポンプのように揉むから、『ずるるっ!』と引き吸われた!


そして──

極め付けは《妖精の皮》という点だった。

妖精が脱皮して製造されたマジックアイテム。

ただの皮膚とは違い、それ単体に魔力を含んでおり、

人間のような巨体をはち切らせず収納できるくらいの伸縮性──。


肥大化したおっぱいを…

はち切らせず、貯蔵するなんて、朝飯前だった。



「んくっ──!」

もう、妖精のような小さな身体では、

どこまで大きくなったか確認できないほどの大きさだった。


ただ店主に触れられた感触として分かる──。

手の平に収めきれず、掴むのも難しくなるくらいのデカさ。

おおよそ普通の大きさでいう巨乳くらいまでなっていると…

もう、おっぱいに妖精が引っ付いている逆転現象が起きていると…


じわじわと分かり始め──

そこまで来たら限界がやってきた。



皮の限界か、肉体の限界か、

まだまだ貯蔵できそうな感じがしたが──波がやってきた。


おっぱいを揉まれ、大きくされた感触からか、

乳首をこねくり回され、いたずら半分に弄ばれたからか、

おっぱいの中に溜まる魔力が物質へと変換されず、乳首の先へ──!


液体へと変換されれば、もう目的は決まっていた。

この妖精の身体はこれ以上の魔力の貯蔵を必要とせず、

別の目的──快楽のために母乳を出そうとしていたのだ。


「あっ──、もう溜まりませんか?

 それでしたら、こっち、貰っちゃいますね──」


「えぇっ───!!」


それは、魔物娘としての当然のことだった。

母乳が出そうな相手の乳首をしゃぶることが──。

おそらく魔力の無駄遣いをしないために。

だが、そのことを理解する前に、自分は───!!!


乳首の先端に、

巨大なくちびるが触れて、

小さな身体を持ち上げるくらいに吸われたから、


母乳が、快楽が、堰を切って、飛び出した…!


「──ーーーー〜〜〜〜〜ッ!!」

初めての搾乳に、身体のビクつきが止まらない。

どこまでも続く甘い快楽で頭がおかしくなると思った。


しかもサキュバスの店主は

両乳を取りこぼさないようにと、尻尾を巧みに使い…

乳首にカプッと嵌められれば…

店を汚すといった責任や、母乳もこぼす勿体無さから解放され、

我慢せず思う存分、搾乳されてもいい体制が整ってしまった──!


さらには乳首の穴を広げるように

『くぷ〜っ』と乳輪付近を指で広げられ、とめどなく母乳が流れ…

もう扱いとしては、お客様というより、ミルクサーバーのようだ…


「んふふっ…今回の料金分、吸えちゃえそう~…」

快楽による搾乳活動、

自分の目の前にはまだまだ巨大なミルクタンクが拡張されて…

気持ちいい地獄がまだまだ終わらないのだと、軽く絶望したのだった。


────────────────────────────────


───だが、思ったよりも吸われなかった。


どうせなら全部飲み干して欲しいと思っていたけれど、

お店的には料金分の母乳、魔力を貰ったら、

今度はあっちが払わなきゃいけなくなるわけで…


だから………

まぁ、巨大な乳房のまま、店を後にしたのだった。


幸運だったのは、服が超乳用に変化したことと、

おっぱいがデカくても難無く飛べたことくらいだ。

ただそれにしても、おっぱいが揺れればその方へ揺れ動くが。


ぶらんっぶらんっと、

あれだけ飲まれてもなおデカい超乳のまま、

おそらく傍目から見たらおっぱい飛んでると思える格好で…

周囲の目の羞恥に耐えながら、町から飛び去ったのである。

まぁ、みんな魔物娘だからそんな目では見てなかったのが救い。



そして───、

逃げて、逃げて、物資を隠した木の洞までやってきた…!

背中に指を這わせて、指に魔力をこめて、切れ目たる断絶点を探す…!

くいっと指が引っかかれば、そのままズルりと引っ張り上げて………!


「………ッ!

 はっ…はぁ…っ!

 よ、よかった、まだある………!」


あれほど気持ちよく蕩けてはいたが、

ほんの少し心残りだったのは、完全なる妖精化のこと。


長期間ではないし、妖精に促進されたわけでもないから、

そんなことはありえないのだと思っていたのだけれど、

やはりアレだけ女体の快感を知ってしまうと、

変化しているのではないかと気が気でなかった。


よかったよかった、これで一件落着。

まぁ、悪くはなかったし、機会があればまた──。



「………………なんか、変だ」

もう、脱げてもいいくらいに力を加えているのに、

緩みはするが、つっかえて脱げない上に、

それを上回るように吸着して………!


それはある一点を中心に、じわじわと感じる。

まぎれもなく、あの肥大化したおっぱいから──!


………

………………

………………………


なんとなく予想がつくのは、脱げる条件。

きっとおっぱいを吸われて縮めれば脱げると、

──心の中から真に確信した。


ただ…

妖精ほど、手の平ほどの、大きさまでに縮めるには…

手の平から零れるほどの、おっぱいを吸われなきゃいけない…

とすると、自分はどれほど飲まれなきゃいけないのだろうか…?


───。


抱えきれないほどのおっぱいを抱えながら…

愕然としつつ、それでもまた魔物娘の町へと赴いてゆく…


もしかしたら誰からも吸われずに

戻れないんじゃないかとも思ったけれど…

ひとたび帰ればもう引く手あまた。


これなら心配することなく、吸われるだろうと…


搾乳に慣れた自分に気付かず…

気持ちよく妖精の皮に堕落して…


「あ、あの…お金の代わりに…

 おっぱいを吸ってもらうのでいいですか?」

などと、妖精の少女の真似が上手くなりつつあった。

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超乳人形に、芯を通す───

「あなたって転移人(トラんちゅ)でしたっけ?」

そう、お嬢様に聞かれバイトに誘われたのが始まりだった。


「ああはい、そうです」

なんて、よくも考えないままに答え、

あれよあれよと流され、気がついてみたらお嬢様の部屋。


「さぁ、こちらにお入りになって」とのことで、

なにやらゴトゴトとキャリーケース…

いや、《革のケース》を運んできて…

期待している目線をなぜか向けられたから、

流石に待てを唱えた。一体何をさせようとしているのだ…!


───────────────────────────


「えーと…なんですかこれ?」


「なにって…

 転移してほしいのです、この中に」


「あ、あー…転移人の仕事ですよね、はい」


人々が気軽にオンラインで精神を飛ばし、

ネット上に入り浸ったり、ロボットに転移する社会。

精神の転移が出来る人は転移人(トラんちゅ)と呼ばれていた。

────今回の件はそれで呼ばれたというわけだ、分かったぞ。


既に前金として2、3枚掴ませられたし、

転移をする分には特に不満はないのだが…



持ち込まれた《革のケース》を見て、思う。

いったい何に転移すればいいのだと。


「えーと…その、

 中のものに入ればいいんですよね?

 なら、出してもらえませんか?」


「ごめんなさい、

 外からはちょっと開かなくて…

 中から開けてもらえませんこと?」


「あー…そういう」


立て付けが悪くて開かないから、

内部から開けてくれというのは結構ある。


本来ならヘビやワーム型のロボットを差し込んで

バルーンを膨らませ拡張していくのだが…

お嬢様的には中の《転移物》で開けると思っているらしい。


………ロボットだろうか?

もしくは人形だったり、

そう考えると革のケースが人形用のトランクに見えてきた。

ドール趣味というのだろうか…?確か金がかかる趣味とかは聞く。


西洋人形に転移して動かすか…

想像するとちょっとホラーな気がするものの、

まぁそこはそこ。感性の問題だから口を挟むものではない。


………と、こんなところか。

人形に入って、立て付けを直して、適当に触れ合って終わり。

バイトをするよりも簡単でお小遣いも貰えるからこれは美味しい。


「えーと…ソファーかベッド使わせてもらっていいですか?」


「あら、そうなの。いいですわ、お眠りになって」


言うなりお嬢様のベッドが開かれ、良い香りがふわっと湧く。

ゴテゴテとした装飾のベッドで、高級感の塊だ。

おっ…おぉっ…なんかロイヤルみを感じる。

こんなベッドで寝るなんて、もう一生ないかもしれない。

ソファーでもいいと思ったが、ふらふらと引かれてしまい…

ベッドの中へと吸い込まれてしまっていた。



女子のベッド、金持ちのベッド、

それらの要素に気を取られつつも、

意識を革のケースに向けて、《波》を掴もうとした。



「ん………。」

自分ほどの転移人ともなれば、ネットも必要なく、意識を飛ばせる。

ノイズに混じった一筋の《波》を掴んで飛び込めば…転移できる。

それが例え《革のケース》の中であっても、

波長を、意思を注ぎ込めば…自然と身体が適応し…ダイブできる!



「あ──っ………」

喉のつっかえを感じ、今まで自然としていた息ができなくなる。

だがしかし、息ができなくてもいい状態だと気付けば、

だんだんと生理的な欲求がサーッと抜けて行き…


今まで水のように変異していた感覚が、

転移物の神経、バイパスまでミッチリと敷き詰められ、

手足からじわじわと

体温を持つような感覚がすれば、それが転移した証だった。



「んんっ…」

両手両足、ぐっぱっと開閉すると、もう万全。

そして転移して確認したが、やはり中の物は人形だったようだ。


丁寧に縁取られながら梱包されているのか、

あまり可動域を実感できないが…

四肢があって指先も整えられている。


それを持ち上げるように『ぐ~っ』と押し上げ、

前面に門のように待ち構えた扉を開け、

例の立て付けを直そうとした。


ただ…扉を押した感触が…あまりに軽い。

スライドされた扉のように『スーッ』と流れ、

立て付けが悪いと聞いてたのに───開いた。


(あれ……?)とは思ったが、

まぁこれでひとつ仕事が済んだと言うなら儲け物。

だがしかし、違和感が、嫌な予感が腹の底から湧き起こる…!


そして、それを証明するかのように開かれた扉の先、

お嬢様が見降ろしていたのだが…!

なにやら薄ら微笑んでいて、

不敵な笑みという言葉がピッタリ似合う…!


「ふふっ、入ってしまいましたね…」


「あっ…あぁっ…!」


なにをしようとしているのかは分からない。

だがしかし、漏れ出して聞こえた自分の声に驚いた。

───人形というにはあまりに軟質とした声で、艶っぽく。

この人形の肉体が、人工筋肉で作られているのだと、実感した。


─────────────────────────────


《革のケース》の中は

人形を傷つけないためか、輪郭をなぞるように

スポンジのような梱包材で埋め尽くされていて、

人間的には安心安全という設計だが、

人形からしたら身動きができない状態になっていた。


「さぁ、こちらにいらして」

だから巨大な人間に背中をそっと手で支えられれば最期。

梱包材に阻まれ逃げ出すことも出来ず、簡単に捕まった。



「うぁっ…」

巨大な手は人形の身体からしたら圧倒的だ。

確かケースの大きさから鑑みて、この人形の大きさは30cmほど。

お嬢様が150cmだとすると、おおよそ5倍くらいの差異があった。


そんな手の平に掴まれれば、抵抗する気もだらんと無くなり、

せめてもの救いとして感情を消し、お嬢様の早々の飽きを願った。


だが…

だらんだらん…ぷらんぷらん…

と、吊られれば自ずと現在の状況が分かってくる。


自分の眼前にお椀型の双房が見える…!

人形だからか結構な乳白色の肌色で、

自分のモノとかと思うくらいの玉のような肌だったが…

ぷらーん、ぷらーん、と感触が通れば確信してしまう…!


「な…な…!」

これが…自分の、人形の、乳なのだと!

人形というには不釣り合いなほどの巨乳だ…!

腕で支えようにも腰よりも大きく、超乳サイズ…!


「ふふふっ…お気に召しましたか?

 あらあらもっと触ってもいいのですのよ?」


「なんだよこれ…っ!

 人形というより、これって…

 セクサロイドじゃねえか…!」


「あら…お下品な。

 それは特注のお人形でしてよ?」


「んなわけねえよ…!」


ああもう…!怒っている声だけでも

可愛らしい高い女の声で違和感が出る!

だからと口をつむげば、今度は超乳が気になって、

哀れにもお嬢様に持たれながらその双房を宙に揺らすだけ。


『そっ…』と、床に置かれて、

地に足がついてもそれは変わらなかった。

いやそれどころか、おっぱいの重力を感じ…!

自然と前屈みになって、背が丸くなった。恥ずかしいどころではない…!


そして──

現実と直面する時が来てしまった。


「ほら、今のあなたをご覧になって」


ゴトンと眼前に置かれたのは、何の変哲も無い鏡。

しかしその中には人目に出してはいけないような、

おっぱいがぷりんぷりんと実った…ゴシック人形が居た。


顔は人形らしくシュッとしたパッツン髪。

人工筋肉で作られているからか、細かな表情もできる。


全体的には赤黒のフリフリとした装飾だが、

胸部だけは肌の色が反映されるように薄く、白く、

身体の半分ほどを覆うので、ゴシックでは淫乱さを隠せない。


………そんな人形に、自分は転移してしまった。


急いで《転移の接続》を切る…!

だが、まるで意識が飛ぶ感触がしない。

『まさか…!』と思えば、

やはり予想通り、自分の頭に転移キャンセラーが付いている!


取り外したいとは思うが、その前にはお嬢様が待ち受けて…!

哀れな自分の様子をクスクスと笑いながら見ていた──。



「な、なんで…?」

あらゆる感情をとりあえず棚上げし、

お嬢様に聞いたのは、犯行の《動機》だった。


しかし、お嬢様は…

まるで悪いことをしたと思っていないかのように不思議顔。

しいていうなら…と、思案した顔を見せたかと思えば………。


「私、好きなんです。男の方が女体に入った表情が。

 それから…ふふっ。大きなおっぱいにうろたえている様子が」


───性癖なら仕方ないという有り様だった。

もちろん、やられた方は冗談ではないが───。



ただ、底が見えてきた気がする。

恥ずかしい表情を見れたのならそれで終わりだろう。

だから早く開放してくれという目線を送ったのだが───。



お嬢様の表情は未だ満足していないご様子。

それどころかその目線はこちらの胸に注がれて…!


わしっと、再び掴まれた。

またもや腰の辺りにぐるりと手を回され、

ふわっと身体が浮けばもう、そこはお嬢様のスカートの上だ…!


「ひぅっ…!」

自分の身体とは別の、女の体にびっくりした。

スカート越しの太ももはぷにぷにとしており、極上の椅子のよう。

そして背もたれのように背後に体重を預ければ腹がむにっと柔らかく、

自分の全てを預けて身を寄せたくもなってしまう…!


「やっ、やばい…!」

ほだされる…!気持ちよさで…!

気付けばもう身体はすっかりと弛緩し、

お嬢様のスカートの上でだらりと身体を投げ出してしまっている。


30cmの人形と、150cmの人間。

ぎゅっ~と抱き寄せられてては、

さぞ傍目からは幸せに見えたことだろう。


だが………。

足が女子らしさを感じないほど、半開きどころか全開き。

手はだらんと垂れて、のぼせたようにぽいーっと投げられている。

そして…おっぱいが超乳のままだらんと垂れて──それを掴まれた!


「うひっ──!」


「あらあら…ふふふ。

 ここ、感じておられるのですか?


 腕の良い転移人は四肢を動かすだけでなく、

 感じ取ることもできると聞いていましたが…


 おっぱいも感じ取ってしまうだなんて…

 表情を見るだけで良かったのですが…

 は~…っ、あなたを選んで良かったです♡」


「棚からぼた餅みたいに言いやがって…!

 追加料金取るぞ…!」


「あら、そんなことでよかったのですか?」


「え…?」


言った瞬間、取り出されたのはお嬢様の財布。

しなやかな手で、さっきと同じ枚数、

いや、おまけでもう1、2枚を取り出し…!


───そこが、油断を生んだ。


そこを、お嬢様は見逃さない───!



たっぷたっぷと実った乳の先端、

乳首をなぞって享楽的な快楽を与えようとしてきた…!


「んくぅっ…!」

油断していたから、刺激をモロに食らってしまう…!

身体がビクビクと飛び上がるくらいに反応してしまって、

少し飛び上がると、お嬢様のおっぱいに頭が当たってこれも気持ちが良かった。


「あらあら…おっぱいまみれで幸せですわね~…」

男の自分がおっぱいに触れても、嫌な顔をせず…

むしろ味わってほしいというかのように、

お嬢様は身体を丸めて、こちらを谷間の中へと捕らえてきた。


頭パイズリに加えて──、乳首がねぶられていた。

人形にも関わらず身体がビクビクと神経が行き渡ったかのように反応し、

ちんこも無いのに、人形の身体で、絶頂してしまいそうだ───!


──────。

だが、まだ人形には機能があった。


おっぱいをこれほど大きくしたのだ。

そこにあるのは人工筋肉の感触だけではない、これは…!



おっぱいの中でぐるぐると湧き立つ物の存在を感じ取った。

しとしとと…乳首から垂れるこれは…これは…母乳だ…!


「あら…分からなかったの?

 当然でしょ、人工筋肉があるのだから…

 人工母乳もあるに決まってますわよね?」


「そ、そこまでこだわるのかよ…!」


「それと、やっぱり初回だからか…」


チラリとこちらの胸部の布を捲くり上げ、

合点がいったかのようにお嬢様は語りだした。


「やっぱり、陥没乳首でしたわ。

 人形の身体に神経を通せる転移人なら、

 乳首を立たせることも出来ますわよね?」



こんなことで転移人の能力を測らないでくれ…!


………とは思ったが、思いの外身体は動く。


意識すれば乳首がむずむずとこそばゆく、

お嬢様によっておっぱいをむにっと触られれば、

ツンッと乳首がつんのめり、『ぬるっ』と乳首が飛び出した!


「あらっ…♡ふふっ、有能で助かりますわ♡」


そんなお褒めの言葉をいただいても、嬉しくはなかった。

女性の身体の勝手を知ってしまったどころか、

今まさに褒めた本人が口をつけようとしていたのだから…!


「───~~ッ!」

乳首が舐められ、輪郭の母乳が口の中。

だが、巨人の口からしたら、30cmの人形の乳首は小さく、

思うように…吸うことは出来ないっぽい………。

けれども、乳のデカさが授乳を手助けしてしまう…!


下手すれば人形の胴体より、

いや、お嬢様のおっぱいにも匹敵するような超乳。

揉めばたぷんたぷんと乳タンクに容量があるのが分かり…


「やっやめろっ…!」


分かってしまえば最期、

果実を搾り出すように超乳が搾られた…!


噴乳すれば、そこに導線ができてしまい、

おっぱい中の母乳が我先へと押しかけ、

胸で快楽が生じれば、人形でさえも絶頂させる───!



「んくっ~~~~~~~~♡」


ビクンッ!と、のけぞり、

自分の声ではない黄色い声がただただ引き絞るように漏れた。


まるでペットボトルの飲料でも飲んでいるかのように

鷲掴みにされ、喉に母乳を注ぎ込まされ、お嬢様はご満悦。


快楽で気絶しそうになる中、ふと思ったのは…

『おっぱい、跡ついちゃったらどうしよう…』という、

女体的な考えで、また自分を悩ませたのだった。


────────────────────────────


「へ~…形状記憶合金みたいなの?」


「まぁ、あり体に言えばそんなもんですわね」


あれだけ乱雑な目にあったにも関わらず、

人形の乳は凹んだりすることはなかった。



「ん~…でも…」

ただやっぱり身体の節々が傷んでいたりするわけで、

このペースで使えばすぐに壊れてしまうんじゃないかと、

元の身体に戻れたながらも、人形のことを心配してしまう。

金持ちだったら気にしないだろうが、愛着を持ってしまった。


───難儀な性格だ、アフターケアまでしようとは。


だが、それを見越していたとばかりにお嬢様は語る。


「ふふっ…超回復というのをご存じかしら」


「筋肉とか肉体が強くなって復活するやつ?

 存じ上げているけれど、それって動物だけじゃ…」


「もし、人工筋肉と…あなたが居ればどうなるかしら」


「ん、んん~~~~…?」


人形に神経を伸ばせるあなたなのだから、転移すれば

筋肉も神経で操作できるし、なら超回復もできるのではなくて?


………ってことなのだろうか。


そんな…都合の良く起きるワケは…

だが…お嬢様はノリ気なようで、もうベッドの中。


30cmの超乳の人形を抱きかかえ………。

こちらを誘うように、手をパタパタと動かしていた。



身体がふつふつとゆるくなる。

もうエッチなことは終わったので、

きっと転移すれば、ふわふわの夢を見れることだろう。


まさか自分がここまで甘えたがりとは思わなかった…

こんな…こんな、おっぱいの大きい人形に転移して、

ゴシック衣装のままベッドで寝たいだなんて。



(多分きっとこれは金持ちのベッドだから…)

甘えたがりの欲望をそんな考えで塗りつぶし、

転移をするためベッドの中へと向かったのだった。


───ただ、例によって、抱き枕代わりに

おっぱいを揉まれるとはこの時は思わなかったのだった。

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転生者エルフのスマホスキル

『転生者』の面接にも慣れてきた。

マナによる既存の魔術形態に依らない

『規格外の連中』だとしても、人間は人間。

話せば分かってくれるし、クセはあるが会話はできる。


《スキル》に関しては

教会独自の技術で未だトンチンカンだけど、

聞けばどういう能力かを申告してくれているので助かった。


………のだが、最近転生者の間で秘密裏になにかが流行っている。


みんな手の平サイズの石板を持っているのだ。

冒険者に支給される魔導刻印のクエスト板かと思えば、

仕事と思えないほど熱心に見ているし、

遠目で観察するとなにやらビカビカと光っている気もする。


「それ、見せてくれない?」と転生者に聞けば、

「え~!?人に見せるのはちょっとナ~」との秘密主義っぷり。


ますます気になる………

転生者以外には見せられない代物なのだろうか?


そう考えれば自ずと謎の組織に思い至り、

『もしかして転生者同士で徒党を組んで

 世界征服をしようと企んでいるのではないか?』

などという妄想をイチ面接官が思ったりもしてみるわけだ。

───まぁ、そんなことはないだろうけど。


だがしかし…ここら周辺の転生者を

取り扱っているギルドの人間である以上、

見過ごせるわけもなくて…噂の出どころを確認しなければ!



………

………………

………………………と、追跡したまではよかった。


だが、一度でも考えなかったのだろうか?

転生者が持っている石板がただの物体ではなく…

《スキル》によって作られたものだという可能性に。


────────────────────────────────


噂の出どころの輪郭が見えてきた。

最近この街にやってきたアイテム商人。

エルフというからには若々しく活動的だから合点がいった。

───これは、転生者なのだと。


少々偏見になるがエルフなんて森さえあればなんとかなる種族だ。

日銭を稼ぐ時はあるものの享楽的に使うため、

街と街を行き来するエルフの商人なんて聞いたこともない、そんなに。

だから目星を付けて追跡したのだけれど──。



「うわぁ…ダンジョン入ってったぞ…」

取り引き現場を押さえればいいと思っていた。

だけどまさかその現場がダンジョンの中だなんて…

まぁ秘密の取り引きをするにはうってつけの場所だが…


そろりそろり………入ってみると、

思いのほか明るいダンジョンだった。


草木が生い茂る、自然系のダンジョン。

吸って吐くだけでもマナマナしく、本能的に癒やされる。

なるほどエルフが拠点に使うのも頷けるマナマナしさだ。


………ただ、感心しているのもそれまで。


「あれ…?どこ行った…!?」

草木に紛れてエルフの姿がどこかへ消えてしまった…!

足跡を辿ろうにも途中で生い茂った方向へと進み、

あと残っている痕跡は…音くらいか…!


ガサゴソと鳴り響く方へと耳を澄ませて、追跡し…!

より一層草木が生い茂る森の中へと突き進む…!



「あ、やっぱ、来てたんだ、人」


ただ───

ガサゴソ音がする方向とは逆に声がかけられた。

それがつまりは『バレていた』証拠だと気付いた時には、


こちらの方向に《例の石板》が向けられ───!



『ピカッ!』と、閃き───!

光線がこちらの全身を包み込む───!


洞窟から屋外へと飛び出した時のような、

快活な温かさがジワりと肌に熱を持たせて──!


──────────────────

────────────

──────


………目をつぶって、次に開いた時には、何もかもが違っていた。


別空間と言ってもいいくらいに…

先程まで感じていた、靴に絡む草の感触が消え失せ、

ぐるりと周囲を確認すると、神殿よりも装飾の無い白一面の世界。

壁がどこにあるか分からず、狭いのか広いのかわからない空間だ。


足元さえどこまでが地面か分からず、

感触のまま、バランス感覚のまま、立っているしかない。


だがしかし…一番の違いは眼前にあるものか。

大きな額縁のように長方形の窓がぽっかり開いており──…




───そこに、例のエルフが居た。


窓が埋まるくらいの大きな目でこちらを見つめ、

間違いなく巨大化していると察知し、

この時初めて、《スキル》を使われたと思い至る…!


「さっきからコソコソと…誰、キミ…?」


「え、えーと…ギルドの職員で…」


こうなったら仕方がない。

別に隠す理由も無いし話してしまおう。

捕縛されている現状だが…

エルフの転生者はこちらを敵視していない。

話せば分かるタイプと見た。


ギルドの転生者を管理する面接官であること、

転生者が持っている石板のこと、

いったいスキルはなんなのかと…


持ち合わせている情報を次々と開示し、

時には質問をしながら…聞いてみる。

相手は巨大で、こちらを見降ろしているが…

面接官のスイッチが入れば、次から次に言葉が出た。


「ん…加入しなきゃいけないの、ギルドって」


「え、ええと…だいたいの冒険を考えている転生者は入ってますよ」


「ふ~ん…じゃあ入ってみようかな」


「まぁ、後悔はないと思いますよ」


単純に、利便性が高いから。

多彩な転生者のスキルを利用できるから、

利用料や仕事を考えてもわりと破格な気はする。

………まぁ、この支部は新規ゆえか少々転生者が少なく、

出来ることも少ないが、ゆくゆくは…


…と、ギルドで役に立つスキルで思い出した。

いったいこのエルフのスキルはなんなのだろう?

個人的には事務で有用ならぜひとも欲しいところだが…


「えっ……まぁ普通に、スマホだけど?」


「スマホって………なんですか?」


「あぁ、えーと…前の世界の話なんだけど…」


どうやらスマホというのは、

《魔術の水晶》と似たようなものらしい。


丸型の水晶から、平べったい水晶に。

映像を映すだけではなく情報も記憶でき、

通話もできるからまぁ…とんでもないスキルだ。

転生者達の前の世界では結構ありふれていた技術らしい。


これは…ギルド的にかなり熱い人材だぞ…!

それになんなら自分も欲しい…!


「そ、それじゃあ…!」


「ほしいのなら売ってあげるけど~…

 いいの~?この世界、変わっちゃうかもよ~?」


「え………」


「悪いことには使わないけど~…

 世界の価値観を変えちゃうかも」


そ、そんなに…?

と思ったが、そういえば過去に

『転生者のスキルで世界が一変された』と聞いたことがある。


【転生者のスキルの行使には注意セヨ】と、

《カヲル五戒》にも書かれていたし、

触れてしまえば最期、世に広めた罪人になる可能性が…?


ここは勝負だ、

有能ギルド職員になるか、罪人になるかの。

悪いことには使わないという彼女を信用して、

世界を一変させるスキル能力、賭けてみるか───!?


────────────────────────────


「い、一応ちょっと、

 上の判断を待ってもらってもいいかな?」


我ながらなんとも情けない選択肢だが、

極めて社会的に対応することにした。

いまだスマホというのが分かっていないのもあるし…


「………信用してないでしょ」


「ん、ん~と…」


図星だった──、自分はまだ信用していない。

《悪いことには使わない》という口約束もあるが、

《はたしてこのスキルは制御可能かどうか》というのもある。

異世界からやってきた転生者だし、価値観が見えてこない。

それに加えて転生の際にエルフになったのだから、

肉体と精神とのギャップもまだ慣れていないだろう。


様子を見るのが一番堅い気がした───。


「あくまでギルドのいち職員として…」


それを聞けばやっぱりか──。

との表情で顔に影を作ってこちらを見降ろすエルフ。


「まぁ、いいよ。見学してって」


「あ、ありがとうございます…」


とりあえずお互いまだどっちも知らない状態だ。

スマホについてはじっくり観察するとして…


「で、あの、ここから出してもらうわけには…」


流石に現在の状況は、ちょっと怖い。

自分よりも巨大な顔がこちらをぐるりと見ているのだ。

可愛くはあるが、パクりと、ひと呑みされるほどデカい。


「信用してくれるまで出さない…から」


「は、はぁ…」


どうやらまだ警戒されているらしい。

おっかなびっくりと巨人の機嫌をとりつつ、

ひとまずスマホの中で見学することになったのだった。


───────────────────────────


「ちゃんと綺麗に見えてる~?」


「は、はい…こんな事もできるんですね…」


見学の申し出を受けた直後、

スマホはエルフの頭上まで持ち上げられ、

定点固定の後、エルフの動きにシンクロするようになった。

一部の転生者がよくやる

剣を背中の後ろに浮かせるアレみたいなやつだ。


「普通は自撮り棒使って撮るんだけど~

 女神様からパッシブで貰ったからよかったわ~」


「へ、へぇ~…」


よくは分からない、転生者同士で使う用語なのだろう。

それとなくやり過ごしつつ、この視点に慣れることにした。


………とはいえ、なかなか妙な視点である。



転生者エルフは──

今の今までスマホ視点から見ていたから大きく見えていたが、

よくよく見てみると少女体系に近い大きさに見えた。


身長は150cmあるくらい。

髪色はエルフらしくライム色をしており、

街の探偵が付けるようなふっくらとした帽子で覆っている。


服飾はダンジョンなのに

冒険家というよりは商人らしくきらびやかで、

背負っているバッグだけが茶色と渋くなっている。


体型は面接に関係無いが………

くりっとしたエルフの少女という見た目からはデカい。

別に注目しているというわけではないが、

スマホがおっぱいを中心に向いていて…注目してしまう。


………………………わざとだろうか?


もしかしたらこちらを試すために…?



と、そんな事を考えている最中。

こちらを見上げながら、口をモゴモゴとして…



「スタート、配信」

などと呪文をつぶやいた…!


言うなり、スマホの空間がパッとピンク色に明るくなる!

その上、なんらかの椅子ほどもある曲線も湧いてきて…!


「あれ、これ、文字か…!?」

周り込んで読めば、そう見えた。


【こんちは~】と何気ない文字列ではあったが、

それが段々と湧き出て積み重なれば意思のようなものを感じ、

極めつけは

【あれ?ギルドの面接官じゃん】

と昇れば、認知されたとゾっとする…!


だが、転生者エルフは慣れているようで、

こちらへ向かってどこの誰に語りかけるか、話し始めた。


「ギルドの人、スマホがなにか知りたいんだって」


【へ~、そういえばこの世界の人って知らないもんね】


「このくらいの視聴者数の方がのんびり出来るんだけど、

 やっぱりこのスキルを持っている以上避けられないし~、

 魔力トークンも欲しいし~」


【いいんじゃない?世界変えても、住みやすくなったらいいし】



文字列を目で追えば、友達と会話しているように思える。

どうやらこれが例のスマホの能力のひとつのようだ。

ここまでなら水晶で文通するようなものではあるが…!


ただ視聴者という言葉が気になり、該当の数字を覗けば…

『3人』と書かれている…!もしかしたらこれって…!



「あ、そういえば自分がどう見えているか気になるか。

 はい、面接官さん、スマホあげる」


転生者エルフがふわっと指を上げれば、

虚空から魔力渦が起こり、例の石板が現れた…!

そして光っている水晶の部分を覗けばそこには…!



「うわ…う、動いている…」


左手を上げれば、画面の中の人物が左手を上げ、

右手を上げれば、画面の中の人物が右手を上げ、

くるりと向き直ればそこには───自分が居た。

そして、視聴者数を確認すれば、3人から4人になっている!



───なんとなく理解してしまった。


自分は何者かに見られているのだと!

そして、おそらくギルドの面接官だと知っている者…!

《転生者》たちに見られているのだとわかった…!



(恥ずかしいな…)

こんな小さな画面に囚われているなんて、

スマホで客観視してしまうと途端に恥ずかしくなってくる。


それに、一応転生してきて不安であろう彼女達には

信頼できる大人の面接官というイメージを持たせているし、

矮小なこの身体を見られていると…顔が赤くなるほど恥ずかしい。



視聴者から目を背けてみる。表情を隠すために。

しかしそんな事をしてもスマホは光り、見てみれば…

【そっぽ向いちゃった~、こっち向いて~】との、

まるでペットのような扱いをされてこれもまた恥ずかしかった。



「はいはい、面接官さんへはそれまで~、

 いつもやってる事見てもらって、

 スマホのスキルを見定めてもらうよ~」


こんな状況をまとめてくれるのが、転生者エルフだった。


場馴れしているのか画面の中の雰囲気を律し、

「配信再開するよ~」との合図で、画面の主役が変わってゆく。

スマホをくるりと傾け、ダンジョン内の雰囲気に。

文字もズラーッと横から生えてきて『鯨骨の森』と用意周到だ。



「面接官さんも居るから説明するけど~

 今日は鯨骨の森を探索していきたいと思います。

 すごいよね~クジラの背骨一個からできたダンジョンなんだって」


友達相手だが本格的にダンジョンを調べてきたようで、解説している…。


なんだ…最初こそは言われた通り危ないスキルだと思っていたのだが、

こうもダンジョンの仕組みを映像にして映すと、

《探記》の代わりになるではないか。


ギルド的にも冒険者の探記は残れば残るほどいい。

ダンジョンはどういった環境だったかや、

どんなモンスターが居たかも把握できるし、

スマホの存在はこのギルド支部にとって得になるだろう…!


………そう、思っていた。


1階で草木に染まった緑スライムを撮影し、

2階で森林に居がちな桜ビートルから逃げ、

3階でゴーレムと共生したアルラウネを興味深く観察し、

この《配信》は意義のあるものだと…感じていた中だった。


4階からちょっと様子が変わる──。


───────────────────────────


『鯨骨の森』も4階ともなると、

瘴気が濃くなり、森の明るさを覆ってきた。


先程まで一面緑の空間だったのに、ほんのりと紫じみてくる。

スマホの向こう、転生者エルフを見たらキツそうで…

ほとほとに汗が垂れ落ち、服も緩んできていた。



………と、ここでふと思い当たることがある。

もしかしてこれは転生ギャップではないかと。


人間気分でダンジョンにやって来たが、種族はエルフ。


《清浄な草木》に囲まれているまではいいが、

その草木が《瘴気や淫気》に当てられていると、

《エルフの肉体》がその影響を受けてしまうのではと…!

つまり《魔物娘の本能》が疼いているのではないかと…!



これはマズイ…!


転生者エルフは───

スマホは慣れてはいると思うが、この世界には慣れていない…!

はっ…はっ…と既に兆候が現れており、その影響は視聴者さえも…!


【なんか興奮してきた…】

【すごいの探そーぜ】

【面接官さんかわいい】などと、

スマホの向こう側にも瘴気の影響が出始めている…!


これは危険だ、止めなくては…!

だが火照った転生者エルフ相手に

スマホの窓から語りかけても焦点があっておらず、


ならばと視聴者同様、文字を書いて送ろうとしたが、

どう操作したら文字が入力されるのか分からない…!


そうしている間に───来てしまった。


スマホがぐるりと向かれた先──、

なんだなんだと見てみれば…

魔物娘みんな大好き《クラッシュ葡萄》が実っている…!


少し握っただけでも皮の中で炭酸が湧き、

砕けたゼリー状となって、

食べれば陶酔感をもたらす嗜好品…!


しかもダンジョンで出来たモノだからか一粒が大きく、

視聴者転生者もこれには大きく心が揺れ動かされる…!


【すっげー!】

【持ち帰ってきて…!】

【オカズにしたい】などなど、

盛り上がっているが、瘴気にあてられている者も居る。


「う、うん…!

 それじゃあ…これ持ち帰って

 みんなにお裾分けしちゃおうかな」


商人だが、視聴者の転生者同士でお裾分けするみたいだ。

よし、よし…仲間意識がある…これはいい傾向だぞ…!


ここが──ダンジョンの潮時だった。

転生者エルフに理性が残っているから、

これならばバッグいっぱいに持ち帰って、

余れば戦利品として売ることも出来るだろう。


この《配信》の熱も今はアレだが次第に下がり、

みんな正気を取り戻すと───思っていた。


だが………。


【5000:面接官さんと一緒に食べて!】


今まで見たことがなかった文字の装飾がポコンと出てきた。

他の文字列とは一線を画す、その異様さに…

『なんらかのスイッチ』が入る音がした。



「えっ…!5000トークンありがと~バグバグちゃん!

 女神様に申請できるよ~!」


………嫌な予感がした。

転生者エルフはあの文字列を見た途端に豹変し、

今の今まで抑えていたものが溢れ出始めている…!


きっと背中をそっと押されたようなものなのだろう。

そういう欲……魔物娘の欲が自我を上回り、

エルフの髪色に紫が混じり始めた…!



加えて、ギョロリとこちらを向き…!

今まで世界と隔絶されたと思われたこの空間に、

エルフの手がするりと入ってきて、こちらの身体が掴まれる…!


「と、トークン貰ったから…

 配信盛り上げるためには仕方ない、よね…!」


もはやこちらの意思を問いていない。

しかもスマホのスキルの影響からか、

スマホ空間から取り出されても、大きさは変わっていない…!

大きさとしては配信の片隅に居たままの3cmほどだ…!


【わ~!】

【だいたん~!】

文字列は興奮して盛り上がり、

さらにはあの装飾された文字列が…!


【3000:おっぱいで一緒に潰しながらお願いします…!】


追加の注文がやってきて転生者エルフは半狂乱。

自分が今、人間ではなく魔物娘になっているとも気付かずに…

『これが当然』とばかりに文字列のままに行動しようとした!


「えっ…えへへ、

 きっと気持ちいいからいいよね?」


「うあっ…!?」

もちろんその注文を背負わされるのは、こちらだった。

転生者エルフの巨大な乳房に『にゅるっ』と滑り込まされる…!


1階から4階まで冒険した服の中、乳の中だ。

当然汗水が滴り、小人の身体にペタペタと貼り付いた…!

しかしそこはエルフ、汗は森の香りである精油(オイル)を生成し、

ベタベタと不快感は無かったけれど…逆にそれが油断を招いた。



「ふふっ…どう?リスナーのみんな見えてる?

 私今、みんなの面接官さんを食べちゃってまーす♡」


乳をつぷんつぷんっと下から盛り上げて、

精油をたっぷたぷに見栄えが良くなるように波立てた。


【うわぁ…すっごぉ…】

【色仕掛けじゃん…やっばぁ…】

視聴者はもう鈍重と低速にふけり、

画面向こうで文字を打つ以外のことをしているらしい。



自分はというと、

精油まみれで良い香りがする上に、

もちもちのエルフ乳の海で、滑りの良いおもちゃのよう。


飛び出したりしないのは、

乳で擦り付けられた精油が重いからか、

どんない勢いがついても『ねば~っ』と、乳に重力を引かれてしまう。


そして圧迫感が四方八方から加えられ、

手で作る水鉄砲の締め撃ちのように飛ばされては、

乳でキャッチされるので、流石に目が回った。


「うっ…くぅっ…」

だがしかしそんな恥辱な目に遭ったとしても、

身体を気持ちよく擦られては反応してしまい、性欲が…!


ずるりずるりと陰茎を胸に擦り当て、

バレないように擦り当ててはいるが…


【え~♡気持ちよくなっちゃったの~?可愛い~♡】

【バレないと思っているんだ~♡】と、目ざとい…!


幸運だったのは、

視聴者が自分を含め4人だったことか。

だがスマホのスキルで

これ以上視聴者が増えるというのなら──


考えなくては──

そう、思っている最中に《クラッシュ葡萄》がやって来た…!


おっぱいの中にむにゅんと挿乳され、

『さぁこれがメインディッシュだ』とばかりに、

スマホに、視聴者に、見せびらかしてくる。



「あはっ♡リスナーのみんな、

 どっちが勝つか予想してみてね~♡」



そして───

《クラッシュ葡萄》と《小人》、

ふたつの存在を試すかのように───



おっぱいをギュッと狭め、潰しだす…!


………

………………

………………………!


───3cmの小人の身体だから、

果実の皮はボールのようなものだと思っていた。


ちょっと力を掛けただけでは破れず、

弾性のあるようなボールみたいになるんじゃないかと。


だがしかしクラッシュ葡萄に触れた瞬間、

皮の中へとずぶぶっ…と、手足が入って埋まり、

皮の中に入った場所から炭酸が溢れ、空気が纏い出す…!


パチパチ…プチプチ…

肌の表面を覆い尽くすかのように泡が取り付き、

弾ける空気の泡がなんとも奇妙な気持ちよさがあった。


その上で、乳で挟んで潰すのだ。

もはや手足どころではない。身体全身まで葡萄を擦り付け、

もう泡にまみれて、全身が破裂の刺激を絶え間なく浴びる…!


そして、最初に音を上げたのは…クラッシュ葡萄の方だった。

乳に挟まれ、擦らされただけで皮がヒダヒダにちぎれ崩れ、

もう中と外が分からないくらいにグズグズのゼリー状に。


比較実験にされた自分はこの光景を見て、

自分も皮が剥がれるのではと『サーッ』とはなった。

手加減はしている、バフはかけていると知りながらも。


ただ…そのように血の気が引いても、

快楽の波が寄せられたらすぐに、ほだされてしまう。


おっぱいに『くにゅっ』ともみくちゃにされるだけでも、

身体がビクンと跳ねて、気絶しそうになる…!

射精を我慢しているが…もうダメだ!


【いけえええ!】

【やれええええ!】

【500:フィニッシュは舌で!】


もう視聴者を律していた転生者エルフは存在せず、

文字列に誘導されるまま、命令を聞き…!



ベロンと、これみよがしに舌を出す。

スマホをペロリと舐め取るほどまでに下から上に舐め回し…!

スマホよりも小さな存在の小人を…舐め取りにかかった…!


胸に溜まった果汁ごと…!

べろりと舌をお椀型にしながら、ズズーッ吸い上げ…!

小人の身体が草食のエルフの舌に這って、刺激を受ける…!


「あっ…ぐぐぅっ…!」

耐えていた性欲、陰茎を舌に押し当てられて限界だった。

だが…だが…!

射精している光景なんて、他人に見せていいもんじゃない…!

せめて、スマホに映らないように…!



スマホの画面を確認して、映らないように調整しようとした。




だが───画面内には、二本の指が。

まるでこちらの射精の瞬間をベストショットとするように、

エルフの舌に無理矢理押し当て、視聴者サービスするように…!


「や、やめっ…!」

こちらの体を動かして───!

そこで『グイッ』押し付けられたら、そこで終わり…!

画面の中の小人は絶頂を向かえたのか、ビクンと跳ね…!



「んへ~♡」

───白い液体付きの舌が画面を埋め尽くした。



………

………………

………………………。


やってしまったという気持ちと、

見られてしまったという気持ちが複雑に絡み合い、

スマホの配信の文字列を見るだけでカーッと顔が熱くなる。


もう、どうにでもなってしまえと身体を投げ出し、

哀れな小人としてのスタンスを取ろうとしていた。

だが──少しは考えたほうがよかったのだ、自分の運命を。



疲労困憊で疲れている身体が

ゆっくり…ゆっくりと持ち上がり…

「え…!いや、食べるって性的な意味じゃ…!?」


喉の奥へと運び込まれ、

食道に手をついた時には後の祭り。


『今何が起こっているか』把握していない

陶酔感に満ちた転生者エルフをスマホで見ながら…

喉の奥へと、コクリ…コクリ…と、呑まれたのだった。


──────────────────────────


【エルフは草食だから溶けないんじゃない?】

【でもこの前エルフの子が唐揚げ食べてたの見たよ】



転生者エルフはあの後、寝落ちしてしまい、

自分はというと胃の中で、ぼう…っとスマホを眺めていた。


画面には気持ちよさそうな顔で寝ているエルフの姿が見える。

視聴者は小人が溶かされていないか心配していたが、

まぁ…現状溶けている感じはないし大丈夫なのだろう。


スマホも文字は打てないけれど

絵文字は打てるようになってきた。

視聴者も安心させることが出来たし、後は起きるのを待つだけ。


………。


(このエルフの中に自分は居るんだよな…)

画面の中では腹を出したエルフが眠っている。

おそらく自分が居るだろうその腹は、スレンダー然としてて、

自分は腹も膨らませられない存在なのかと、今一度実感する。


ぐぐぐっ…と、

胃を、腹を押しても画面内ではピクリとも動かず、

『ん~っ♡』と、報復とばかりに寝転びが起きれば、

胃液とともにグルングルンと転がされ、小人の無力さを知る。


………………………

………………

………。


さて、どうしよっかなぁ…

スマホの利便性は確かに実感できたが、

こうも友達、視聴者を巻き込むほどとは思わなかった。


こうなれば世界に広めず、

このギルドで隠して使ったほうがいいのかも…


………と、そんな時だった。

ヴヴヴッとスマホが鳴りだしたかと思いきや、

なんらかのマークが出てきて………

多分押せばいいのだろうと、色がついている部分を押した。


するとどうだろう、スマホから声が湧き出て──、

この声は───前に相談した転生者だ!


「もしもし…あの、見ましたよ。配信。

 私もああいう風にいじめたいな~…なんて」

確実に視聴者だったのだろう、そんなセリフが聞こえてきた。


そして次々と画面に送り込まれるメッセージ達…!

そのいずれもが前に面接した転生者たちだった…!


ぽちゃん…ぽちゃん…

胃の中をスマホの明かりで照らす中、

どうしたら転生者を満足させることができるかと、

心音鳴りはするが静かな空間の中、思い耽ったのだった。

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小人と、お風呂と、水泳帽

夕食も終わってまったりと。

「今日のお好み焼きは上手くできたな~」

なんて横になりながら自画自賛をしながら、


お風呂の時間はまだだし、

ちょっとゲームをしてようかと、思っていた時だった。




階段下から「ちょっとー!」と呼び出され、

なんだなんだと行ってみれば…


こんな時間にもかかわらず…

叔母さんは化粧をして、スーツをピシッと着ていた。


「………え、なにこれ」


「ちょっと仕事でトラブったっぽくてー!

 ユグのこと、お風呂に入れて寝かしといて!」


「えぇ~………」


「居候は、家族の協力を惜しまないー!」


「いやぁそうじゃなくて…

 ユグ子ってもういい歳じゃ…」


「襲わないし、襲えないでしょ?」


「………………………」


「あ、ほら、

 アイスでも買ってきてあげるからさ~!」


「分かった、分かったから…」


もう母親公認の仲だと思うことにしよう。

それに母子家庭だから、協力できるなら協力したい。


行ってきまーす!と、

叔母さんが慌ただしく飛び出せば、

もうこの家には自分とユグ子だけ。

そうなると…大人としての責任感がジワりと湧いてきた。

………突然のことだったが、役割を果たすことにしよう。


───と、ユグ子を探しに行こうとした。

しかし、こんな大声での会話を気取られていないハズもなく…!


「あ、あの…お兄様。

 私とお風呂入るの、嫌なのですか…?」


なにかを勘違いしたのか、ユグ子は───

柱の横で泣きそうな目をしながらプルプルと震えていた。


金髪でふわっとしている、高貴そうな髪型。

身長はこちらのみぞおちほど、120あるかどうかくらい。

そんな存在が、泣きそうな顔をしていたら──庇護欲が増大する!


「ううん、お兄さんは別にユグ子を嫌いになってないよ~」


「それじゃあ…

 お風呂、一緒に入ってくれますよね?」


「え、ええと…」


別に風呂に一緒に入れとは言われていないし、

ちゃっちゃか、身体でも洗って、

脱衣所でスマホでも見ながら監視してればいいと───。


──────────────────────────────


「お兄様、一緒に入るの久しぶりですね!」


「そ、そうだね…」


潤んだ目を向けられて、

子供お得意の『して欲しい』光線には勝てなかったのだった。


身体を洗いっこして、汗水を流し終えればもう逃げられない。

自分が先に入り、ユグ子はこちらに乗ってきて………。

足の間に、小さい身体が挟まった。


『一応』親族だから、小さい子だから、意識しないようにしているが…

時たま身体をこちらに寄せて、肌と肌が触れあえばビクッと震えている。


「ふふふっお兄様の身体ガッシリしてる~!」


「ははっ…もう大人の身体だからな~!」


大人の男の身体だから…

もう、近くに居られないんだぞ~と、

力こぶしを出し、やんわりオーラを出してみるが、

ユグ子はキャイキャイと筋肉を触り、

ちびっ子らしく笑って、こちらの意図に気付かない…。



………。

もしかしたら、心配し過ぎか?

そのうちきっと成長し、男子とも距離を取ったり、

自然自然と自分に対しても適切な距離感を取ったり。


う~ん…そう考えると、意識するのも野暮なのかも。

あっちがお兄さんとして求めてくるのなら、

こっちもお兄さんとして対応して…。


お風呂の熱で温まりながらそんな事をぼ~っと考えていた。

この頃になればもう、

ユグ子を女の子として見ることはなくなり、

ただ家族として一緒にお風呂に入る仲に──…?



なにか、ふわっと感じた。

………夏の学校らしき香りがする。

スンと嗅いでみると…ああ、塩素だこれは。


「うん…?もしかしてプール入った?」


「はい!今日は温水プールだったんですよ!」


「へ~、いいなぁ…」


もうそんな季節か。早いものだなぁ…

あんなに小さかった子が

学校行ってプールに入る、だなんて。

ちょっと感傷に浸ってみたり…してみた。


けれども、自分はそれ以外に気をかけるべきだったのだ。

今しがた、ポロッと失言してしまったことを───!



ユグ子はそれを聞いた途端に、

くるりとこちらを向いて、にんまり顔。

『なんかいいことあった?』と聞こうとしたが、

その笑みに少々、悪戯ゴコロが混じっているのが見え───!



「では、温水プールに入れてあげます!」と、

こちらの身体に触って『いつもの』事をしでかした───!




「あ───…」

やっと気付き、声を出すのと同時に、世界が変わる。

これは…ユグ子が持つ魔法の力の《縮小化》だ…!

了承も無しに相手に使うなとあれだけ母親に言われているのに…!


風呂に浸けていた下半身がグッと重くなる。

さっきまで浮きのように感じていたユグ子の重さをずぷっと感じ、

足をニュルンと引かせれば、肌を感じてちょっとドキドキした。


だがそのドキドキも命の危険を感じるものになりつつある。

もう、足は風呂の底に到達せず、

荒れ狂う風呂の中のお湯は…

ユグ子を支えにしなければ耐えられないほど…!



「ふふふっ…」

思い思いにバタバタと泳ぎ、

ユグ子の腹に抱きついてはみたが…

『肌』というより『肉』を感じ、

ふにゅんと柔らかくなる部分に手を押し込めば分かってしまった。



「あっ…ふふっ赤ちゃんみたいです」

ユグ子の膨らみかけのおっぱいだった…

ゴメン…!と、手をひこうとしたものの、

押し付けられ…「危ないですよ!」と逆に躾けられる!



そして、

体温を感じながら…

おっぱいに埋まりながら…

だんだんと縮まり続けて…

ようやく縮小化が止まったら──ユグ子の手の平の中だった。



ちびっ子特有の体温をぽかぽかと感じ、

身体を寄せれば水分のまま凹む指が、なんとも可愛らしい。


だが───、


「お母さん言ってたろー、人のこと勝手に縮めちゃダメだって」


「ふふっ…

 お母さん居ないからいいじゃないですか~

 あとお兄さんも内緒にしてくれますよね?」


「う~ん…」


最近こちらに対して

魔法を使うのをためらわなくなってきた。


流石に叱った方がいいんじゃないかと思ったのだけれど…

上に見えるはユグ子の巨体。

こちらなんてペロリとひと呑みできるほどの大きさで…

しかも風呂の中に入っているから、

湯船に取り残されたまま上がられたら…


なんて考えると、

『今は』注意はしてはいけないと、分かった。



「うん、まぁいっか。

 大きいお風呂入りたかったし」


「お兄様、小さくなるの好きですからね~」


「それだけはお母さんに言わないでね」


………いわばこれはユグ子との秘密の関係。

バレてしまえば…まぁなにもないだろうが、

『わ~縮小フェチだ~』とからかわれるのも見えている。


それだけをお互い約束して、

秘密の風呂の時間を過ごしてゆく───……。



「よっ…!」


「わっ…!お兄様って水に浮くの上手いですね…!」


「あーこれは…コツもあるんだけど、

 小さくなってるからアメンボみたいに表面張力で…」


いかがわしい気分にならないよう、

ユグ子のおもちゃになることを務めた。

お湯の上にぷかぷかと浮けば温水プール気分。


それに合わせてか、ユグ子も…

ガチャガチャと《ビニールのアヒル》だったり、

キャラモノの《浮き上がる船》だったりを取り出し、

もうお風呂はおもちゃの運動会みたいになってしまった。


そんな時だった───。


「あ───!」と、

なにか思い出したかのように素っ頓狂な声を上げ、

なんだなんだと観察をしていれば…

なにやら脱衣所から《布》を取り出した。


いや、アレは───

水泳帽じゃないのか…?


「学校で習ったんです…!」

得意気な顔、満面の笑顔で、

習ったことを披露しようとするユグ子。


お風呂の湯めがけて帽子をドームのように立て、浮かせた。

「クラゲさんです…!」「お~…!」


なんともまあ微笑ましい事を学んだものだ。

そういえば自分もそんな事を学んだ記憶が…

水泳帽をクラゲに見立てるのはどこでもやってることなのだろうか?


懐かしさが湧いて、しみじみと身に沁みる。

自分もこんな風に周りの人に支えられてきたんだなぁ…って、

感傷にまたもや浸っていたから───気付かなかった。



赤いクラゲがこちらを狙って、迫ってきていることに…!


「ふははっ、食べちゃうぞ~」

いたずらっぽい悪役みたいな声を聞いた時には、遅かった。


巨大な水泳帽がつつ~っと近寄り、こちらを包み込み…!

『もぐっ』と、覆いかぶされば…

風呂の空間から一転、別の空間に…!



「うわっ───!」

流石にびっくりとした声が出た。

先程までの反響する風呂とは異なり、

かまくらみたいな閉所で、声は出たまま聞こえる。


だから…入れられた事自体にビックリとはしたが、

なんだか秘密基地に入った安心感がある。


いつもと違う感じだ───。

巨大な世界に小人が放り込まれ、

声を出せばどこまでも広がるあの感じが、ない。

なんだか妙な気分、縮小化していないみたいだ。


ただ───、

いたずらっ子の手にかかればこんな空間なんて、

簡単に巨人の手中の中だと分からされてしまう…!


「ふふっ…お兄様のこと、

 食べてしまいました~見えるかな~?」


赤い水泳帽の繊維の隙間から…

巨大な目がギョロリと覗き込んできた。


……………………………ちょっと怖い。


気分的にはもう、どっかの海際の洞窟気分。

ぽちゃぽちゃと波が立ち、じっとりと蒸れている。

そんなリラックスとした空間を覗き込んでくるものだから、


本当に怪獣に覗き込まれたような気分になった。



「はっははっ…

 食べられちゃった~。助けてよ~」


とりあえず、ノッてはみた。

ある程度付き合ってもいいだろうと。

その態度に気付いたのか、ユグ子はからかいモードに入り…


「お母さん言ってました~。

 食べ物はモグモグして食べないといけないんですよ~?」


なんと、咀嚼してきたのである──!


水泳帽をクラゲの形にしたまま、

ぐしゅっと空間を挟んで、

こちらをもぐもぐと咀嚼する───!


「うわーっ!」

魔法の力によって、

身体の丈夫さは保証されている。

だからある程度弄ばれてやろうと…思っていた。


だが…そう、ここは風呂の中。

お互い裸のまま入っており、そんな部分に布が擦れれば…!


「ひぅっ───!」

こちらの肌に水泳帽が塗りたくられて、ビクッとなる…!

全身をこねくり回されれば《敏感な部分》も擦られて…!



ッッッ!!!!

快感が全身に巡って気持ち良い…!

こんな事してはいけないと分かっているのに、

身体は、腰は、水泳帽を離さないようにキュッと押さえつけ、

自らの欲を貪るために───股間を擦り付けていた…!


「あははっ…獲物らしくビクビクしてる~!」


ユグ子の水泳帽だぞ…!分かってんのか…!

そう、自分を叱責し、動きを止めようとしたものの、

巨大な手が『もぐもぐ』とこちらを咀嚼すれば同じだった…!


塩素の香りがする…!

足のつくプールでしか泳いでいない年齢の香りがする…!

それらをまとめて身体に刷り込まれれば…耐えられるはずもなかった。


「はぁっ…お兄様。

 私の水泳帽なんかに負けてしまうお兄様…」

まるで見透かしているかのように、声が聞こえる。


『まさか、見えているのか』だなんて、

『性的な事に興味あるのか』だなんて、思いたくなかった。

だからこれは自分の怠慢、

欲に負けた哀れな小人という立場を受け入れ…


速やかに───屈しようとした。

こんな痴態を見られる前に、早く───!


ぐちゅりっと、

水泳帽の布がひしめき合う布の群れへと股間を突き出し、挟ませる。

壁はしっとり濡れており、生物のように思えて…フェチが加速する!


腰を振っていることを知られぬように、

「たすけて~!!!」なんて大げさに言って…!



「ダメですよ~!」と、

ユグ子に言われた瞬間、それは来た。


水泳帽ごと、こちらを雑巾絞りのように掴まれる。

全身が布に密着し、圧縮される節々から、

水泳帽越しの小さくとも巨大なお手々を感じられ…!

体温と混じった水泳帽の水分が身体に絡まれば…!


──────ッ!!!!!


水泳帽に、射精してしまった。小人が。


あれほど手を出さないだろうと思っていたのに、

縮小化されていじめられれば、

あっさりと負けてしまう自分に…ちょっと自己嫌悪する。



(ああ…もう、どうにでもしてくれ…)


贖罪するかのように、身体を投げ出した。

一気にぐったりと力が抜け、もうユグ子の思うがまま。

すると『ぎゅっ♡ぎゅっ♡』と、煽るように咀嚼を始め…


「まだまだ…いじめちゃいますよ~♡」

なんて言われながら第二ラウンドが始まったのだった。


────────────────────────────


あれから──────。

流石に申し訳無くて買った、新しい水泳帽を。



「え……と、ありがとうございます?」


「お、おう…!

 学校で使うものだし、

 ちゃんとした物使わないとな…!」


ちょっと不思議な顔をしていたが…

まぁ、バレていないと思ってはいる…

いや絶対バレていない…あの時のことも言われてないし!



ただ…

ユグ子が水泳帽を受け取った瞬間、クスッと笑った。


「あの帽子は、お兄様専用のものですものね♡」


「──ッ!」


ビクッと、身体が震えたが…

バレているのかどうかも聞くこともできず…


「また、お母さんが居ない時に…!」と、

当たり前のように約束をかわされたのだった。

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支配されたい牛娘のための首輪

目の前に居た相手を、見ようとはした。


椅子に座ったものの、テーブルの上まで視線が届かなくて、

だからとテーブルに乗って向かい合ったわけだが…

この大きさから《牛のお姉さん》を見上げると…


牛娘らしくおっぱいをテーブルに乗せ、のしっとしている。

テーブルに重力を任せた乳肉は真横に垂れて、

白い布地の服だからかクッションのようだ。


「………?なぁに、なにかあったかな~?」


「あ、いえ、ちょっとこの小ささに慣れなくって…」


色々と、デカくて、目に毒で───。

こんな目を向けてはいけないと、目を逸らした。

だからと逆に目線を下げれば、そこには───


ハンカチのブラジャーで包まれた、

《たっぷりと肥えた自分のおっぱい》が目に映って、

『これが自分のモノなのか』と今一度思い知らされ、

恥ずかしく──どこに目線を向ければいいか右往左往。


「ええっと…じゃあ、ミルク…飲まない?

 ウチの牧場で採れたものだから美味しいわよ~?」


「う、う~ん…話の後でで…」


そんなドギマギとした空間だったが…

牛のお姉さんの目を見ると、

真剣ながらも優しい目をしていて、

流石にこちらも『本題』に入らなければならぬと感じ、


がんばって視線を合わせて───目が合った。


「えぇっと…

 それじゃあ、教えてくれる?

 牛娘化した時の状況とか…?」


「やっぱり…全部話さないといけませんか?」


「う~ん…ちょっと…

 変化過程も興味があるカンジかも~?」


テーブルに座っていたこちらに手を回し、

クイッとおっぱいクッションに寄せてきた…!

まるで『もう女の子同士だから大丈夫だよ』という風に、

その上『もう同種族なんだし』と仲間意識も感じられて、

お互いの乳同士を合わせれば…共感せずにはいられない!


若干ズルい感じだ。

牧場主というのはみんなこうなのだろうか?

こんなことをされたら、

柔らかいクッションも相まって、心を許してしまう。


そして、身体の緊張がほぐれれば、

次第に心も整いつつあり…


「だ、誰にも言わないで…くださいね?」


今までに、なにがあったかを話した───…。


──────────────────────

─────────────────

───────────


見ただけで───

狂ってしまったようだった、自分は──。


古城のダンジョンから帰ってきた宿の中。

さぁ戦利品でも物色しようかとバッグの中を漁っている中…。


《なんの変哲も無い首輪》がポロッと零れ落ちて、

『おや?こんな物拾ったかな…?』

というくらいの認識で、どこで拾ったか忘れるほどのもの。


記憶を辿れば~……確か、馬小屋の辺りで拾ったハズだ。

『牧羊犬でも居たのか?』と獣のアニマを感じるだけで、

特に価値を見出さなかったのだが…

なぜだか無性に無視できなくて、拾った事を今さら思い出した。


───今思えば、その頃から受けていた気がする、『精神汚染』を。



「これ、古代文字か…?」

改めて首輪を見ると名札のようなものではなく、

なにやら番号らしき縦線が引かれ、ペットというより家畜のモノ。


「うわっ…!」

なぞってみると……青白い魔力が灯り、刻印される!

チキチキと繊維同士が交互に縫われ、数字が見るからに増大し…!


──────着けたくなった、それを。



「あっ…………あぁっ…これは…」

あからさまにヤバイものだ、そう分かっていても…

これを着けなければ収まりが悪い気がする…!


首を締められた窮屈感に支配され、

首に革を当てれば火照った部分に氷を当てたような気持ちよさ。

首へと自動で首輪が巻き付くのにも気付かず、うっとりとして…



首輪がちょっと小さくて少し苦しかったが………

苦しくならないように、まるで自ら望んだかのように、

────────────────身体が変化する…!



じわじわと纏わりつく…

キュッと締まりつつある首輪から、

頭にかけて魔力の膜がスポッと被されて…

そこが侵食されれば、たちまち周囲に影響が…!


髪が…スラリと伸びてきた…!

冒険者らしく普通に整えていた髪が、

今まで『溜め込んでいた分』だというのか、

堰を切ったようにうねりながら腰まで流れる…!


しかも奇妙にも、その髪は『髪自体』が変化しているのか、

冒険の砂風で荒れた髪質だったにも関わらず、

キュッと芯が通って締まり整うのだ、先端部分までも…!


「ぅわっ…なんだ…!?」

前髪がボサボサになって前が見えにくい、

植物に絡まったかのように感じるけれど、

触ってみれば、これは自分の髪の毛だ…!


しかも髪が伸びただけではない。

頭の思考にぼや~っと、もやがかかり…

陶酔感から…ふつふつと身体が熱くなって、

免疫力…いや、魔力抵抗値が減少する予感が…!


じんわり温かくなるにつれて、身体の異変が目立ってきた。

ヘソの下、アニマ(生魔)が生成されるという丹田から、

今まで味わったことのないような別種のアニマが溢れ出す。

自分とは違う、他の人、しかも別種が持つアニマが身を染めて…!


……

………。


だんだん…分かってきた。

自分の『本当の身体』は『これ』ではないと、


「ち、ちがう…!」頭で否定はすれども、

肉体は染め上げるアニマに従い、機能的に作り変える…!



別種のアニマが《正当でない身体》を否定する…!

最初に告げられた大いなる違いは、まず《性別》だった。


へその下、丹田に近い部分、つまりは股から変わるのだ。

男のシンボルが水風呂に入った時のようにシュッと縮まる、

ここまではいつもと同じ感覚だったのだが…それがいつまでも続く。


今まで袋のように形を保っていた部分が溶けるように柔らかくなり、

柔軟性が高まれば、身体の中へと、ニュルンと入る…!


「うひっ───!」

思わず甲高い声が出てしまった。

当然だ、外部に出していた臓器が体内に沈み込んだのだから。

だが、ゴロゴロと体内に埋め込まれるものの、

『異物感』を感じるわけでもなく、なぜか安心感を感じてしまう!



あるべき場所へ戻ったかのような──!


また、陰茎も小さく成り果て、

もう股間にできた亀裂の中に身を隠すように。

そうなってしまったら…股間はスッキリと綺麗なものだった…。


次に───。

男の象徴が消えれば、全体的な性の変化が始まった。

自分のアニマが培ってきた身体が、

別種のアニマが住みやすいように身体を作り変える。


全体的に柔らかく、ふんわりと。

冒険に挑む精悍さ溢れる身体付きよりも、

牧場で怠惰に飼育される身体へと堕ちてゆく…!


剣を振るう腕や、バッグに耐えうる足腰が、

バッグも持ち上げられない腕、昼寝を貪るもちっとした足腰に。


「せ、性転換だ、これっ………」

《女の子》っぽい声を出し、確信したときにはもう遅かった。

解呪も何も間に合わず、アニマに侵されるまま受け入れる。

そうなればもう、へなへなとベッドに転んでしまい………。

熱にうなされたような格好のまま、熱が引くのを待つしか無かった。



だが、その格好こそが───。

自分の『一番の変化』を受けやすい体勢となったのだ。


下のシャツが…パツパツと張り、

『ああっ…性転換してるから、胸、出さなきゃ…』

なんて冒険者然として《状態異常》に対処するように…


冷静に………

シャツをめくった、ハズだった………


『ちょっと…胸が大きくなっていても、状態異常。

 腫れた患部のようなものだ』と、自分に言い聞かせて。



けれど…シャツをめくった瞬間に見てしまった。

《自分のモノ》がどうなっているかを…!


最初見た印象は、肌が綺麗になっているなというくらい。

白い餅のように、硬さよりも柔らかさを優先した肌みたいな。


けれども…そのおっぱいの白さを構成しているものが、

奥に潜むものが、体液だと分かった時に…

得体の知らなさが思考を貫いた───!


おっぱい…ミルクが…!充填されつつある…!


乳首の先から、

初乳のように透明な体液がにゅっと、

表面張力で張り付きつつあるものの…


《透明な液体》に煙のように白い体液が混ざり、

その容量が先っぽの雫を満たした時、

『自分が母乳を出した』のだと、理解した。



「えっ………♡なんだよこれ………♡」

乳首の先がジンジンする。熱を持って、こそばゆい。

なけなしのプライドで、胸に力を込めて抑えているものの…


『乳首をキュッと締めて、おっぱいを出さない』などという、

男の頃では絶対に知り得なかった快感に、酔いそうだ…!


母乳の噴出を───

我慢をする方法なんて知らない、

『力の入れ所』なんて知らないはずなのに、

《別種のアニマ》によって作り変えられた身体は、

とうに知っていたかのように、本能のまま乳首の栓を締め…


男の身体から、女の身体に変化したことを、思い知らされた。



ただ…そんな溢れる母乳が堰き止められたら…

どうなるか───なんて、一目瞭然だった。



「あっ…あぁっ…♡」


乳が…肥大化してゆく。

ベッドに寝転んだ自分の身体に、

『ずしり』と重しが乗っかり、左右にまろび出て、

シャツが乳の巨大さにどぷんっと負けてまくられ、

腰まで到達しようかというところで…止まったものの…



「ど、どうすんだよこれぇ………♡」

もはや両腕で下乳から抱えて、

やっと安定して歩けるくらいの《大きさ》、

とても人目にさらすわけにもいかないほど…


街中の魔物娘は多分、気にしないだろうが…

男の自分は…一生モノの思い出となってしまうだろう。


………………………………。


だが───。

どこか、誇らしかった。


そんな感情がじわじわと湧く、

おっぱいが大きくなって嬉しいことなんてあるはずないのに。

《別種のアニマ》が女の身体になった変化を祝福している…!



ま、マズイ…!

このままでは考えも塗り替えられてしまう…!

そう思って、急いで起き上がろうとしたのだが………!



………二度目の《波》が始まった。


今度は《別種のアニマ》と同じ姿になるように…!


むずむずと…くすぐったい…

『耳』に該当する部分に、こそばゆさを感じ、

いつもの場所を触ってみると…そこには耳は存在しない!!!


ヒヤッ──とした……が、

「あっ……あーー…」

確かに顔の横には無いが…『斜め上』にはある!

髪を分け、くるりと筒のように反り立っていた…!


触ってみると、柔らかな耳というよりは、

《毛皮》に包まれた感触に近く──

だんだんと理解しつつあった《別種のアニマ》の正体を。


その予想通りに、次の変化が始まる。


尻の上、尾てい骨の部分から、

皮が伸びるようにしてニュッと突起が出てくる。

触ってみたら、もう毛が生えたのかフサフサとしてて、

『ビクッ』とこそばゆく感じれば、その突起もピョコンと反応する!



尻尾が生えてしまった───…。

間違いない、これは《獣人のアニマ》…

しかも、今までの変化からして───…!



メス化した、身体。腰ほどもある超乳。

くるりとした耳、フサフサの尻尾とくれば───!


最後にその象徴とばかりの変化が起きる…!


頭の横から、グググッとどこから集まってきたか骨が生え、

少し湾曲しながら、真上にグイーッと伸びてゆく。

しかしそれは戦闘用の角というよりは、名残のようなもの。

安寧な生活を受容したがために、短く、可愛らしい。


触ればそれは───

間違いなく《牛娘》のモノ。

《別種のアニマ》の正体は牛娘だったのである。


……

………。


本当なら、恥ずかしさで頭がおかしくなりそうだった。

男の自分に巨大なおっぱいが生えて、牛娘になるなんて。

母乳もたぷたぷと蓄えており、こんな姿他の人には見せられない。


───だが、不思議とおっぱいが巨大になって悪い気はしなかった。

先程と同様誇らしく、これが自分の姿だと認知している…!


これはいわゆる《牛娘という種族の一種の性質》だ。


おっぱいが大きければ大きいほど、

おっぱいが出せれば出せるほど種族として偉く、


その影響を自分が受けているのだと、ほんのりと感じた。



「───教会に行って、解呪しないと」

牛娘のアニマは祝福すれど、

自分のアニマは染め上げられるのを良しとしない。


恥ずかしさが無いのなら、逆に好都合だ。

ローブでも着て、冷静に立ち回れば…

人間に戻った時も恥ずかしさなど一瞬で済むであろう。



「………よし、大丈夫」

変化し終えたからか、

思ったよりも思考が透き通っている。

未だ変化の快感にビクついてはいるが…

タオルで汗水を拭いて、サッパリすれば…


───冷静なまま、人間に戻れると思っていた。


だが、来てしまったのだ。《第三波》が。

《女体化》《牛娘化》を経て、次に来たのは───!


首輪がギシギシと締まる。

それに合わせて身体が《首輪に合う》ように変化する───!

最後の最後、この身を掌握するための術は《家畜化》だった!



「うっ───くっ───!」

首輪によって首が絞まり、息が細くなる。

だがそれで絞まりきってしまうことなんてなく──…


身体が首輪に合うように『縮み』だした。


世界が巨大になり、自分は縮む。

寝転んで見える天井が…宮殿の丸天井のよう。

興奮しないようにと、安静に眺めていたのだけれど…

視界が、服に阻まれるほど縮んでしまえば、流石に焦った。


服がこんもりと自分に乗っかり、布団のよう。

だがそれも布団レベルでは済まなくなって…!


するすると両手両足、胴体が縮み、

服がこちらの凹凸ではなく、

服の皺の『うねり』によって形作られる段階になれば、

じわじわと自分がどれだけ縮んだか…分かるようになってきた。


おそらく…子猫ほどの小ささ。


子猫が甘える時みたく、

シャツの首元から服に入るくらいまで

小さくなったのだと、首元の穴を見て、分かった。


………………。


服という洞窟の中、自分の香りとは別に、甘い香りが包んでくる。

おっぱいがデカくなり母乳が湧き出し、漏れたミルクの香り。

それがシャツにシトシトと吸い付き、垂れている…


さながら布でミルクをこし取った乳白色で、

チーズを作る時のようにポタポタと雫が溢れ落ち…


自分が《チーズを生産できる存在》へと、

《家畜化》したのだとを今一度実感したのだった。


──────────────────────────────



「それで、ハンカチを纏ってやってきたんですけど…」


そこでようやく…

話し終えた疲れからか喉が渇いて

《牛のお姉さん》から出されたミルクを飲んだ。

『ぐいっ…』と、飲み込めば甘さから心が軽くなる。


ただそれは糖分補給からというより…

自分よりも《上の存在》、

《母》を感じたからだというのは…別に、言わなくてもいっか。



《牛のお姉さん》はうんうんと話を咀嚼して…

おそらく思い当たることがあったのか、こちらの首輪を指差した。



「多分それね~、人間を牛娘にしてペットにする道具。

 昔のサキュバスの貴族は気に入った人間を牛娘にして、

 水筒みたいに鷲掴みにして飲んでたらしいんだよ~?」


「そ、そうなんですか…?」


なんて──迷惑な奴らだ。

確かにサキュバスはアニマを吸いやすいように、

人間を変化させると聞いたことはあるが…牛娘にするとは。


しかもペット扱い兼、水筒代わりとは…

ダンジョンの向こう側に行った人間に同情する…


「あぁ…あと、それはきっと未使用品じゃないかな~?

 馬小屋にあったって言ってたでしょ?

 他にも人間を家畜化するために、予備を作ってたのかも~」


「へ、へ~…」


「これ結構いい感じのアーティファクトだよ?

 冒険者ギルドに持っていけばいいお金になるかも」


確かに…アニマを変換できるとなれば、結構な値段で売れるだろう。

今はまだ呪われているらしく外れないが…


………………。

ただ、それより気がかりなのは

《サキュバスが人間を家畜化》していたということ。


もうサキュバスは現世には残っておらず、

ダンジョンか《向こう側》くらいにしか居ないが…

早いとこ…この首輪を取り除いて、隷属の証から脱したい。


「で、あの…元に戻る方法なんですけど…」


そして、本題に。

牛娘のことなら、牛娘に。

『なにか方法を知っているなら…』と、


《牛のお姉さん》に目線を向けていたら

ゴソゴソと牧場道具を取り出し…。


ゴロンと、テーブルに乗せた。


………一瞬、それがなにか分からなかった。

なにかのチューブがくっ付いている吸盤のような。

だが、チューブの先の方向を見ればミルクタンクが見え、

なにが行われようとしているのか───すぐに分かった!


《搾乳器》で搾乳しようとしている───!


「おっぱい搾り取ればすぐに元に戻りますからね~?」


「う、嘘………ですよね?」


「牛娘のアニマでそうなっているのなら…

 母乳にして出せば、その間だけ首輪も外れるハズですよ~?」


「い、いや…そういう話じゃなくて…!」


男の自分が、おっぱいを出すハメになるなんて…!

『悪くはないんじゃないの?』と、牛娘のアニマが囁くが、

まだ自分のアニマは残っており、抵抗することが出来る…!



「す、すみません…この話は無かったことに…」


「えぇ~?大丈夫!優しくしてあげるから~」


「い、いえ…」


ダメだ………。

ここに居てはおかしくなってしまう…。

やっぱり教会で解呪を施してもらうしか…!



ただ、その瞬間───。

『チリン、チリーン』という鈴の音が聞こえ、

逃げ出そうとしていたこの身体が──硬直する。


石のように固まる…という感じではなく、

家から外出する準備が出来ていない、という風に。


『チリン、チリーン』

音を響かせていたのは《牛のお姉さん》だった。

カウベルを得意気に揺らし、誘うかのように…

その姿を見た瞬間、ボッと顔が紅潮し、火が出る…!


カウベルの音色を聞いただけで…

自分はまるで手持ち無沙汰、

いや、それ以上の『衣服を着ていない』感覚に…!

所持していない事自体に《恥ずかしさ》が湧いてくる…!


「な、なんだこれ…!」


「ふふっ…これが欲しいんでしょ~」


「そ、それは…」


欲しかった。

あの重さのチリチリを首に垂らし、

自分のモノだと胸を張って言いたかった…!


《家畜化》による精神汚染の結果だと分かっていても…!

カウベルの音色だけで、欲求ばかりが湧いてきてしまい…!


「はい、どーぞ♡」


「うっ………欲しいことは欲しい…!」


黄色い声を出しながら、享受してしまった、家畜化を。

『どこに居るか』というプライベートな情報を、

なんの交換材料も提示せず、明け渡した…!


これが家畜化の呪い───!

言いなりになるのが気持ち良い───!



た、ただ…!

まだ、自分にはプライドがある…!

人間として、そこだけは譲れない…!

底意地だけはある方だぞ、自分は…!


「や、やめてください…!

 試してますよね、家畜化の効果を…!」


「ふふっ…

 そうは言っても嬉しそう~

 そうだよね~カウベルの音、気持ちいいよね~」


「ち、ちが………!」


「ううん、違ってないよ?

 じゃあ、なんでここに来たのかな?

 最初から教会に行けばよかったよね?」


「──────ッ!」


「キミはね、搾られるためにここに来たの。

 搾られれば良いことあるって身体が分かってるんだよ?」



………………………確かにその通りだった。


最初は確かに《教会》へと行く予定だった。

ただなぜか分からないが《牧場》へと来てしまい…



いや、そうじゃない…!

テーブルに転がった搾乳機をチラリと見れば、

自分の欲していたものが何かと分かって、ゴクリを息を呑む。


そして、痛感させられた。

───自分は、ここに搾られにきたのだと。


──────────────────────────────



ちょうど、この身に合うカウベルだった。


バッグに付けるストラップほどの…

おもちゃみたいなカウベルだったが…

これを自分のモノと提示されると嬉しくてたまらない!


首輪に近付ければ──

自動でシュルシュルと革が絡まり、

これが本来の姿とばかりに首輪がより一層輝いた。


「うくっ───」

隷属の証だというのに、それが誇らしく、

もう、どうにでもなれと頭を垂れてうなだれるだけ。

ただ、目線を下に落とすと───

大きな胸とカウベルが見えれば、笑顔になって…自己嫌悪。



「も、もう…どうにでもしてください…」

ニヤニヤとしながら、イヤイヤとして、

よくもまぁここまで感情を混ぜれたなと感心する。


だが…そんな二面性も…

『搾乳の時間』が始まれば、一色になる───♡!



「はい♡搾りますよ~♡」

手慣れた様子で、搾乳機を見せつけてきた。

吸盤みたいな円形状、伸縮性に富んでおり、柔らかそう。


その瞬間だった───。

搾乳機の挿乳部のギュポッとした部分を見れば、

頭の中に電撃が走り『ここが自分の居るべき場所』だと…!


『本当は小さい娘のモノなんだけど~…』と、

言葉は聞こえてはいたが、自分の思考は搾乳機に吸われ…

腰ほどもあるおっぱいをよたよたと抱えながら、くっつける…!


「うぁ───っ!」

ハンカチを取り払い、乳首を丸出しにして、

搾乳機にぶつければ、家に帰ってきたような気分…!

じ~んと、心安らかになって気持ち良い…

おっぱいをクッションにうつ伏せになれば…もう起き上がれない。



「良い表情になりましたね~♡

 それでは搾っていきますよ~♡」


そんな…だらけている乳を《牛のお姉さん》は搾り出した。


左右の乳を、左右の手で、

それぞれ手の平にすっぽりと収めて…

ボールでも握るかのように…揉みほぐす!


「う"っ───!」

内臓ごと揉まれている感触、

最初こそは異物感があったが───!

これは自分の求めている感触だった───!


もにゅんもにゅんと、

『目の前』で『大きな手』により乳が揉みほぐされ、

ジワリジワリ…と、その手の温かさが伝わってくる。


手の平に乳ごと持ち上げられれば…

もう、自分が『物』になったように思えて、

家畜化された精神はそれすら嬉しく思ってしまう。


もはや我慢しているどころではない、

乳首はぷにゅっと口を開けて、

貯蔵されていた母乳を思うがままに吐き出した───!


「~~~~~ッ!」

喉から漏れ出たのは、快感に染まった女の声。

自分のではないと知りながらも、今を楽しんでしまっていた。


「まだまだ行きますよ~♡

 全部のアニマを吐いちゃってくださいね~」


言うなり、背中の筋に合わせて…

《牛のお姉さん》の舌が這い出した…!

さながらそれは仔牛に母親が舐めてスキンシップでも取るような…!


安心感と、性的快感が板挟みし、

『この人になら預けて大丈夫』と身体が反応し…!

丹田や子宮から頭に込み上げてくる命令が…!

『母乳を作れ』との命令が、全身に伝え広がった…!



………………………。

そこで、貴族のサキュバスの残酷さを思い知った。



元々が人間のアニマを変換し、凝縮させるための首輪。

小さな身にはあり過ぎるほどのアニマが詰まっており…

ペットという小ささでは足りなかったのだ…


───乳房の大きさが。


母乳を放出するために、身体が作り変えられてゆく…!

アニマを放出するための、《効率的》な身体へと…!



「あら………♡」

むくむくと、おっぱいが…

巨大な手を相手にしても収まらんばかりに大きくなる…!


今までクッションとしていたおっぱいが、もう床のよう。

自分を置き去りにして巨大化し…!

『たっぷたっぷ』と、満ち満ちて波打っていた…!



「うひっ───!」

それを見た自分の顔は───

もう、色々な感情がぐちゃぐちゃに混ざり合っていた。


男なのに、女みたいな大きなおっぱいに…

それどころか、生き物として逸脱している大きさまで…

しかしそれと同時に、牛娘の本能はどこか満足げに微笑み…



───それを、搾り取ったのだ、牛のお姉さんは。


テーブルに乗った、お餅よりも巨大な…

一斤の食パンより、ちょっと大きい乳を鷲掴みにし…

乳首をこねながら…搾乳機へと向かって噴出させる!


一気に白い液体がチューブの中を通っていって───!


「───ッン"オ"」

喉から、牛の本能が飛び出して来るようだった。

空気を鳴らしながら、鼻を通るような響かせる音。


流石にそこまで堕ちたくはないからと、声を押し潰したが…!

「~~~~~~~ッ!!!」逆に、女の声が鳴りだした。


快感でイッたかのような、喘ぎ声。

聞いただけでも顔が真っ赤になるほどの、エッチな声で…

そこで初めて、本当に自分は『メスになった』のだと、刻まれた。



だが、その初々しい声も、その時だけ。

《牛のお姉さん》はたっぷたっぷと満ちるその乳を…

パンでもこねるかのように、縦横無尽に搾りきり…


手の平に汗をかくほどまで白熱すれば、

「モ"ッ…!」と搾乳にも関わらずそんな声が出るほどの、

格闘技でもしているかのような息遣いになっていったのだった。


─────────────────────────────────


条件反射というのは、難儀なものだ。

犬がベルの音を聞いて『食事の時間』だと刷り込まれ、

聞くだけでよだれが出てしまうようになったように───。



自分は───。

カウベルの音を聞けば『搾乳の時間』だと刷り込まれてしまった。

ただやはり男の状態では、よだれなんて出るわけもなく…

脳裏の奥底で、よだれの代わりに母乳を滴らせたいと叫ばれて…


牧場の近くでカウベルを聞いてしまえば、


変身欲が湧いてくる───。



「あら~?明日、休みなの~」


「………………………はい」


もう、《牛のお姉さん》とは

誰にも言えないような仲になってしまっている。

あの《首輪》は危ないので、預けているのだが…



それを受け取った瞬間、じわりと湧いてくる。

いつの間にか首輪に刻印された自分の名前を見るたび、

《これが、自分のモノなのだ》と、誇らしく感じたのだった。

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縮小部ってなんなんだ…!

さながらそれは──

『何らかの巣箱』のように構えていた。


文化部の部室棟、料理部の片隅、食器類の棚の上に、

シールがベタベタと貼られた箱がある。

これがいわゆる…今回の騒動のもと。


「あ、あのー…先輩。

 料理部になにかご用でしょうか…?」


「いや、料理部に用があるんじゃなくて…」


「で、でしたら…

 帰ってもらえると助かるのですが…」


「いやいや…」


料理部は───

あからさまに庇っている…あの箱を。

どうやら情報通り、あそこが『部室』らしい。


小動物のような体格ながら、

虚勢を張って守ろうとする料理部には悪いが…

ずんずんと押しのけて、用件を済ませることにしよう。


「おーい、生徒会が来たぞ。

 居るのは分かってんだ、出てこ~い」


その言葉を聞きつけたか…

シールだらけの箱からドアと思われる開閉口が開き、

ヒョッコリと人形のような金髪を持つ同級生が現れた。


「え~なになに?」と、

まるで自分がなにをしたのか分かっていないという風に。

同級生だから油断しているのか、それとも彼女がギャルだからか。


まぁ…どちらでもいい。

これを見れば一目瞭然だろうと、ポケットから…


問題の書類『部活届』を取り出し──

見た瞬間にツッコミしたかったことを言い放つ──!



「縮小部ってなんなんだ…!」


──────────────────────────────


最近巷で『縮小アプリ』なるものが流行り、

おもしろおかしく社会に溶け込んでいたのを知っていたが…


まさか同級生がそのアプリに味を占めて

変な部を発足させようと企てるとは思わなかった。



自分も生徒会のひとりだ。

『変な部』というのは結構見てきた。


『天文部』のような『おぉ~青春っぽい』と感じるものから、

『TCG部』のような『通せるわけがないだろ』というものまで。


別に『同好会』くらいのお遊びサークル程度なら

どんどんやってもいいと思ってるし、各生徒の主体性に委ねる…


が、


『部活』として発足するとなると、部費が関係してくる。

それをちょいと少しばかり縮小部は拝借したいというのだ。


だが部費にも限界があるし、

学校側としても部活を選びたいわけで…


胡乱(うろん)な雰囲気を感じる『縮小部』を

そうすんなりと受け入れられるわけがなく、

『交渉役』または『断り係』として

部長のクラスメイトで生徒会の自分が選ばれたわけである。


目標は『縮小部の廃止』、

もしくは『同好会』に留めさせるくらい。

もしくは『茶道部』くらいの部費に抑えるか。


───そんな心意気でやってきたのだが、

その査定の空気を感じ取っていないからか、

縮小部の部長を眺めても、なんだかやる気を感じない。


「え~~、なんか不備あった?」


「いや…縮小部ってそもそもなに」


「縮小部っていったら縮小部でしょ?

 縮小アプリを使って放課後遊んで楽しむの」


「ん~…もっと他にない?

 俺、生徒会から部の査定に来たんだけど」


改めて提出された書類を見ると、

デカデカと『縮小部』と書かれており、

活動内容に関しては『楽しいことをする!』の直球ぶり。


そのクセ在籍メンバーは30人以上にも達し、

顧問の先生も、もうすぐ決まるらしいので、

どうにも…生徒会的には断り辛い案件だった。

───これ、本当に説得でどうにかできるもんなのか?



「とりあえず…元に戻って降りてきてくれないか?」


「え~…だったらそっちが来てよ~

 楽しいよ~小さくなるのって~!」


「いや…そんな…」


チラリと箱の中身を見たのだが、

あからさまに『女子の空間』という感じがする。

学校にも関わらずぬいぐるみを持ち込んでおり、

どこか良い匂いもしてくる…男子的には似合わなさそうだ。


それに『縮小』なんて、ちょっと恥ずかしい気がする。

背が小人ほどまで小さくなるなんて、そんな。


しかも棚の上に『箱』があるから…

他人の手を使わなければならず…

自分が小さくなったらきっと…

『料理部の子』が運ぶのだろうと予測ができた。


「そっちが来ないと、話してあげないから!」

「うっ…うぅん…」


そうやってまごまごしていると…

なにを勘違いしたのか、棚の上に居たギャルが…

「あっ…もしかして~…」と、

スカートの端を掴んでバサバサと羽ばたかせ始めた…!


「もしかしていま~パンツ見てるの~!?

 うわぁ…っ!エッチじゃんか~!」


「は───ッ!」


確かに…

パンツが見える角度だった。


たとえ小人サイズになろうとも

紺色のスカートから見える白いパンツは非常に目立ち、

その一点を意識すればするほど、目が寄ってしまう…!


慌てて目をそらそうとするものの──!


「あっ…!やっぱ見てたー!」


「ちがっ…!ああもう…!

 こっちの意思で部費決まるからな…!」


「ん~、そんじゃ、部費あんま貰えなかったら

 パンツ見たって部のみんなに共有しちゃおっかな~」


「こんのっ…!」


そんなの実質、言いふらしているもんじゃないか…!

部の30人ならまだしも、人の口に戸は立てられない。

しかも女子の噂話はすぐに千里を越える…!


わざわざクラスメイトの自分がやってきて、

『穏便』に済ませようとしているのにこの仕打ち…!

熱くなってきた…!

よくもこんな適当なギャルに人望が集まるものだ…!



───………。

バチバチ鳴りそうな中、ふと助け舟がやってきた。

身体を縮こませながら間に割って入ったは料理部の子。


「あ、あの───

 部長…いや、縮小部では…


 料理部で作ったお菓子や、

 手芸部で作った小さい洋服などを持ち寄って…


 文化部の複合的な集会所として使っているんです」



「おぉ、それだよそれ。

 そういうの、もっとちょうだい」


具体的な活動内容がここに来てワッと出てきた。

今まで『縮小部』という『箱』があるという噂話だけで

まるで実態が掴めなかったが、こんな部活動だったとは。


はやく聞ければよかった、

これなら部費もいくらか融通できるかも。

生徒会にもまぁ…文化部の潤滑剤みたいなモノと

報告しておけばいいだろう。


「───で、まぁ。

 報告書的にはミニチュアを制作し、

 実際に体験する部と書いておいたほうがいいかな?」


「そういう書き方がいいかもしれません。

 あと、在籍メンバーの他部活動の内容も

 教えておいたほうがいいでしょうか?」


「あー、いいかも。

 持ち寄った物を書いておけば、

 いくらか説得力を持つから…」


これは───話がまとまる。

料理部の子がこの場に居て助かった…。

あやうくクラスメイトと確執を生む事になるところだった。


………のだが、なぜか部長のギャルは唸っている。

全然分かっていないというように、息を巻きながら…。


「ね~ぇ!縮小部は縮小して楽しいことをする部なの!」


「うんうん、とりあえず書類は

 こっちの方で料理部の子と書いておくから。

 まぁお菓子くらいは買えるようにしておくよ」


「そうじゃなくって───!」


「分かった、分かった」


悪いが情熱よりも確かな情報だ。

棚の上からキィキィとうるさいが、

話の分かる料理部の子と話をまとめ───。


───。

過ちを認めるならば、効率ばかり求めて

積むべき行程を忘れていたことだろうか。


縮小部の部長に見向きもしなかった自分は、

容易に背中を取られてしまい…!



『カシャッ』と音が鳴った。


機械的な効果音が妙に透き通って響いた。

その瞬間、違和感が世界を覆い、一変する…!


最初こそは書類に頭が突っ伏してしまったかのような感覚だった。

だが机が広々と大きくなって、

座っていた椅子から子供のように足が離れれば嫌でも理解する。

自分の身体が縮んでいるのだと───!


「お、おい…!人に向かって無理矢理するのはダメだろ…!」


咄嗟にギャルに向き直り、

縮小アプリを止めるように言い渡す…!

『なんなら力ずくでも…!』と、手を伸ばそうとしたのだが…!



今一度向き直れば───難しいものだと分かった。


箱が備え付けられている棚はもう、

自分の背丈の数倍にも大きくなっており、

ひとつひとつの段に足をかけて登ろうとしても、

この縮むペースだと、中途半端な段で立ち往生してしまうだろう。


そんな事になったら…もちろん…

助けを求めなければならない、この小さかった料理部に…!


「あ、あー…あまり動かないほうがいいですよ?

 小さくなってる間って色々とバランス崩しやすいですから」


見上げたその先には──

先ほどまでの小動物のような姿は影も形もない。


料理部らしい可愛らしい花柄のエプロンは

真下から見上げれば一枚の舞台幕のように見え、

垂れ下がっている天井から見える大きな胸は圧巻の一言だ。


そんな壁のような体躯に迫られ、ずいっと見降ろされては…

当然圧倒されて、後手に回るのも必然だったのである。


「そいつ捕まえて!

 縮小部に体験入部させるから…!」


「は…!?うわっ───!」


言い終わるか終わらないかのタイミングで、

最初から狙っていたかのように、腰に手が回された。

さながらそれはペットを抱く手回しで尻まで巨大な手に包まれる…!


「やっ──やめっ!

 男子と女子なんだぞ…!」


「す、すみません…!

 でも、部のためですから…!」


話が通じる相手だからと油断していたが…

結局は『料理部』は『縮小部側』。

ギャルに指示されたらよかれという風にこちらを抱き、

犬や猫を抱いているように、こちらを腹に固定する…!


「ぺ、ペットじゃねえんだぞ…!」

最初に感じたのは、安定性だった。

包みこまれた上に、巨大な腹に体重を寄せられて、

恥ずかしささえ飲み込めば、極上のクッションのよう。


花柄のエプロンから、

『普段菓子を作っているんだろうな』と

推測できるくらいに甘い良い匂いがし、ゴクリと喉が鳴る。


そんな空間に丸め込まれれば…

抵抗する気が無くなってしまった。


「恥ずかしいから…やめろって。

 分かったよ、縮小部のこと知るからさ」


精一杯のやせ我慢で、声が震えないように、述べた。

恥ずかしいのがバレないよう、男子の見栄を張りながら。


「ははっ…!最初からそうやって素直にしてれば

 そんな赤ちゃんみたいな

 恥ずかしい格好にならなかったのに…!」


「もう…部長、生徒会の人ですよ、

 おちょくってもいいことはないんですから…」


「え~…男子って~

 縮められたら甘えたくなるらしいし、

 このくらいおちょくるのは逆にご褒美なんだって」


「………そうなんですか?」


「いや、俺に聞かれても困るって…」


巨大な顔が影を蓄え、真上から見降ろしてくると、

甘えたさよりも恐怖が若干湧き、

腹の方へと身を縮こませてしまったのだった。


───────────────────────────


縮小アプリによってどんどん…縮められてゆく。


両腕で小動物のように抱きかかえられていたのも昔の話。


手の平に座れるまでに縮められて…

おおよそ『縮小部部長と同じくらい』の

『人形サイズ』まで縮められたと、思っていた。


だが───。


「なんか…縮尺違ってない?」


「ん~?キミって~

 このくらいの身長じゃなかったっけ?」


「普通に170cm越えてたから…!」


最初こそは初めての縮小で

距離感がバグって見えていたから…

違和感に気付いても…そんなもんかと思っていた。


けれどもギャルと横並びしてみたらこの通り。


ギャルの身長が160cmいくらとすれば、

こちらの身長は80cmほどしかない…!

ちょうどヘソの辺りに自分の頭があるくらいだ…!


「あははっいいじゃん!

 子供みたいで可愛いよ~?」


「んなわけないだろ、貸せ…!」


スマホを取り上げようとしたが──この身長差。

手を伸ばしたところでヒョイッと上げられれば…もう詰みだ。

相手が女子の手前、服を掴んで昇るわけにもいかないし……。


ピョンピョンとジャンプすれば───…

「えっ…ふふっそれマジ!?

 私の肩にも届かないじゃん!カワイイ~!」と、笑われる始末。


………抵抗する気力が弱まってゆく。

もう、言いなりになるしかないのだろうか?


「分かったよ、この身長でいいから。

 ほら、早いとこ縮小部の体験入部とやらをさせなよ」


「恥ずかしがってる~!

 まぁいいや、本題はこっちなんだし」



巣箱に思われた箱が…

今ではプレハブ小屋よりも大きい…

教室に匹敵するぐらいの広い部屋のよう。


しかもドアの隙間からチラリと見える、

家具の大きさと、自分の視点の低さを比べると…

『巨人の家』に今から入る気分になって緊張してきた。


一種の遊園地、アトラクション施設のようだが…

内から湧き出る生活臭…いや、女子高生の香りが生々しく、



ドキドキしてきた───。

入ったらどうなってしまうのだろう───。



そんな萎縮している自分の手をグイグイ引っ張り、

ギャルは中へと誘い込む。

「ほらほら~歓迎してあげる」と、屈託のない笑顔をして、

親に引っ張られる子供のように連れ歩き…入れられてしまう。




……

やせ我慢はした。


「へ~、中は普通なんだな~」と、

生徒会としての体面を保ちながら…

───感情を悟られてしまわぬように。


だが──心臓から湧き出る鼓動は本物。

血流に乗ってドクンドクンと振動を起こし、

喉がカラカラに乾くほどに、手の平から汗が出る。


縮小部は…ただ学生がたむろする程度の空間ではあった。

思い思いの家具を持ち寄り、駄弁るだけの休憩室のような。


持ち帰るのがダルかったのか教科書が積まれていたり、

100円均一で買った既製品のケースを机に加工したもの。

手芸部が作ったお手玉のようなクッション。

無理矢理突っ込んだのだろう等身大以上もある、ぬいぐるみ。


これらが女子の部室をありありと意識させ、

男子の自分にとっては…ちょっと刺激が強かった。


しかも…これら全部が自分より大きく、

床に置かれている運動バッグひとつとっても…

自分の膝が入るかどうかくらいの大きさとなる。

その気になってしまえば、バッグの中に入れそう。


巨人の国に来たのだと……今一度思い知らされた。



「ほらほらこっち~!座って座って~!」


そんな中で、巨人に席を案内される。

けれどもあらかじめ用意されていたものではなく…


ぺちぺちと肌が叩かれるその場所、

ギャルから『膝の上に座れ』と言われたのだ。



「いや…そこは…」


「大丈夫大丈夫!気にしないからさ!」


「俺が気にするんだけど…」


とはいっても、もうこんな状況になったら逃げられない。

グイグイと手を引かれて、もう身体は膝の方まで寄せられて…



「持ってあげるね~♡」

ヒョイッと抱き上げられた…

80cmの大きさなれど、それは縮小時の身長。

子供かペットの大きさだが、ヒョロ長いと感じたことだろう。


そして───

幾許かの浮遊感を感じた後、

ぽふんと柔らかなものに座らされれば、それはギャルの太もも。


スカート越しだが…

奥底に潜む肌の質感とむちっとした柔らかさが…

男子にとっては刺激が強く、いけない気持ちにもなってしまう。


しかもそれだけでなく…

座った背中側から…ギャルの豊満な胸がのしかかり…

谷間の中へと丁度良くポジショニングさせようとしてくる…!


「ん~!カワイイ~!

 男子って犬みたいな硬さなんだ~!」


「やっ…やめっ…!

 ちょっと距離近過ぎじゃないのか…!?」


「そう?女子同士では普通だけど?」


「そ、そうなのか…?」


「まぁ~キミの反応みたいから

 おっぱい押し付けているわけだけど…!」


「わざとしてんじゃねえか…!」


こんなギャルに遊ばれてたまるか…!

そう決心し、もがくのだが、もうホールド体勢。

おっぱいの谷間に頭や肩が埋められ、

立とうとしても、太ももにガッチリ固められている…!


しかも特筆すべきはその力強さだ。

160cmと80cm、大人と子供くらいの力量差だと思っていた。


けれども170cmを80cmという縮尺にしたわけだ、

本来その身長で持っているべき筋肉量が圧倒的に足らず、

『自分の足』と『ギャルの足』と見比べれば丸太そのもの…!


ちょっと身体を引き寄せられては

ギャルの足という席から逃れられず、

逆にその包容力と柔らかさを味わうことに…!


「うあっ…」

大人に抱き上げられているという感触がじわじわと湧く。

この庇護者に媚を売らなければ生きていけないという心境になり、

頭に寄せられる肌の暖かさに…くたっと負けそう…!


「ふふっ…♡」

小人の様子を確かめながら、巨人はそれを愉悦としていた。


ただ…こちらも負けてばかりはいられない。

もう、恥など振り切ったとばかりに、

おっぱいの背もたれにわざと体重をかけて…。



「で、縮小部ってこんなことばかりしてんのか?

 それだったらいかがわしい部として、生徒会に提出するけど」

せめてもの抵抗、やせ我慢の抵抗で、大人ぶって対応した。


だがしかし、

口うるさい大人なんて簡単に受け流せる自信があるのか…

「まっさか~!こんな事するの、キミだけだよ~?」

と、笑いながら対応し──ゆるやかに受け流してくる。



もう、完全にあっちのペースだ。

身長差からこうなることは分かっていたが、

こうも手玉に取られるとは思っていなかった。


『縮小部の活動』を審査しに来ただけなのに───。

これじゃあまともに部の様子を知ることができない。

いったい部員の彼女達は普段何しているのだろうか…


───そんな疑問を解消するかのように、答えがやってきた。



「おっす~!ねぇ聞いてよ、今日日直でさ~!」


───他の女子部員がやってきた!

その事実に一瞬で鳥肌が出るほど戦慄し、

『おっぱいに挟まっている』姿を見られてはならぬと、

男子のプライドをかけて、太ももから逃れようとする…!


だがしかし───。

ギャルの反応は全くの逆、

こちらをガチっと抑え込み───。


シャツを捲くり、服の中へと入れてきたのである───。


「っぁ───」

景色が一瞬で代わり、薄暗い中、

突拍子な出来事で思わず声が出そうになった。

すんでの所でかすれ声になったのは、バレたくない一心だ。



「………ん?なんか変な声しなかった?」


「え~?聞こえなかったけど~?」



どうやら…部長は隠してくれるらしい。

だが…隠し場所としてはあまりにも不向きな場所に思えた。


白いシャツの中は言わずもがな湿度に満ち溢れており、

一呼吸するだけでもむわっと口元に蒸気を感じてたまらない。

女子高生独特の香りが注ぎ込まれ、男子にとっては毒にもなる。


しかも服の中に入れられたものだから、

さっきまで布越しだから大丈夫と思っていたギャルの身体にも、

ぺったり肌とくっつく形となり…直の柔らかさを感じてしまう!


あぁっ…!

蠱惑的だっ…!

負けてしまうっ…!


呼吸が荒ぶってきた、バレてはいけないというのに。

ボタンの間と間、机の隙間からチラリと見えるその先には、

部員が居て………見るからに治安の悪そうな格好をしている。


そんな中で───

縮小部の活動が始まった…。


「そういやさ~、最近チョコミントの季節になってきたよね~」


「分かる~!今度チョコミントパーティーしない?」


なんともまぁ…ただの雑談で、言ってしまえば普通の文化部。

持ち寄ってきた焼き菓子やグミを食べながら…

絵本の小人のように談笑する姿はちょっとグッと来た。


ただ…そんな普通の部だからこそ、

この自分が置かれている異常な環境が恥ずかしくなってくる…!



頭へと髪を湿らせるように、

おっぱいからの汗がつつーっと垂れて、

快楽に染まりそうになりながらも………。

動けばバレるから悶えることもできはしない。


ある種、『覗き』をやっているようなものだ。

隠したのはギャルだが…

あっちはもうこちらの存在を忘れたかのように、笑っている。


完全に共犯関係という雰囲気は一掃され、

自分だけがギャルの服の中、

おっぱいの谷間に隠れて、会話を盗み聞いている心境だ!


あまりにも───

『覗き』をしている感覚が強かった。


だから自分としてはもう、

バレないように、服の表面に出ないように、

もじ…もじ…と、身体をひねって、服の奥底に沈むしかなく…


─────────

──────

───

それが、逆にギャルの関心を引いてしまった。



シャツの裾から…巨大な手がズポッと差し込まれる…!

ギラギラと装飾品のようにラメが散りばめられた爪は、

まるで捕食者のようにこちらに眼光を飛ばし、巻き付く…!


「───!」

ゴソゴソとズボンが触られ、

少々もたつきながらも脱がそうとしてきた。

ツンツンとリズムよく『脱いで♪』とのメッセージ。


「うぅっ…」

なるべく抵抗しようとはした。

身ぐるみ剥がされたら───

次に起こることなんて、分かっている。


今まさに、その前段階の途中なのだ。

ツンツンと引っ張りながら、

拘束を緩めるようにこちらの股間をなぞってくる…!


中指で、ギャル自身の秘所をまさぐるように、手を当てて。


こちらの『胴体』を『手の平』に収めながら、


『人差し指』で『左足』を、

『薬指』で『右足』を押さえつけ、


『中指』で『股間』を………撫でる。


耐えきれるわけがなかった…!

しかも学園、部室の中ではあるが、

ギャルは『本気』で射精させようとしているのだ。

社会的に、ズボンもパンツも汚すわけにもいかず…!



……

………。


スルッと引っこ抜かれてしまった、ズボンを。


理性の牙城であるズボンを引っこ抜かれてはもう瓦解するしかない。


ベルトも無いパンツはツンッとつままれただけで引きずり降ろされ、

シャツやインナーに至っては、もう諦めて自分から脱ぎに行った。


しゅるしゅる…するする…と、

衣擦れ音がギャルの服内でコダマし、

目線を下に向けると…

へそとスカートの間に脱ぎ散らかされた自分の服が見えた。


巨人の腹と比較すれば…

それはもう『人形の服』のようなもので、

自分がそんな存在になってしまったのかと、今一度痛感した。


だがそんな服も──ギャルにとっては『痒かった』らしい。

シャツの隙間から『するする』と引っこ抜かれて───。



「ん…?なに、ブラ取ったの?」


「ちゃうちゃうっ!

 なんかゴワゴワしてて~」


シャツの裾から引っこ抜かれた服が、

ゴソゴソとポケットの中に入れられた。

もう完全に───ギャルの『モノ』だ…


ただ…服を取り返せなくなった状況だが…

なぜだか自分は…取り返すよりも気掛かりな事が…


ポケットに入れられた服───

ギャルの尻が近いあそこは───

蒸しているのではないかと───。


きっと今頃、パツパツにハチ切れんばかりの

尻の肉・太ももの肉を一身にぎゅむっと受け、

ギャルからふつふつと湧き出した蒸気を浴びて、

『しっとり』水蒸気にまみれていることだろう…


こちらの気なんか知りもせず…

こちらが帰りに何を着ていくかなんて考えもせずに、

『ポケットに入れておくか』とギャルは蒸している。


改めて思った…

これが小人と巨人の意識の差だと。

一挙一足で多大に影響を与えるのに、巨人は知らん顔。


だけど………そんな価値観が、今は自分に侵食し、

服に………羨ましさを感じてしまった。



巨人の肌に触れたいと、

蒸れるまで、ひっ付きたいと、強く…強く…!



「………ッ!」

そして当然、身ぐるみ剥がされれば…涼しくなる。

まだ春の涼しさが残るかどうかの気温、

垂れてくる汗水は体温を含みながらもぺたっと冷たく、

全裸の身体に伝い、全身を覆い尽くすほど………

濡れてしまえば………肌寒さを感じてしまっていた。



だから…

仕方ないことだった、

巨人の肌で温まろうとしてしまうのは。



今まで腹筋を使い、すんでの所で耐えていた身体を…

『もう疲れた』というていでギャルの腹に寄せてゆく。

『もう好きにして』みたいな自嘲気味に、ぶっきらぼうに。


───────誘惑に負けてしまったと、バレないように。



けれども──

おっぱいの隙間からクスッと聞こえてくる。


「そういえば~ウチの委員会の、

 ちょっと堅物だけど~そこが男らしいよね~」


「え~?まぁ、そうかも?グイグイ引っ張るし。

 なに~?アンタって委員会の気になってんの?」


「ちょっとね~

 堂々としているのがいいっていうか~

 ちゃんとしてるのがいいっていうか~」


ギャルはこちらに気付いている───。

暗に……言っているのだ。

『甘えたら男らしくないよ♪』と───。



だが、身体はすでに

ギャルの腹にソファーのように埋まり、

身じろぎするだけでも『ふにゅん』と柔らかい肉に包まれる。



「それじゃ~縮小部に誘ってみない?

 小さくして誘惑しちゃえばすぐ堕ちるかもよ?」


「そお~?でも堅物だし、

 簡単には堕ちないと思うよ~?

 すぐ堕ちちゃったら幻滅かも~」


「アハハッ!

 ああいうのに限って裏でヤバそう~

 ざ~こって言われたら嬉しがるかも」


「ふふっ…!たしかに~

 堕ちちゃったらざ~こって言おうかな~」


その声は──こちらに向けられていた。

頼むから、バレるから、

シャツの中に声をこもらせるなと言いたいほどに…!


だが、その声で緊張し、身が引き締まることはなかった。

むしろ、声の響きとともに『ふ~』っと、


おっぱいの香りや熱気を含んだ、

わざと吹きかけられる吐息──

いわば打ち風が一身に叩きつけられ…!



ぶるっと身体が震えた───。

ヒョウっとした涼しさ故か、快感を刺激されたか。

いずれにしてもこの身は人肌を恋しく求めて───!



気付けば、ギャルの腹に身を擦り寄せていた。

負けてしまえばそれこそギャルの思うツボなのに。

そうなったが最期、縮小部にも色々と便宜を───。


だがその思考に至ろうとするほど、

身体は考えを拒否したのか、本能的に肌に埋まり…!


同時に、身を寄せながら──股間を押し付けていた。

熱々としており、もう勃起状態だから、

腹に押し付ければピョッコリと凹ませる。



………………………。


ここで、ギャルの反応を待った。

興奮の中にありながらも一抹に残った理性が、

人として越えてはいけない一線、社会性を繋ぎ止めた。


もう自分としては腹を相手に自慰をする気満々。

ギャルも股間を触っていたし…服も脱がしたし…

ソウイウ雰囲気の上で、『シて』もいいだろうと思っていた。


「ふふっ…そういや生徒会の、結構爪が綺麗でさ~」


……

………。


自分のことは話しているが、

許しが出ているわけではなかった。



………いや、もしかしたら。


気付いていないのかも、小人のチンコなんて…

爪楊枝ほども無く、腹に押し当てれば肉に埋まるほど…


ならば───と、

身を寄せるどころか、床オナの体勢に───


───なった、瞬間だった。





「早くしろってば~~っ」

シャツのボタンの隙間からヌッと指が差し込まれた。

スラッとした人差し指は80cmの小人の背をグイッと───!


押し付ければ、

押し付けられれば、

圧倒的な圧迫感が小人の身体を襲った───!




「あぁっ───!」

バレてはいけないのに、声がするりと出た。

意識してないのに甲高く、裏声混じりに伸びて…


そして深いため息が漏れると同時に、脱力したかのように…

──────ッ!!!!!

ビクッとしていた身体から───精が漏れ出した。




温かい腹へと注がれ、とっぷとっぷと滴り落ちる。

そんな精液の垂れたひとすじを…


ギャルの指が堰き止めて、溜めているのが…

なんだか、受け止めてくれたようで嬉しかった。



───だが、それは優しさではなかった。


ぷつッと、ボタンが外れてゆく。

今まで巨大な乳圧で虐待されていたボタンは、

逃げ場ができた途端に左右に飛び──小人の姿を露わにさせた!



「あ───」

背後から…外の世界から聞こえてきたのは、

ギャルの対面で話していた縮小部員の声──。


バレた──が、まだ誰かとはバレては居ない。


ギャルの腹肉に頭をうずめ、懇願する。

笑うのはいい、だけど誰かとは言わないでくれと───!


そして…

天上の神───。

おっぱいの向こう側に顕現した、くちびるからは…



「ざ~こ♡」と、

神判気味に嘲笑う声が響いていた。


─────────────────────────────


「あ~あ、汚しちゃった~」


シャツを開帳し、おっぱいを露わにし、

腹に注がれた精を指で──舐め取りながら、

ギャルは嬉しそうに、こちらを責めていた。


いや、ギャルだけではない。

縮小部員も嬉しそうに目を細め…

こちらの身体をジロジロと見ている。


縮小部の箱内、机の上、全裸で80cm。

恥ずかしいどころではない、顔から火が吹きそう!


しかも──お互い学生なのに、こんな。

情欲の熱に浮かされていたとはいえ、

学園内でしてしまうなんて───。



だが………

縮小部の両者は動揺していない。

それどころかペロリと舌舐めずりをし…


「ねぇ…部長、いいんだよね?」


「もっと触りたかったけど…まぁ順番だよね~」


まるで事前に示し合わせていたかのように、会話する。

ついて行けない、いったい何を───。


「部長と前から言ってたんだ~男子部員ほしいって」


「なっ───!」

男子部員がほしいというのはまあいいとして、

しかしこの状況、運用を考えると、考えられるものは…!


「いかがわしい………

 不純異性交遊というやつじゃないか…!」

生徒会の一員としては、そんなこと認められるわけがない!


「それをやっちゃったんでしょ~?

 あ~あ、わっるいんだ~!」


「ちがっ…服の中に入れられて、押されて…!」


口は動くが、自分の行動に自信を持てない…!

確かに入れられたのは不本意だが、

しかし甘えたのは自分自身だ…!

自己嫌悪にも陥りそうまである…!


言えば言うほどドツボに嵌まり、

言葉を出すほど、罪悪感が募ってゆく………。



しかし、そんな自分にも救いの手が───

ギャルの、縮小部の部長から差し伸べられた。


「私達、男子は男子でも~

 口が硬い男子が欲しかったんだよね~」


救いの手なれど、それは共犯の手。

黙っているから、黙っていろというのだ。

しかも今後『縮小部』で使われてほしいと──。


「そんなこと───」

と、言葉に出すけれど───。


ギャルがブラから乳をはみ出せば──心が決まる。

同時に部室の棚から、ローションを取り出すが…

注意する自分は、そこには居なかった。



「それじゃ、

 縮小部の体験していってね~♡」


ぬるぬるとしたローションが身体を覆い、

思考だけでなく罪悪感もまどろんでいく中、

これが縮小部か…と、思い知ったのだった。

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2025年3月月報

今月の小説です。

酒樽入りの、搾乳妖精となる冒険者

酒樽入りの、搾乳妖精となる冒険者


願望昇華学園:BBちゃん編

願望昇華学園:BBちゃん編


溌月ママの縮小転送。

溌月ママの縮小転送。


過去の購読小説をまとめた

【縮小日和③】が発売されました。

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2月の100円小説

ちょっと今日中に間に合わないので、枠だけ。メスガキモノです。

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1月の100円の小説枠

少しずつ崩してますので少々お待ちください。

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2024年12月の小説について

1月5日までには投稿できそうです

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9月小説について

明日・明後日には一本小説上げられそうです。

もう一本はちょっと忙しくて少し時間がかかるかもしれません。


夏も終わってだんだんと書けるようになってきました。

10月は毎日少しずつでも書いていけるように頑張ります。

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8月小説について

すみません、先月に引き続き書けませんでした。

少しずつ消化していきますのでしばしお待ちください。

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【予告】7月分の小説・感覚遮断穴と小人都市・メイドロボ電子世界

体調不良につき後日投稿します

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6月分の小説について・夏っぽい小説・【後編】経産婦妖精の実験体

すみません、ちょっと書けませんでした。

7月10日までには書けそうです。



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